【感想・ネタバレ】小説版ドラえもん のび太と鉄人兵団のレビュー

ユーザーレビュー

Posted by 読むコレ 2013年03月19日

リメイク映画「新・のび太と鉄人兵団」の公開に合わせての
企画本なのでしょうが、その企画の結果、こんな素晴らしい
作品が読めた事がまず嬉しいです。瀬名秀明というSF作家が
自分の看板を背負いつつも、その看板以上のドラえもんに対する
愛で書き上げた名作と言えると思います。
ドラえもんを通して教...続きを読むわった事、学んだ事、感じた事を
作者のフィルターを通してしっかりとその意思が伝わってきます。

人生で最初のSF体験作品であるドラえもんという良質な作品を
SF作家が本当に上手く、小説化しつつ、原作では前面に表れにくい
のび太達、少年少女の心の葛藤も本当に素敵な描写で書かれており、
途中、何度も何度も何度も何度も...涙を流しそうになってしまった。
作中最初のクライマックスの決戦前夜ののび太達の描写は秀逸。
彼等に対するドラえもんを今作ではあくまでも、サポート役に
徹したスタンスで書かれたのも凄く上手いのだと思います。

色んな事を彼等とドラえもんから教わったはずの大人が読んでこそ
意味のある作品だと...いう気がします。懐かしいなーだけではない、
あの頃に感じた「正しさ」が身体の中を駆け巡って来る...と信じたい。

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”神”の苦悩と決断

mac 2020年09月22日

一部ご紹介します。
・「そうか...。そんなことになるとは思いもよらなかった。わしのつくったアムとイムはいい子なのに...。その子孫がな...」
「わしは母星の人間社会に絶望してこの星へやってきたが、人間そのものにはまだ希望を捨て去っていないつもりだったよ。
だからこうして、アムとイムをヒト型...続きを読むとしてつくり上げたのに...」
「よろしい、アムとイムの頭脳を改造しよう」
「頭脳に植え付けた競争本能が強すぎたのかもしれん」
「他人より少しでも優れたものになろうという心だよ。みんなが競い合えば、それにつれて社会も発展してゆく。
ただし、ひとつ間違えると、自分の利益のためには他人を押しのけてでもという社会が生まれてくる」
「競争本能が間違った方向に進めば、弱い者を踏みつけにして、強い者だけが栄える、弱肉強食の世界になる。
わしの目指した天国とはほど遠いものだ」
「わしの母星は堕落したのだよ。わしの故郷は、ユートピアを目指し、そして腐敗した。
最初の内はよかった。高邁な理想が掲げられ、誰もが平等となり、富は公平に分配される星だった。
しかしいつからか人は向上心を失い、働かなくなった。皮肉なものだが、理想はときに人間を駄目にするのだ」
「天国というものは、つくるのではなく、つくられるものなのかもしれん。
ひとりひとりの思いやりによって、初めてつくられるものなのだろう」
「思いやりとは、単なる同情や共感だけではない、自分とは異なる立場の他者の気持ちを思い、人の幸せを願う心だ。
わしの設計は全てが間違っていたわけではないのだ。まだ道はある」
「他人を思いやる温かい心を...。改造を終えるまでなんとか身体が保てばよいが...」

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Posted by ブクログ 2018年11月19日

この春公開されたドラえもん映画「新・のび太と鉄人兵団」にあわせて、企画された小説です。ノベライズは、「パラサイト・イブ」の瀬名秀明。彼自身ドラえもんマニアということで、映画では説明し足りなかったところを、うまく補足し、さらに自分自身でオリジナルストーリーを作り上げて、原作の世界観を損なわないように、...続きを読むまた矛盾点がうまく説明できるように描いています。文字もそれなりに大きく、ふりがな付きなので小学生でも高学年なら問題なく読み進めていけるでしょう。

