細谷功のレビュー一覧
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ネタバレ【物事の領域には3つある】
①知っていること
②知らないこと
③知らないことすら知らないこと
この領域を如何に広げていくか
①は問題も答えも知っている
②は問題はあるが答えがない
③は問題すら見えていない
考えることで③が②に変わる。
つまり問題意識を持つということ。
【どうやって考えを広げるか?】
AとBをつなぐ
①原因と結果をつなぐ(因果関係)
②部分と全体をつなぐ(全体俯瞰)
③手段と目的をつなぐ(手段と目的の関係)
④現在と未来をつなぐ(未来予測)
⑤現在と過去をつなぐ(因果関係)
⑥具体と抽象をつなぐ(具体化と抽象化)
⑦主観と客観をつなぐ(メタ認知)
⑧自分の世界と相手の世界をつなぐ(他者の視点で考える)
Aが知識や経験で見える領域
Bが考えることで見えてくる領域
【考え方】
具体と抽象を行き来する。
部分と全体を行き来する。
2つは次元が違う為、どちらか一方だけだと飛躍はない。
例えば具体から抽象に行くと応用可能なレベルになり、他の分野で具体化することができる。
具体→抽象→具体
思考を飛躍することが可能となる。
なんとなく生活し、なんとなく悩み、なんとなく考えているような錯覚に陥っていた。そんなところから脱する近道を教えられたと思う。 -
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ネタバレ細谷さんの書籍はなかなか着眼点もよくてついつい読んでしまう。
今回の書籍は割とテーマ設定が具体的な内容。
企業におけるゴーイングコンサーン神話がライフサイクルと乖離していき、老化してくというのはまさにと思った。
自分がまさにそんな新たなルールや規則追加などを行っていることもあって、企業における複雑高度化がなぜ老化に繋がるかを簡潔に説明してくれている。
やはりエントロピー増大の法則。
なかなかおすすめですよ。奥さん。
目次
第1章:会社の流れは一方向
第2章:老化した会社の「止められない」症候群
第3章:老化を加速させる大企業のジレンマ
第4章:会社の老化がイノベーターを殺す
第5章:何がパラダイムシフトを阻むのか
第6章:組織の宿命をどう乗り越えるか -
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ネタバレエントロピー増大の法則は、会社にも当てはまる
リモコンボタンの増殖は止められない
規則・マニュアルの増加も止められない
会議の肥大化、組織の細分化も不可逆プロセスだ。
混ぜることで価値は下がる。
砂糖と塩を混ぜれば、使い物にならない。
一杯500円のワインと一杯500円のビールを混ぜると一杯1000円の価値のあるアルコール飲料にはならない。もとの二つのものに個性の違いがあればあるほど、混ぜたときの価値の減少も大きいといえるだろう。
たとえばミルクとワインを混ぜたほうが、ミルクとヨーグルトを混ぜるより価値の減少は大きい。
組織の質は混ぜれば必ず劣化するという仮説が、ここから導かれる。 会社同士が機能を補完しあう効果が期待できても、組織を融合すれば特徴がなくなって劣化する。
多様な人材を生かすためには、評価指標も従来の画一的なものではなく多様化させる必要がある。そこまでもいいのだが、重要なのは運用の仕方である。 加点主義を前提としたものか、減点主義を前提としたものかで正反対の方向へ行くのである。
多様な評価指標を減点主義で運用した場合、多面的に無難な人が生き残って金太郎飴集団ができあがる。国語も算数も図工も音楽も不得意でない人が選ばれ、音楽や国語がすごくできる人が選ばれないことになる。
外注化すれば空洞化する。
会社の中のさまざまな業務は、はじめはその会社の人間にしかできない付加価値の高い内容であっても、次第に標準化されて付加価値の低い仕事となり関連会社やサプライヤーへの外注化が進む。 クリステンセンのイノベーションオブライフではアウトソージングに潜む危険性を指摘している。 会社の業務はノンコア業務から順番に外注化が進んでいく。 定型化されて差別化要因と関係がなくなった業務はいわゆるコモディティ化され、外部の複数の会社から調達が可能である。これはROAの最大化を考えるうえでは理にかなっている。
