ヘルマン・ヘッセのレビュー一覧

  • 幸福論

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    読んだ印象は日常のささやかなことを綴るエッセイ。
    真面目だけどちょっとお茶目なおじいちゃんと話しているような気分になります。
    結構スキ。でも若い子には退屈かも知れない。

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    2013年01月18日
  • ヘッセ詩集

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    詩人になれなければ、なにものにもなりたくないと言ったとされるヘッセの詩集。
    穏やかな心持ちで人生というものを見つめる1人の人間の心が見えてくる作品集。

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    2013年01月03日
  • 幸福論

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    ネタバレ

    読んで幸せになれるような本ではないけれど、孤独な人の本だろう。
    ぼんやりと瞑想にふけるような気持ちにさせてくれる本だ。


    本は気分を変えてくれるが、気分が本を探してくれるということもあるんだと思った。ヘッセの作品はそういうものが多い

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    2012年12月24日
  • 郷愁

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    地元を離れ詩人として生きる主人公の姿が、自分と重なる部分があり思わず読み入ってしまった。

    著書はヘッセ27歳の時の作品であることにも驚きを隠せない。
    というのもとにかく文章が綺麗で美しい。
    そして自然の描写が素晴らしく読んでいるだけで情景が思わず頭に浮かぶ。

    私みたいに田舎で育ち、一度地元を離れたものに読んでもらいたい。

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    2012年10月26日
  • 春の嵐

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    ネタバレ

    青春時代の経験は辛いことも楽しいこともあるが、それらを昇華し音楽として客観視できる形にしたことで、主人公はその経験を超えることが出来たんだと思う。私も作曲しますが、音楽はそのような役割を果たしたと思います。
    青春期の作品は今の自分とは違うものなんだけど、今の自分を創っている大事な部分だし、それが今は無い美しさを持っているので、ときどき聴き返したくなります。それと同じ気持ちが小説家(ヘッセ)にも青春をテーマとした作品を書かせるんじゃないかな、と想像します。

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    2012年04月29日
  • 青春は美わし

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    読んでいる間、故郷への甘い美しい感情と、淡い恋心への懐かしい回想が、くるくると体の中をめぐるような作品。
    ヘルマンヘッセは、文字で絵を描く作家である。

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    2012年04月14日
  • 荒野のおおかみ

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    10代に読んだときよりもより内容が理解できた。

    ヘルマン・ヘッセは、大人になっても子供の心を持ち続けた稀有な作家と思う。

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    2012年02月16日
  • 郷愁

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    とにかく、自然や主人公ペーターの周りの情景の描写が美しい。山間の小さな村も、湖も、街も、読んでいるだけで目に浮かぶくらい緻密で美しい表現。これまでに読んだヘッセの作品の中では、ストーリー的に大きな起伏がある方ではないが、全編にわたって「愛」と「死」による静かな感動が波のように押し寄せる作品だった。紆余曲折がありながら、自分のルーツを否定しない生き方には憧れる。自分の生まれ育った環境というのは、生きていく上でたびたび自分を動かす原動力をもたらすものなのだろうと思う。

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    2012年01月30日
  • メルヒェン(新潮文庫)

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    外国文学というものがどうしても苦手なのです。そんな中オススメされたのがこの本でした。

    最初はやはり苦手意識が先行し、いつもよりは読むスピードがかなり遅かったのですがその中に紡がれている文章の綺麗さに、後半は割とスラスラ読むことができました。

    ものすごい感動があるわけでもないですが読んだ後、心に残る。私にとってはそんな作品でした。

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    2012年01月02日
  • 知と愛

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    ヘッセは「デミアン」しか読んでおらずまた記憶も曖昧な中、新聞記事で見かけ気になったので読んでみた。ゴルトムントがナルチスによって目覚めて放浪の旅をはじめてからの年月が頁を割いているが、ゴルトムントの傍らにはいつも愛が、つまりナルチスがいたということ。それがヨハネの像に結びついた場面を読んで、愛と芸術を心に抱きながらも表わそうとしたものが精神のひとナルチスだということに心震えた。終盤の対話で「自分を実現する」という部分があったがとても興味深くて夢中で読んだ。これまでの物語によってこの対話がより際立っていた。
    (素晴らしい読書体験だったのは間違いないのですが、やっぱりどうにも難しくて何一つ理解でき

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    2016年07月12日
  • 青春は美わし

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    異郷で放浪の生活を送り、帰郷した青年が故郷の美しさに改めて気づく。ちょうど実家に帰ったあとに読んだので、自分の地元のことを思い出しながら読みました。故郷を離れて暮らすことによって見えてくる故郷の美しさというのは本当にあると思います。
    同録の「ラテン語学校生」は、ヘッセ自身と重なる部分もある短いながらも良い作品です。初恋は破れますが、想いを寄せた相手の生き方から一生の糧を得るというラストがとても印象的な作品でした。

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    2011年06月26日
  • 幸福論

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    ネタバレ

    『車輪の下』で知られる
    ヘルマン・ヘッセのエッセー集。
    正直とっつきにくく、何度も挫折した。

    ただ、触れて行く中で、
    次第に味わいが増した。
    幸福を少年期のあらゆる束縛を
    離れた一瞬にして永遠たる時の中に見出す。
    まとめると『幸福は 時間を離れた 時の中』といったところでしょうか?