特に、科学的な部分で時折相当にマニアックな記載があります。例えば、「逆世界入りこみオイル」と「おざしき釣り堀」で作った鏡面世界の記述では、「鏡を境界面として、奥行きだけが逆向きになった世界が果てしなく続いているのだ。すなわち鏡の平面に垂直なベクトルだけがあべこべになった世界である。慣性質量と重力質量を持つ知性体は、そうした鏡面に向かい合ったとき、奥行きではなく左右が逆向きにあった世界と錯覚して周囲を認識する普遍的特徴がある。地表に立つ知性体は天体の重力を無意識のうちに感じ、天体の中心に至るz軸ベクトルをつねに新体制として確保しており、一方その主体は移動知と感覚知を持つがゆえに、おのれの進行方向を、あるいは視線などで注意を払う方向を、やはり無意識のうちにx軸として捉える傾向があるからだ。よって鏡面世界に入り込んだ知性主体に残された余剰のベクトルはy軸であり、彼らは左右があべこべになったものとして世界を認識する。これは知性主体がどのように設計、制御されていようと、共通して起ち現われる主観である」(p89)などということがさらっと書かれています。だけど不思議と全く違和感なく作品の中に溶け込んでいる。それほど的外れなことが書いてあるとも思われず、わかったような気になり、満足感を覚えます。瀬名秀明の手腕にのせられていると言うべきでしょうか。最後まで映画を見ているようにビジュアルな光景が目に浮かび、わくわく、はらはらしながら最後まで読みました。とても面白かった。満足しています。

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Posted by ブクログ 2014年09月26日

そもそも面白い話だし、プラス若干の理系要素・星野スミレとにんきひとしが絡む話。ジュドが自動修復するというオリジナル要素。
面白かった。

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Posted by ブクログ 2013年02月18日

昔から大好きだったドラえもん。この映画も何度も見返したもの。ドラえもんを見てるからこそわかる事、懐かしくあの時の事だ!と思い出される小説ならではのそれぞれの登場人物の心情まで楽しく読めた。次作もでてくれる事を期待!

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Posted by ブクログ 2012年05月02日

瀬名先生、よくぞ小説化してくれました。随所に見られた藤子作品へのつながり、読んでいて何度にんまりしたことか。鉄人兵団を未体験でも楽しめるジュブナイル小説

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Posted by ブクログ 2011年12月20日

「私はメカトピアの天使になるの」
脳内再生は大山verです。
映画そのものかと思いきや、ドラえもん好きならではの細かいネタ、のび太達五人の縺れたり、直ったりする心理描写が素晴らしい
瀬名さんの理系っぽさも感じられて面白い。
のび太達の両親の心情にもスポットが当たっているのも好ましかった。
そして、こ...続きを読むれだけは言える。
ジャイアン、まじイケメン!!!

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Posted by ブクログ 2011年12月03日

非常に面白かった。鳥肌もの。そして懐かしい。

子どもの頃は誰もの友達だったドラえもんが、あの特徴のある声で蘇る。すぐドラえもんに頼るが、ここ一番の場面では勇気をもつのび太。男の子と一緒に活発に遊ぶが、優しい心も忘れないしずかちゃん。乱暴者だけど、皆を引っ張っていく力を持つジャイアン。のび太を馬鹿に...続きを読むしつつも、なんだかんだで皆と行動するスネ夫(ごめん、スネ夫だけいいところが思いつかない)。誰もが知っているキャラクターだから、まどろっこしい人物紹介もなく物語に入り込める。幼い頃、テレビで見た姿の彼らのまま、物語の中を駆ける。あの頃と同じ気持ちで、のび太達と一緒にドキドキわくわくしながら地球を守る大冒険ができる。

映画に沿ったのか、ストーリーはドラえもんらしい王道。鉄人兵団と戦う「動」、博士と話す「静」、そして少し離れた場所で歌を歌う「緩」が印象的。読む前に、BGMとして是非「ポケットの中に」「God Bless You」を用意して欲しい。聴きながら読めば臨場感も抜群だ。

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Posted by ブクログ 2011年11月27日

1日籠って何とか読み終えた瀬名秀明「小説版ドラえもん のび太と鉄人兵団」。著者の本を読むのは「パラサイト・イヴ」以来の二冊目。台詞等はまんがと映画のいいとこ取りな部分も有るけど、新しい要素も散りばめられていてなかなか良かった。神成さんとかの名前がさらっと出てくるような作りです。