しかし、外注化が、ゆっくりとではあるが確実に、会社の老化に貢献していることは気づかない。
単なる作業、手足を動かすだけの業務が真っ先に外注化の対象に選ばれる。コピー取りは俺の仕事ではない、と手足を動かさなくなる管理職。それでも自分でコピーをとっていた第一世代は救いがある。やろうと思えばできるかもしればい。問題は第二世代である。そんなことは俺の仕事ではないという大義名分を掲げながら、実はやり方がわからないのである。それでも、浮いた時間を付加価値の高い仕事に振り向けられていれば救いはあるが、実際は外注管理という名の思考停止に陥ってしまっているのではないか。単なる手配使となってしまい、コア業務もいつのまにか外注先に移ってしまうという悲劇も他人事ではない。
はじめのうちは自分たちでもこなせるが外注した方がコストダウンできるという理由で外注していた仕事も、徐々に自分たちではできなくなっていき、空洞化してしまう。こうしてすっかり空洞化してしまった会社や事業部に配属になった新卒社員などはさらに悲劇である。自らのコアスキルが全くない状態で発注先の関連会社に対しての管理が求められる。このような状態でもサプライヤーからは顧客として一応の敬意を払われるから、勘違いモードに入る危険性があることが容易に予想される。
大企業で伝統的な事業を担当している花形部門に配属された若手がたどる道は、業界は違っても似たようなものだろう。これは本人の自覚もさることながら、職場としても育成計画やローテーションを考えるうえで十分に留意する必要がある。 -
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老舗メーカーで生きづらさを感じている技術系人材必読の書である。
会社の成長と人間の一生をここまで詳細に対比する発想は従来ありそうでなかったし、ましてや会社にも老化現象があって、かつ寿命が意識されていないという視点も言われてみると新鮮である。
自分の勤務先も創立100年を迎える老体であり、かつての栄光を引きずるバリバリの老人会社であるが、本書で指摘する老化現象、特に官僚主義とオペレーター型人材の優越が著しい。そうか、だから自分のようなイノベーター寄りの人間は周囲と話が噛み合わないし冷遇されるのか!基本未熟で非常識な社員と思われているのね。まあその通りなんだけど。
そういう恵まれないイノベーターが取りうる道は、①丸くなる、②飛ばされる、③飛び出す、の3つしかないという厳しい現実も。さて、どれを選ぶかな。 -
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ネタバレ問題解決のジレンマということで、
問題解決ができる人は問題発見ができないというジレンマや無知の定義やいま求められている知のあり方などについて、抽象的な話を非常にわかりやすく解説した良著。参考になり。
<メモ>
・思考の軸とは大きさや重さといったある変数で表現される一つの次元であり、二つの極で表現されるものである。思考の箱のセットがフレームワークと呼ばれるものである。
・線を引くという要素によって知識の蓄積を重ねてきているが、新しい発想をするときには障害となることがある。
・知識は事実と解釈のスナップショット。
・無知には様々な種類がある。ポジティブな事実の無知は「知らぬが仏」、ネガティブな事実の無知は「恥ずかしい無知」、ポジティブな解釈の無知はアンラーニング持っている解釈をリセットして考えること、ネガティブな解釈の無知は「無知の無知」である。
・個人でも組織でも時間による知的成長とともに「既知の既知」の領域は広がっていく。本来は「既知の未知」の領域も大きくなり、「未知の未知」の領域は指数関数的に広がっていくはず。未知の未知の領域を意識していない、すなわち無知の知の認識がない人、無知の無知の人は既知の未知の領域は固定されているので、既知の未知は減少する一方、自分が賢くなる感覚を持ってしまう。無知の知を実践する人は未知の未知の領域を知っているため、自らが知的成長とともに愚かになっていくすなわち無知の知を実践する考え方になっている。
