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Posted by ブクログ
ヘルマン・ヘッセの『メルヒェン』に収められている、「アウグスツス」に不覚ながら涙した。
アウグスツは、生まれた時に「誰からも愛さずにはいられないように」と母親から願いをかけられ、その通りになる。
子どもの彼には、天使の歌声が聞こえた。
しかし、誰からも愛されるあまり、彼は傲慢になり、
あらゆる富と名声を得て、堕落し、あらゆる悪事を尽くす。
あらゆる欲望に満たされても幸福になれない彼は、いよいよ自殺を図ろうとするが、
魔法をかけた名付け親が現れる。
そこで、アウグスツスは、
「それまでの人生にかかっていた魔力を取り消し、愛することができるように」と願う。
ラストシーンの描写があまりにも美しくて涙を誘う。
ヘッセの文章は、精神が実体を持った風景として、あたかも「美」そのものが内側から語らせるようだ。
実にシンプルで王道のおとぎ話だが、
手塚治虫が漫画で描いていそうな、
またディズニーが設定を変えて映画にしても面白いかもしれない。
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