ヘルマン・ヘッセのレビュー一覧
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ネタバレ青少年の危うさ。地元の田園風景や学校の周りの自然描写はみずみずしくて、牧歌的で、読んでいてヨーロッパの田舎に憧れる気持ちになった。
けど中身はなかなか沈鬱な感じ。自叙伝っぽい要素も多いとのことで、ヘッセさんかなり根に持ってらっしゃるんだろうなと想いを馳せながら読んだ。
地元の時点で、そもそも事件後の休暇中は魚釣りやりたいって本人が言ってるのに、休暇を勉強に費やさせるなよ...。牧師さんや校長のようなタイプの人たちは、それが本当に本人のためだと盲信してるからタチが悪い。
進学後については、これまでの無理や我慢がたたったのもあるだろうし、自身の能力の限界にぶちあたったのもあるだろうし、これまでの -
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友達の教え子(高校生)からの推薦図書です
なるほど、高校生に刺さりそうな内容ではあったけれど、
自分が高校生の頃はヘッセなんてちっとも知らなかったな…と反省
大人と子供のあわいに生じるもやもやした気持ちを
すごく丁寧に描写されていて、これは学生時代に読みたかったな、と感じました
「学校の教師は自分の組に、ひとりの天才を持つより、住人の折り紙つきのとんまを持ちたがるものである」なんて斜に構えた高校生時代の自分なら大歓喜するような一文でしょう笑
また、自然の描写も素晴らしく、ヨーロッパの田舎の生活なんて一ミリも知らないのに、どこか懐かしく、匂いまで感じるような文章がよかったです
リンゴジュ -
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再読/ヘルマンヘッセは1946年ノーベル文学賞受賞。20世紀前半のドイツ文学を代表する作家である。1962年85歳没。1906年『車輪の下』は日本で最も有名なヘッセ作品であり、周囲の期待を一身に背負った少年の希望と挫折を描いた小説である。このお話しのラストが予想の斜め上をいく、突然の幕引きに驚いた。
受験戦争で精神的に疲弊した若者たちが世にあふれ、状況を改善しようと2002年度から「ゆとり教育」が実施された。結果は学力低下と学校外での学習格差が問題視されることになり、2010年度で終了する運びとなる。受験戦争を勝ち抜くことは手段にすぎず、目的を見失えば人生は味気ない。 -
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ネタバレ老齢と青春の対比を不具の主人公クーンと名望な音楽家ムオトがゲルトルートを愛し合う構図で友情を育みながら表している。
しかしクーンも心底老齢のような性格をしている訳ではなく、もともとはムオトのような傲慢で自信家なエゴイストだったが不具になったことで自信を失い内省的で控えめにならざるを得なかっただけなため、ゲルトルートの幸福を思い引き下がるも内心は自害を試みるなど外面と内面の乖離がおこってておもしろい。結局、女性をぶつようなムオトにゲルトルートは惹かれてしまい結婚した。クーンに自己投影してたので急に寝盗られて脳破壊された。しかしムオトとゲルトルートは熱狂的になった時だけ合うのであり、通常の落ち着い -
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20世紀ドイツの作家ヘルマン・ヘッセ(1877-1962)の小説。1915年。
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主人公クヌルプが昔の友人知人から尋ねられたように、私も「かつてのあなたがなぜいまは」と不躾な糾問に答えを濁して振り払ったことが何度もある。もちろんクヌルプのように落魄するほど振り切った生き方ができるわけもなく、傍から見れば私の生活もそこそこの形にはなっているのかもしれないが、それでも「ここは本当に自分の場所だろうか」「自分にはどこか別の場所があるのではないか」という「ここではない」不全感にずっと憑きまとわれて今日まで来ている。そしてそれを、臆病さだとか完璧主義だとか不寛容だとか、自分のパーソナリティに帰責 -
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ヘルマン・ヘッセの代表作。街一番の秀才・ハンス=ギーベンラート(14)は、難関試験に2番の成績で合格するほどの実力者だった。周囲の期待に推され、親元を離れて勉強に励むが、 進学先で出会った友との交流、同級生の死などを通して、彼は徐々に少年から大人へと変化していく。特に、親友ハイルナーとの出会いは、彼の運命を大きく変えた。ハイルナーは詩が好きで自由奔放な少年であり、教員たちの間では問題児として有名であった。ハイルナーと交際する中で、ハンスは徐々に今までの勉強に興味を失っていく。ハイルナーの退学を機に、彼と親交の深かったハンスは教員たちから疎まれるようになる。そしてハンスは心身のバランスを崩し、故
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神童の主人公が来る日も来る日も勉強を重ねて、合格した先にあるのもまた勉強を重ねる日々。自分がやりたいなと思ったことを心の中にしまい、やるべきことや求められていることに注力していく中で出会う、愛情や死の形、暴力や非行の形は彼の人生の中で「自分とはどのような存在であるのだろうか、何者であるのだろうか」という問い直しを与える。
最後の方に彼が語る神童であったのに気づけば周りから遅れていたというところはどのような形であれ、色々な読み手の人生の思い直しにも一石を捧げるものであると感じた。
働く喜び、人の役に立つ喜び、人を愛する喜び、最終に近づくほどに彼の中に少しずつ湧き立った感情は心の底から生まれた自分 -
Posted by ブクログ
『車輪の下』。中学時代からずっと本棚に並んでいたのに手にとらなかったヘッセの小説。
私も、「受験戦争」という言葉や「偏差値」という言葉が世間を騒がせていた時代に青少年時代を過ごした。片田舎で育ち、中学、高校、大学受験を経験したからハンスの境遇には少し近い。都会への憧れはあったものの自然の中で育った環境や思い出を否定することはなかった。
主人公ハンスは、周囲の期待を一身に背負い、神学校というエリート養成機関で過酷な競争にさらされ、精神的に追い詰められていった。学校を追われた友の影響を受け、成績も心も落ちていった。
エリート意識の揺らぎが思春期の揺れと重なり、繊細なハンスはどんどん病んでいく。
社 -
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裕福で光しかない世界に産まれた少年が密かに闇に憧れを抱く。嘘の悪さ自慢をしたらシンクレールに脅されて1時不幸に陥ったが転校生の年長者で神学校にいながらも聖書の内容を先生が教えるものと反した解釈をする不思議なデミアンに救われた。その後主人公はデミアンに惹かれっぱなしだったがある日デミアンが思考の深みに入った時から話さなくなり高校生になった。高校生になってから主人公は酒を飲んだり途中デミアンと出会ったもずっと堕落していたが途中自分にとって神と言えるような少女を見つけ絵を描き神と名付けピアノ奏者に出会い別れてからまた元に戻った。その頃にデミアンと再開し、デミアンの母と出会えた。母は主人公が信仰してた