若竹七海のレビュー一覧
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ネタバレ昨日読んだ「不穏な眠り」の前に出版された本だけど、順番間違えちゃった。
でも葉村晶の住所にこだわらなければ問題なし。(強弁)
長篇はやはり面白い。
畳みかけるように次々彼女を襲う不運。
だって、膝の悪い老女を尾行するというラクショーな仕事をしていて、どうして2階から降ってくる老女の下敷きになりますか?
途中から彼女の仕事はヒロトからの依頼である、交通事故の時、なぜ自分はその場所にいたのかを調ベていたのだけれど、火事に巻き込まれ、薬を盛られ、留置所に放り込まれ、包丁を向けられる。
それでなくても住む場所に事欠き、寝ようとすれば電話が鳴り、食事をとろうと思えばタイミングを逃し、支出は収入を上 -
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ネタバレ葉村晶シリーズでもかなり読みごたえのある話。でも冒頭で語られている通り、なんとも悲しい話だったか。
いつのまにやらNHKでドラマ化されちゃって、映像化される前に読まなくては!と思っていたが、この話は採用されなかったらしい?新しめだから?
運が悪いとかそういうことでもなく、ほんとに体も心もぼろぼろ。それでも葉村はやるよねと思わせる。
葉村と一緒に推理を巡らせるのだけど、これでもなかったかと進んでいく。
それにしてもほんとに休ませてもらえない葉村。ようやく眠れそうなのに、一時間おきにそれぞれ別の人から畳み掛ける電話など、読んでいる自分まで辛くなりそうになりながら、この書き方うまいなとちょっとだけ笑 -
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9時7分、玄関を出たところでスマホに載せているバス時刻表を見ると出発時刻は9時9分だった。考える暇はなかった。普段は5分の道のりを、私は走った。散歩中のお爺ちゃんおばあちゃんが、目を剥いて私のガニ股走行を眺めている。最初のダッシュは、無酸素系の筋力エネルギーが使われるという。その1-2分後に有酸素系の筋力のエネルギーが使われる。が、こういう場合、無酸素のエネルギーは一瞬で使われて、バス停に近づく頃にはガス欠になりかけていた。ところが、信号待ちとバス特有の遅れのお陰で、バスがちょうど信号が青に変わって出発しようとするところだった。火事場の底力は、このように出るのかもしれない。10メートル手前、私
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購入済み
気持ちよくびっくり
私にとっては、葉村晶シリーズを読んだのは2冊目で、読みやすい短編集です。葉村晶が全ての話に登場するわけではありませんが、どの話も、ある勘違いを呼ぶような仕掛けがしてあって楽しめました。表題作は、以前ミスマ―プルのドラマで見た「蒼ざめた馬」が思いだされる作品。「再生」は、ただ、ただびっくり。「ロバの穴」今の世の中生き抜く為には、うまくかわす術を身に付けなければ。「トラブルメイカー」葉村晶のキャラクター形成には姉の存在と死が影響を与えた。
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ネタバレ 購入済み
苦味強めを覚悟すべし
話は相変わらず面白いし、バリエーション
にも富んでいる。結末は意外だし、そこまで
二転三転あり楽しめる。
ただ、今回はいつも以上に、登場人物に嫌な
人が多いように感じるのは、気のせいか?
初登場ではないキャラまで、自分勝手な面が
より目立つ部分が多く、その辺りはちょっと
苦手。 -
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ネタバレ職場の同僚からお借りした、初めましての若竹さん。
面白かったです。
架空の葉崎市を舞台にしたミステリでした。
名門・前田家のあれこれは込み入っていて、この要素は横溝正史っぽいと思いましたが、読み心地はとても軽く明るかったです。
怪しい人もてんこ盛りで、やっぱり…の人もいましたが、無垢っぽい人が実は一番残酷なのかもな、と思いました。
そしてネタバレかもしれませんが、厳密な真相は闇に葬られたのですねこれ……。
古書店アゼリアの店主・紅子さんが好きでした。巻末のロマンス小説紹介も、ロマンス小説と言えどジャンルがさまざまで、未読のものは読んでみたくなりました。 -
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ネタバレ御子柴将(みこしばすすむ)シリーズ、第二弾。
いきなり最初の一編から、作者は御子柴くんに何をするのーーーーーー!!と悲鳴を上げたくなる。
前作では、土産物取次係のようにこき使われる御子柴くんがコミカルだったが、芸風変わったの?!という感じで始まる。
長野に戻った御子柴くんと、警視庁共助課で頑張る、竹花一樹(たけはなかずき)、それぞれの頑張りと、糸電話のような遠いつながり…いや、運命の赤い糸か。
前作では、御子柴くんの“遠距離バディ”は、先輩であり恩人でもある小林さんのような印象で、竹花君のことはそんなに印象に残っていないのだけれど。
今回、非常に複雑に絡み合った糸で事件と事件がつながり、芋 -
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東京都出身なのに山岳遭難救助隊に憧れて長野県警に入ったものの容疑者確保時の事故で膝を壊して夢破れ、さらには江戸留守居役とも呼ばれる警視庁捜査共助課出向中の主人公、御子柴 将。しかし、周囲からは「長野」とかスイーツ刑事(名物スイーツの手配や土産も留守居役のお仕事)と呼ばれる日々。
そんな主人公が担当する事件は、信州名物のスイーツ(は、甘党のもやし刑事に食べられて口にできない)と、事件のあらましを聞いた元上司の小林警部補の思いつき(名推理)で謎が明かされ、ようやく口にできたスイーツのうまさに感心して終了というパターン。
語り口の軽さ、独り言のツッコミが楽しい。
18-88