ヘルマン・ヘッセのレビュー一覧
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1人の少年の淡くも儚い人生。
周囲から期待され、その期待に見事に応えるも、どこかで歯車が噛み合わなくなっていく。
自然と戯れていた頃のハンスが一番生き生きしていたのではないだろうか。
最後、父親と隣人がハンスとの関わり方を振り返るシーンは、切なくてやるせない。
ヘッセ自身の人生をハンスとハイルナーを通して自伝的に語っていると言われている本作。
ヘッセも神学校を去り、町工場で働くことになったが、彼には彼を支えてくれる母や友人という存在があった。だからこそ、詩人や作家として大成していく。
ハンスにとっては、あまりにも他人や周囲の環境に振り回される人生となってしまった。
どこかで、自分自身と向き合う -
Posted by ブクログ
「鳥は卵の中から抜け出ようと戦う。卵は世界だ。生まれようと欲するものは、一つの世界を破壊しなければならない」
この一文は、
『デミアン』という作品を象徴する言葉だと感じた。
物語は、
主人公シンクレールが旧約聖書の
「カインとアベル」の解釈や、
善と悪を併せ持つ存在「アプラクサス」
といった象徴的な思想に触れながら、
自分自身とは何者なのかを問い続け、
精神的に成長していく姿を描いている。
読み始めは少し難解に感じたものの、
物語が進むにつれて、
その難しさが作品の魅力へと変わっていった。
特に印象的だったのは、
「善」と「悪」を単純に切り分けるのではなく、
人間はその両方を抱えながら生 -
Posted by ブクログ
ネタバレ「トーマの心臓」からの流れで読んでみた。
前半は読むのが結構苦しかった。
町からたった一人神学校を受験するということで、その合否はもちろん、一挙手一投足が周りの人に監視されてるような状況が辛すぎる。
神学校時代もハイルナーぐらいしか親しい友達ができなくて、勉強に押し潰されるような毎日は苦しそうだった。
ただ、もっと生徒間での足の引っ張り合いみたいのがあると思っていたらそういうのはほとんどなかったので、それはよかった。
自分はどちらかと言うと高学歴に入る部類だけど、もちろん町一番の天才でもなかったし、親をはじめとする大人たちからそんなに重いプレッシャーを受けたとは感じていないので、それが本 -
Posted by ブクログ
ネタバレ青少年の危うさ。地元の田園風景や学校の周りの自然描写はみずみずしくて、牧歌的で、読んでいてヨーロッパの田舎に憧れる気持ちになった。
けど中身はなかなか沈鬱な感じ。自叙伝っぽい要素も多いとのことで、ヘッセさんかなり根に持ってらっしゃるんだろうなと想いを馳せながら読んだ。
地元の時点で、そもそも事件後の休暇中は魚釣りやりたいって本人が言ってるのに、休暇を勉強に費やさせるなよ...。牧師さんや校長のようなタイプの人たちは、それが本当に本人のためだと盲信してるからタチが悪い。
進学後については、これまでの無理や我慢がたたったのもあるだろうし、自身の能力の限界にぶちあたったのもあるだろうし、これまでの