澤田瞳子のレビュー一覧

  • 吼えろ道真 大宰府の詩

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    昨年末に読んだ「泣くな道真」の続編。

    道真が大宰府に流されてから5か月。
    今回は道真よりもその行動に振り回される太宰少弐・小野葛根の右往左往を楽しむ話。いつの世でも宮仕えの身はつらいね。
    その周囲で登場する生臭坊主の泰成、水城の門を護る三百樹、唐物商の善珠、相変わらず業突張りの幡多児など個性豊かな面々が楽しく、肩肘張った葛根が彼らと交わる中で徐々に己を顧みていくところが宜しい。

    葛根が支えているつもりの伯父、太宰大弐の小野葛絃の食わせ者振りもなかなかで、恬子が出てこなかったのが寂しいが、代わって葛絃の息子・阿紀が登場。小野家は逸材の宝庫だな。

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    2023年07月07日
  • 月人壮士

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    文章が好き ◯
    作品全体の雰囲気が好き ◯
    内容結末に納得がいった ◯
    また読みたい
    その他

    螺旋プロジェクト3冊目。
    澤田瞳子さんの作品、初です。
    歴史小説を読むのも久しぶり。
    日本の古代史に触れるのも久しぶりでした。
    学生だった当時は、きらびやかな貴族社会にあこがれをもって勉強していました。
    大人になってそれなりに知識経験を積んだ今となっては、
    一族の期待を背負っていた娘達の苦悩とはいかほどのものかと、
    光明子の一人がたりが胸に刺さります。

    聖武天皇の功績。
    「そうか、こんな見方もできるのか」と、ページをめくる手がとまらない。

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    2023年06月09日
  • 月人壮士

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    本作品では、思いっきり没入ができなかった。作品の舞台となっている時代背景をあまり学習していなかったためということもある。本書は、伊坂さんの殺し屋シリーズのように登場人物がそれぞれ一人称で語るスタイルで物語が進む。海族と山族の血を受けた天皇陛下の葛藤が物語の中心にあり、想像と違ったスタイルだった。

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    2023年06月07日
  • 月人壮士

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    螺旋シリーズとして読みました。
    内容も難しかったので表現はもっと現代的にしてもらったほうがよみやすかったかもしれない。

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    2023年06月06日
  • 吼えろ道真 大宰府の詩

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    澤田瞳子さんの初読みは、8年前に『泣くな道真 大宰府の詩』からだ。それから『孤鷹の天』『関越えの夜 東海道浮世がたり』『若冲』と読み継ぎ『火定』で(医療物が苦手)終わっていた。
    本作は『泣くな道真 大宰府の詩』の続編となっていて期待は裏切られなかったが、前作のような驚きは少なかった。
    道真が「人はな、畢竟他者を救うことも助けることもできはせぬ。人を救うのは己自身。おぬしはこれまで人に助けられ守られてきたと考えているのかもしれん。されどそんな時も真実、自らを支えてきたのは実はおぬし自身だったはずだ」と若い葛根を諭しながら、左遷された道長自身にも言い聞かせているのだろう。
    私もしっかり受け止めま

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    2023年05月05日
  • ふたり女房 京都鷹ヶ峰御薬園日録

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    連作らしく主人公を大事に描かれて過ぎている気がして楽しめませんでした
    生薬の知識が散りばめられていたのは良かったです

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    2023年04月22日
  • 恋ふらむ鳥は

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    額田王を描いた歴史小説。

    多くの人が額田王を主人公にした小説を書かれていますが、色覚異常という設定は初めて読みました。
    また、歴史好きには漢皇子や知尊や鯨など、日本書紀にちょこっとだけ名が出てくる人物をうまく使っているところがたまりません。
    ただ、せっかくの額田王なのに歌が少ないのが残念です。
    あと、物語の進行が流暢ではないのでちょっと読むのに時間がかかってしまいました。

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    2023年04月20日
  • 吼えろ道真 大宰府の詩

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    前作『泣くな道真』がおもしろかったので
    続きを読んでみました。

    博多津通いで鬱憤ばらしができて
    落ち着いた生活を送るようになった道真。
    ところが、帝に献上された輸入品に
    不審な点があるからと
    京から役人が来ることになり
    屋敷から出られなくなってしまうのだが。

    いやいや(笑)
    大人しくしてるわけないよねぇ、道真様。
    太宰府役人の小野葛根がイライラするほど
    余計に動き回っております。
    手に負えないけど、憎めないお人ですね。

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    2023年03月16日
  • 吼えろ道真 大宰府の詩

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    「泣くな道真」の続編。

    菅原道真が太宰府に流されて五か月経ち、『延喜』と改元されるのだが、その詔に道真を侮辱するような言葉が書かれていたため、大切な詔を怒りに任せて破いてしまう。
    前作に引き続き、イメージとは違う道真が描かれる。

    太宰府で失意の日々を過ごし、都へ帰りたい、帝のそばに戻りたいという思いだけの辛い日々を過ごしているものだと思っていたら、身分を偽り博多津で唐物の目利きをするために出歩くという楽しみを見つけている。
    妻は都にいるが、娘は一緒に住んでいるし、それなりに楽しんでいるようだ。

    この第二作では、その唐物を巡ってのとんでもない犯罪?陰謀?が描かれる。
    帝に献上される唐物が、

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    2023年03月04日
  • 泣くな道真 大宰府の詩

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    知識量が素晴らしい。全体的には登場人物も魅力的で、当時の太宰府の雰囲気もリアルに感じられて、さくりと読める物語として楽しめるのは間違いないところ。

