ジョージ・オーウェルのレビュー一覧

  • 動物農場 ――おとぎばなし――

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    旧ソ連を揶揄した小説。しかし、譬え話とはいえ本当に旧ソ連がこんなひどい政治をしていたかと思うと開いた口が塞がらない。日本は平和だ。

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    2023年05月07日
  • あなたと原爆~オーウェル評論集~

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    ジョージ・オーウェルの評論集。
    16編の短編が4部構成で収録されている。
    1部ではオーウェルの鋭い視点や先見性、2部から3部ではその表現力や観察力、4部では人間らしさが垣間見える構成になっていると感じた。
    どれも大体70年前くらいに書かれた作品であるが、現代を生きる上でも大切な知恵が得られる本だと思った。
    特に印象に残っているのは以下の4作。

    表題作「あなたと原爆」
    10ページ程度だが、内容はページ数以上に濃く、本の初めから圧倒された。
    オーウェルの鋭い視点や思考、先見性が凝縮されているように感じ、この最初の作品だけでもこの本を読んでよかったと思えた。
    WW2終戦の年に、核兵器の出現によっ

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    2023年02月24日
  • 一杯のおいしい紅茶 ジョージ・オーウェルのエッセイ

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    言わずと知れた『動物農場』『1984年』の著者、ジョージ・オーウェルのエッセイ!どんな人なのかと思ったら、回顧主義者のちょっとメンドクサイおっさんで、食器洗いに苦心している庶民的なところもあり、全文通して真面目な文体なのにめっちゃ面白い人だった(interestingというよりfunny)!

    第2部の『ジュラ島便り』はジョージ・オーウェルが知人にあてた書簡をとりまとめたものなのだけど、この時に、あの『1984年』を書いていたんだなぁ、と思うと不思議な感じです。この手紙を書いた2、3年後には亡くなってるんですよね。人生は短い。

    もし、ジョージ・オーウェルが現代に蘇ったら、私なら間違いなく、い

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    2022年11月18日
  • 一杯のおいしい紅茶 ジョージ・オーウェルのエッセイ

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    津村紀久子さんの「苦手から始める作文教室」の中で、紹介されていたので、すぐ本屋で買って読みました。「動物農場」「1984年」など、全体主義に対する反体制の強い作品のイメージがある著者の柔らかな目線で、綴られる随筆集です。紅茶の淹れ方や、クリケットのことなど、日常で思うことをありのままエッセイとして描いているので、とても読みやすかったです。著者のイメージが180度変わりました。

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    2022年10月30日
  • カタロニア讃歌

    購入済み

    実体験を本に

    スペイン内戦の実体験を描いた本。代表作の1984年や動物農場はこの体験をもとに書かれたのだ ということに納得がゆく。
    前半はいささか間の抜けたところもある戦闘の話だが、中盤後半に至ると単なるファシズムと民主主義の戦争ではなく共産主義 無政府主義など様々な政治勢力のエゴの争いだという実態が露わになってくる。
    イギリス人らしいややユーモアを帯びた文体でこのような惨状を淡々と描き出している。
    主義主張が直接表に出ないだけに考えさせられる事の多い作品。

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    2022年10月03日
  • 動物農場 ――おとぎばなし――

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    物語形式で誰でも読みやすい。
    シンプルなようで非常に面白い。
    国と大衆のありようが非常に鋭く描かれている。
    無残なほどにおバカな動物達と、いつのまにか全体にとっての正義が利己的な利益の追求にすり替わりつつも、これは全体のための犠牲であるという、このように客観的に見れば、アホらしく思えることも、現実世界では実際に起こっていることだと思うと、ただただ笑ってはいられなくなる。
    最後の「ボクサー」という豚の末路は、悲惨すぎて只事ではないように思えるが、これは現実の世界でも今起こっていることだ。
    今や古典的ロングセラーであるこの本も当社は出版社がなかなかokを出してくれず、出版もスムーズではなかった。し

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    2022年08月07日
  • あなたと原爆~オーウェル評論集~

