瀬名秀明のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
インフルエンザだけを対象に新書としては規格外の五百頁。2009年に世界的大流行した新型インフルエンザを巡って関係各界の専門家が大挙登場しインフルエンザとは、パンデミックとはについてあまねく語り尽くす姿は圧巻である。以下本文引用『子供にワクチンを接種すると高齢者の死亡者数が減る。』『「自分は重症化しないから、罹ってもいいや」と思っていると感染の鎖が続いてゆく可能性がある。その鎖の続いて行った先には、必ず重症化する人が出てくる。』『私たちは自分が途上国の(医療的)弱者とつながっていることは想像できないだろう』
インフルエンザ21世紀 >> 新書版京極夏彦か?規格外の500頁!^^; -
Posted by ブクログ
久しぶりの瀬名秀明氏。
著者が「朝日中学生ウィークリー」に書いた書評をまとめたもので、使われている言葉も平易で、また一つ一つが1~2ページ程度と短い。
若干物足りなさも感じるが、取り上げられている本は必ずしもいわゆる中高生向けのような読みやすいものばかりではなく、科学ものに興味がある大人も充分楽しめるリストといっていいだろう。
現に、既読の本もいくつかあったが、同時に、読みたいと思って手にしたものの難解で挫折した本も…。これを機に、再挑戦してみるか…。
本文もさることながら、「はじめに」が一番良かった。
科学読み物は結構好きで(そういえば、そもそも科学読み物に興味をもつきっかけになったのが -
Posted by ブクログ
ネタバレ内容情報
[日販MARCより]
瀬名秀明書店開店。宇宙や心のふしぎからダーウィンの進化論の裏側まで、「もっと知りたい」を刺激してくれる本を100冊以上紹介した書評集。科学の本の魅力や楽しみ方を提案する1冊。
[BOOKデータベースより]
宇宙や心のふしぎからダーウィンの進化論の裏側まで「もっと知りたい」を刺激してくれる本がここに100冊とちょっと、あります。
1 ようこそ!科学の世界へ―いつもと違う本棚に
2 こころの迷宮―脳科学・心理学・生命倫理
3 生命のふしぎ―生命科学・進化
4 空を見上げて―気象・地球・宇宙
5 自然との対話―環境といきもの
6 世界とつながる―物理・数学・医学 -
Posted by ブクログ
作家ではないので推測でしかない。
でも、この作家さんはもしかしたら、
まるで恩返しをした鶴のように、身を削って作品を仕上げているのではないか、
そしてその作品はあたかも、彼の作品世界への試金石なのではないかと思う。
正直、読みやすくはない。
科学の知識がてんこもり、さらにその文章が精緻で、
いわゆる抜けの部分が少ない。
しかも意図的に(のはずだ、多分)一人称の主語が誰を指すのかが曖昧で、
時にその時制までもが緩やか、章と章に起承転結が分かれて配置されている。
デカルトの密室というタイトルの趣旨は理解しつつも思わず、
デカルトの迷宮‥ と、間違って記憶してしまいそうだ。
いやいや、お菓 -
Posted by ブクログ
これは「デカルトの密室」の続編に位置する物語。未読の人はそちらから先に読むべきである。と、読んでいて思った。レナと祐輔とケンイチの物語を、瀬名さんはひどく愛している。愛しすぎて、時には読者を置き去りにしてしまいがちになる(笑)。瀬名さんの永遠のテーマである「心」の問題に真正面から取り組み、科学・工学・宗教・文学といった様々な側面が、すべて人の「心」に向かっているものだと、向かうべきものだということを認識させられる。
僕はこれを読んで思った。誰かを想い、誰かを求めることこそが「心」と呼ばれるべきものなのではないか、と。たとえヒトであっても、それがなければ「人」とは言えない。有機物でできあがったロ