若竹七海のレビュー一覧
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元警察官の大道寺圭は、警官時代に遭遇した間抜けな犯罪者たちの実話をまとめた本「死んでも治らない」を執筆した。警察を退職したにもかかわらず、この本が呼び水となって妙な事件に巻き込まれていくのだが…。「死んでも治らない」「猿には向かない職業」「殺しても死なない」「転落と崩壊」「泥棒の逆恨み」の5編(タイトルのシャレが効いてる)は、大道寺が退職後(出版後)に巻き込まれた事件を描いた短編。さらに書き加えられた「大道寺圭最後の事件」(書き下ろし)が、各話をサンドするように6分割されて構成されている。つまり時系列的には前後する作品を行ったり来たりするような格好になり、読みながら「あれ?」とか「そうだったの
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若竹七海作品には、よく背筋がぞくりとする恐ろしさが含まれ、描かれている。この本はこれまで単行本未収録だった怪談話めいた物語や、人間の凄まじい狂気など、さまざまな「怖さ」をこれでもかと味わえる、ホラーテイストの短編を1冊にまとめた作品集だ。読んでいるうちに、七海は七海でも、加門七海かと間違えるほどに、怖い。そして語りが上手い。ミステリだけでなく怖さを描かせても若竹七海は上手いなあと感嘆してしまった。でも本当に怖くて怖いので、夜中には読まない方が賢明かも(汗)。 印象的だったのは「白い顔」「人柱」「上下する地獄」「ステイ」「回天」「招き猫対密室」、そして「バベル島」。怪談実話風の物語もいいけど、
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元警察官が書いた『死んでも治らない』という本・・・そこにはおバカでおマヌケな犯罪者たちのエピソードが書かれていた・・・それを書いたために、著者の大道寺圭はエピソードのたねである犯罪者たちにつきまとわれてしまう。犯罪者たちの悩みや相談に半強制的にのせられる危険な安楽椅子探偵、大道寺圭の事件簿。
「死んでも治らない」「猿には向かない職業」「殺しても死なない」「転落と崩壊」「泥棒の逆恨み」の5編の間に「大道寺圭最後の事件」が細切れに挿入されている連作短編集。目次を見ただけでデビュー作『ぼくのミステリな日常』以来得意としている“あの形式”の短編集だとわかります。
各短編とも巧妙に伏線が引かれ、そ -
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ネタバレ金沢市郊外に建つ銀鱗荘ホテル。そこに眠っていたのは今は亡き女優・曾根繭子にまつわる膨大なコレクションだった。五十三にものぼる木箱から次々と姿を現すコレクションは大林一郎の繭子に対する異様までの執着を物語っていた。
コレクション公開の為にその封印を解き放った瞬間から次々と奇怪な現象がホテルを襲う。
それはまるで、繭子が書き残した戯曲を実演するかのように……そしてその結末は?
さらっとしたライトホラーという感じですね。散布する奇怪な(ささいな)出来事は、ホラーという前提があるので、スパイス感覚として読めて楽しい。
主人公にも感情移入がしやすいし……というか、これを書くためにあらすじを追ってて、 -
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若竹七海さんの作品、初読みです。
2026年初作家、11人目です!
この作品は葉村晶シリーズ第7弾になります。
そして2026年このミステリーがすごいの第5位です。
シリーズものは頭から読みたい方の私ですが、さすがに前作6作を読むのは、初作家作品だしちょっとためらい、とりあえず今作を読んでみることに。
2020年にNHKでドラマ化されていますが、それは間宮祥太朗が出ていて、間宮見たさにボーッと観てた覚えがあります。
内容的には探偵が不運な人だっていうくらいしか覚えてなくってエピソード的な事は何も思い出せない∑(゚Д゚)
自分には役に立たないが、誰かがそれでいい思いをするのは絶対にイヤ -
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順番は前後しましたが、葉村晶シリーズ全部読みおわったー(短編はまだ読んでないものがいくつかありますが)。
今作は4篇の短編が入ってます。
葉村晶の不運ぶりは相変わらずですが、今回は結末がダークというか不穏というか、そういう話が多かった気がします。こういう不穏な後味の悪い話好きです!
晶はただ依頼をこなしているだけなんですが、その容赦ない仕事ぶりによって、誰も幸せにならない真実が明るみに出てしまったり。
特に好きだったのは『水沫隠れの日々』という、古本屋の仕事で訪れた先で余命宣告された老婦人からの依頼を受ける話です。老婦人は若い頃に同居していた親友がいたのですが喧嘩別れし、その後親友は子どもを -
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仕事が出来てタフで粘り強いけど、なにかと人から厄介事を押し付けられる苦労性の女探偵、葉村晶が主人公の大好きなシリーズ。
今回は短編集です。
読む順番はかなり前後しているんですが、相変わらずの葉村晶の活躍(というか不幸っぷり?)が楽しめました。
交通事故に居合わせたことがきっかけで窃盗事件の犯人を探す『青い影』、書店のご近所さんが次々に仕事を依頼してくる『静かな炎天』、35年前に失踪した作家の関係者を探す『熱海ブライトン・ロック』、長谷川探偵調査所時代の同僚が立てこもり事件に巻き込まれる『副島さんは言っている』、戸籍が他人に使われていた事件を調べる『血の凶作』、本を取りに行くだけの簡単なお使い