あらすじ
事故で亡くなった愛妻の肝細胞を密かに培養する生化学者・利明。Eve1と名付けられたその細胞は、恐るべき未知の生命体へと変貌し、利明を求めて暴走をはじめる――。空前絶後の着想と圧倒的迫力に満ちた描写で、読書界を席巻したバイオ・ホラー小説の傑作。
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Posted by ブクログ
ホラーは好きじゃないけど、これは心に残っていて保存用に買いました。最後がバッドエンドなのもわりと好きです。今日も体の中でミトコンドリアが元気に活動しています。ああ心がざわざわする…
Posted by ブクログ
学生の時に読んだのを20年ぶりに再読。
さらっと読んでストーリーを追うだけの読み方もできなくはないと思ったが、せっかく科学とエンターテインメントの融合が話題になった本を読むので、頑張ってゆっくり読んでいたら思いの外読み終わるのに時間がかかった。
本編も面白かったが、新潮文庫版のあとがきもとても面白かった。
本書の評価についての統計が記載されていたのが興味深く、一つの作品に対する評価が社会情勢で変わることは当たり前だとは思っていたけど統計で見てみると(一見)客観的に可視化される。話題になった作品は、肯定的評価→否定的評価→肯定的評価と評価に波があるのも当然かもしれない。
難しいけど面白い本をちゃんと読んでいきたいし、小説も科学も古いものを乗り越えて出てきた新しいものをちゃんと評価できる自分でありたいと思った。
Posted by ブクログ
ミトコンドリアが人間に対する主従関係を転覆させようと、人間への反乱を企てる。脳死判定、臓器移植など当時議論を呼んだ話題が物語の最初に出ていて読者の関心を引きつけたことが想像出来る。臓器移植をした人間が「フランケンシュタイン」だと罵られることもショッキングだ。
現在の常識から考えて腎臓の移植も死体から行われることが異常であり、生体移植のみが行われている。死者からの移植への抵抗感も描かれており、他の臓器移植も可能になった現代では薄れているだろうと思われる。小説ではあってもこのような抵抗感は当時の感覚に近いのだろう。
物語の中盤までは人格の乗っ取り、終盤では新たな生命体の誕生という流れになっている。
作者は自身がホラー作家だとしているが、この作品の中では化け物としてのミトコンドリアが計画的に事を運んでいる分、ミステリー的な要素がある。現在と過去が織り交ぜられながら語られていることもこの雰囲気を出している。
特に聖美がドナー登録を言い出したのが本人の意思ではなかったことが終盤に語られるが、ここは鳥肌が立った。
Posted by ブクログ
亡くなった妻の肝細胞のミトコンドリアが独自の意思を持ち
暴走をする、という話。
テクニカルワード満載で詳細をイメージすることはその筋の
人でもないと難しい。
中盤以降の展開は結構怖かった。
不完全な肉の塊というのは、やはりグロい。
昔に、、、
科学(ミトコンドリア)をホラーにしたような作品。科学的なところも描写が細かく書かれている。
ただ、昔。。。子供の頃、これが実写化されたものをホラーとは知らずに、誤ってみてしまい、トラウマとなってしますた。(いきなり人が燃えるもの、、、。)
いつくかでメディア化していて、それぞれで楽しめる。
ゲームだと、原作の未来設定。(こっちは確か、アメリカが舞台)
映画だと、原作と違ってさっぱりした感じ、(結構内容が異なっていた。今なら、楽しんでみれるが・・・幼少期の私のトラウマとなった作品であることに変わない。)