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Posted by ブクログ 2011年07月27日

SF作家瀬名秀明がドラえもんを書く。それだけで心躍りました。期待が大き過ぎた部分と、期待通りの部分と、期待以上の部分がありました。まんがでは「喜」のコマのすぐ後に「哀」のコマがあっても、それをテンポよく読ますことができますが(特にF氏のまんがはテンポがいいのでコマ間の切り替えが早く巧いから)、小説で...続きを読む同じようにやると話の骨格がバラバラになってしまうんですね。だから一コマをじっくり書く。心情を描き込む。そのことにより、まんがが小説になりました。これぞノベライズでしょう。のび太たちの心情が書かれているから、より一層鉄人兵団の恐ろしさが迫ってきますし、リルルとの友情の築き方も胸に迫ります。
そして何より全編ドラえもん愛に満ち溢れてます。いや藤子・F・不二雄愛に満ちているというべきかな。話のあちらこちらにドラえもんの他のエピソードからの引用を散りばめ、そして嬉しいサプライズゲストの登場。そうドラえもんが、F作品が好きなんだという気持ちで、作者と通じてしまう感覚も面白かったですね。
単なる話題作りに終わらない名作、これはファンアイテムであり読み継がれて欲しいジュブナイルですね。

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Posted by ブクログ 2011年05月13日

マンガやアニメでは分からない、各キャラクターの心情が描かれているのがよかった。もちろんF先生がそう設定していたかは分からないけど、22世紀の科学すべてが万能ではないことを教えてくれる。

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Posted by ブクログ 2012年12月09日

漫画も映画も観た上でも、良かったといえる作品です。
たしかにつっこむべき点はありますが、それにしてもなんでしょうか、読後のすっきり感。ラピュタを思い出しました。
ドラえもんて深いですね。
漫画では何度泣かされたことか…
弱いのび太だけど、それが人間らしいという藤子先生のメッセージは素晴らしいなと思い...続きを読むます。
この鉄人兵団小説版ではスネ夫やジャイアンの想いが描かれていて、それも良かったです。
児童文学のところにありましたが、大人の方にもオススメです。
活字が苦手な方にもオススメな点を加えて、星5つの10点満点!

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Posted by ブクログ 2012年08月12日

「しずちゃん」

この単語を目にした瞬間、疑念や迷いはすべて吹飛び、希望と期待で胸が膨らみました。
黒歴史だ、とかネタだ、とか何でこの人が、とか色眼鏡かけて読んでしまって本当にすいません。
この人は、瀬名秀明は、ドラえもんの良さを本当に理解している。

ドラえもんの傑作映画「のび太と鉄人兵団」のノベ...続きを読むライズ版です。
基本ストーリーは原作&旧映画とほぼ同じです。
いくらかのアレンジや、瀬名秀明さんだから書けた秘密道具への科学的考察、さらにまさかの”あの人”が登場したりと、”加筆”はありますが、”修正”はありません。

しかし、その”加筆”部分が半端ない。
ドラえもんの世界観を全く破綻させないうえに、のび太・ジャイアンたちの魅力を活かしまくっているのです。
しかも瀬名さん、コミックから映画までドラえもんを相当に読み込んでます。
要所要所のちょっとした引用で、原作・映画のシーンを差し込んできて、いい感じに味つけているのです。
ほんとこの人、ドラえもん大好きなんだな。

いうならば「最高の同人誌」。
同人誌ってファンでなければ楽しめないでしょうけど、あいにく日本人の大多数はドラえもんのファンなのです。
文学性とか子ども向けとか細かいことはいいから、リニューアル映画観に行く前に本作読んでみればいいと思うよ!

