細谷功のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
AI時代に人にしかできないこと
メタ思考とは一つ上の視点から物事を客観的に見て考える思考法だ。俯瞰視点を持つことで、一見異なる事象の共通点を見出し、それを具象に応用することで革新的な発想が可能になる。AIはロジックの積み重ねだ。論理的に連続しているが故に大きくは飛躍できない。一方メタ思考を応用したアナロジー思考は飛躍を起こせることが特徴だ。具体的な事象から共通点を抽出し、別の具象に応用することができる。AIに早く走る馬を生み出せても、車を生み出すことはできない。メタ視点を持てるかがこれからの時代に求められる能力だ。そのトレーニング方法が本書にある。
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Posted by ブクログ
面白かった!同じく面白かった「具体と抽象」の著者だと読後に気づいた。
・比熱=熱しやすさ冷めやすさは物質ごとに決まっており、熱しやすさと冷めやすさは比例する。人や物との関係も始まり方で終わり方が決まる。お金で始まった人間関係はお金で終わる。衝動買いしたものは飽きやすい。
・アイデアは遠いもののかけ合わせほど価値がある。回転寿司のアイデアはビール工場の製造ラインから。新しいアイデアを出すには①遠い世界の情報を仕入れる幅広い経験(遊びや趣味)②無理矢理つなげてみる
・問題は以下に分けられる
①解決済み
②問題だと認識しているが未解決
③問題と認識すらしていない
(②→①問題解決、③→②問題発見)
問題は認識した時点(②)でほぼ解決したも同然。
頭が固いと③の領域があることを忘れがち。
・比較サンプル数が少ないほど自分(や属する世界)は特殊と考えがち。相手のことは一般化して考えがち(よくある悩みだ、等)
意識して「相手は特殊、自分は他と同じ」と考えるとコミュニケーションは円滑化。
・時代の変化は「特殊なケース」から始まる。想定外の使い方をした結果や値段以上の期待によるクレームの中にアイデアの芽が隠れている。
「間違っているのは自分では?」という考えが頭の柔らかさにつながる。
・精神的世界は物理的世界の言葉で表せる(投げる=諦める、骨を折る=苦労する、煙たい=気詰まり、等)。身の回りに起きる物理的現象を概念に置き換えると、発想力の助けになる。
・人間関係でも作用反作用の法則が働く(押す力と返す力は同じ)。相手を変えるには自分が変わる。
・救急車はすれ違った後の音が違うように聞こえるドップラー効果は、心理的にも存在。子供の頃は20歳が大人に見えるが、過ぎると大して大人ではない。向こうから来るものと過ぎた後は違うように感じるが、当事者はそれに気付きにくい。
・上流(抽象的・価値がはかりにくい)と下流(具体的・価値が数値化できる)では評価ポイントが違う。実際の価値と売ることができる価値にはギャップがある。(見積書を作るまでの作業は無料になりがち)
・一見対等に対立しているように見える二つの事象の間にも侵食する/される不可逆的な関係がある。ルールは増え始めたら減ることはない、整形し始めるとエスカレートしがち、等。必要以上に流れに逆らうとストレスになりがち。
・成功と失敗は対義語ではない。成功も失敗も行動した結果。対義語になるのは「行動する/何もしない」
・良し悪しの判断は前提条件とセットで。個人や組織のポリシーや哲学を基準に、どういう場合に良いのか。
・自分の常識と他人の常識は一致していると考えがちだが、実際は一致していない。常識を絶対的な目的と考えず、単なる手段の一つと考える。
・選挙区や日付変更線など、連なったものに便宜上線を引いただけ。線は変えられない絶対的なものではなく、必要なら変えられる便宜上のもの。
・メリットはデメリットにもなる。メニューや旅行など自由に選ぶとハズレは無いが新たな発見や偶然の大当たりも無い。
・論理的には正しいが感情的には納得できない、感情的には納得できるが論理的には正しくない、が存在する。会社統合後親会社のルールに合わせる、好きなタレントのCMだから買う、等。集団の意思決定やルール作りは論理に基づく必要があるが、個人を動かすのは感情や心。
・原因を環境や人のせいにすると思考停止に。全て自分の責任と考えれば、ではどうすれば良いかを考える。 -
Posted by ブクログ
とても考えさせられてワクワクする本でした。演習問題を解きながら、自分の頭で普段いかに考えてなかったか、考えるのを面倒に思ってきたかを身につまされました。
コミュニケーションギャップがなぜ起こるのかは具体も抽象という視点を持てるかどうか、今行われている事が軸上のどこにマッピングするのかが理解できるかどうか。これがわかれば問題は問題を可視化し発見のための位置付けが大きい。