・問題を解決しやすくするように線を引くことによって、解釈が固定化され、事実とのかい離が生じるという現象が生じる。
これが閉じた系のジレンマ。
・抽象度の高い上流では抽象化思考の能力が求められるのに対し、現実的な行動が最重要な下流のフェーズでは具体的な行動力が何よりも求められる。
ノウハウがストックされている下流では知識量が重要だが、ゼロからの創造性が求められる上流では限られた情報から新しいものを生み出す創造・想像の力が求められる。また、作業分担もきまっておらず、常にフレキシブルな姿勢が求められる。上流は常に能動的に動くことが求められる。
・変数を固定して考えるアリは、いまある変数で他と比較して、数値でそれを上回る方法を考える。
キリギリスは数値の比較に持ち込まないように比較表で相手の欄が埋められないような変数そのものを考えようとする。単に従来機能を増減させるのではなく、抜本的な機能を増減させる。変数を減らすというオプションもありうる。いかにうまく戦うかを考えるのがアリ、いかに戦わないかを考えるのがキリギリス。
・次元をあげることで他の糸口やより大きい視点での最適解につなげられる。ただし、変数が増え、複雑さは増してしまう。
・失うものがある人、知識経験が豊富な人、地位が高い人、エスタブリッシュメント、年長者はアリ型思考になりやすく、失うものがない人、知識経験が浅い人、地位が低い人、チャレンジャー、若者はキリギリス型の思考になりやすい。
・視点や思考の次元をあげることで未知の領域の問題発見を促す3つのメタ思考法がある。
①抽象化・アナロジーによって次元をあげる。抽象化されたレベルでの共通点を見出すことで、遠い世界とのつながりを見つけて、別の世界から新しい発想を生み出すことができる
②思考の軸で次元をあげる。個別の事象を見るのではなく、一段階上の思考の軸をもって事象を捉えることで、自らの思考の盲点が見つかるとともに、新たな視点と気づきが得られる。
③Why(上位目的)すなわち「なぜ?」という問いかけで、思考の次元をあげる。たとえば手段→目的という形で上位目的に上がることで、具体的な手段にとらわれることなく正しい問題定義を行い、本質的な解決の手段を発想できる。
・一見全く異なる領域同士の共通点を見つけてそこから新しいアイデアを生み出すのがアナロジーの発想。一見異なる共通点を探すことが重要。上位概念での共通点を探してくる。簡単には見えない共通点を探すことが創造性につながる。
・アナロジーは不連続であり、純粋な論理的な連続的な
思考と異なり発想を良い意味で飛躍させること。
・軸には大きさや形といった座標軸で考えるのと、対立軸で考えるという二つのパターンがある。軸は両局が必要。思考の軸は上記二つに加え、経験則から抽出されたフレームワークもその一つである。
・原因と結果、目的と手段といったように、Whyのみが同じ事象に対して繰り返し続けることができる。繰り返すことによってより本質的な上位概念に至ることができる。そして、本質に迫り、より優れた問題に定義しなおしたり、本来解くべき新たな問題を発見することにつながる。 -
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2015年47冊目。
「問題“解決”者」の思考と「問題“発見”者」の思考は二項対立にあり、必要な価値観やスキルは180°異なるという「問題解決のジレンマ」を説いている。
序盤では、思考の領域を「既知の既知」「既知の未知」「未知の未知」の3つに分類し、それぞれ「問題解決された状態」「問題は発見されているが解決されていない状態」「問題が発見されていない状態」と整理され、場合分けで丁寧に解説が進むため非常に分かりやすい。
中盤では、問題解決者を「アリ」、問題発見者を「キリギリス」と例えて、両者がどのように異なり、なぜ今キリギリス的な視点が重要視されているのかが説明される。
