Posted by ブクログ
2011年01月02日
東大博士課程卒or在学中の8人が、自身の研究内容や東大に入った経緯などを紹介する。
巻頭にある、監修者2人の対談で、
なんでその道を選んだのかを聞くのではなく、いまの研究テーマにはまり込んだ具体的な理由を探るようにしています。
とあるように、
研究テーマを選んだ経緯がとても具体的に書かれている...続きを読むというのが本書の特徴であると感じた。一見どうでもいいような、でも個人的にはすごく気になるところが書かれていて、非常に興味深かった。
また、こちらも巻頭の対談で、
高校生ぐらいの段階で過度な固定的な夢を持っている人は、私からすると窮屈でちょっと気持ちが悪い。そもそもサイエンスはたえず進歩する業界だから、自分がプロとして飛び込む頃には、高校生の頃の状況とは変わっているはずですし。
この言葉は、とても本質を突いているように感じる。
自分が何に興味が有るのかなんて、簡単にわかるものではない。進路なんてささいなことがきっかけで決まってしまうこともある。それに、人生を大きく左右する(かもしれない)決定を高校生に課すのはなかなか重いのではないだろうか。
東大には、大学2年の終わりに進む学部が決まる進振り制度という制度があり、大学受験を終えてからの2年間で進路をあせらずにいろんな情報を収集しながら考えることができる。本書ではこの制度に対して賛成の意見が多かった。
短くまとまってるのでとても読みやすい。自分と同年代の人が多いため、大学や教育制度に対する問題意識が近いのかもしれない。
これから大学受験、大学院受験する学生や、博士課程の学生にはぜひぜひお勧めしたい本。
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東大、と付いていると企画が通りやすい
パラサイト・イヴ
選んだ理由ではなく、ハマりこんだ具体的な理由をさぐる
サイエンスは耐えず進歩する、状況は変わっているはず
4つのなぜ
目的 原因 発達・学習 系統発生
良い建物をたてるには知識を総動員
実際に現場に携わらなくとも、実践者を通じて関わることができる
第一原理計算
科学のための科学者、科学者のための科学者、社会のための科学者
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