若竹七海のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
始まりは、どう考えてもユーモア青春小説。葉崎市の女高生凸凹トリオならぬプラス・マイナス・ゼロ3人組が、不運にも下校時に死体を発見してしまう。ところがしばらくして、発見者のテンコがその死体の「幽霊」につきまとわれてしまう。
テンコは金持ちお嬢様にして容姿端麗成績優秀性格良好なのに、不運にも「不運」を引き寄せる体質がある。しかも、べらぼうに。もう1人のユーリは超貧乏暴力優先の不良体質。ミサキは家庭容姿成績体力全てにおいて平均点の謂わば「ゼロ」の位置。その3人が何故か山の上のこじんまりとした「特別な」高校で仲良くなって、テンコの持ってくる様々な不運ミステリーを解決してゆくという、連作短編集である。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ"白黒つけないと気が済まない"女探偵葉村晶が主人公の連作短編第2弾。
前作『プレゼント』では小林警部補+御子柴くんとの交互登場だったが、今回は全編主役を務める。
解説の重里徹也氏が全くもって頷ける葉村晶の魅力について人物評を挙げてくれている。
”白黒つけないと気が済まない”に始まり、クールさやタフさは作品中の言葉で明文化されているが、”うまく適度な距離を取りながら、機敏に身をこなす”なんて評は「あ~そうそう、そこがくすぐられるんだよ」と自分の感情分解能力ではどこが魅力的に映っているのか言葉にできなかったもどかしさをすかっと論じてくれている。
さて物語の方は、前作の最後で -
Posted by ブクログ
ネタバレ職を転々とする中で何故か事件を引き寄せる葉村晶と、娘の自転車が主な移動手段という一見ほがらかな風体の中に鋭さを隠し持つ小林警部補の連作短編集。
『ぼくのミステリな日常』を読んで宮部みゆき氏に似てるかなと思ったけれど、続けて読むとやはり違うかなという印象。
でも、くせのない真っ直ぐな文体は読み易くて、読むのが遅い自分でもさくさく読める。
序盤はそれぞれ独立した主人公達の物語だが、最終章で待ってましたとばかりに交錯する。
なんと言っても葉村パートが面白過ぎる。
20年以上前の作品にして、女性主人公で面の皮が厚過ぎる言動、怪しい状況・ありきたりの展開に対する冷めた皮肉交じりの一刀両断っぷり。
そ -
Posted by ブクログ
海辺の街にある〈ヴィラ・葉埼マグノリア〉という、全部で十軒からなる建売住宅の空き家になった三号棟で、死体が発見される。
外からは鍵がかかっていて、被害者の顔は完全につぶされていた。
登場人物がやたらに多くて、どの人物も個性が強く、みんながそれぞれの秘密を抱えていて裏がありそうで、誰もが犯人のように思えてくる。
ヴィラの住人に加えて、警部補と巡査部長の名コンビの掛け合いと、粘り強い聞き込み捜査も面白く見事なものだった。
そして、死体の身元もわからないまま、第二の殺人が起きて…。
ユーモアたっぷりのミステリーで、怖がりの私でも楽しく読むことができました。
見事な推理、住人たちの生活も落ち着い -
Posted by ブクログ
ネタバレ葉村晶シリーズの長編。
探偵の仕事として高齢女性を尾行していた晶は、ターゲットのトラブル現場に遭遇して怪我を負ってしまう。
それがきっかけで、青沼家と近づき、なぜか青沼のアパートに暮らすことになる。
青沼ヒロトから「自分が交通事故にあったとき、父となぜあの場所にいたのか調べてほしい」と頼まれる。また、事故死したヒロトの父の遺品整理も頼まれる。
遺品整理を翌日に控えた日の夜、アパートは火事により全焼、晶は助かるが、火元になった部屋にいたヒロトは死んでしまう・・・。
壮絶すぎませんか?!
ヒロトとの生前の約束を果たそうとする晶に、様々な人間が関わってきて、次々と問題がおき、事件はふくれあがっていく -
Posted by ブクログ
東京郊外のだいぶ外れに位置する辛夷ヶ丘(こぶしがおか)。高度経済成長期には栄えたであろうこの街も、住民の高齢化によって嘗ての活気は失われた。そんなのどかな地域だから凶悪事件など起こるはずもなく警察は隙…かと思えばそうでもなく、生活安全課の捜査員、身長178cmの大女、砂井三琴は大忙し!
