【感想・ネタバレ】パラサイト・イヴのレビュー

あらすじ

事故で亡くなった愛妻の肝細胞を密かに培養する生化学者・利明。Eve1と名付けられたその細胞は、恐るべき未知の生命体へと変貌し、利明を求めて暴走をはじめる――。空前絶後の着想と圧倒的迫力に満ちた描写で、読書界を席巻したバイオ・ホラー小説の傑作。

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購入済み

着眼点がすごい

共生関係にある細胞の反乱。
全く考えたこともなかった切り口から物語が語られ、とても面白かった。

自分がどうやって「自分自身」を制御しているかわからないので、知らない間に別の何かに制御権を奪われたらと思うと言いしれぬ恐怖を感じた。

これがデビュー作なのがすごい。

それと個人的な話だが、この本の出版と私の出生が同じ年なので、何となく感慨深いものを感じる。

#ドキドキハラハラ #タメになる #怖い

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2024年05月27日

Posted by ブクログ

細胞が人を乗っ取るという設定が面白かった。序中盤は物語がゆっくりと進みつつも、不気味な感じがあって良かった。終盤に進むにつれて物語が加速していき、それに応じて緊張感が増していった。身近なものを用いたホラーだったから、後味の残る怖さだった。

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2022年06月04日

Posted by ブクログ

もうかなり前の作品であるにもかかわらず、読んでいる間は色あせることのない迫力に包まれていたように感じる。
この作品は、性や肉の表現が生々しく、また言いようのない怖さも感じる。
それらに目を背けたくなる気持ちもあるが、登場人物それぞれが作品内に息づいているように感じ、本を読み進める糧になったように思う

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2019年11月05日

Posted by ブクログ

ネタバレ

ホラーは好きじゃないけど、これは心に残っていて保存用に買いました。最後がバッドエンドなのもわりと好きです。今日も体の中でミトコンドリアが元気に活動しています。ああ心がざわざわする…

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2017年02月20日

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高校生の頃読んでドキドキしたのを覚えています。生物の授業がたのしくなりました。フィクションが現実のフィクションのようなものと科学反応するとこういう作品ができるのだ。

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2013年04月20日

Posted by ブクログ

怖かった。科学的な事象を題材にしたホラーは、それが現実には起こらない、とは言い切れない怖さがある。
夢中で読みました。

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2012年10月17日

Posted by ブクログ

ネタバレ

学生の時に読んだのを20年ぶりに再読。

さらっと読んでストーリーを追うだけの読み方もできなくはないと思ったが、せっかく科学とエンターテインメントの融合が話題になった本を読むので、頑張ってゆっくり読んでいたら思いの外読み終わるのに時間がかかった。

本編も面白かったが、新潮文庫版のあとがきもとても面白かった。
本書の評価についての統計が記載されていたのが興味深く、一つの作品に対する評価が社会情勢で変わることは当たり前だとは思っていたけど統計で見てみると(一見)客観的に可視化される。話題になった作品は、肯定的評価→否定的評価→肯定的評価と評価に波があるのも当然かもしれない。

難しいけど面白い本をちゃんと読んでいきたいし、小説も科学も古いものを乗り越えて出てきた新しいものをちゃんと評価できる自分でありたいと思った。

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2020年07月11日

Posted by ブクログ

最初に読んでから、もう一度くらい読んだであろうか?今回また数年ぶりの再読。話の面白さは、今も色褪せない。
最後まで読んで、まるで初めての様な感覚。特にクライマックスのイヴとの闘いのところ、こんなんだったっけ?と思えるくらい。映画版と混同していたのかな?
まぁエピローグで、あれだけのことを経験した浅倉さんが、冷静に事件を振り返るところが微笑ましい(乗っ取られてたんで、自分の記憶にないからか?)が、今後への余韻も残して話は終わる。麻理子ちゃんのメンタルは大丈夫ですかなぁ?もうこわくて子ども産めないんじゃないかな?と心配。

一歩間違えれば、くっだらない怪物譚に終わりそうなラストを、ここまで読ませてしまう作者の力には
脱帽する。これが処女作とはねぇ。酒見賢一と言いい、瀬名秀明と言い、やはり天才は初めから違うのか?

