ジョージ・オーウェルのレビュー一覧

  • 一九八四年[新訳版]

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    なーんてこった状態。

    1章は世界感、主人公にフォーカスした話
    自分たちの生きている世界の曖昧さを痛感する。なにも疑問なく受け入れていることは果たして真実なのか。権力者によって自由と思わされているかもしれない。支配とはまさに。
    2章でつかの間の幸せとスリル。ここからの加速が楽しい。
    3章で絶望。
    何を言っても否定されて、もう諦めて楽になろ…てなる。
    話が通じない、わかり合えない、正しいだけでは勝てず、しかもそれを正しくないとされて頭おかしくなりそう。
    感情としては悲しいより悔しいが強いかも。
    そして本当に恐怖するものを前にすると、愛する人も差し出せてしまう。それが精神の最後の砦で、自分というも

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    2026年03月23日
  • 一九八四年[新訳版]

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    世紀末文学の白眉、「1984」を読んだ。
    ウィンストンという真理省党員の目を通しての、ビックブラザーに支配されるオセアニアの姿を描く。
    解説ピンチョンいわく、元トロツキスト、バーナムがとく日本のイースタシア、ロシアのユーラシア、そして英米連合のオセアニアが舞台。ビックブラザーと抵抗勢力のゴールドスタインはスターリンとトロツキーを思い出されると。時代背景でいけば、当時はそんな対比が考えられたのも頷けるが、現代では中国の体制が近いように感じる。しかし、さらに直近で思い当たるのが、SNS。姿が見えないビックブラザーは巨大SNSを自分の意のままに動かす人物にあたり、人の記憶を塗り替えでしまうのは、まさ

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    2026年03月21日
  • 一九八四年[新訳版]

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    緻密な世界観と詳細な表現のおかげで、本にどっぷり浸かることができた。

    嘘を嘘だと理解しながらも本当だと信じる、それが狂っていることだと私が認識するのは、私が生きている世界の価値観に基づいたまで。他の大多数と同じように狂ってしまった方が幸せなのかもしれない。

    物語を読むことで、ウィリアムの感情の遷移を追体験できるのが良かった。
    拷問の最後に"本当の意味で"ジュリアを裏切った瞬間は、心底絶望した。その後の最後の章では、2人が再会した時にもう同じように愛せないのは明白だったし、その他ウィリアムがカフェで過ごす様子、最期の時などを読んでも心が動かないというか、驚かなかった。ウィ

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    2026年03月19日
  • 1984

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    この本は、政府に常に監視されている社会が描かれていて、その世界観がとても印象的だった。
    最初は少し現実離れしているようにも感じたが、考えてみると現代でも監視カメラや個人情報の管理などがあるので、完全に遠い話ではないのかもしれないと思った。

    読んでいて、拷問の場面などはかなりグロテスクで怖いと感じるシーンもあった。
    内容も難しい部分が多く、理解するのが大変なところもあった。

    物語の中では、ウィンストンとジュリアが親密になっていく展開が特に面白かった。
    しかし、その後オブライエンが味方ではなく、実は体制側の人間だったことが分かったときはとても驚いた。

    この作品は、監視社会の怖さだけでなく、人

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    2026年03月16日
  • 動物農場〔新訳版〕

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    すごくわかりやすいおとぎばなしでありながら、権力構造への痛烈な批判が描かれていた。

    本編の後ろに序文や訳者によるあとがきがあり、作品が描かれた背景を学ぶことができた。

    指導者側の都合の良いように丸め込まれてしまったり、違和感を抱きつつも行動はせずに搾取されていく動物たちのようにはなりたくないと思った。まずは社会を見通し、意見を持てるよう、学ぶことから始めたい。

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    2026年03月13日
  • 一九八四年[新訳版]

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    2章までは空き時間に少しずつ。3章からは一気に読み終えてしまった。キャラクターや世界観は魅力的だったし、いい読書経験だったけど、読み終えた後あとはちょっと気楽なエッセイとかで口直ししたくなる。

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    2026年03月07日
  • 1984

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    流石に女性描写は古さを感じるが、世界中で全体主義国家が増えている現代を予見していて薄寒くなる。大衆心理の描写を見ると、これが書かれた80年前と何も進歩していないのかと考えたくなる。

