ジョージ・オーウェルのレビュー一覧
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読むべき小説に出会った。
『集団浅慮/古賀史健』で、「二重思考」の概念を知り、『1984年/ジョージ・オーウェル』に興味を持ったんだけど、「二重思考」はやっぱり面白かった。
この先の人生で、この小説は何度も私の思考に現れる気がする。
権力と嘘は親和性が高いよね。
権力って魅力的なんだろうな。
プロール(労働者階級)は「平等」を求めるって、この本が出版された当時と今と何も変わらないね。
「無知は力なり」
「戦争は平和なり」
「自由は隷属なり」
最後、「ニュースピーク」は過去のものとなり、ディストピアは終わったのだろうか。
それとも、別のディストピアが始まっているのだろうか。
二重の結末も最高に面白かった。
(以下、すぐにディストピアが何なのかわからなくなるのでAIに聞いた覚書。claudeより引用)
ディストピアって何?
「ディストピア」は、理想郷(ユートピア)の反対の概念で、抑圧的で望ましくない社会や世界を描いた言葉です。
特徴:
•全体主義的な支配や監視社会
•個人の自由や権利が厳しく制限される
•表面上は秩序だっているが、実は恐怖や統制で成り立っている
•格差、環境破壊、テクノロジーの暴走などが背景にあることも多い
代表的な作品:
•ジョージ・オーウェル『1984年』(監視社会・思想統制)
•オルダス・ハクスリー『すばらしい新世界』(快楽と管理による支配)
•レイ・ブラッドベリ『華氏451度』(思想統制と焚書)
現実社会への警鐘や批判として書かれることが多く、SFやフィクションのジャンルとしてもよく使われます。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ1984
政治小説としての完成度もさることながら、感情や自然も鮮やかに描き出す表現力にも驚かされた
世界は革命を経て中産階級がブルジョワジーににるという構造を何度も繰り返し、独裁も民主主義も封建制も長続きはしないし、人の生には限りがある
なので、ビッグブラザーという不滅の概念を作り出して寿命から逃れ、人々の記憶を外部にも内部にも残せぬようにし、ニュースピークという思考を狭める言語を開発することによって革命を不可能にする
それでも科学技術は失わぬように、人々には二重思考という正しいことを知りながら次の瞬間には間違ったことを辛抱できるような思考法を身につける
世界は常にパネルと個人と家族によって監視されていて、型からはずれた言動をする人は皆’愛上省"におくられる超監視社会
こんなディストピアに生まれた主人公が、日記を購入してビッグブラザーを貶すという思想犯罪を犯すところから始まる
疑心暗鬼と恐怖と期待を感じながら、同胞と敵を探す
最初は敵だと思っていた党へ献身的な女ジュリアにある日「愛してる」とメッセージをもらった主人公
森の奥地で出会い、2人はセッ久とビッグブラザーに反抗的な会話をする
2人は密会を続け、ジュリアの献身でまともな食料品を、主人公の冒険で隠れ家を得た
ある日同胞ではないかと期待を抱いていた党中軸の人間が主人公に対してアクションを起こした
パネルも無く、高級食品のある部屋で反抗勢力のリーダーが描いた本を受け取る約束を締結し、組織に入り忠誠を誓った
その本をジュリアに読み上げてから少しして、部屋に声が聞こえてきた
思想統制はされておらず自由に生きていると思っていたプロレタリアートの家主が、思想警察だったのだ
ここからは拷問の日々が始まる
オブライエン(同胞)も正統派だった
彼の忠誠心の強かった同僚も愛情省に送られる
殴られ、断食させられ、電流を流され、暗闇に放り込まれ、不潔を極めた場所で拷問を続けられる
「自白は本能だ」というようにジュリアとも留意を得ていた主人公は、それをオブライエンに見抜かれる
心身共にボロボロにされても、主人公は「現実と過去は自分の外部に存在すること(党は過去を失わせ現在のみを信じ込ませる)」を主張し続ける
オブライエンは教師のように主人公を電気ショックで痛めつけたりモルヒネを使ったりして、思想統制をする
苦しみが通常になるため、痛みを止めてくれるオブライエンは救世主かのようにもみえる