お前は間違っている、この意見が正しいと議論を始める前にそもそもどのような状況で起こっているのか、それを語った人がどんな事を狙ってその行動を取ったのか、どんな制約条件があったのかを十分に確認する。それをしないままに行われる議論はそもそも議論にすらならなず、自分の正しさを証明するためのものでしかないことを自覚すれば世の中の無用な軋轢は減らせるのではないかと思う。
じゃあどうしたらいいのかに関しては、抽象の世界は見える人にしか見えないので気付いてしまった人の主張は具体のことしかわからない人には気付いてもらえずにお互いに不愉快な状況が残る。なのだ本書自体が壮大な独り言という事にもなる。
具体抽象モデルの正三角形のモデルで考えるといろいろわかりやすい。抽象の事はまだまだアナログに紙やホワイトボードとかに図式化して買いた方がわかりやすい。
抽象とはwhyを問うこと、線引きをする事、都合の良いように切り取る事、見えない線を繋ぐ事、目的に合わせる事、捨てる事、図式化する事、自由度を上げる事
具体とはhowを問う事、引かれた線の中を詳細化すること、逃げ道をなくす事(数字と固有化)、違いを明確にする事、横の力つまり知識や情報量が豊富に必要な事
認知バイアス それまでの経験などで物事を客観的に見る事ができずに何らかの偏りをもって見てしまう。自分の成功を正当化するために都合の良い要因、自分が努力してきた事のみを成功要因としてしまうのが一例。失敗した時はその逆で他人や環境や運のせいにする。
上司と部下の期待の4パターン
指示が具体で期待も具体 ⚪︎面倒見の良い上司
指示が具体で期待は抽象 xマイクロマネジメント 追い抜き
指示が抽象で期待は具体 x丸投げされた バトン落ちる
指示が抽象で期待は抽象 ⚪︎任せるのが上手い上司
プロの仕事とは 顧客の抽象的な依頼に対して幅広い具体的な業務知識を持ってベストな着地点を示せる事。もし顧客が不自然に具体的な依頼をしてきた時はあえて抽象度の高い本来のニーズに一度戻した上で再度ベターな改善策を示してあげられる事
美味しいパスタが食べたいという顧客に、何分茹でるか、太さはと聞くのは野暮
言葉の定義を明確にするために、⚪︎ではあるが⭐︎ではない
きれいとかわいい 頭が良いと勉強ができる 結婚したいと恋人にしたい オヤジとおじさん 天才と秀才 考えると悩む 戦略と戦術 公平と平等
beef or chikenはあくまで料理の属性を表す一つの軸でしかない
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Posted by ブクログ
人生の中でもっとも多い時間を使う「考える(思考する)」の基礎になる概念を10代にも解るように優しくわかりやすく説明してくれてる
なぜ学校の勉強は必要なのか?というような子供が必ず感じる身近なテーマと絡めて解説してくれて目から鱗でした。面白い!地頭の正体という感じ
この概念は早く理解できればはやいほどその人に豊かな恩恵を与えてくれるんだろうなと感じ、えーん学生の頃に知りたかった〜と思いましたが、学生の頃の私がこの本を手に取るとは思えない…勉強も好きではなかったし、抽象的な事がわからなさすぎてシャットアウトし続けていたのだろうなと今では思えます
大人になった今、具体と抽象の概念はなんとなく感覚的にわかってはいるつもりでしたが、改めてわかりやすく言葉で説明してもらい腑に落ちました
物事を細かく具体的にしたりそれを抽象的にまとめてみたりの反復トレーニングの先に物事への深い理解があるのだと
本質的なものを改めて意識しながら物事を考えてみたり、観察してみようと思います
子供達にこの抽象具体概念を身につけてもらいたいにはまずは教える、見本をみせる立場の親の自分が知的好奇心を失わないようにしたいなと浅はかな自分へ一喝する一冊にもなりました -
Posted by ブクログ
個人的には久しぶりにワクワクした良書。
抽象ってネガティブな印象があった。
抽象的でわかりづらい。具体性がなくふわっとしている。
でも実はそんな事はなく、シンプルに捉える、本質や問題を見つける、共通項を発見する、俯瞰するなど
具体的なことばかり考える人には見えない事が多く、
AI全盛のこれからの時代、ロボットに支配されない頭の使い方だと感じた。
★こんな人に読んで欲しい
◯ビジネスやサービスを生み出したい人
◯顧客とのやり取りでうまく掴めない人
◯上司も部下もコミュニケーションに悩みがある人
◯SNS上でよく揉める人
◯本質を捉えたい人
◯会社での役割が変わり上流工程を担当する人
◯問題の発見や解決方法を模索してる人
本社と販社、営業と制作、社長と社員などで話が噛み合わなくアイツはわかってねーなーってなるケースが多々起きているが、立場により抽象と具体の話になっているケースが多い。
著者は基本抽象が重要としているが、当然具体を無視するわけではなく、
具体→抽象→具体 という行き来する考え方が重要と主張している。