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Posted by ブクログ
この本とってもよかったです。
科学書の書評集なんだけど、とにかく読んでいると読みたくなる本がたっくさん。
ドッグイヤーをしていったら、気づけばほぼすべてのページの角を折ってました。読み終わったときは角っこが異様に分厚くなってしまった。
この本なにがよいかというと、読むべきベストセラーとか名著100とかそういう感じじゃないんです。
著者の瀬名秀明さんが科学書を読んでほんとによいと思った本を紹介してくれているんだと思います。
それは前書きにも明記されています。
中身もいいんだけど、わたしがとても良いとおもったのは、前書きでした。
「日本では進路を決めるとき、理系・文系というわけかたをするけど(中略)本書があなたに伝えたいのは、科学実験が好きで、読書が好きな人生なんてすばらしいじゃないか、ということなのです。」
このくだりを読んだとき、絶対この本は自分が読むべき本だと直感しました。
女だけど地図は読めるし、配線得意だし、数学大好きなうえに、読書も音楽も好きです。どうして日本じゃそれをうさんくさがられるのだろうといつも思っていたから。
理系・文系分けられないことを感じてる人なんて、この社会にたくさんいるでしょ。それをこんな風にゆるく明言してくれるなんてとっても心地よかったです。
もう一つは、「本のページを閉じたとき、世界はもとに戻るのではなく、むしろ変化してみえることでしょう。」というくだりが前書きにあります。
こういう読書をたくさんしていきたい。
マニアックな本でもいいから、旅に行けるような、目が開くような、そんな本に出会いたい。
そんな本たちに出会わせてくれるすばらしい書評でした。
Posted by ブクログ
ソーシャルメディアに感想なんて書かなくていいんだ、独りでひっそりでいいから、すぐに絶版になってしまう科学書をはやく保護して楽しもう、という本。出版からちょっとだけ時間が経ってしまったので、絶滅種が増えているかもしれません。
この本の毒の無さ、と言うといやらしいですね、よいものをすすめようとする真っ直ぐな気持ちに、恥ずかしながら心洗われるようでした。
中学生ぐらい向けの科学書は妙に面白いと、いつも思っています。ゆえに紹介されているものも既読の本も多いのですが、その紹介を見ても我が意を得たり、という幸せな気分になるし、だからこそ、他のピックアップされた本も間違いがないのだろうと思います。一方的ではあるけど、著者と意気投合。
Posted by ブクログ
本書は『パラサイト・イブ』などでお馴染みの小説家、瀬名秀明氏によるサイエンス本の書評集だ。「朝日中学生ウィークリー」紙に連載されていたものが中心とのことで、非常に読みやすい。
一口にサイエンス本といっても様々なわけなのだが、脳科学、生命科学から宇宙、評伝本までが幅広くカバーされている。その中でも本書の特徴は、選書の確かさにあるだろう。ためしに生き物のパートを覗いてみると、しっかりとハダカデバネズミやクマムシなどが選ばれている。これなら他のパートにも期待できそうだ。
また、レビューがすごくコンパクトに纏まっていることにも感心する。本の内容紹介を簡潔に済ませ、その楽しみ方を伝えることに重点を置いているのだ。自分にとって既読の本の書評を読んでみても、ついつい再読したくなってしまう。
個人的には、年末年始に「恥ずかしくて言えなかったけど、まだ未読だったサイエンス本」の類を読破しようと思っている。実はファインマンさんとか、まだ読んでないし。。。本書で紹介されている本も、きっと何冊か読むことになるだろう。
本を読む前に、本を読む。「飲む前に飲む」みたいなことか。皆さま、くれぐれも読み過ぎと飲み過ぎには御用心!
Posted by ブクログ
◆本書の魅力
前書きの文章に切れがある。
「本書に登場する科学書の多くは、むしろ読むとあなたに新たな疑問や謎を残すでしょう。本のページを閉じた後、世界は元に戻るのではなく、むしろ変化して見えるでしょう。」・・・なるほど。
「実際のところ、インパクトにこだわり全速力で走って売り上げを競うような昨今の新書のパッケージにふさわしくないので、タイトルもごく穏やかなものにしました。」・・・好感持てる奥ゆかしさ
「3人の読者を想定している」
・・・これやってくれると読むべきかどうか判断できるからすべての本でやってほしい。
◆本から得た雑学
『時速250kmのシャトルが見える』
・時速250㎞のシャトルが相手コートに到達するまでの時間は0.3秒。
・ボート選手は約7分間の競技のあいだに238回漕ぐ。
「匂いの人類学」
・におい付き映画」への挑戦と挫折
『サブリミナル・インパクト』
コカ・コーラはあらかじめブランド名を知らされて飲むと、脳のある部分が活性化、ペプシはしない。ペプシは脳科学的にもブランド戦略に失敗しているという新しい理論
『リスクにあなたは騙される』
・「リスクセンス」を磨け。9.11により自動車に移動手段を切り替えたことによる死者1595人。9.11フライトの乗車数の6倍。
『ダーウィンのミミズ研究』
・白亜の破片を庭に撒き、29年後に掘り返す。
その結果、ミミズは1年で約6ミリの肥沃土を作ることが分かった。
・・・29年後!?