しばらく耐えていた主人公は、一時的なロボトミー手術のようなものを受けたことと、自身の変わり果てた醜い容姿を見たこととで心が折れてしまい服従した
独房で徐々に健康が戻っていく微々たる安心を感じながら、思想を党に寄せるために書き物をしていたとき、ふと、ジュリアへの愛を叫んでしまう
党はもちろん見逃さない
囚人の一番怖がるものを与える"101号"で、主人公はネズミに肉体を食わせる と脅され
ジュリアを罵倒して生贄に差し出した
主人公が唯一残していた愛情への忠誠も消え去り、主人公は釈放された
心身共に変わり果てて死んだように生きていた主人公は、戦果の報告で心底喜び、ジュリアに出会っても失望し
全ての過程を経て、愛情省でビッグブラザーを愛しながら幸福に死んでいった
これほど、"人間の自由意志には限界がある"ということを痛烈に描いた作品がほかにあるだろうか
言語と思想、痛みと思想、絶望と思想、希望と思想、記憶と思想
全てお膳立てしてしまえば人間は画一的に望まれた結果になる
理性とは充足した条件に残されているだけのもので、極限状態の人間は人間ではない
動物農場を読んだときのような、絶望感をまた小説で感じてしまった
オーウェルの本は、心情や自然の描写が豊かで、設定もよく凝っていて、小説としての精度が高いからこそ感情移入が容易くなる
その末の政治的絶望だから機械的だったり冒険的な文体のsf小説よりよく響く
ジュリアと主人公はお互いを人格として愛していたのでは無く、自分の全てを管理抑圧し、不自由にしてくる党への反抗心のよすがとしていたのだと思う
つまり主人公は拷問されて取り返しのつかない醜い容姿にされようとも、自由意志を捨ててはいなかったんだ
このシーンで僕は一番鳥肌が立った
また、プロレの洗濯女の歌を聴くシーンや、ワインへの失望、コーヒーへの期待、昼下がりの微睡、夢の世界の幻想的なジュリア
主人公が抑圧された状態にあるからこそ、僕たちが普段素通りする日々の小さな感動に大きく反応していて、コーヒーが飲みたくなったし僕も日常に対する感度を高めたくなった
また忘れた頃に読む
スルメでもあるしエンタメとして楽しくもある素晴らしい小説! -
Posted by ブクログ
ネタバレ同じジョージ・オーウェルの『1984年』を読んで直ぐこの本も読んだ。
どちらも同じ20世紀半ば頃のソ連、スターリンの圧政、恐怖、独裁政治の時代を題材にしている。
動物農場は、より分かりやすくて短くてすぐ読める。
1984年は、より現実味があり、絶望感が濃いなと感じました。
現在日本でも政治や世界情勢への関心が強まったと感じています。
これらの本を読み、更に調べ考えて、
私達は常に目を開き『豚』が少しでも間違ったら何かしらの手を打たなければなりません。
私達は『頭の悪い羊』『間違っていても全力な馬』『不干渉なロバ』になってはいけません。
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2026年4月現在に読むジョージ・オーウェルの『動物農場』こわすぎ
なんで今のことが書いてあるんだよ~~~…とめしょめしょしながら読んでいた。もう有名作品すぎるけれども、本編はもちろんだけれど、巻末に収録されていたオーウェルの序文がかなりよかった
当時の社会情勢(ソヴィエトなど)のことを批判しているが、2026年現在にもバチバチにハマっている。
正義や平等に関心を持たない動物たちがなんの抵抗もしないまま従順を受け入れることで、指導者が暴走してそのコミュニティごと破滅へ向かっていく。リアルタイムで起こっていることすぎて、読んでいてみぞおちあたりが重くなった。 -
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こちらのジョージ・オーウェル氏は「一九八四年」の方で御存知の皆様もいらっしゃるのではないでしょうか?
私はどうも「星を継ぐもの」以来、SF的な作品に慎重になってしまいまして(笑)。
「狐には向かない職業」のヴェラに出会った事ですっかり気持ちは「シェイディ・ホロウ」の住人になってしまっておりました故、以前から気になっていたこちらの「動物農場」を購入致しました。
こちらの作品も、私は非常に楽しめました!!!
