【感想・ネタバレ】郷愁のレビュー

あらすじ

豊かな自然に囲まれて育ったペーターは故郷を離れ、文筆家を目指すため都会生活を始める。彼はそこで多くの人と出会い、多くの事を学ぶが、心の底では常に虚しさを感じていた。文明の腐敗に失望し、故郷に戻った彼を待っていたのは、シンプルな暮らしと新たな出会いだったが……。叙情にあふれた美しい自然描写、青春の苦悩、故郷への思いを見事に描いた、著者の処女作にして出世作。

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Posted by ブクログ

再読1/23
ヘッセ作品で1番好きです。
ヘッセの全作品に通ずる自然への愛は勿論、近代文化の生活への批判や享楽との葛藤も描かれていて源泉的な地位を占めていると実感しました。
最初に読んだときは自然描写に慣れておらず、読み辛いと感じていましたが、再読の際は全く苦しくなく、むしろ非常に読みやすい、おもしろい読み物だと思いました。
ヨーロッパの田舎の描写は実際に目にしたことはほとんどありませんが、眼前にありありと浮かんでくるようで、そうした景色はホッとさせてくれます。
心が癒される読書体験が得られるのでまた何度でも読み直したいです。

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2025年01月23日

Posted by ブクログ

ヘッセの処女作。自然を愛するペーターの成長を描いた作品。失恋や親・親友の喪失など、人生の壁に何度もぶつかりながら、強く、清く、正直に生きようとする。ヘッセの他の作品と比べると、自然に対する細やかな美しい情景描写が特長のひとつではないだろうか。小説を読みながら、自然に溶け込むような一体感をも感じる、素晴らしい作品である。

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2021年10月07日

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田舎から都会へ、そして都会から田舎へ。
出会った人々との思い出が、詩人らしい主人公に幸福を与えてるのだとすると、彼は故郷に帰った後も満ち足りた生活をするはずである。
南風のように煩わしい経験が何か情熱に変化されたり、甘酸っぱい恋が青春の価値を保証したりする、と思う。

郷愁、故郷を想う気持ちがどれほど大切か。
いま故郷を離れた現実を、再考したくなる。

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2020年04月12日

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ヘッセの自叙伝と言える作品です。
新緑を思わせる歓びと、暗く、重いねずみ色の憂鬱―。彼の人生はこの二つの繰り返しではなかったでしょうか。

苦い恋の経験も、彼が大酒のみであることも、彼への親しみを増させています。共通するものを持っている人は読むべきでしょうw

短い作品です。一日で一つの人生を体感できます。お勧めです。

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2010年10月21日

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実経験にない田舎の生活風景が脳裏に浮かぶ。
郷愁という邦題は味わい深い。

年を経てどう感じ方が変わるのかを知りたくもある。

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2024年11月30日

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ヘッセ処女作。
とある村では、右も左も前も後ろもカーメンチント姓だらけ。そんな村から、牧師になるべく村を出た主人公カーメンチントくん。
初めての世界や体験に、穏やかに身を焦がした彼の行末は…。

原題、ペーター・カーメンチントの名に恥じぬ、ペーター・カーメンチントっぷりが最高!
そしてヘッセの表現も好きだと再認識。
このストーリーもそうだけれど、ヘッセの文体って郷愁というか、牧歌的というか、無垢な心の時を思い出させる懐かしさと自然さがあるなぁ。

読む年代によって、この作品に抱く感想が変わりそうだけれど、これを書いた時のヘッセ20代なの信じられない。人生何回か経験してないと書けないよ。

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2023年03月09日

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ネタバレ

まず「郷愁」というのは意訳であるが、原題は「ペーター・カーメンチント」というひとりの名もなき男の自叙伝である。故郷はカーメンチントの原点でありいつも彼とともにあるが、本人が認めるのは最後の最後である。チューリヒ編、バーゼル編、アンジ編、バーゼル・ボピー編(パリは大胆に割愛されている!)振り返るとそれぞれ甘苦く生々しい記憶が綴られている。チューリヒ時代の若い輝きが懐かしい。それにしても…(誰しも一生を振り返れば思い出したくもない記憶の一つや二つあるにしても)この主人公は、愛は一度も成就せず、親友はみな死に、なかなか気の毒である。

