大門剛明のレビュー一覧
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無実の罪を着せられた末に死刑が執行されるという、現実世界では「起きていない」はずの出来事を描くのは、いくら小説とはいえ勇気のいることだと思う。著者は冤罪をテーマにした作品を数多く発表しているそうだが、もうこの志だけで評価したくなる。
昭和から令和にかけての約80年にわたる物語をこの程度の長さで収め、かつリーダビリティの高い読み物としてまとめ上げているのはまさしくプロの技といった趣だ。
しかしながら本作には看過できない問題があり、墓から頭部を掘り出して持ち運ぶとか、息子の事件を隠ぺいするために無人島に島流しするとか、葬儀場に忍び込んで奥歯を盗むとか、さすがにそれはあり得ないでしょといった感じで -
Posted by ブクログ
ネタバレ弁護士であり、子供の頃誘拐事件に巻き込まれたことのある松岡さんが、自分のトラウマである誘拐事件の容疑者と向き合い、21年前の真相に迫るお話。
事件を起こしたであろう一人を野放しにして、これから起こり得るかもしれない重大事件を考慮しないのもどうかと思うが、過剰にそれを信じ込むと冤罪(罪なき人を傷つける)可能性があることを知り、刑事の被疑者に対する向き合い方の難しさを感じた。
冤罪であった人が無罪と分かるが、大事な家族を殺されたことを根に持ち、復讐を実行する気持ちはとても理解できるが、その人に救いがあまりないのが悲しく感じた。また、犯人が意外な人で、内心……
とても作り込まれた素晴らしい作品 -
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短編連作?
6章からなる物語。
鍵の専門用語が多くて、正直よくわからない。
鍵って難しいのねって思う次第(笑)
飛び降り自殺を図った孔太。通りかかった心晴に助けられ、そのまま、鍵師の多聞の見習いとして、鍵屋の野村十六堂に住み込みで働くことになります。
多聞が開けるものは鍵だけではなく、事件そのものの謎も解き明かしていくという展開。
そして、最強の錠前を開錠した「鍵師ギドウ」の存在。
警察や多聞、孔太、心晴はそのギドウを追います。
ギドウは誰なのか?
最後の最後で明かされるギドウの正体には驚き!
なるほど、そう来たかっていう感じで、爽快でした。
途中、様々な謎も含めて解き明かしていく展 -
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シリーズ第三弾!
いよいよ、父親の過去の冤罪事件の真相が明らかに。
そして、反目しあっていた兄弟も理解しあって、真相にたどり着きます。
■メデューサの証言
子供がみた放火犯の特徴。逮捕された男と一致するが...
結果不起訴に.
ここから、父親の事件に関連する人たちが出てきます。
■足跡
老人宅からの財布の窃盗未遂事件。
疑われるヘルパー。
そしてそこから、父親の事件にも関連が..
こちらの事件よりも徐々に父親の事件に重心が移っていきます。
■かすり傷
主婦の車の自損事故。しかし、そのブレーキホースは人為的に切断。誰が切ったのか?
そこにはDVで別居している夫なのか?
真相は意外でし -
Posted by ブクログ
シリーズ第二弾!
前作同様に短編連作となっています。
本作では4編。
反目する兄弟が徐々に理解しあっていく感じ!
■密室のゆりかご
幼児虐待を担当していた職員が死体で発見されます。
犯人は?そこには過去の幼児虐待事件が絡んでいます。
そして、自首してきた医師が守ろうとしていたモノ..
この展開はちょっと驚き
前作同様、キレがありますね。
■同意なし
テレビのコメンテータとしても有名な法学部の准教授が婦女暴行。同意があったのか?
それともハニートラップなのか?
弁護士とは事件を仄めかす会話が..
これは見事に引っ掛かってしまった。
しかし、この手の話はいつの時代もありますね。
今も、週刊 -
Posted by ブクログ
短編連作ミステリー。
ドラマにピッタリと思ったら、ドラマ化されていたんですね。
刑事だった父親の事件は冤罪だったのか?父親の死後、生き別れた兄弟は、兄は刑事、弟は検事となって再会します。
動の兄、祐介、静の弟、真佐人。どちらかというと敵対しているような二人が事件を解決していきます。
■偶然と必然
妻を殺害したと自白しながらも、途中から黙秘を続ける被疑者。妻の死体は見つからず。結果、不起訴。
その理由は?
真佐人により、事件のさらなる真相へ。
事件の違和感が解決されてすっきり!
■箱師の鉄
殺人事件を追う途中で見つけたスリ師。殺害現場でも姿が目撃されます。犯人なのか?
なるほど、箱師の鉄の正