ヘルマン・ヘッセのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
そうなのよ
なんで『車輪の下で』ってタイトルにしたの?って気になるよね
はい、ヘルマン・ヘッセの代表作『車輪の下で』です
みなさんご存知の通り、これまでの翻訳本のタイトルは圧倒的に『車輪の下』なのよ
なんで「で」をくっつけたのか?って気になるよね
ならいない?いや、わいはなるの!
でね、そもそも『車輪の下』ってなんなのよ?って話ですよ
「車輪」って言われるとさ、なんかものすごいでかいのが思い浮かぶのはわいだけ?馬車に付いてるやつ
馬車にひかれてんのよ
しかも「下」にいるってことはひかれた状態キープですからね
腹の上に馬車乗った状態で小一時間です
でもって馬車にひかれたってことはその前に -
Posted by ブクログ
繊細な少年の幼少から青春を描いたヘルマン・ヘッセの代表作です。
傷付きやすく、繊細で、多感な少年時代。心理描写や自然描写の詩的な美しさに、豊かな感性を持った少年の心の内を思わされます。親や周囲からの期待に応えようと自分を追い込み、努力をし、必死で掴んだ神学校への切符も、学友との関係の中で色々なことが変化していく。どうにもならない車輪の下で必死にもがく姿に、なんとも苦しい心地になります。
決して、読後が爽やかな話ではありません。
でも、読めてよかったと思う一冊です。
じわじわと身体の中に落ちてくるような、やりきれなさと日々の中にある輝きを見る物語でした。 -
Posted by ブクログ
青春は美わし の方はあまり刺さらず。
街に帰ってきて出ていくまでを描いた作品だけどあまり目立った事は起こらなかったように思う。
ラテン語学校生はとても良かった!テンポもよく、流れもスッキリしていて読みやすい。
他のヘッセ作品と似たような境遇の主人公だが、珍しく主人公が思いを寄せる女性からの視点からも描かれていた。彼女が主人公を裏切って(あまり裏切りという感じはしなかったが結果的に)しまった際に彼女からの謝罪があったのが印象的。クヌルプではこのフォローがなかったから彼は放浪の旅に出ることになってしまったわけだし。
主人公が成長していく過程とその成長した結果がとても好きな作品です。
生き物を飼 -
Posted by ブクログ
装飾というか、色綺麗!
と思って手に取って、ヘッセってあれやん。
ヘルマン・ヘッセやん。
あれや、車輪の下や。
という軽い知識しかないけれど、綺麗なので買ってみた。
なかなかに、良い言葉が載っていてお気に入り。
悩んでいるね。悲しいことが多いね。 胸が痛いこともしばしばだね。
でも、喜びなさい。でも喜びは、誰かが突然どこからか嬉しいことを持ってくるときに湧いてくるものじゃないよ。
喜びは、今の自分を否定せず、今の自分をそのまま素直に認めることから生まれてくるのだよ。だから、悩んでいても、悲しんでいても、そのことに自分が同意すれば自然に湧いてくるものなのだよ。
なんか、優しい言葉で -
Posted by ブクログ
「早春」「クヌルプの思い出」「最期」の3編から成る。
年上の初恋の娘に裏切られた時から、クヌルプの漂泊の人生が始まる。旅人となり放浪する彼は、自然と人生の美しさを見いだす生活の芸術家となり、行く先々で人々の生活に灯りをともす。肺を病んで雪の中で倒れ、人生を後悔する彼に、神は彼らしく生きたと語りかける。
「早春」「クヌルプの思い出」と読み進めていて、この話の何が名作なんだろうかと、正直疑問に思った。クヌルプは、私には、わがままで厚かましく、自己中心的が過ぎるような気がした。誰もが彼を好いて、きれいな子供が屈託なく生き進んでいるかのように評し、放浪している彼に喜んで手を差し伸べている。それが