山口恵以子のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
今シリーズも安定のワンパタ具合が心地よい。女将の生きている世界ではスマホなどのありえないものが登場しても『ヘンな板』持っている人もいるものね的に首を傾げる程度で華麗にスルー。この作品を読み始めた頃、現代と繋がっていることに気づいたら女将も米屋も消滅してしまうんじゃないかと密かに心配していたが、案外大丈夫なようにできているらしい。不思議ではあっても物騒なことはなにも、ない。だからこの物語は心地よいのかもしれない。まあ、不実な客には容赦ない結末が待っていたりもするが、それも人生をやり直すきっかけを与えてくれているのかもしれない。そう考えると米屋の存在はやっぱり優しい。そしてまだまだこのシリーズは続
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Posted by ブクログ
前作を読んだ時、シリーズ化してほしいなあ、と思っていたらすでに今作が出ていた。
とても嬉しい。世界観はほとんど変わらないが、タイトル通り幾分スパイシーな内容となっているのが特徴か。米屋に辿り着くのもいい人ばかりではないようで、気持ちが荒むと人生もねじ曲がってきてしまうのかもしれない。女将と米屋の料理に正気を取り戻し、本来の性根の良さを取り戻してゆく訪問者達。結ぶべき縁と離れるべき縁に気づくことで、それぞれの進むべき道が開けてゆく。まさに救いの場所であるのだろうなあ、この居酒屋は。
すでにシリーズ3の発売も決まっているようで、今から非常に楽しみである。 -
Posted by ブクログ
ネタバレちょっとしたおつまみに気取らない酒の肴。どれもが美味しそうで、ほどよくお酒が進みそう。そんな素朴な居酒屋を人の好さそうな女将が営んでいるのは、下町のレトロな繁華街。この女将、実は30年も前に亡くなっているのだが、本人はその事実に気づいていない。といって魂が彷徨っているのではなく、元気に明るく実体(?)を持って働いちゃっているのだから恐怖も哀れみもまったく、ない。
このお店は霊界ではなく異世界に存在しているようだ。(そんな感じのニュアンスを著者も巻末で明かしている)なんらかの波長が合った現代(女将の世界からみれば30年後)の悩みある客がふと、たどり着き腰を落ち着ける。女将と話をするうちに心が晴