ヘルマン・ヘッセのレビュー一覧

  • 車輪の下

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    ハンスの心が少しずつ追い詰められていく心理描写が繊細で、読んでいて息苦しさまで伝わってきた。一方で、川や森、季節の移ろいといった自然の描写は美しく、その開放感が町や神学校という狭い共同体の窮屈さをより際立たせていたように思う。周囲の期待や評価の中で、自分が何を望んでいるのかを見失っていくハンスの姿が印象に残った。教育への批判以上に、閉じた社会の中で個人が押し潰されていく感覚が強く残る作品だった。

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    2026年09月27日
  • 知と愛

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    「矛盾」をこれほどまで美しい、愛おしいと思ったのは初めてかも

    知と愛、希望と絶望、生と死。
    全く別のものに見える二つのものでも、それぞれ突き詰めていけば本質ではそのもう一方の領域にも踏み込められるというのはこの作品を、ナルチスとゴルトムントの正反対な道をそれぞれ選びながらお互いを求めた美しく純粋な友情を通じての新しい発見だった

    これから彫像に限らずだけど、多くの芸術作品へ新たな観点から見つめられそう



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    2026年09月25日
  • デミアン

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    ネタバレ

    p.114 "「鳥は卵の中からぬけ出ようと戦う。卵は世界だ。生れようと欲するものは、一つの世界を破壊しなければならない。鳥は神に向って飛ぶ。神の名はアプラクサスという」"
     本文中では「アプラクサス」に見えるが、ぐぐると「アブラクサス」が優勢である。さておきこの言葉はウテナを想起させる。影響下にあるのだろう。

    p.203 "巨大な鳥が卵から出ようと戦っていた。卵は世界だった。世界は崩壊しなければならなかった。"

    『ムーンチャイルド』。『スター・ウォーズ』。レイストリン。押井守。

    このような作品は好みではないはずだった。出だしは正直辛い。しかし、デミアンの登場から印象は一変する。読者たる乙女らはさぞかし胸をときめかせたのではないか。

    いずれBLへ至る少女漫画の元型であり、道へと誘うメンターの存在という点でスター・ウォーズさえ影響下にあると思える。
    遡ればどこに至るか。神曲か。フランケンシュタインか。カーミラか。セカイ系の祖でもあろう。

    セカイ系っぽく見えたから、エヴァが本書の影響下にあると知っても頷くだけだった。しかし、残り十数頁でさらに直球の記述があるとは思わなかった。新人類、あるいは新たな時代への飛躍というものが描写されている。当時は哲学だと解釈されたかもしれないが、これはファンタジーでありSFであろう。

    一人称の語り口調は好まない。くどい。読者を説得しがち。グダりがち。一人称を好んで使う著者がいる。なにが訴求するのか謎だった。ひょっとすると、本作品のような、悪くない意味で哲学的な文章に憧憬を抱いたのではないか。
    これは、著者が読者を見ていないからこその味わいかもしれない。著者が読者を説得するのではなく、著者の論が読者に響いたのだ。

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    2026年09月18日
  • 車輪の下で

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    ネタバレ

    中学校の教科書でお馴染みとなった『少年の日の思い出』を書いたヘルマン・ヘッセの、代表作のひとつ。

    描写がとにかく美しい!
    私もこんなふうに文章をうまく扱えるようになりたい。

    ハンスが機械工になる道を選んだのはアウグストがいたからな気がした。
    思い出が別れを告げてくるところが切ない。ハンスがそれに気づかないところも。

    他者の思いに翻弄される少年だった印象です。
    彼も別の選択肢はあったのだろうか。

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    2026年08月23日
  • 車輪の下

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    ネタバレ

    校長の「疲れきってしまわないようにすることだね。そうでないと、車輪の下じきになるからね」という言葉が印象に残る。
    読み終わってから思うと、この言葉がハンスの人生そのものだったように感じる。ハンスはずっと頑張っていて、期待に応えようとして、勉強もして、周りから認められようとしていた。でも、そのうちに何のために頑張っているのか分からなくなって、自分自身がどんどん疲れていってしまったんだろうな。
    特に印象に残ったのが、楽しく人が集まっている飲み会のような場面から、最後にハンスが川を流れていくところまでの落差。さっきまで人間らしい楽しさがあったのに、そこから一気にあんな終わり方になるのがあっけない。