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Posted by ブクログ 2011年03月04日

読後、心があったかくなる作品でした。前半はオリジナルに割と忠実に、後半は瀬名ワールドも全開し、特に奇跡のコラボレーション(ネタバレになるので詳しく言えないが)がうれしいサプライズでした。創造というテーマから、神、アダムとイブ、堕落、争いという人間の歴史と神の視点という壮大なテーマに、いつものドラえも...続きを読むんの友情や家族愛、信頼、仲間、といった普遍的なテーマもあり、大人が十分楽しめるエンターテイメント小説になっていました。
特に戦闘場面は小説ならではの緊迫感や心理状態の描写が秀逸でした。
岩渕まことさんのGOD BLESS
YOUがあんな風に使われるなんて!
是非、瀬名氏にそのあたりの事情を伺いたいですね。
映画も是非みたくなりました。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2011年03月03日

リメイク映画「新・のび太と鉄人兵団」の公開に合わせての
企画本なのでしょうが、その企画の結果、こんな素晴らしい
作品が読めた事がまず嬉しいです。瀬名秀明というSF作家が
自分の看板を背負いつつも、その看板以上のドラえもんに対する
愛で書き上げた名作と言えると思います。
ドラえもんを通して教わった事、...続きを読む学んだ事、感じた事を
作者のフィルターを通してしっかりとその意思が伝わってきます。

人生で最初のSF体験作品であるドラえもんという良質な作品を
SF作家が本当に上手く、小説化しつつ、原作では前面に表れにくい
のび太達、少年少女の心の葛藤も本当に素敵な描写で書かれており、
途中、何度も何度も何度も何度も...涙を流しそうになってしまった。
作中最初のクライマックスの決戦前夜ののび太達の描写は秀逸。
彼等に対するドラえもんを今作ではあくまでも、サポート役に
徹したスタンスで書かれたのも凄く上手いのだと思います。

色んな事を彼等とドラえもんから教わったはずの大人が読んでこそ
意味のある作品だと...いう気がします。懐かしいなーだけではない、
あの頃に感じた「正しさ」が身体の中を駆け巡って来る...と信じたい。

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Posted by ブクログ 2011年03月01日

 SF作家にして科学者の瀬名さんが,ドラえもんをどう料理するか,それが気にかかり買ってきました。
 瀬名さんのロボット関連著作を事前に読んでいましたので,そのロボットに対する視点が,ドラえもん世界にどう反映されているかも興味深いところでした。
 しかも題材は「のび太と鉄人兵団」というロボット作品...続きを読む
 実際に,読んでみたところ,いや,瀬名さん,本当にドラえもん好きなんだなあと,嬉しくなりました。
 「のび太と鉄人兵団」という作品を,題材を損ねず,ドラえもん愛とSFマインドで味付けし,人物描写を掘り下げて見事に仕上げた逸品となっています。
 そこかしこに思わずにやりとさせられる小ネタも含んでおり(特に某キャラの登場が嬉しい),ドラえもんを好きな人程はまるのではないでしょうか?
 全てのドラえもんファンに「読んでみて下さい」と紹介したくなる作品です。

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Posted by ブクログ 2016年08月27日

瀬名さんの想いが伝わる「ドラえもん」オマージュ作品。いつまでもどこまでも、瀬名さんは少年期のロマンチストだ。
「八月の博物館」を思い出した。

そして、「ドラえもん」はやはり日本の誇りだ。

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Posted by ブクログ 2013年03月24日

子供向けアニメと侮ることなかれ。十分に読ませる作品です。
原作を忠実に追いかけて、殆ど脱線がないのに、それでもちゃんと、瀬名秀明節は効いているのは、本当に凄い。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2012年04月28日

はっきりいって、小説単体としての出来は微妙だと思います。文章もテンポがいいとは言えない。あくまで、マンガか映画でこの作品を体験したことがある人のための作品。それだけに、ドラえもん好きにはたまらない作品。随所に、作者のドラえもん愛、藤子F愛があふれています。意外なキャラの出演もあったり、SF的な考察が...続きを読む加えられていたり。あと、マンガの再利用でもいいので挿絵がもっと欲しかったな。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2012年04月09日

ドラえもん大好き。敵が攻めて来る前夜の過ごし方がいい。みんな不安なんだけど自分の出来ることを精一杯していて、みんなカッコ良い。

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