最後に、「無知の知」に至る意味でも重要な「メタ思考」をするための3つのテクニックが紹介される。
個人的には、サブタイトルの「イグノランスマネジメント」の通り、もう少し「無知」の扱い方に焦点を当てて欲しかった感はあるが、十分に興味深く、満足できる内容だった。 -
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■老化した会社
A.老化した会社では「思考停止」現象が頻発する。すなわち、思考が自分中心となり、全体像を考えずに視野狭窄に陥り、具合の悪いことが起これば「私は悪くない」と考えるようになる。
B.老化した会社を活性化できるのは、起業家精神を持つイノベーターである。だが皮肉にも、会社の老化が進むほど彼らを活用できない。なぜなら、会社が成長し、成熟するにつれ、決められた仕事を着実にこなす「オペレーション型人材」が社内で幅をきかせるようになるからである。
C.会社の老化への対処法としては、例えば、次のようなものがある。
・会社の老化は止められないという現実を受け入れる。
・新しい世代を生み出して、世代交代を図る。
・自社の課題を可視化した上で、思考停止に歯止めをかける。
・明確な戦略を持つなど、社員の方向性を統一する。 -
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地頭力で有名な著者の新書、オススメです。疑問を持たずに言われたことをそのまま受け入れる「What型思考」と対比させて、疑問をぶつけて物事の本質を見ようとする「Why型思考」の大切さを教えてくれます。
what型思考は、一言で言えば思考停止の状態です。自分で考えずに言われたことをそのまま行動に移すスタイルです。著書では「そのままくん」と呼んでいます。一方why型思考は、言われた言葉を表面的に捉えずに、言葉に潜む背景を見抜き、相手が言いたいことは何なのかを考えようとします。著書では「なぜなぜくん」と呼んでいます。
前例主義や形骸化したマニュアルがはびこる職場、知識偏重で詰め込み主義の教育現場など、what型思考が広まっている現代社会で、疑問を持ち、なぜを言えるwhy型思考の転換を指摘しています。
why型思考とは、簡単に言えば「自分の頭で考える」と表現できます。自分で考えて、本当のところはどうなんだと質問する習慣を作る必要があると思います。自分で考えるためには下地の知識も必要なわけで、そこはwhat型思考で頭に知識を蓄える出番です。著書でも指摘するように、what型とwhy型をバランスよく使い分けることが大事だと思います。
why型思考とは、数学の証明問題や推理小説と似ていると思います。目の前に現れている断片的な手掛かりから物事の本質(答え)を導く、と例えることができると思います。証明問題や推理小説では、手掛かりを覚えるだけでは答えを導けません。答えを導くプロセスで、必ずや「自分の頭で考える」所作を行なっているはずです。
数学や推理小説のように答えが用意されているのであれば、比較的取り組みやすいですが、現実では答えが必ずある保証は無いのでやっかいです。そのため骨折り損を避けるため、多くの場合において表面的なwhat型で安住しやすいのかもしれません。
why型思考は、これからの時代に必須スキルであると思います。問題に立ち向かった時に、なぜなぜと考えて仮定を立てて攻略する。what型思考であれば、自分の手に負えないと悟った瞬間、すぐに立ち向かうのを諦めてしまうでしょう。what型思考だけでは、変化の激しい現代社会で生き残れないと思われます。what型思考とwhy型思考、両方兼ね備えた人材になる必要があると著書を読んで気付かされました。
目次
第1章 イントロダクション―あなたは「そのままくん」か「なぜなぜくん」か?
第2章 職場にはびこる「WhyなきWhat病」
第3章 Why型思考とは何か?
第4章 WhatとWhyを切り分ければ「世界が変わって見える」
第5章 Why型思考のビジネスへの応用例
第6章 「そのままくん」の原点はWhat型教育にあり
第7章 Why型思考を鍛えるために
第8章 Why型思考の「使用上の注意」