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    一九八四年で有名なジョージ・オーウェルのエッセイ集。いずれも1940年代という第二次大戦前後の世情を真摯に批判的に記している。
    当時の時代背景や英国、欧州の国民意識などわからない部分もあるが、現代に置き換えても通ずる内容。これこそが訳者の選定基準なのだろう。
    主義や思いが先にあり根拠を後からつけるということは多々あるが、それを他人事とせず、またそうなってしまうことを当然と開き直ることもなく自省する姿勢を持たなければ。
    2,3章の印象が強いが表題をこれにしたのは、日本人にとって原爆のインパクトが大きいからだろうか。

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    2022年02月14日
  • パリ・ロンドン放浪記

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    『屋根裏部屋の一つには、仮装舞踏会で履くようなアメリカ向けのけばけばしい靴を作っている、ブルガリア人の学生がいた。この学生は六時から十二時までベッドの上にすわりこんで十二足の靴をつくり、三十五フラン稼いだ。そして、あとの時間はソルボンヌの講義に出るのだった』

    ジョージ・オーウェルといえば「1984」で、全体主義を揶揄するディストピア小説ということになるのだろうけれど、近未来として描かれたその年は既に過去の時となり、危惧されていた第三次世界大戦も起こらず、現実の世の中はオーウェルが極端に描いて見せた世界とは異なっている。しかしそこに描かれた人々の暮らしは、実のところ絵空事ではなく、少しだけ見方

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    2021年10月21日
  • 一杯のおいしい紅茶 ジョージ・オーウェルのエッセイ

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    ジョージ・オーウェルの随筆集。「Ⅰ食事・住まい・スポーツ・自然」完璧な紅茶の淹れ方についての議論はつきなさそう。ガラクタ屋の雰囲気やスクラップスクリーンに妙な魅力を感じる。「Ⅱジュラ島便り」この章は個人に宛てた書簡が中心なので、当時の生活風景や人となりが伝わってきて好き。「Ⅲユーモア・書物・書くこと」書物対タバコ……現代の貨幣価値で日本円に換算してみたい。自然や庶民への愛情を感じる一冊だった。

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    2021年09月20日
  • パリ・ロンドン放浪記

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    『1984年』、『動物農場』と、政治思想を前面に押し出した作品を書いた著者が、どのような旅の記録をまとめるのかと身構えつつ読んでみたけれど、これは面白い……。
    いえ、面白いと言ってはいけないのかも。
    パリとロンドンでの浮浪者生活を描いたものなのだから。
    パリでは道端で人が死んでも驚かないほど無気力な窮乏生活を送り、皿洗いの仕事を得る。
    食堂の裏側のおぞましいほどに不潔で、ちょっとおかしな話を読み、外食はしたくないと思わせられた。
    英国では仕事が得られず各種の収容所を巡る。
    その実体験を通じて、浮浪者は特別な存在でないと論じる箇所は説得力があった。
    他のルポルタージュも読んでみたい。

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    2021年05月09日
  • 一杯のおいしい紅茶 ジョージ・オーウェルのエッセイ

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    オーウェルといえば1984や動物農場などの作品のイメージが強いけれど、このエッセイを読んで彼に対する印象が大きく変わった。特に1章の食事や日常生活に関する内容がとても面白い。電車の中で笑いをこらえてしまうようなところさえあった。筆者が言うには、おいしい紅茶を入れるには11点もの譲れない条件があるらしいし、理想のパブの条件をすべて満たすパブは実在しないらしい。

    私がこの本をこれだけ面白く読めたのは、日本語訳がまた実に良いものだったからというのもあると思う。たいていの翻訳ものは、読んでいて何を言っているかわからなかったり、ジョークが通じなくなっていたり、「本当に原文でこんなこと言ってるのか?」と

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    2021年05月03日
  • あなたと原爆~オーウェル評論集~

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    慧眼だけでなく、オーウェルの「動く人」としての人間臭さが感じられた。
    「象を撃つ」の描写力には打ちひしがれざるを得ない

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    2021年03月02日
  • 動物農場 ――おとぎばなし――

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    事実が刻々と修正されていく様が特に恐ろしい。
    なんとなく、ロバのベンジャミンの鋭さが『1984年』の主人公ウィンストン・スミスに重なる気もした。が、どちらかというとベンジャミンはプロール側なのかもしれない。

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    2021年01月06日
  • 動物農場 ――おとぎばなし――

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    ネタバレ

    邪魔な人間を追い出し、動物たちだけの理想の暮らし!……かと思いきや。どんどん雲行きが怪しくなり、物語が進むにつれ気分は沈んでいった。ぶたが「ふたつあし」になり、人間とトランプに興じる最後のシーンは心底ゾッとした。イカサマが露見している以上、ぶたと人間の関係悪化もそう遠くない未来の話だろう。その時にはもう一度反乱が起こるのだろうか? 今度は誰を指導者にして?