    人って、何のために頑張るんだろう。

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    2026年08月12日
  • 車輪の下

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    ネタバレ

    周囲の期待に応えるために「本当に自分が好きなこと」を押し潰された結果、精神的に疲れてしまい
    自殺に追い込まれるという少年の話。
    冒頭の、「自分より下の貧困層の人は見下し、自分より地位が高い富裕層は「成り上がり」とさげすむ
    父の説明から、タイトルの「車輪」は
    「社会的な立場」を指しており、
    もし努力が実ってエリートや高い地位になれたとしてもそれをいつまでも維持し続けることは難しく、時には社会や運命という「車輪」が回って
    下層に転落する可能性もあるということを暗示しているのだと考えた。

    話は変わるがこの本を読んで真っ先に思い出したのが「高学歴難民」という本である。その本でもハンスと同じように、社会的地位が高いところから急激に下がった方々の実話が書かれていた。
    中でも印象に残っているのが、猛勉強の末に念願の役職につけたのに職場の雰囲気が合わず数年で退職された方の話である。彼女はその後今まで必死に勉強してきた自分のプライドを下げたくないために弁護士を目指した。そのために必要な司法試験の合格に向け一年中自宅で猛勉強を重ねたが、何度受けても落ちるばかりで身も心もすり減ってきて…という流れだっただったような記憶がある。

    努力を重ねて、夢を叶えたり高い身分や役職についたり試験に受かること事態は素晴らしことであると思うが、
    それだけではなく精神的・身体的に健康を保てるように定期的に休憩をとったり、
    目指しているものが周囲の期待に応えるためだけではなく本当に自分に合っているかを確認することも
    大事だと思った。

    もしハンスが、周囲から大いに期待されていた「秀才」という概念にこだわることがなく、
    自分が本当に好きだと感じていた釣りや自然の中でのびのびと過ごすことをもっと長く楽しむこと
    ができていれば、また違う人生を歩めたのかもしれない。

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    2026年07月24日
  • デミアン

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    極めて美しい名作。
    「鳥は卵の中から抜け出ようと戦う。卵は世界だ。生まれようと欲するものは、一つの世界を破壊しなければならない。鳥は神に向かって飛ぶ。神の名はアブラクサスという」という有名な一節は、本作の核心であり、文章としても圧倒的な美しさを持っている。

    友人デミアンは、単なる理想的な友人ではなく、主人公シンクレールの内なる「本当の自分(明るい世界に生きる自分)」が擬人化された存在なのではないかと考えた。最後の描写も、彼自身の中に統合されて消えていったということではないだろうか。
    デミアンの母であるエヴァ夫人については、人が真に願う「運命」や「願い」そのものの擬人化であると考えた。

    哲学的で学びが多く、もっと早くに読んでおきたかった。何度でも立ち返るべきとして、生涯大切にしたい一冊。

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    2026年07月19日
  • 車輪の下

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    1章の1行1行が 全く 噛み砕けず自分に入ってこないので、挫折しかけました。
    なんと、それをチャッピーに相談したところ
    読みすすめるヒントをたくさんくれました。
    1章はヘッセがあえて、退屈に見えるような色のない世界を文章化しているみたいです。期待からの
    プレッシャー、州試験へのプレッシャー
    その重圧があるからこそ、ハンスには
    美しい川も山も感じなかったんですね。
    そして、難しければ朝読5分でいいと、
    1章2章は朝読 集中にしました。
    すると、 なんと3章からは
    かなり引き込まれ、ハンスのお母さんの気持ちになり読みました。
    後悔、やり直しがきかない
    結末は、社会や環境に対する 唯一の悲しくも最大の仕返しだったのかな。

    詩人であるヘッセだからこそ、
    景色を人々の心情も含めた見え方として
    描いた文章など
    かなり圧巻でした。

    難しい本は 脳の筋トレと同じ
    とか、 長く語り継がれてきた本には力があり魂が宿るとか

    言われていますが、
    たまには
    こういう本も 自分にとって
    大切だなと思いました。

    読んだ方、コメントお待ちしてます

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    2026年07月15日
  • 幸福論

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    ヘッセの考え方が凄く自分にマッチした。弱さと向き合い内省し、当たり前のことを愛そうと思える人間になりたい。幸福論は特に何度も読み返そうと思う。本当の幸福についての考えが興味深かった。