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    2026年03月01日
  • 一九八四年[新訳版]

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    終わり方が好みだった。世界観が面白くてなかなか没入出来て楽しかった。出てくるキャラクターも結構好き。洗濯物を干しながら歌を歌うおばさんの描写と死刑囚と主人公の目が合う場面が好き

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    2026年02月22日
  • 動物農場〔新訳版〕

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    寓話かと思えば、権力と知識階級を天才的に表現してて背景を知れば知るほど面白くて、恐ろしかった。無知ほど恐ろしいものはない。

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    2026年02月17日
  • 一九八四年[新訳版]

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    1年前に購入して50ページほど読んで積読状態になっていたが、
    読書熱が高まって再開、2、3日で読み終えた。

    監視社会、過去改竄、全体主義と救いのない世界。その中でもニュースピークという言語の置き換えが恐ろしく感じた。

    民族と言語は不可分。それを破壊されるということは民族としてのアイデンティティを失うこと。為政者が支配をより強固にするために、過去の改竄とともにニュースピークの推進によってどんどん言葉が減らされる。減らされるだけでなく一つの言葉に多様な意味を付与される。言葉を減らし、思考を制限し支配を永続的なものにしていく。

    独裁国家の支配下でなぜ国民が安易に国家に反逆できないのか、社会を変

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    2026年02月15日
  • 新訳 動物農場

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    本編はもちろん傑作であるが、
    「出版の自由」というオーウェルによる序文案が今日の日本社会への警鐘として特に重要と考える。この序文案のオリジナル原稿は1972年に発見されたもので、「タイムズ文芸付録」(Times Literary Supplement)として、1972年9月15日に初掲載された。オーウェルがこの序文案を書いたのは1945年頃ではないかと思う。

    本編の「動物農場」は一応ソ連の共産党体制を批判したものと言われている、しかしソ連が崩壊した後もロシアは変わっていない。そして問題はロシアではなく、英国そして日本においても共産主義独裁体制への「忖度」であるということである。「動物農園」は

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    2026年02月15日
  • 一九八四年[新訳版]

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    もう、怖すぎる、不気味すぎる。
    しかも今の世界情勢を予言してるし。
    (でも、これは読む時代に関わらず、10年前、20年前でも、今を予言してる!となるらしいが)
    今回の選挙で壊滅したかに見える左派への一定のアンサーがピンチョンの解説で見えたのも興味深い。(ピンチョンの解説が秀逸でした。)
    第一部から不穏すぎて、気持ち悪かったが、第三部では(激しい拷問描写は気持ち悪かったが、)ウィンストンが人間性を取り戻すシーンで一息つけた。
    人間らしさがこんなに恋しく思う小説って。なんとも言えない後味の悪さだけど(出口のない悪夢という点でSFというよりホラーやん)、訳もいいのか、すらすら読める。

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    2026年02月13日
  • 動物農場〔新訳版〕

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    「うわぁ……」と、読み終わったあと、しばらく動けなくなりました。

    よくある「めでたしめでたし」の物語よりも、心に深く残る「嫌な傷跡」のような読後感。
    でも、その傷こそがSFの醍醐味だと思う。仕事のモヤモヤや日常の小さな悩みなんてどうでもよくなってしまうくらい、強烈なインパクト。

    この「救いのなさが、人を救う」という不思議な感覚を、物語の構成に沿って振り返ってみました。
    1. 導入:この世界観、意外とリアル?
    「動物がしゃべる」というぶっ飛んだ設定。SFが苦手な人にはハードルが高そうですが、実はここが現実世界の鋭いメタファー(比喩)になっています。ただの説明じゃなく、丁寧な描写で「これって私

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    2026年02月09日
  • 1984

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    存在は知っていたものの、意外と読んでなかった一冊。 読んでその凄さ、何故今見直されているかを感じとることができた。