ミトコンドリアよ、永遠におとなしくしていてください。

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2020年08月21日

Posted by ブクログ

瀬名さんのデビュー作ということで気になっていた本
BRAIN VALLEYに続く二作目
本作も理系向きの作品、だがSFかつホラーで面白かった
依存関係と共生関係、バランスとはいつか崩れるものなのか、それともやっぱりどこかに落ち着くものなのか、と考えた

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2019年03月23日

Posted by ブクログ

ドキドキして面白かった。
展開はテンプレ感があるが、題材が馴染みの薄い生命科学なので飽きることはない

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2017年02月24日

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ネタバレ

ミトコンドリアが人間に対する主従関係を転覆させようと、人間への反乱を企てる。脳死判定、臓器移植など当時議論を呼んだ話題が物語の最初に出ていて読者の関心を引きつけたことが想像出来る。臓器移植をした人間が「フランケンシュタイン」だと罵られることもショッキングだ。
現在の常識から考えて腎臓の移植も死体から行われることが異常であり、生体移植のみが行われている。死者からの移植への抵抗感も描かれており、他の臓器移植も可能になった現代では薄れているだろうと思われる。小説ではあってもこのような抵抗感は当時の感覚に近いのだろう。

物語の中盤までは人格の乗っ取り、終盤では新たな生命体の誕生という流れになっている。
作者は自身がホラー作家だとしているが、この作品の中では化け物としてのミトコンドリアが計画的に事を運んでいる分、ミステリー的な要素がある。現在と過去が織り交ぜられながら語られていることもこの雰囲気を出している。
特に聖美がドナー登録を言い出したのが本人の意思ではなかったことが終盤に語られるが、ここは鳥肌が立った。

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2016年08月29日

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ネタバレ

亡くなった妻の肝細胞のミトコンドリアが独自の意思を持ち
暴走をする、という話。
テクニカルワード満載で詳細をイメージすることはその筋の
人でもないと難しい。
中盤以降の展開は結構怖かった。
不完全な肉の塊というのは、やはりグロい。

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2016年03月09日

Posted by ブクログ

約20年ぶりの再読。面白かった。当時はドーキンスの『利己的な遺伝子』のことが出ていることすら気づかなかったなあ。仙台なつかしい。

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2015年10月20日

Posted by ブクログ

そういえば 昨年の夏のいまごろ
「生物と無生物のあいだ」を読んでいました

古本屋さんに立ち寄って
何気なく手にした一冊でした

こんなふうに
「科学」を「小説」に料理できるのは
たいしたものだなぁ
と ただただ 感心しました

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2013年08月07日

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専門用語が多かったけど、それゆえにリアリティーがあり大変楽しめた。ホラーが強調された部分は怖かった。

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2019年01月16日

Posted by ブクログ

個人的・夏のホラー特集。と言いながら、さすがに10月になって夏もないだろう…って、まだ暑いんだから仕方ない。でも朝夕はそれなりに涼しくなってきたし、今年の個人特集はここまでかな。で、本作。やっと読めたんだけど、印象としては前半☆4つ、後半2つで平均して3つ。薬学博士が狂気に駆られていくさまを描く前半は、あくまで人間の怖さが主体で引き込まれる。でも細胞が暴走を始めるに及び、展開は一転。必然的な展開と言われたらそれまでなんだけど、当然スーパーナチュラル的な要素がいや増され、個人的には避けたい方向にどんどん進んでいくのであった。う~ん…。

