大門剛明のレビュー一覧

  • 正義の天秤 毒樹の果実

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    シリーズ3作目。
    ドラマの続編が決まったようなニュースを聞いたら、すぐ続編が出た気がする。
    前作で恋人を殺した犯人の弁護を引き受けることにした鷹野。
    その話の続きかと思ったが、どちらかと言うと今作は師団坂法律事務所ルーム1のメンバーたちをそれぞれ主役にした連作短編集。
    鷹野の相棒的存在の芽依から始まり、元刑事の梅津、元裁判官の桐生とメインの登場人物を変えて、事件が進むがそれぞれが壁にぶち当たると、鷹野が登場し、窮地と思われていた状況が一変すると言う、お決まりの展開でいまいち面白さにも新鮮さにも欠ける。
    最終章で鷹野の話に戻るが、ドラマも控えていることだから、きっと間を置かずに続編が出るのだろう

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    2023年04月10日
  • 鑑識課警察犬係 闇夜に吠ゆ

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    小粒で変化球の警察小説。警察犬とハンドラーと呼ばれるパートナーとの絆を描く物語。短編集ながら連作ものとなっており、物語的には地続き。やはり日本推理作家協会賞の短編部門にノミネートされた、最初の1編「手綱を引く」が良い。主役となる野見山が何を大切にしているかが分かり、物言わぬレニーがカッコイイ。警察小説では「矜持」という文言がスポットをあびるのだが、それに違わぬ作品だったと思う。

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    2023年03月30日
  • 有罪弁護 負け弁・深町代言

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    シリーズ、第三弾。
    負け弁護士こと、深町代言。

    深町の元に持ち込まれたのは、LSDを摂取して人を撲殺した青年の弁護。
    誰がどう見ても、有罪しか有り得ない。
    無罪判決を勝ち取るには、心神喪失を訴えるしか無い。しかし、、、

    苦悩する代言。
    誘拐事件も絡んで、判決は二転三転することに。
    被告人を弁護することは、本当に正しい事なのか?
    正義が問われる第三弾。

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    2023年03月21日
  • 死刑評決

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    未提出の証拠で、そこまで叩かれるのか?と脅し文句に対し疑問を抱きました。
    それでも、主人公の掲げる公正さに感銘を受けました。

    「私が命を削る思いでのぞんだ死刑評決を何だと思っているのだ。」

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    2023年03月20日
  • 正義の天秤 毒樹の果実

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    大門剛明『正義の天秤 毒樹の果実』角川文庫。

    シリーズ第3弾。日本有数の規模を誇る師団坂法律事務所の刑事事件を専門に扱うルーム1の弁護士たちの活躍を描いた5編の短編を収録。

    いずれもスッキリしないグレーな結末の短編ばかりが並ぶ。

    ルーム1の弁護士たちが壁に突き当たると必ずボスである鷹野和也が現れ、サジェスチョンを与え、それで弁護に成功するという黄金の必勝パターン。

    そして、同時に鷹野和也が恋人の雨宮久美子が殺害された事件の被疑者の弁護を行うというテレビドラマに有りがちのサイドストーリーが展開する。

    『第一話 毒樹の果実』。芸能人の覚醒剤事件はよく聞く話。毒を持って毒を制する。難しい正

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    2023年02月28日
  • ボーダー 負け弁・深町代言

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    かつては東京で人気の弁護士・深町 代言。
    しかし、ある事件から流れ着いた伊勢市で所属した事務所は、『負け弁』が集まる貧乏法律事務所。
    かつての情熱を失った深町であったが、無実を信じる同僚・中里 実花の窮地に再び立ち上がる。
    なかなか面白いキャラクターですね。
    最後のどんでん返しも楽しめます。

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    2023年02月23日
  • 偽りの捜査線 警察小説アンソロジー