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    2023年02月22日
  • 月人壮士

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    螺旋プロジェクトの古代を描く作品。
    プロジェクトの設定でスパイスを効かせた歴史小説。
    他作品が山と海の対立を分かりやすい形で示しているのに対して、本作は首個人の心のうちの葛藤として描かれている。
    この手の作品は最終的に隠された真実が暴かれたときの衝撃で評価が決まると思うが、そのインパクトは少し弱かった。

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    2023年01月26日
  • 月人壮士

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    螺旋プロジェクト二冊目。
    というか、澤田瞳子さんが参加してるのか!と思い、この一冊目当てにまずは読み始めたもの。

    聖武天皇(首様)の、天皇としての使命感。
    なれど、自身に流れる血は、皇族のみのものにあらず。海を取り込んだ藤原氏の母を持つことで、どんなに完璧な天皇たろうとも、欠陥があることを払拭出来ないという、血の悲劇。

    聖武天皇の最期に、遺言として遺した詔を探すため、山の者と海の者が、共に聞き手となって宮中を動き回る。

    ストーリーとして面白かったけれど、螺旋プロジェクトに共通して出てくるはずの、超越者とは一体誰だったんだろう?

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    2023年01月22日
  • 時代小説アンソロジー てしごと

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    【収録作品】「春雀二羽」 澤田瞳子/「藍の襷」 志川節子/「掌中ノ天」 奥山景布子/「姉妹茶屋」 西條奈加/「浮かれの蝶」 小松エメル/「おもみいたします」 あさのあつこ
    「春雀二羽」 京都鷹ヶ峰御薬園の薬師・真葛シリーズ。 「藍の襷」 色酢の麹造り職人・沙奈。
    「掌中ノ天」 根付職人に弟子入りするおりん。
    「姉妹茶屋」 妹の亥(いの)とともに秩父の峠で茶屋を切り盛りするそば打ち職人・蕗。
    「浮かれの蝶」 口寄せをする手妻師・市子。
    「おもみいたします」 揉み屋・梅シリーズ。

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    2023年01月17日
  • 恋ふらむ鳥は

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    長かった~。
    政の世界に生きた、一人の女性の物語ですが、この人の目から見た時代のうねりを描いているので、とても興味深く読めました。
    仕事一筋に懸命に生きている様子が目に浮かぶようです。
    吉年の若さ溢れる一途な気持ちが爽やかでした。

    額田王側から描いたものなので、大海人の気持ちが今一つ分からず、唐突に戦が始まった感が否めませんでした。
    額田王の歌も、もう少し入れて欲しかったな~。

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    2023年01月04日
  • 月人壮士

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    螺旋プロジェクト、古代編。
    首おびと(聖武天皇)が、崩御し、その御遺詔は「皇太子は道祖王」。それに疑問を持つ葛城王が、藤原系中臣継麻呂と道鏡に、その真偽を調べさせる。そこから二人は、首の周囲の人々を訪ねて、彼らから聖武天皇の人となりを知っていく。彼が、何を行い何に悩んでいたかその人生を描写する。
    天皇家を山族、藤原家を海族として、螺旋プロジェクトの一編とします。
    史実の流れをくみ取り、そうだったかもしれないと思わせてしまう巧さと知識。日本史お詳しい方には、なかなかのファンタジーでしょうか。
    私は誰が何だったか調べながらでないとおぼつかないので、思い出から歴史を辿るのは流れを掴むのが難しかった。

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    2022年12月25日
  • 泣くな道真 大宰府の詩

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    初読みの作者さんが続く。
    こちらは少し前のkuma0504さんの「吼えろ道真 大宰府の詩」のレビューを見て、最初の巻から買ってみた次第。

    菅原道真公が左遷された太宰府に着いたところから始まる物語。

    太宰府やその近辺には、小学生の頃に遠足やら宝満山や天拝山への登山やらでよく行っていたが、その頃は歴史的な価値は知る由もなく、もはや記憶もおぼろ。
    この本を読めば、博多津の賑わいも含めて堂々たる西の都といった風情で描かれており、こんなことなら近くに住んでいる間に都府楼跡や水城跡などきちんと行っておけば良かったなという心持ち。

    物語はと言えば、左遷で悲嘆にくれる道真だが、その相手をするように命じら

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    2022年12月25日
  • 火定

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    奈良時代の天然痘のパンデミックのお話でコロナ禍の今と通じる部分があった。見えない恐怖に対してパニックになり、何かにすがろうとしたり、何かを悪者にして攻撃したりする大衆心理が、グロテスクな表現で描かれている。医者の矜持も素晴らしいと思った。

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    2022年12月03日
  • 師走の扶持 京都鷹ヶ峰御薬園日録

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    202112/女性薬師シリーズの二作目。一作目からだいぶ時間おいて読んだので設定等忘れかけてるところもあったがあまり気にならず楽しく読めた。展開や主人公の性格がやや強引なところもありその辺はちょっと自分好みではないのが微妙。

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    2022年09月04日
  • 恋ふらむ鳥は

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    ネタバレ

    飛鳥から近江京に遷都する頃を舞台とする小説は恐らくとても少なくですよね。意欲作だと思う。時代に対する興味と、星落ちてなお、を読んだ印象が良かったので手を取りました。
    源氏物語、枕草子と読み進めて、その次の本だったからか、感想としては、額田王の読んだ歌が、もう少し沢山出て来るとよかったかな、と物足りなさを感じました。朝井かまて、さんの、恋歌、と心のでは比較してしまいました。また、次の作品にも期待したいです。

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    2022年07月16日
  • 火定

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    パンデミックによって浮かび上がる、人間の光と闇。これほどの絶望に、人は立ち向かえるのか。
    疫病の流行、政治・医療不信、偽神による詐欺……絶望的な状況で露わになる人間の「業」を圧倒的筆力で描き切った歴史長編。

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    2022年07月09日