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2024年10月02日

Posted by ブクログ

非常に学術的に作り込まれており、深く専門的な表現が多く精巧です。
その分読むのは大変でしたので、最後まで読むには根気が必要かと思います。

私の場合、読み始める→疲れて別の本を読む→本書に戻るを繰り返していたので、読み終えるのに半年近くかかってしまいました。

全編を通して常に薄気味悪く、生理的に気持ち悪い系のホラーとしては格別です。

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2024年05月03日

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バイオホラー小説という分野に初挑戦だったが、どんなものかと思いつつ読むと、やはり専門用語が飛び交っていて、目の前を通り過ぎているだけのページも多々あったかもしれない。
しかし、後半排水口を使って移動するシーンなどはケビンベーコンのトレマーズなど思い出してしまった。イブが崩壊するのも、梅図かずおのマンガのイメージになっちゃうしで、バイオホラーは初心者なんだなぁ。

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2023年01月31日

Posted by ブクログ

昔、実写映画とゲームでなじみのある作品でした。
原作を読んだことがなく、ずいぶんと時間が経ってからですが読み終わりました。

作者がもともと薬学の世界にいたことから、実験シーンの描写がリアルで、専門用語だらけなので、一つ一つ用語を調べながら読みました。

前半は少し退屈なシーンが続きますが、中盤から後半にかけて非常にスリリングでいてホラー、スピード感のある展開になっていきます。

ストーリーはSFホラーですが、ノンフィクションの医学的な話と組み合わさって構成されたフィクションなので、非常にリアルなお話でした。





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2021年03月25日

Posted by ブクログ

ゲーム作品で同タイトルを知り購入しました。ゲームのなかでもちゃんと主人公達がいたことに感動すら覚えたものです。
少し難しいですが、ゲーム作品への考察が深まります。

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2021年02月24日

ネタバレ 購入済み

昔に、、、

科学(ミトコンドリア)をホラーにしたような作品。科学的なところも描写が細かく書かれている。
 ただ、昔。。。子供の頃、これが実写化されたものをホラーとは知らずに、誤ってみてしまい、トラウマとなってしますた。(いきなり人が燃えるもの、、、。)

いつくかでメディア化していて、それぞれで楽しめる。
 ゲームだと、原作の未来設定。(こっちは確か、アメリカが舞台)
 映画だと、原作と違ってさっぱりした感じ、(結構内容が異なっていた。今なら、楽しんでみれるが・・・幼少期の私のトラウマとなった作品であることに変わない。)

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2021年01月08日

Posted by ブクログ

ゲーム作品を知っていてそこから興味を持ち購入。
ゲーム作品の魅力とはまた違ったSFの魅力があります。楽しめました。

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2018年12月12日

Posted by ブクログ

薬学部生化学研究所で助手を務める永島利明。突然の妻・聖美の交通事故死が受け入れられず、肝細胞の培養を始めるが、この細胞が思わぬ変化を始まる



ミトコンドリアに焦点を当てたバイオホラー。。なんでしょうか。
ホラー要素は後半以降で、それまでは細胞培養であったり、生体肝移植であったりと、科学的な面が強いサイエンスフィクションといった印象。

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2018年06月10日

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 最初は、科学知識をちりばめた医療もののサスペンスドラマという感じで手堅く始まるのだけど、途中からあれよあれよという間にものすごい世界に連れて行かれる。そのあたりを、快感と思うか違和感が勝るか、そこが評価の分かれるところだろう。

 僕は、どちらかといえば違和感が勝った方かもしれない。「まさか、それはないだろう。だったら笑うけど」と思ってたことが、小説内で本当に起こっていったから。まして、ラスト近くになると想像を遙かに超えて、読み始めたときとまったく別の物語になってしまった印象さえした。「ドクターX」を見ていたら、いきなり「昭和版仮面ライダー」になってしまったような。「びっくりしたなあ、もう」という感じである。

 まあ、でもそんなのは、僕の個人的な先入観から始まったことであり、ジャンル分けなどはあまり意味のあることではなく、仮にジャンルに縛られた読もうとしたとしても、その区分を強引に近い筆力で飛び越えたことに感心するべきなのだろう(同じような感じを、昔「総門谷」でうけたことを思い出した)。それにしても、「びっくりしたなあ、もう」である。