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2021年02月15日

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田舎から都会へ出て暮らし、田舎を想う気持ちを持ち、時に田舎に帰ってみたりしていること。そんな共通点があるからか、主人公には少し親近感を持ち読み進めることができた。

田舎から都会に出ると決めた時、何がそうさせた?
都会で学び、人々と交わり、友情を育み、恋に落ち、いろいろな経験をし、世間一般の幸せ、青春のあこがれを追い続け、結果として田舎に帰った時、何を想うだろうか?

一人の人間の人生を通して、見えるものはたくさんある。小説を読む醍醐味を味わえる作品だった。

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2019年04月16日

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ヘッセの出世作だが、「車輪の下」の後に読んだので、特段に強い印象は受けなかった。
良くも悪くも「小説」といった内容で、個人的には、心に残るようなインパクトに乏しかった。

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2015年03月30日

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ヘッセの作品を読めば、ヨーロッパのみずみずしい風景が呼吸しながら目前に現れる。処女作である本書も勿論例外ではない。また、甘く酸い青春の所々に表される主人公の抒情性に、思わず自分の体験と重なり感情移入して読んでしまう。ヘッセの全作品を貫く本質がうかがえる。

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2013年02月05日

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地元を離れ詩人として生きる主人公の姿が、自分と重なる部分があり思わず読み入ってしまった。

著書はヘッセ27歳の時の作品であることにも驚きを隠せない。
というのもとにかく文章が綺麗で美しい。
そして自然の描写が素晴らしく読んでいるだけで情景が思わず頭に浮かぶ。

私みたいに田舎で育ち、一度地元を離れたものに読んでもらいたい。

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2012年10月26日

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とにかく、自然や主人公ペーターの周りの情景の描写が美しい。山間の小さな村も、湖も、街も、読んでいるだけで目に浮かぶくらい緻密で美しい表現。これまでに読んだヘッセの作品の中では、ストーリー的に大きな起伏がある方ではないが、全編にわたって「愛」と「死」による静かな感動が波のように押し寄せる作品だった。紆余曲折がありながら、自分のルーツを否定しない生き方には憧れる。自分の生まれ育った環境というのは、生きていく上でたびたび自分を動かす原動力をもたらすものなのだろうと思う。

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2012年01月30日

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狭い故郷を離れ都会に出たアルプスの自然児ペーターは、文筆家として身を立てるが、都会の文明に失望し、幻滅を感じるようになる。この彼を救ったのは、美しい少女エリーザベトへの愛と、姿は醜いけれども美しい魂を持った身障者ボピーへの愛の奉仕であった。ボピーの死後、自然に包まれた故郷へ帰ったペーターが、そこで見出したものとは──。

物語の中で、彼は幾度か大切な友の死を経験することになる。そして彼の恋は、いつも片想いで終わってしまう。
彼の人生の中で幸福かと言われる時期はないように見えてしまうけれども、大切な友と過ごした時間は、彼にとってとても大切なものであったのではないだろうか。
幸せになってほしいと、読み終えた今でも願わずにはいられない。

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2010年08月30日

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すべてがとても美しい小説。
夜のボート、素敵な親友、好きな女の子、心の美しい子供と病人
本当に何もかもがきらきらして感じられます。文章も取り上げてるものも美しい。青春の瑞々しさ、あらゆる愛情。
訳も読みやすくて、60年代のものらしい少し古風で丁寧な言い回しが小説とぴったりですごく良かったです。

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2010年02月09日

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これヘッセの処女作だっんだ〜。
読み終わってから知った。
初めて読んだのは「車輪の下」
そこからヘッセにはまり、「春の嵐」「クヌルプ」「デミアン」「メルヒェン」読んだから(だいぶん前に)、6作目。

自然に囲まれて育ったペーターが、進学し、都会で生活を送る。学校生活の雰囲気はいつものヘッセだなぁと言った感じ。その後もパリだとかどこかで人生経験を積み、感じるところあって故郷に戻ってくる。
失恋だっり、他の別れだったり、憧れだったり、全部含めて、最後の一文で自分の人生を肯定してる感じがして良い終わり方だった。