    動物の間にどうしても知性の差がある以上、誰かが指揮を執る必要があったとは思うが、公共的なリーダーというものが本当に存在し得るのかは疑問だ。結局はその善性に賭けるしか無い。だからきっと、ひつじのように利用されないように、大事なのは自分で考え

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    2020年11月02日
  • 動物農場 ――おとぎばなし――

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    人間を追い出して動物たちで自治を始めた「動物農場」だが、自治が進んだ先には…というおとぎばなしを通して、ソビエトの共産主義体制をやゆした話。

    話はおとぎばなしなので、小学校高学年〜中学生くらいから理解できる内容です。(たぶん)
    ただ、過去の歴史や現実の社会情勢を知ったうえでこの話を読めば、書かれた内容の辛辣さを含めて本当の意味で本書を楽しむことができると思います。

    話の中に、邪魔者を追い落とす方法、情報統制の仕方、被支配階級に思考させないためのテクニックなどがうまく混ぜ込まれていて、
    隣国に北朝鮮中国を持つ我々が読むと「あーなるほど、そういう話聞く

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    2020年08月18日
  • パリ・ロンドン放浪記

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    あまり期待せずに読み始めたら面白くて止まらなくなった。オーウェルの観察眼と表現力が光る。翻訳も素晴らしい。

    パリ編もロンドン編もおもしろいが、特筆すべきだと感じたのはP232〜234で、オーウェルが自ら経験した窮乏生活から学んだ「物乞いの社会的地位」について述べている部分が感慨深い。

    それに続く、ロンドンのスラングと罵詈雑言について、また「零落した人間」についてなど、終盤にさしかかったところからの記述が深い。

    そして、ここで出てくる『暇つぶしの才覚』という表現がタイムリーだった。この本を読んだのがちょうどコロナ騒ぎの真っ只中で、自粛生活がつらい、暇でしょうがない、などという世間の話題をよ

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    2022年03月16日
  • パリ・ロンドン放浪記

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    この本を普段の生活では味わえない価値観というエンターテインメントとして捉えたくはないと思った。

    現在日本も人手不足だけど、法律や福祉を正せば輝ける人材もあるのではないかと思う。

    ホテルに対する記述が、私が思っていたけど言葉にできなかったもやもやを晴らしてくれた。
    「高級といわれているものの実質は、要するに従業員が余分に働き、客は余分な金を払うというだけのことなのである。」
    この文章が言いたかったことを表してくれた。
    こういった商売で経済が回っているのは事実だけど、本来必要な所に金が行き届いていない原因でもあるのではないか。

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    2020年03月20日
  • パリ・ロンドン放浪記

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    社会にとって有益な仕事に妥当な賃金が払われず、なんでもない仕事が逆に法外に高い賃金を獲得するこの不平等はいつの世も同じだなと感じた。

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    2020年02月02日
  • 村上春樹の「螢」・オーウェルの「一九八四年」

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    《漫画を描きはじめた当初、森泉岳土はそもそも「目鼻口を描きたくなかった」という。何とも合点が行く話である。》

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    2019年12月30日
  • あなたと原爆~オーウェル評論集~

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    これが1945年前後(表題作はまさしく1945年)に書かれたものというから、その先見性に驚くしかない。
    冷戦構造しかり、国家とテロの関係やナショナリズム、差別の問題とまるで現代を論評しているようだ。
    アメリカでトランプ大統領が誕生した時、「1984年」がベストセラーになったという。歴史を自身の都合で書き換え、監視によって言論の自由も奪う世界なんて小説のなかだけで許してほしいけど。

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    2019年10月01日