大門剛明のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
なかなか面白い構成の連作短編集。
序章で消防士の内畠拓也は、広川まどかという女性から作家の世良耕平の妻が失踪したらしく、確かめて欲しいと相談を受ける。世良の家を訪れた内畠は、世良から執筆中の原稿を読んで欲しいと言われ…
ここから、日本各地に伝わる怪談をテーマにした短編が5編続き、最後の『ぞろりん がったん』で全ての真相が明かされる。
なるほど。最初に短編を描き、序章と終章の『ぞろりん がったん』を書き下ろしで追加し、再構成して、ひと味違う作品として仕上げたのか。
短編の『座敷わらし』『言うな地蔵』『河童の雨乞い』『吉作落とし』『チロリン橋』のいずれも、怪談をテーマにしながら、ひねりの効 -
Posted by ブクログ
ネタバレ「VOM」という言葉は時々雑誌等で見かけた事がある。偽善的な行為ではないか、と思わなくもない。読み始めた当初は特にそう感じた。被害者のためといいつつ、結局は加害者側と仲介者の自己満足の行為でしかないのではないか。
<ネタバレ>
「罪火」を読み進めていくうち、いつしか加害者が自分の罪への反省を深めていく姿に、徐々にではあるが、この罪人が「ひと」らしい姿に映っていく。そしてラストは...。読んでいる側すら救われる様な思いだった。加害者が自分の罪を真に自覚し、後悔するのは、自分に未来があると心の底から思った時であった。加害者に罪を償わせるという行為がなければ、加害者自身も救われないし、自暴自棄な状 -
Posted by ブクログ
ネタバレ弁護士であり、子供の頃誘拐事件に巻き込まれたことのある松岡さんが、自分のトラウマである誘拐事件の容疑者と向き合い、21年前の真相に迫るお話。
事件を起こしたであろう一人を野放しにして、これから起こり得るかもしれない重大事件を考慮しないのもどうかと思うが、過剰にそれを信じ込むと冤罪(罪なき人を傷つける)可能性があることを知り、刑事の被疑者に対する向き合い方の難しさを感じた。
冤罪であった人が無罪と分かるが、大事な家族を殺されたことを根に持ち、復讐を実行する気持ちはとても理解できるが、その人に救いがあまりないのが悲しく感じた。また、犯人が意外な人で、内心……
とても作り込まれた素晴らしい作品