ジョージ・オーウェルのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
オーウェルといえば政治的な要素を含む小説やエッセイのイメージだったので、食事や家事、流行りの音楽、洋服などの日常生活に関するエッセイが入っていると聞いて気になり購入。当時のイギリスの生活に密接した内容なので興味深かった。
本来のオーウェルの人柄がより伝わってくるような気がしたしTHEステレオタイプ的なイギリス人ってかんじの皮肉も聞いていて文章としてとても面白かった。
代表作が重い内容であるからこそ本人の人柄や価値観を知ることによって、その作品で何を伝えたいのかということがより分かりやすくなるような気がするのでこういうエッセイは好きです。 -
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Posted by ブクログ
J.オーウェルというと1984年と動物農場のイメージしかなく、生活のために書評や短文エッセイを書いていたとは知らなかった。
文化や自然に関してあくまで保守的な態度である点、産業主義的な娯楽や全体主義に関しては批判的である点、洞察力に優れている点はイメージ通りだが、あの理知的な文章で食器洗いに毒付いているのには笑った。先進的技術憎しではなく、あくまでそれによって社会に齎される負の影響に懸念を抱いていたのだということがよく分かる。
また、オーウェルの書物・文章への美学と拘りを知ることができた。
彼が風刺した未来の只中であっても、「一杯のおいしい紅茶」を楽しむ心の余裕は持ちたいものだと思う。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ本作品もテーマが著者オーウェルの代表作「1984年」の中で描かれる「ニュースピーク」に重なる。
それは「全体主義の恐怖政治」において、法(作中では7つの掟)や歴史の解釈(作中では追放された元リーダーのスノーボールが活躍した事実)がこっそり政治の中枢で改訂され、それが知識人らによって流布され、大衆が簡略化されたスローガンを連呼して全体主義が浸透していくという流れ。
資本家の象徴として描かれる元荘園主を追い出して動物による動物のための農場を作ったリーダーのナポレオンだったが、最後は隣接する農園主の人間と密会を重ねるうちに豚のナポレオンが2本足で歩くようになり、服を着るようになり、人間と見分けが -
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Posted by ブクログ
『1984年』のジョージ・オーウェルの随筆および書簡集とあったので読んでみた。
これを読むと、ごくありふれた生活感情の持ち主だったことがわかる。紅茶の淹れ方のこだわりや、ビール大好きなところなど、何だか微笑ましくさえ感じられる。だからこそ、『1984年』や『動物農場』がこの人によって書かれたのだということに意味を感じる。当たり前の生活感情を持った一個人だからこそ、当たり前でない「何か」が生活の中に忍び込んでくることにアンテナを立てられたのかもしれないということ。そして、当たり前の生活感情と非凡な表現能力は乖離しないものなのだということ。当たり前に暮らしながら、当たり前でない何かを残せることに、 -
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Posted by ブクログ
ジャック・ロンドンと違い、著者はイギリス人=ヨーロッパ人であること、そして、必要に迫られて貧乏暮らしをしたことなど、貧しさが他人事ではない印象。
そして面白いのは、母国については批判的なのに、パリに対しては友人のような気安さがある。
「金が人間を労働から解放してくれるように、貧乏は人間を常識的な行動基準から解放してくれる」
そして、考えないようになっていく。
本当の貧乏の中で、革命は生まれないのではないかという気づきが新鮮だった。
そういう意味で、今の日本は全体的に貧しいと思う。誰も自分で考えず、誰かが考えてくれるのを待ち、それが気に入らないと「批判」する。
そんな仕組みの中で、埋もれな