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2026年07月18日

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ネタバレ

師弟関係のような緊密な人間関係に注目するヘッセではなく、1人の人間の変遷に注目するヘッセだった
粗野な家系に生まれた自然を愛する田舎者の主人公が、変わり者の叔父に勧められて学問の道へ進むことになる
しかし中高では周りに馴染めず、1人屋根裏部屋で本を読んで詩を書いて過ごしていた
大学に進学してからは音楽と芸術を愛する快活な友人ができ、そこを経由して芸術家である想い人もできた
そんな友人は卒業旅行の数日後に川で溺れ死に、想い人は別の人が好きだった
学生生活で唯一得られたものは友情だとも言っていた主人公は打ちひしがれて
酒に溺れるようになった
それでも歴史批評と詩作とを続け仕事にしながら、学者友人の会に出かけたりもする
その中で生意気な少女と打ち解けるが、やはり少女も婚約者がいた
田舎者の旦那の家に通い詰め、そこで疎ましがられている繊細な障害者と仲良くなり
彼が死ぬまで共に暮らす
最後に故郷に帰り、父と叔父と自然との変化のなさや理想との折り合いをつけて物語は終わる

僕がヘッセに求めているのはプラトニックで緊密な上下関係であるため、人間関係が目まぐるしく変わっていく今回の作品はあまり刺さらなかった
しかし、青年が学問と両親と劣情とに理想を持って自立しながら現実と折り合いをつけていくある種の冒険譚的要素や、知識人の精神的で空虚な見栄に見える生活の批判と市民の物質的で健康な生活への賞賛(本によっては逆の立場も)、そして主人公の学問への憧れと愛情は、自然の描写と共に、どのヘッセ作品でも心を浄化してくれるので相変わらず好きだ

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2026年06月30日

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大阪の古本屋で出会った本。

雲を眺めるのが何よりも好きだった。
田舎から都会に出て多くのことを経験し、
きっとこう言った出会いや葛藤が個人としての等身大の経験な気がして、親近感が湧く。
田舎の世間の狭さや、都会の寂しさ。
人生そのものがネタとなる詩人という職業は永遠の憧れ。

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2023年06月02日

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『春の嵐』の後に読んだせいか、やや流れが似ているのと、春の嵐の方がすきなためこの評価に。

体の不自由なボピーとの交流が1番印象に残っていて好きだな。

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2019年03月18日

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ネタバレ

ヘッセの出世作。成長小説。アルプス生まれの自然を愛する主人公が、都会に出て様々人と出会い、別れを繰り返し成長して故郷に帰る。

故郷が田舎で現在東京に住んでいる自分も読み終えて郷愁を感じた。薄い本だが、翻訳でもありすらすら読める感じではない。

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2017年10月22日

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人生にはある程度年をとったからわかってくることも多い。ヘッセの郷愁は年をとった今だからこそ理解が進んだんだろうと思うが、ヘッセの若い頃の作品と知り驚いた。心理描写も多く読みやすい作品ではないし、とっちらかっているのは否定できないが、若者の成長については本質をついている。

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2014年10月29日

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まるでヘッセの自伝を綴った小説のよう。

主人公カーメンチントは自然豊かな田舎育ち。
荒々しくも美しい山、川、森、空に囲まれ育まれた純真で透明感のある心で、無二の友人、恋心を抱く芸術家、障害者たちとの出会いを鮮明に際立たせる。

繊細でダイナミックな自然描写と、詩的な感情表現が美しい文学小説。
やや回りくどい感は否めないが、海外文学の入門書としておすすめ。

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2012年01月02日

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私の読書人生はヘッセから始まったので、私の心の故郷はドイツの風景だったりする。すごくすごく帰りたくなるんです…

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2011年09月07日

Posted by ブクログ

よ、読みにくかった。喉の通りにくさはコントレックス並み。
生まれ持った性質には逆らわないのが賢明よ、って話。

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2009年10月07日

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