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    ネタバレ

    *刑事、公安、交番、警察犬……。あの人気シリーズのスピンオフ、文庫オリジナル最新作まで。7人の人気作家が描く警察小説の最前線*

    もともと警察小説が大好物なので、どの作品もさらっと楽しく読めました。
    未読の作家さんもいましたが、やっぱり誉田哲也氏と長岡弘樹氏が抜群に好き。

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    2023年02月18日
  • テミスの求刑

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    星利菜が最後に思う、「本当に優れた検事や弁護士とは、勝つとか負けるとかではない。事件関係者を少しでも幸せにする者ではないだろうか」が、印象に残った。

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    2023年02月06日
  • 正義の天秤 アイギスの盾

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    「正義の天秤」の続編。
    前作と続けて読むことができてハッピー。
    本作も短編連作リーガルミステリとなっています。
    そして、本作では、鷹野の恋人だった久美子の謎が解き明かされます。

    ■アイギスの楯
    杉村の物語。
    黙秘権の重要さがわかる物語。
    駅のホームで女性を突き飛ばし電車にはねさせ、死亡させたとした男の弁護。
    その事件の真相は?
    3年前の事件に絡んだ悲しい事実。

    ■黒と白
    桐生の物語。
    桐生が過去に裁判官として裁いた男からの再審請求。
    その再審請求を桐生自身が行うことに。
    冤罪だったのか?
    その事件の真相がとんとんと明らかになるのに加えて、再審請求の裏側に隠されたものに唸らされます。
    うーん

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    2023年01月29日
  • 偽りの捜査線 警察小説アンソロジー

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    ネタバレ

    警察小説アンソロジー

    【誉田哲也「レイン」】
    流石の誉田哲也、一気読み。ああ、なるほど、アンソロジー表題の「偽りの」ってのがきっと、一冊通してのテーマなのねと、納得。

    【大門剛明「手綱」】
    初読みの作家さん。警察犬捜査の明暗。
    まあまあかな。

    【堂場瞬一「手口」】
    安定の堂場瞬一。
    堂場さんのシリーズもののスピンオフか?または何かの作品の前日譚か?という雰囲気。

    【鳴神響一「虚飾の代償」】
    これまた初読みの作家さん♫
    いわゆる推理小説 かな。おお、そう来たか、と思わせられるオチだったが・・・東野圭吾臭がしてあまり好きでは無い作風。

    【長岡弘樹「裏庭のある交番」】
    本作品集ではこれが一

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    2023年01月23日
  • 正義の天秤

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    面白かった。
    6編からなる短編連作リーガルミステリー。
    今までの作品とはちょっと異なり、ライトな感じもありながら、1編1編中身の濃い物語となっています。
    さらに登場人物もかなりキャラが立っています。
    ドラマ化されるのですね。納得です。

    ■ブレーメンの弁護士たち
    師団坂法律事務所に赴任した鷹野和也は、前職が医師。
    医師っぽい仕事の仕方と、いきなり、無能な弁護士を首にするという展開から始まります。

    リストラされた男が交差点の集団に車で突っ込む事故。
    ブレーキ痕もないこの事件をどう弁護するのか?
    その真相に迫ります。

    ■カルネアデスの方舟
    首にされずに残った若手の杉村の視点の物語。
    釣りボート

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    2023年01月21日
  • 確信犯

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    裁判員制度、司法制度改革をテーマとした物語ですが、登場人物が多く、かつ、主人公が誰なのかよく分からなくなってしまった(笑)

    主人公なのかなと思っていた人が途中で殺されてしまい、え?っとなりました。
    広島を舞台にした物語ですが、マツダスタジアムとか、その必要性もよくわからん(笑)

    ストーリとしては、
    広島でおきた殺人事件において、父親を殺された子供の目撃証言が弱く、3人の裁判官による裁判の判決は無罪。

    そして、14年後、当時の裁判長が殺害されます。
    当時の裁判官だった響子は弁護士として活躍していましたが、この事件の真相を追います。
    さらに、もう一人の裁判官だった穂積は政界進出を目指していま