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    2026年06月22日
  • シッダールタ

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    時間という概念について考えさせられた
    万物に流れを、遥か遠い過去を感じとる心が必要だということなのだろうか。
    想像し、自己を精進させるのみでは欲しいもの、は見つからない見いだせないと。
    今あるものをよく観る
    その観る目は知恵によって、つまり経験によって磨かれていくのか…
    また歳とってから読んだらちがうかな

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    2026年05月26日
  • 車輪の下で

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    簡単に言ってしまえば自伝的悲劇なんだとは思うが、ヘッセ自身の幼少期は悪いことばかりってわけではなかったのだろうなと思う。
    ハンスの育った町や神学校、工場といった舞台と、それらで関わってゆく人物たち。今作では彼らについては基本的には冷ややかな視線で描写されているが、そんな冷笑的な中にも田舎の素朴な美しさであったり、(結果的にハンスを追い込むきっかけとなったが)学問の奥深さや知識を得ることの喜び、一筋縄ではいかない同級生たちの個性や“ノリ”、労働者階級のガサツながらも誇らしい一面をもっている気風だったりと、どのステージでも魅力的な要素も忘れられていない。
    物語は悲劇を辿るが、これが創作でなかったら、どの場面においてもハンスはコミュニティに適応できて幸せになれる余地が残されていたように思う。

    だから、あらすじから伺える内容のわりに読んでてめちゃくちゃ楽しいし引き込まれるんだと思う。

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    2026年05月14日
  • 春の嵐

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    ムオトのような人間から男も女もどうしても離れられない気持ちがすごくわかる。ヘッセの死への考え方が好きだ。

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    2026年05月13日
  • シッダールタ

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    ネタバレ

    あら面白い。タイトルからブッダの話かと思ってたらそうではなくて、一人の道に悩む若者がいろいろ放浪したり放蕩したりして悟りに至るまでみたいな。
    カマーラさんはもちろん魅力的なんだけど、冒頭から親友とのドキドキ関係にびっくりしたり(シッダールタ戸惑ったりしてないし)渡し守のじーさんとの熟成された関係にじわじわきたりした。いやそういう本じゃないと思うんだけど、匂わせ以上に書いちゃってるって。途中、わかるわかるみたいな青春全力疾走シーンもあったりして読みごたえたっぷりでした。

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    2026年05月04日
  • 車輪の下

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    ヘルマンヘッセの青春小説。
    ヘッセの作品とは、中学生の頃に出会ったエーミール以来となる久々の再会となった。

    努力家で純粋、そして未来ある主人公が経験する、多大な挫折。そのリアリティには、おそらく精一杯生きてきた人間なら誰もが共感できるところがある。この小説の、もっとも魅力的な語りはそこにあるのだろうと思った。

    そして、タイトルにもある「車輪の下」について。
    思春期真っ盛りの、多感な主人公は、周囲の勝手な期待や、小さな村社会、閉塞的な学校生活、そうしたそれぞれの狭隘な場所で、まさに「車輪の下」に轢かれるような、苦渋の憂き目に遭う。そうして生命力ある若芽が摘まれていく。最後の靴屋と父親のやりとりも、「車輪」としての自覚を促すようで、示唆的である。

    やりきれない。はかない。
    しかし、はかなさとはうつくしさかな

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    2026年05月03日
  • 知と愛

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    『知と愛』 
    ヘルマン・ヘッセ著
     『ナルチスとグルトムント』グルトムントの10代半ばで神学校に入りそこでギリシャ語の教師をしている若きナルチスと知り合う。グルトムントは神学校を抜け出してシャバの空気のなかで女に遊び愛し、彫刻家になる。領主の城に捕まり、殺されそうになるが、牧師に助けられる。その牧師こそ、教会の神学校の院長になったナルチスであった。全20章の17章から19章はナルチスとゴルトムントとの人生の過ごし方を知で行くか、愛で生き抜くかの修辞学的な対話である。若くしてであった2人はお互い理解しあえる深い友情で結ばれた友である。最後年老いてナルチスに看取られでゴルトムントはなくなるが、人生を生老病死を美しく描いた物語であった。