 おもしろかったかと言われれば、まあまあおもしろかった。最後の方のドドドドと「やってくる」感じも、気持ちがよかった。でも、小説の世界にどっぷり浸れたかとか、ページをめくる手が止まらなかったかとか聞かれれば、それほどでもない。意欲作ではあるけれど、小説としての完成度を言えば、一流とは言えない感じがした。第1作なのだから、そうかもしれない。アイデアと知識が先行していて、どうも理詰めになりすぎるからかもしれない。

 なによりも、もう一つ登場人物に感情移入ができない。みんな、「役割を果たすために存在している」感が強いからだろう。「人間なんてそんなもの」というのが、小説のテーマの一部でもあるのだろうけれど。

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2016年12月21日

Posted by ブクログ

私が高校生の頃に映画館でやっていました。
主演は柳葉敏郎と葉月里緒奈でした!
葉月里緒奈さんの妖艶さがイブらしさを出し切っていたような気がします。

さて、本作品は脳死による腎臓移植の問題点についての前編

ミトコンドリアの叛乱による後編となっており、医療、生物学、ホラー及びSFと様々な要素を含んでおります。

ミトコンドリアイブのセリフに、主人公以上に色々な意味でドキリとさせられたのは私だけでしょうか?

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2016年08月17日

Posted by ブクログ

凄いとは思う。
これだけ専門性の高い知識と
ホラーを織り交ぜられて。

でも…なんか気持ち悪くて好きじゃない。
救いがない感じが後味悪い・・

同じような話しで一般ウケするのは
東野さんの変身かなぁ・・

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2015年10月18日

Posted by ブクログ

発売当時、映画化の影響も有り相当売れていたので愉しみしていたのですが、実際読んでみるとホラーとしてもバイオ SF にしてもいまいちというか、どうも納得のいかない感じでした。
B 級ホラーというか、B 級 SF というか、その線だと思って読めばけっこう楽しめたかもしれないんですけどね。(^^;
せっかくだから、タイトルを「色悪魔 溶解女」とかそんな大映とか日活とかそんな感じのにしておけば、無条件で楽しめたかも。というか、いっそ読まなかったかも。(^^;

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2015年06月27日

Posted by ブクログ

漫画の後に小説を読みました。
うーん、私は漫画で十分だったかもしれません(笑)
原作の方が性的にグロいと思った記憶が。

でも日本人に細胞小器官のミトコンドリアについて知らしめたんだから凄いですよね。
私の友人はこの本を読んで、最終的に大学でミトコンドリアの研究をしてました!

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2014年08月10日

Posted by ブクログ

ひっさしぶりに読んだ。
もっと面白かったと思ってんけどな。
余分な描写が多い。半分でええな。専門、要らん。
折角のミトコンドリアの反乱やのに、ミトコの発想が、ヒトとさして変わらん。
ミトコの意識?が、何処から出て来るのかも判らんし、その超常的な能力は何なん。
最後の展開、急転過ぎるとか。
まあ、そんな話。
やっぱり、小説家じゃなかったのね。

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2014年06月24日

Posted by ブクログ

最後に少し書いてあったが、なぜ聖美のミトコンドリアだけが反乱を起こしたのか必然性がないので、話が作り話っぽい。
あと、後半は一気に読めたが、前半は専門用語が過剰に出てくるので、却って読みづらくなった。

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2014年02月05日

Posted by ブクログ

現役の科学者が書く小説だからリアリティがありそうに思えるのですが、今イチそんな風にも思えない内容でした。ホラー小説ということになってますが、そんなに怖いシーンがあるわけでもなく空想科学小説といった感じでしょうか。ミトコンドリアが寄生虫(みたいなもの)だっていうのを初めて知って勉強になりました。あとがきが異常に長くて少々うんざりしましたが、著者の熱意はビンビン感じました。

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2013年05月16日

Posted by ブクログ

登場人物の設定や視点の多さが活かされていないような気がした。(eveに操作されてたから?)主人公の感情の推移が分かりにくい。けどそれがこの小説の型にハマらない部分であるのかな。ホラー小説ってこんなもん?あまりよんだことがないからわからないや。小説自体はとてもよみやすかったので星3です。

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2013年03月23日

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