ジョージ・オーウェルのレビュー一覧
-
-
-
Posted by ブクログ
ネタバレ全体主義社会を描いたディストピア小説。第一部、第二部ではわずかに希望が感じられたが、第三部で主人公が政府に捕まり、徹底した洗脳を受ける過程が執拗に描かれる。物語の結末では、これまでの出来事がすべて無意味になったかのように、まさに「二重思考」的な絶望だけが残る。
作中には、現代社会にも通じる警句が多く見られる。
歴史言語学者でニュースピークの研究、ニュースピーク辞典の編集作業に従事する友人サイムのセリフ。
「おそらく君はわれわれの主たる職務が新語の発明だと思っているだろう。ところがどっこい、われわれはことばを破壊しているんだ。」「ニュースピークの目的は挙げて思考の範囲を狭めることにあるんだ。最 -
-
Posted by ブクログ
ネタバレ
イギリス社会主義なる独裁体制に支配された1984年の世界の話。ニュースピーク言語なる、支配側からの言語統制によって反抗思想的な単語が抹消された話し方が採用され民衆が政治的な反抗思想すら考えつかないようにされている。
が、ちょうど併読していた「言語が違えば世界も違って見えるわけ」(ハヤカワ刊)にもあったが、「人間の思考は言語や母語によって違いが生じるのではなく、日常生活の基本的な面について本人が所属する社会の中の他人と円滑に意思を疎通するために反復練習した経験から生ずる」とあり、まさにそれ。ニュースピークという新しい言語体系があるが実際のこの世界の人々は党に反抗分子と思われたくないから円滑に -
Posted by ブクログ
『ビックブラザー』なる者を最高指導者としたディストピア世界。ほんの数日前の事柄、人間さえ、党に不都合ならば無かったことにされる。新聞、書籍、辞書、全ての記録物を編集され、過去が意味を持たない社会。主人公は新聞記事を党の意向に合うように"編集"する職についています。党に心酔した可笑しな人々を可笑しいと思える主人公がディストピア世界で、どう生きるかを描いた作品です。
現代の日本人には、滑稽な社会でもがく正常な主人公と映るだろうが、時代と国によれば、その評価が逆転してしまう。本書を読み進めるうちに、このディストピアに入り込み、現実に立ち返ると、安堵と共に嫌な不安感が残ります。
-
-
-
-
-
Posted by ブクログ
ネタバレディストピアものの超名作。そこまで分厚くは無いものの、文章量、そもそも文字数がはちゃめちゃに多い。そして展開は一度も明るくならないまま、緩やかに重たくなっていく。人間を個ではなく全として扱いまとめ上げていく。党にとって人間は動く歯車でしかない。ただそれだけなんだけど、あまりにもそれに至る過程が恐ろしい。洗脳のための進め方も、問答も本物で物凄く怖かった。否応にもトラウマを抉られるし、心から大切にしているものすら打ち砕かれる。何も残らない。その末に見たものは、本当に彼が愛すべき存在だったのか。いやー、下手なホラー小説よりも怖かった。でも読みづらいし少し難しかったので星4つで。
-
-
-
Posted by ブクログ
1年越しで読み終えた・・・
最初辛かったなぁ〜、なんて暗くて陰鬱で希望のない世界なんだって
でも2章でそれを打ち破るべく行動し始める主人公にグイグイ引き込まれ
どんどんやってやれ!!って思って俄然読むペースが上がったと思ったら・・・
そこから一転・・・どん底に落とされてどよーんって感じ
最後は、あぁぁ〜、って扉閉ざされて終了な感じで、後味悪い感じ・・・
でもこれがディストピア小説ってやつだね!!って納得
それにしてもこれが日本で言うトコロの戦後間もなくの頃に書かれたとはとても思えない、今の世界にめちゃめちゃマッチしていて・・・恐ろしくなった
でも、飼われるのが幸せ・・・ってのも気持ちわかるな