    本編だけでも450ページ程あり、文字も最近の本に比べて詰まっているが、読んでいて世界観や展開にどんどん惹き込まれていく。 てっきりウィルソンは反逆のレジスタンスを結成したりしてビックブラザーに反逆するのかと思ったら、そんなことは見透かされ、アドバイスしてくれたと思った人に尋問を受けることになってしまう。その場面も壮絶だし言ってることも滅茶苦茶なのだが、ページをめくる手が止まらなかった。

    最後、解放されビックブラザーを愛するようになってしまったウィルソンの姿はなんとも悲しく、そ

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    2026年02月03日
  • 動物農場 ――おとぎばなし――

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    ●2026年2月2日、Yahooフリマでクーポン使用のためキーワード「動物農場」で検索して出てきた。Yahooフリマで帯あり、690円。

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    2026年02月02日
  • 1984

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    世界の名作としてずっと読みたい(読まなきゃ)と思っており、本屋さんで出会ったので買いました。最初はわけわからなくて、物語に入り込めなかったけれど、ジュリアと出会ったころからどんどん面白くなってきました。終盤は続きが気になって、というより、想像しうる結末になってほしくなくて、なんとか、なんとか、と勝手に焦って、気づけば読破。自由とは、正義とは、社会とは、、、苦しい、悔しい感覚が残りました。付録の「ニュースピークの諸原理」は個人的に好きな文章でした!言語論やっぱり面白いなと思い、Podcastで漁ってます。
    結構現代にも通ずる課題、考え方がたくさんあって、考えさせられる本でした。インパクト大。

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    2026年01月28日
  • 1984

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    個人を管理するための徹底的な洗脳方法がすごく怖かった。文章中で難しい表現や言い回しが多々あり、少し読み飛ばしもした。

    「オブライエンはあらゆる意味で自分よりも大きな存在だった。自分がこれまで抱いた考えや抱く可能性のあった考えは、どれを取ってみても、オブライエンがずっと昔から知っていて、検証を加え、その上で棄却したものなのだ。彼の精神はウィンストンの精神を包摂していた。」

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    2026年01月16日
  • 動物農場〔新訳版〕

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     ソ連の社会主義体制や史実を基に書かれた、動物たちだけで暮らす農場を舞台にした寓話小説。
     人間社会の出来事を動物ものの寓話に落とし込むという作者の技術に驚いたと同時に、物語が進むにつれて人間化する豚に強い不快感を覚えた。作品全体を通じて、食糧という既得権益を得たり、風車造りという仕事にしっかり従事しなかったりと、豚はまるで現代の日本の一部の政治家のような存在だった。出版当時にはソ連の指導者、現代では日本のような民主主義国家の政治家といったように、時代、読み手、見方次第で「豚」のモデル解釈が異なりそうだと思った。

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    2026年01月09日
  • 1984

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    なさそうでいて、十分あり得る世界だなと思って怖くなった。何の前情報無しに読んだので初めは設定を理解することに苦労したけれど、後半ページをめくる手が止まらなくなった。

    過去とは、歴史とは何なのだろうと考えさせられた。過去は物質として存在せず、私たちの認識の中にしかないし、私たちの認識を形作っているのは情報で、その情報が正しいか間違っているかを100%正確に判断することって不可能なのかも……

    戦時中の日本だって、日本は戦争に勝っているという情報ばかり大きく報じられて、みんなそれを信じてお国のために死んでいったんだから、今この現代を生きている私たちも、何者か(国家なのか、権力者なのか)に洗脳され

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    2026年01月02日
  • 1984

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    ネタバレ

    個人の一挙手一投足が国家に監視され、思考さえも抑圧された全体主義社会で、体制に疑問を持ち自由のために行動しようと踏み出した青年の顛末を描くSFディストピア小説。
    結局すべては掌の上、という救いのない結末はさておき、なぜ莫大な労力をかけてこんな支配をしているのかが明かされる中盤は非常に論理的な哲学的ミステリだったし、「過去の記録を全て改竄し公用語から政治的意味を持つ単語自体を消してしまえば、個人の記憶や思考すらも操れる」という筋書きは真実味のあるホラーSFだった。新年1発目に読む本ではない気もしたが、超有名古典ながら現代でも通用するリアルさと恐ろしさを持つ作品だと感じた。

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    2026年01月01日