    【今日の一冊11『幸福論』2016/01/09】

    『車輪の下』『ガラス玉演戯』で、
    知られるノーベル賞作家
    ヘルマン・ヘッセのエッセイ集。

    タイトルとなった「幸福論」、
    宮沢賢治「永訣の朝」を彷彿させる
    「マルラのために」など14編。

    その中から、
    「日本の私の読者に」に
    ついて、少しご紹介を。

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    2016年01月09日
  • メルヒェン(新潮文庫)

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    童話集ということで宮沢賢治的なロマンチックな世界観をイメージして読んでみたら、初っ端からいきなり子どもに読ませてはいけないような話で、何ともヘッセらしいと思ってしまった。
    全編に共通することだけど、これは疲れた大人向けの作品集と言えるだろう。
    ヘッセの魅力はドロドロとした怨念にも似た感情を見事なまでの美文で表現しているところにあると思うのだけど、それはこの作品集に所収されている短編童話でもその本領を発揮している。
    ここまで詩的な美しさがありながら読み易い文章を書ける人もそういないと思う(もちろん翻訳も素晴らしいのだろうけど、原文で読める能力がない自分が本当に惜しい)。
    特に印象に残った

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    2011年04月04日
  • 幸福論

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    短編集。
    お勧めは「幸福論」と「小がらす」。
    ストイックでもなく、エゴイストでもなく、ニヒルでもなく、なんともいえないすばらしいバランスを保った生き方。

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    2010年12月25日
  • メルヒェン(新潮文庫)

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    この訳を「メルヘン」じゃなくて「メルヒェン」にした高橋健二はエライ!!どっからどーみても絶妙にメルヒェン。穏やかで情熱的な話の展開とか、優しい登場人物がいまいち甘やかしてくれないところとか、どーにもドイツ文学。なにより美しい。

    アウグスツスが一番人気みたいですが、わたしは詩人がとても興味深かったです。
    男の人が男主人公でえがく求道小説というのは読んでいて「自分勝手だなあ!」と思ってしまうことが多いのですが、この話は前半多少汗臭いものの全体的に童話っぽくてなんとなく可愛らしい。とても短い話なんだけどちゃんとポエティックで、ラストはゆっくりと息を吐いてしまいました。

    五感全部で小説を読んだのは

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    2011年01月13日
  • メルヒェン(新潮文庫)

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    誰からも愛される子に、という母の祈りが叶えられ、少年は人々の愛に包まれて育ったが──愛されることの幸福と不幸を深く掘り下げた『アウグスツス』をはじめ、大人の心に純朴な子供の魂を呼び起こし、清らかな感動へと誘う、最もヘッセらしい珠玉の創作童話9編を収録。

    9編の物語に共通しているのは、死へと向かっていくということである。けれども、その死は不幸なものではなく、幸福な気持ちを持ったものであるというところに、この童話集の素晴らしさがある。
    こうした童話を創りだすことができるのは、人々と自然を愛したヘッセならではの魅力であろうと思う。

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    2010年08月30日
  • 郷愁

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    狭い故郷を離れ都会に出たアルプスの自然児ペーターは、文筆家として身を立てるが、都会の文明に失望し、幻滅を感じるようになる。この彼を救ったのは、美しい少女エリーザベトへの愛と、姿は醜いけれども美しい魂を持った身障者ボピーへの愛の奉仕であった。ボピーの死後、自然に包まれた故郷へ帰ったペーターが、そこで見出したものとは──。

    物語の中で、彼は幾度か大切な友の死を経験することになる。そして彼の恋は、いつも片想いで終わってしまう。
    彼の人生の中で幸福かと言われる時期はないように見えてしまうけれども、大切な友と過ごした時間は、彼にとってとても大切なものであったのではないだろうか。
    幸せになってほしいと、

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    2010年08月30日
  • 幸福論

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    CREAという雑誌の読書特集で、中谷美紀が「読んでいて幸せになる1冊」と書いていたのが妙に心に残り、うん十年ぶりに読み返してみました。

    ヘッセを読んでいたころって中学生くらいで、文学少女を気取ってスタンダールとかトルストイとかカミュとか太宰とか芥川とか、とにかくそういう背伸びした読書がマイブームでした・・・いや、今思うとハズカシいですけど
    (どこまで内容を理解していたのかは不明ですが(^^;)

    すっかり忘れさっていたので、今回は新たな気持ちで読みました

    まあ、どれもこれも丁寧に書かれていること!
    この人は本当に一字一句、言葉を文字を大切にしているのだなぁと感心ばかりしておりまし

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    2010年06月05日
  • 郷愁

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    すべてがとても美しい小説。
    夜のボート、素敵な親友、好きな女の子、心の美しい子供と病人
    本当に何もかもがきらきらして感じられます。文章も取り上げてるものも美しい。青春の瑞々しさ、あらゆる愛情。
    訳も読みやすくて、60年代のものらしい少し古風で丁寧な言い回しが小説とぴったりですごく良かったです。

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    2010年02月09日
  • 幸福論

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    ゆっくりと、かみ締めるように読むことを要求されるような文章だけど、そうして読んだ時の感動は深く、心の底に広がって、他の本では得られない共感がありました。

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    2009年12月10日