Posted by ブクログ
2017年10月19日
◆本書の魅力
前書きの文章に切れがある。
「本書に登場する科学書の多くは、むしろ読むとあなたに新たな疑問や謎を残すでしょう。本のページを閉じた後、世界は元に戻るのではなく、むしろ変化して見えるでしょう。」・・・なるほど。
「実際のところ、インパクトにこだわり全速力で走って売り上げを競うような昨...続きを読む今の新書のパッケージにふさわしくないので、タイトルもごく穏やかなものにしました。」・・・好感持てる奥ゆかしさ
「3人の読者を想定している」
・・・これやってくれると読むべきかどうか判断できるからすべての本でやってほしい。
◆本から得た雑学
『時速250kmのシャトルが見える』
・時速250㎞のシャトルが相手コートに到達するまでの時間は0.3秒。
・ボート選手は約7分間の競技のあいだに238回漕ぐ。
「匂いの人類学」
・におい付き映画」への挑戦と挫折
『サブリミナル・インパクト』
コカ・コーラはあらかじめブランド名を知らされて飲むと、脳のある部分が活性化、ペプシはしない。ペプシは脳科学的にもブランド戦略に失敗しているという新しい理論
『リスクにあなたは騙される』
・「リスクセンス」を磨け。9.11により自動車に移動手段を切り替えたことによる死者1595人。9.11フライトの乗車数の6倍。
『ダーウィンのミミズ研究』
・白亜の破片を庭に撒き、29年後に掘り返す。
その結果、ミミズは1年で約6ミリの肥沃土を作ることが分かった。
・・・29年後!?
『迷惑な進化』
体内に鉄分がたまる病気は遺伝的。
今はいらないけど、ペストのときは免疫細胞に鉄を取り込ませない性質で逆に有利。そのため、西ヨーロッパでは割合高いのか?
西ヨーロッパのみ1/3らしい。
『恐竜はなぜ鳥に進化したのか』
鳥類は人間よりもはるかにエネルギー効率の良いミトコンドリアを持つ
・・・将来はミトコンドリアとかのパーツレベルでかけ合わせたりできるのだろうか。
『ビッグバン宇宙論』
アインシュタインは悩んだ末に宇宙は不変であるとして、そうなるように、自分の数式を書き換えてしまったという
・・・理論に応じて数式を作り変えられるのすごい。
『捨てるな、うまいタネ』
キウイフルーツは植えると芽が出る。
・・・広大な土地を手にしてやってみたい。
◆気づき
『遺伝医療とこころのケア』
発症前遺伝子診断の「知らないでいる不安」と「知ってしまう恐怖」のせめぎ合い・・・これはジレンマだなと感じた。
『自由は進化する』
人間には視点を切り替える能力がある。
神の視点と人間の視点
神の視点で見て決定的でも、人間の目で見れば未来の選択は可能。
・・・視点を変える力があるという発想に脱帽。
『クロスロード・ネクスト』
大震災から1週間。あなたは被災地の食料担当員。3千人の市民に対し、食料は今2千人分しかない。まず2千食配るかどうか。
を司会者が読み上げるといにYesかNoでこたえる。
・・・これ結構、楽しそう。
『いつも上を向いて』
マイケルは病気をギフトだと考え、「神様、自分では変えられないことを受け入れる平静さと、自分に変えられることを変える勇気と、その違いがわかるだけの知恵をお与えください」、と毎日祈った。
・・・病気をギフトだといえるほどの器は見習おうと思った。
『100歳の美しい脳』
修道女678人の脳からアルツハイマーを研究する。
「これは一生に一度しかできない研究なんだ」
・・・一生に一度というフレーズに惹かれた