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    2023年01月21日
  • 不協和音 京都、刑事と検事の事件手帳

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    田中圭と中村倫也の顔を思い浮かべながら読む。
    私は観てないけどドラマの方がおもしろかったかも。
    兄弟の事情や父の冤罪?など、設定は興味深いものの、事件の解決のされ方がなんかしっくりこなくて、真佐人の鋭さにあたふたする田中圭の印象ばかりが残る。

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    2022年11月06日
  • 偽りの捜査線 警察小説アンソロジー

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    警察小説アンソロジー。
    知ってる作家さんは長岡弘樹氏だけだった。
    ”手綱を引く”(大門剛明)、警察犬ってこういうふう匂いの訓練させていとのかとか勉強になった。
    この手綱を引くと誉田哲也の”レイン”とやはり長岡弘樹の”裏庭のある交番”が面白かったかな。

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    2022年10月06日
  • 両刃の斧

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    疑わしき事実が、二転三転するため
    推理物としては、やられた感あるもののラストには
    全ての付箋が解かれて、納得できる辻褄だったので
    違和感はなく、面白かった。

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    2022年09月18日
  • テミスの求刑

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    面白かった
    テーマは冤罪、正義、そして、償い

    優秀な検事の田島の元で働く検察事務官の星利菜。
    星利菜の父親は警察管でしたが、何者かに殺され、その犯人として捕らえられたのが沢登健太郎。その事件を立件したのが田島でしたが、沢登は冤罪を訴え拘置所にて自殺。
    そして弁護士の黒宮はその当時の事件の真相に迫った最中、何者かに殺害され、その現場付近の監視カメラには大型ナイフと血塗れの服をきた田島の姿が..

    逮捕された田島は何者かに嵌められたと、冤罪を主張。
    しかし、肝心なことは黙秘。
    起訴され、法廷でその真相を明らかにしていくことになります。

    現場でいったい何が起きていたのか?
    田島は犯人なのか?

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    2022年08月28日
  • 反撃のスイッチ

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     食品会社工場で働く柳瀬真は、社会の崖っぷちで働く日々に嫌気がさしていた。そんな中、同じグループのジョブトレーナー・沖田から、大手人材派遣会社・レヴィナスの社長・原沢知彦の娘を誘拐する計画をもちかけられる。

     身代金がたった400円、そして中盤で被害者から買収、誘拐計画者他多数が死亡という、先が読めない誘拐劇はそれなりに楽しめた。が、そもそも謝罪のシーンをネット中継していればよかったのにとか、警察が無能すぎるとか、気になるところも少々。原島の奥さんの人物像もブレてないかなぁ。

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    2022年08月07日
  • 確信犯

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    「確信犯」の言葉の意味、司法制度の問題点、人が人を裁く難しさ...。重めのテーマで、前半は読み進めるのがかったるい(良い意味で)。
    設定上、あぁそうなるよね、とある程度は想像できてしまうが、スカッとしないのが著者らしさでしょう。そう、本書はきっかけに過ぎないのだ。

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    2022年07月30日
  • 雪冤

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    ネタバレ

    最初から最後までハラハラしっぱなしで、半ばで刑が執行された時は愕然とし、涙涙でした。
    死刑制度について冤罪についても考えさせられました。
    ただラストはうーんと唸ってしまった。
    星5つの気持ちで夜更かししながら一気に読み進めていたところ、ラストでそれまでの評価が一気に下がってしまいました。
    えぇ!死刑になって守りたいものが真犯人の名誉って…腑に落ちない結末でした。

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    2022年07月26日
  • 偽りの捜査線 警察小説アンソロジー

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    今野敏/ニンジャ
    大門剛明/手綱を引く
    堂場瞬一/手口
    長岡弘樹/裏庭のある交番
    沢村 鐵/類まれなるランデブー

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    2022年07月17日