窃盗、放火、強盗、詐欺…事件は一件落着に終わるものの事件の陰で事件にならない犯罪がくすぶっている。
ーーーーーーーーーーーーーーーー
若竹さんの真髄コージーミステリーにかなりダークな皮肉を込めて、それでいてドライな作品群。ぼんやり読んでるだけだと裏側の事件を思わず見落としてしまう。一話読み終わってから少しでも -
Posted by ブクログ
ネタバレ今までの葉村晶シリーズは短編をいくつか詰め込んでいて、その中の1タイトルを本のタイトルとして持ってきてる感じ。
悪いうさぎはなんと、短編をいくつかではなく、葉村晶シリーズでは初の長編。1冊が1物語になっている。
父親が居なくなった娘を葉村晶に依頼して探し出すという内容だが、それ以外にも色んな事件が起き、それが最終的に繋がり解決していくのが面白いしすごい。
この話は関係ないだろう。と思っていた脇役の話も最終的にはメインの事件に関わることもある。(関わらないことも逆にある)
事件の真相も、えーーーーー!!!!となる展開。これは短編・長編関わらず読めない展開。長編だと辻褄が合わなくなるかと思いきや -
Posted by ブクログ
猫島に行きたいっっ!!!!
事件はさておいて、私は本書を読んでいるあいだ、猫島での暮らしについての妄想が止まらなかった。
人間より、猫の数が多いという猫島。
それぞれ何だか凝っていたり、そうでなかったりする名前がつけられている、種々とりどりな猫たち(島の猫なので飼い主は島の人たち)。
現実にも、例えば江ノ島には島猫がいたりするけれど(そしてたぶん猫島のモデルは江ノ島っぽいのだけれど)もっと暮らしやすそうなイメージが、猫島にはある。
絶海の孤島ではないけれど、まあ半島ではなくきっちりと(?)島であるこの猫島で、「騒動」は起こる……。
前置きもとい妄想が長くなってしまったけれど、葉先シリーズ -
Posted by ブクログ
〈葉崎市シリーズ〉第2弾。
第1弾である『ヴィラ・マグノリアの殺人』に出てくる〈鬼頭堂〉ではなく、〈アゼリア〉という古本屋をとりまく事件と、ロマンスと、お家騒動の話。
『ヴィラ・マグノリア』でも少し名前だけ登場した、葉崎の名士「前田家」の家系と資産にまつわる殺人。
外から来た、相澤真琴という不運が重なりすぎて葉崎にリフレッシュしに来た女性が、いざ海に向かって叫ぶと波間から男の死体が……。
という、真琴には悪いが少しコミカルな描写から物語ははじまる。
しかし、そこからは「前田家」の資産をめぐる骨肉の争い、さまざまな謀りや疑惑が噴出し、そのうち死体も増え、ますます複雑な事件となってくる。
-
Posted by ブクログ
若竹七海〈葉先市シリーズ〉第一作。
今までコージーミステリというものはあまり意識して読んでこなかったけれど、イメージにあった「お茶とお菓子を食べながら謎解き談義」というものとは全然違っていて(どこでそんなイメージを得たのかは定かではないが)殺人は起こるしけっこうドロドロとした人間関係の中で事件は進むしで、とても面白かった。
因みに、コージーミステリの特徴(wikiからの引用)。
“特徴としては
探偵役が警察官、私立探偵などの職業的捜査官ではなく素人であること
容疑者が極めて狭い範囲のコミュニティに属している
暴力表現を極力排除していること
などがあげられる。”
とのことである。なるほ -
Posted by ブクログ
やっちまった。ただ今、5月5日の午後12時。
〆切は明日朝1番なのに「未だ大丈夫」と思いながら、祝日の今日1日は、「つい」これを読み始めて一気読みしてしまった‥‥。どうすんだオレ。とりあえず、感想は置いてといて、徹夜覚悟で書き始めよう‥‥。
ーーーーーーーーーーーm(_ _)m
12時間後。
もはや、葉崎市の海岸に打ちあげられた溺死体、或いはアゼリア古書店で発見された撲殺死体の気分です。死んでしまえ!私。先月の教訓はどうなったんだ!いや、すみません。後もう少し‥‥。
ーーーーーーーーーーーーー\(^o^)/
20時間後。
いやあ、すみません。とりあえず終わりました。いや、終わらせまし