『迷惑な進化』
体内に鉄分がたまる病気は遺伝的。
今はいらないけど、ペストのときは免疫細胞に鉄を取り込ませない性質で逆に有利。そのため、西ヨーロッパでは割合高いのか?
西ヨーロッパのみ1/3らしい。
『恐竜はなぜ鳥に進化したのか』
鳥類は人間よりもはるかにエネルギー効率の良いミトコンドリアを持つ
・・・将来はミトコンドリアとかのパーツレベルでかけ合わせたりできるのだろうか。
『ビッグバン宇宙論』
アインシュタインは悩んだ末に宇宙は不変であるとして、そうなるように、自分の数式を書き換えてしまったという
・・・理論に応じて数式を作り変えられるのすごい。
『捨てるな、うまいタネ』
キウイフルーツは植えると芽が出る。
・・・広大な土地を手にしてやってみたい。
◆気づき
『遺伝医療とこころのケア』
発症前遺伝子診断の「知らないでいる不安」と「知ってしまう恐怖」のせめぎ合い・・・これはジレンマだなと感じた。
『自由は進化する』
人間には視点を切り替える能力がある。
神の視点と人間の視点
神の視点で見て決定的でも、人間の目で見れば未来の選択は可能。
・・・視点を変える力があるという発想に脱帽。
『クロスロード・ネクスト』
大震災から1週間。あなたは被災地の食料担当員。3千人の市民に対し、食料は今2千人分しかない。まず2千食配るかどうか。
を司会者が読み上げるといにYesかNoでこたえる。
・・・これ結構、楽しそう。
『いつも上を向いて』
マイケルは病気をギフトだと考え、「神様、自分では変えられないことを受け入れる平静さと、自分に変えられることを変える勇気と、その違いがわかるだけの知恵をお与えください」、と毎日祈った。
・・・病気をギフトだといえるほどの器は見習おうと思った。
『100歳の美しい脳』
修道女678人の脳からアルツハイマーを研究する。
「これは一生に一度しかできない研究なんだ」
・・・一生に一度というフレーズに惹かれた
Posted by ブクログ
ダーリンは71歳を読み終え、次に読んだのが
パラサイトイヴの作者でもある瀬名秀明さんの
『科学の栞 世界とつながる本棚』
雑誌に連載した瀬名さんの書評集。
書評を読んでほしい相手は、、、
*これから進路を決めようとする中学生、高校生のあなた
*社会で働きながら読書の愉しみとともにあるあなた
*長年インフルエンザ研究の第一線を走り、学術活動を続け
今は自分の研究は一段落し、全体をマネージメントする側になる父。
そんな三者に当てた、多方面の科学に関する本の書評集。
中には私が読んで楽しかった本もあって、
ほくそ笑んでしまった。。。
早速メモに残し、これからの読書の一覧の助けになりました。
Posted by ブクログ
どうしても、自分だけで本を選ぶと、似通ったものを選んでしまいがちだ。
まして、科学の本なんて、何を読んでいいか、わからない。
幅を広げたいと思って、本書を読んでみた。
結構影響を受けやすいらしく、少し前に読んだ柴田元幸さんと高橋源一郎さんの書評本を読んで、阿部重和とか、町田康なんて買ってしまったくらいだ。
初出は朝日中学生ウィークリーや、中央公論、日経新聞などで、2007年ごろの書評。
瀬名さんの文章は、とても爽やかだ。
科学の楽しさ、その本の価値を真摯に伝えようとしているのだけれど、堅苦しくも、暑苦しくもない。
アルツハイマー病研究のために、死後自分の脳を差し出す修道女たちのについての『100歳の美しい脳』。
アメリカの電気産業が起こり、エジソン率いる直流か、ウェスチングハウス(今話題のあの会社!)の交流か、という争いの中で、電気椅子に交流を採用するに至った経緯を描いた『処刑電流』。
その他にも、読んでみたいものがある。
自分の力で読みおおせるか、やや不安だけど。
読んでみたいものはたくさん見つかったけど…
今日書店に行ってみたら、本書に取り上げられた本は、『春の数え方』くらいしかなかった。
なんてことだ。
Posted by ブクログ
読み進めながら、隣に次に読む本が積み上げられていくような本。読みたい本がどっさり増えてしまった。
瀬名秀明さんの書評は優しい。本を書いた側にもこれから読む側にも優しい。その本のいいところ、面白い読み方を必ず見つけてくれる。書評に限らず、レビューってそうあるべきじゃないか。
もちろんくそみそにけなしたくなる作品だってあるし、そういうものに評価をつけなきゃいけない仕事もあるだろうけど、でも誰かに何かを紹介するなら、それの面白いところを伝えるべきだ。そうじゃなきゃ面白くない。
瀬名さんの文章は本の出来不出来にも触れる。でもここはこの本にしかない面白さで、しかも必ず読め、それもこう読めとは言わないからいい。気になったらめくってみて、わからなかったら本棚の隅に置いておけば、そのうち読める日がくる。心に余裕のある、いい読書の仕方。
次に何を読もうかと迷ったらぜひ手に取りたい本。これを読めばたぶんもう迷わない。
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小説・文芸
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