一説では当時の時代を風刺した作品だとも言われており、実際後書きにもそのような内容が書かれてはいるのですが、個人的には風刺うんぬんは関係無く普通にファンタジーとして楽しみました(笑)!!!
時代がどうとか世間がどうとか政治がどうとか風刺がどうとか、そう言った事は当時其処にいた訳でもなく情勢に詳しい訳でもなく体験した訳でも御座いませんので、何だか良く分からない小難しい解説は置いておいて、人間に対する教訓を動物達に置き換える事で大人だけではなく子供達にも伝わりやすい内容だと私は感じました。
アニメーション映画も制作されていたようで、チラッと予告編を検索して拝見致しましたが、カートゥーンアニメのようで非常に分かりやすく、全編通して見てみたいと思いました。
裏テーマとしては確かにその小難しい風刺が含まれているのかも分かりませんが、純粋に「動物の世界のファンタジー」として、私はとてもお気に入りの作品と相成りました。
スノーボールと、ボクサー…この二人に関してが、少々心残りで御座います。 -
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豚は誰か
本書に登場する豚がこのコロナ禍で誕生しつつあるように読んだ。知識は専門家に任せろと主張して囲い、解釈を恣意的に変え、他の価値を踏み躙り、人々の行動を制限し、人々を支配しようとする。今、この現実の世界で、専門家にしてやられてしまったのが政治家であることが、情けない。本当に情けない。ウイルスが人間ジョーンズ、豚ナポレオンが政府系専門家、豚スノーボールが政治家といった当てはめか。本書が結末で豚の王国の崩壊を描いていることを期待したが、叶わなかった。『1984』で描かれる全体主義国家も揺るぎなかった。揺らいだのは個人だった。相当まずい時代が来ている。本書を読んで改めて感じた。 -
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社会主義と民主主義って(理論上は)両立するんだ!というのが一番の発見でした
ジョージ・オーウェルのルポタージュ。Wikipediaの「スペイン内戦」の項目を片手に読みました(^_^;)。スペイン内戦に参加した1兵士としての立場で当事者目線の主観バリバリで書かれた本です。(『パリ・ロンドン放浪記』を読んで感じた事ですが、ジョージ・オーウェルはがっつり当事者として身を置いたノンフィクションの方が、皮肉が冴え渡ってて面白い。)とはいえ、主観を交えながらも当時の政治情勢についての解説・考察もあり興味深いです。
ジョージ・オーウェルの感じたことが素直な筆致で書かれていて、あぁ、戦争の現場ってこんな感じなんだなぁ…と。自分は一生体験することはないのだけれど(願わくば)。
そしてジョージ・オーウェルの属したポウムという組織がほんの短い間、社会民主主義というものを実現していて、戦争の最前線と同時に社会民主主義の有様(指揮官と兵士が平等で「同志」と呼び合っているのに機能している不思議)も伝わってきて、面白かったです。これはとても貴重な資料なのでは!?
前半のドタバタ最前線の話から一転、バルセロナでの市街戦、負傷した後の国外転出の裏切られた者の切なさは、胸が痛いです。
『動物農場』『1984年』の読み方が変わる一冊です! -
Posted by ブクログ
あまりにも有名な寓話……なんだけど、私はあらすじすらほぼ知らない状態でaudibleで聴いて、あまりのラストに紙本でしっかり最初から読み直すというなかなか特殊な読み方をした一冊。
おとぎばなし……なんだけど……ねぇ
1回目はaudibleだったのもあり、冒頭の動物たちの反乱を興味深く聴きつつ、後半ナポレオンが不穏だなーってかスクィーラーがやな奴だな、とか、ボクサーァァァァって感じでラストのラストでゾクリとした感じだったんだけど、2回目、しっかりと紙本で読み返したらスノーボールのあたりからもうめちゃくちゃ怖い。まさに、坂道を転げ落ちる感覚。これ、当事者だと気づかないんだろうな、と思う。
頭を使う、自分の頭で考えることは大事だし、幼きものたちにはそういう場を用意すべきなんよな。義務教育って大事。これは、無くしてはならないものなんよな。
付録もすごい。このお話は付録のオーウェルの文章とセットになっているからこそ、なんだろうな。