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    2026年04月20日
  • 車輪の下

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    ヘルマン・ヘッセはこんなにも心理描写が素晴らしいとは知らなかった、本当に読んで良かった。ハンスと学友のシーンはわたしが人生で読んだ本や映画の中でもトップクラスの名シーンだった。

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    2026年04月15日
  • 知と愛

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    ネタバレ

    この作品ほど、芸術とは何か、芸術家とはどのように生きる存在なのかを深く描いた小説を、私はこれまで読んだことがない。芸術が生まれるまでの長い修練や、人生の経験がどのように創造へと昇華されるのかが、非常に崇高なかたちで描かれている。

    同時に、この物語には強くユング的な心理の視点を感じた。理性と精神の世界に生きるナルチスと、感覚と生命の世界を放浪するゴルトムント。二人はそれぞれ Geist(精神)とSeele(魂) を体現している存在のように思える。若い頃は互いに相手の中に自分にないものを見て憧れ、同時にどこか劣等感を抱いている。しかし長い人生を経て、二人は互いの影響を自分の中に取り込みながら、それぞれの天性を完成させていく。

    ゴルトムントが修道院を離れ、放浪の人生を選んだのも印象的だった。職人として安定した生活を送る道もあったはずだが、彼はそれを拒む。おそらく彼にとってそれは魂を売ることに近かったのだろう。真実を求めなければ、人は闘うことすらない。彼の放浪は享楽のためというより、生命や母なるものの根源を探し続ける旅だったのではないかと思う。

    若い頃ゴルトムントがナルチスに強く憧れたのも、母の不在と関係しているように感じた。自分の感性や創造性を十分に肯定されずに育った彼は、本来の天性とは異なる理性の人ナルチスを理想としてしまったのではないだろうか。

    そして物語の終盤、死を前にしたゴルトムントに対して、ナルチスが初めて友情と愛を告白する場面には胸を打たれた。ナルチスはそこで、ゴルトムントの生き方と芸術が自分の人生をどれほど豊かにしたかを率直に語る。

    その瞬間、二人はようやく気づく。
    学問にもゴルトムントのような魂が必要であり、芸術にもナルチスのような精神が必要なのだということに。

    理性で生きる者も、衝動の中で生きる者も、それぞれの方法で人生と闘っている。互いの存在を通して自分の欠けた部分を理解し、受け入れていく――この作品は、人間の内面的成長と個性化の過程を描いた物語なのだと感じた。

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    2026年03月30日
  • 車輪の下

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    感情のあまりに緻密な描写に驚いた。
    自分自身も勤勉で優等生だったので、ハンスの気持ちだったり行動だったりがよく分かった。

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    2026年03月20日
  • 車輪の下

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    ネタバレ

     とても心に沁みた作品だった。森の中や川の情景描写がとても綺麗でうっとりとした。私は特にりんごの収穫の時の描写が好きだ。
     ハンスは片親のため母親の愛情を受けることなく、父親を含む誰にも心を開くことが出来ずにいたと思う。そして子供らしい少年時代を過ごすことが出来ずにいた。そんな中、唯一心を開いていた親友との別れによってハンスは精神を病んでしまったのだと思う。そんなハンスも恋をすることで青年へと成長していく。しかし環境が変化しても自己矛盾や苦しさを持ち続けた結果、最後を迎えてしまったのだと考えた。
     現代においてもこのような子供はいるのではないだろうか。受験戦争で子供の時から子供らしい生活を送ることが出来ず、精神を病んでしまうような子供達だ。そして一度の失敗で周りの視線が怖くなってしまったり、周りに馴染めなくなってしまう子供も多いのではと思った。
     そんな現代だからこそ、この作品は不安を感じる若者に刺さる作品だと思う。

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    2026年02月27日
  • 車輪の下

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    中学生ぶり?の再読。
    教育に押し潰され、哀しい運命を辿る少年の話。
    ハンスを救える大人はいなかったのか… 大人たちの言動が子どもにプレッシャーを与え追い詰めてしまうこともある。教育に携わる身となった今、この本とまた出会えてよかった。

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    2026年02月08日