澤田瞳子のレビュー一覧

  • 火定

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    時代は天平九年(737) 舞台は都が置かれた寧楽(なら)。
    市井に暮らす人々の病の治療を行う
    施薬院に配属されてまだ日の浅い蜂田名代は二十一歳。 仕事の煩雑さに加え 出世の糸口も掴めそうにないこの職場に嫌気がさし 逃げ出すことばかり考えていた。

    ある時、患者たちの間で高熱が続いた後 突如 熱が下がるという奇妙な症状が頻発する。
    そんななか 全身を疱疹に覆われた患者が施薬院に運び込まれてきた。
    裳瘡(天然痘)。
    その昔、この国を襲った流行り病が
    またもやってきたのだった──。



    この時代のパンデミックなんて考えただけで恐ろしい。


    収容された病人が ばたばたと亡くなっていく。効くか

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    2026年03月27日
  • 京都の歩き方―歴史小説家50の視点―(新潮選書)

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    雑誌のコラム
    毎週読むならよいのだろうが、まとめて読むと、各章の導入部分の言い回しが若干面倒。

    本題部分は、私も京都生まれ、育ちだからこそ、豆知識として興味を持ったり、結構あるある話として知っているからこそ、入ってくるのかもしれない。
    たくさんの史料等を読み解いて書かれているところは評価。
    柔らかい想像を掻き立てるような結びもコラム的。

    京都の私生活を知りたい人には、その一部を知ることができるかもしれない。

    筆者の顔写真が、高校の国語の先生を思い出せたのは(笑)

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    2026年03月01日
  • 名こそ惜しめよ 歴史小説アンソロジー

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    北条政子を軸に日の本のひとつの時代が歴史小説として五人の作家によって描かれる

    源平のとき、御所と鎌倉の確執、
    武士という生き方、女として生きる道……

    そして時は流れ去る

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    2026年02月16日
  • のち更に咲く

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    ネタバレ

    平安時代の藤原保昌一族の異聞物語。

    主人公は架空ではあるが実在の道長四天王の藤原保昌の妹という設定。
    大河ドラマ「光る君へ」には登場しない藤原保昌一族だが、奥方になる和泉式部が出ていたのでこの人のエピソードもほしかったです。
    小説の物語は保昌の祖父、父、兄弟の悲惨な末路に抗いながらも懸命に生き抜こうとしている兄妹の物語が横糸で、京の盗賊のミステリーが縦糸となっている感じです。
    この盗賊のミステリーの真相が奇想天外ながらも当時の複雑な男女関係ならありうるかもと思わせるのは著者の腕が良いところです。

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    2026年02月01日
  • 星落ちて、なお

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    直木賞受賞作。
    不世出の絵師を父に持った娘が主人公。父から絵を仕込まれながら、父ほどの才がないのを自覚し、亡き父に反発しながらも絵と離れられず、絵師として生きる女性のお話。
    亡き父や絵というものへの思いや理解が、生きていく中で変わっていく。

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    2025年11月23日
  • 京都はんなり暮し 〈新装版〉

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    生まれも育ちも京都の著者。
    はんなりとは裏腹、まま尖っているw
    著者曰く、京都に対して世間の認知がそこそこズレているらしく、そのもどかしさや京都に誇りを持っているからだろうと察する。
    歴史や所以などの解説が多く、読んでいて知見が広がる。

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    2025年11月21日
  • 京都の歩き方―歴史小説家50の視点―(新潮選書)

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    京都出身京都在住の作家さんによる、京都をキーワードにした、歴史も遡る蘊蓄エッセイ。

    さほど面白くはない。博学であろうとは思うが。

    大阪出身で京都に勤務していたこともある身からすると、まあ地名で親近感を感じることがあるのであるがそれだけかな。

    ご本人、ご両親は中部地方の出身であるらしく、生粋の京都の方から見れば全然京都人ではないようではあるし。

    まあ、良くも悪くも、洛中はそう言うところ。

    で、京都人は京都の観光地に行かないと言ってるが、ぼくが付き合った京都の方は、大概言ってたよ。金閣寺以外は。金閣寺も、一回くらいは行ってたんかな。
    ま、人それぞれ。

    生々しさが全然ない京都の歩き方だっ

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    2025年11月13日
  • 星落ちて、なお

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    さすが賞をとっただけあるな。文章上手いし読ませる。
    ぽん太嫌な女だったなぁ。八十五郎、人って変わるもんなんだよねぇ。

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    2025年11月06日
  • 梧桐に眠る

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    吉備真備や玄昉とともに、遣唐使船に乗り込んで日本に渡ってきた袁晋卿が、藤原広嗣の客人になり、市井の人々と交わりながら、痘瘡の病禍を乗り越え、力強く生きていく物語。

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    2025年10月11日
  • 名残の花(新潮文庫)

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    明治になって、丸亀藩での蟄居閉塞から解かれた鳥居耀蔵の話。蛮社の獄首謀者鳥居耀蔵は好きじゃないので、どうしても癇癪爺さんにしか見えなくて楽しめなかった。

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    2025年10月09日
  • 泣くな道真 大宰府の詩

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    菅原道真公がこんなんだったらいいのに、と思わせる話だった。ちゃっかりあの歴史的美女も。
    太宰府行ってみたくなった。

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    2025年10月02日
  • 星落ちて、なお

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    ネタバレ

    力作。
    実在の人物で明治大正と激動の時代を生きてきた絵師。
    絵にも流行が有り流れに逆らうように生きるのは厳しい。
    あまり知られていない人物がおられることを感じた。

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    2025年09月27日
  • 火定

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    ある歴史番組で解説されていた澤田瞳子さんをみて、読んでみようと思いました
    まさに天平のパンデミック!
    未知の病気に人々は怪しげな神を祀ったり、病気を持ち込んだ異国の民を集団で襲ったり、コロナの時のように世間はパニックに。遥か昔にも同じようなことが起き、人と人が信じられなくなる
    恐ろしいことだ
    医者として如何に唾棄すべき相手であろうとも、病に臥した者には憎悪を解き、その病を癒すことに力を尽くさねばならぬ。医師とは何か、治療とは看病とは
    コロナ禍を経て、読むべき一冊だと思いました

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    2025年09月13日
  • 赫夜

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    ネタバレ

    富士山の噴火のすさまじさ,天災を前にしての無力感と立ち向かう人たちの生きることへの想いなどが伝わってくる.主人公の世を恨んでばかりいる気持ちが始めは鬱陶しかったが世間を知ることで少しずつ成長し変わっていくところ,人間にとって環境がどんなに大切かがわかる.
    最後の方の坂上田村麻呂と阿弖流為のエピソード,その後の人生を知っているだけに哀しい.

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    2025年08月16日
  • 京都の歩き方―歴史小説家50の視点―(新潮選書)

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    「歩き方」というほど、うろついてはない。
    でも京都にまつわるエッセイとして
    いろいろおもしろかったです。

    タケノコが果物扱いだったという話や
    京都のお土産物の話など
    京育ちで、時代小説を書く資料にも
    身近に接している著者の視点が楽しい。

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    2025年08月12日
  • 孤城 春たり

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    ネタバレ

    幕末の備中松山藩の山田方谷を中心とした群像歴史小説。

    幕末の幕府方で板倉勝静といえば、歴史好きの人には良く知る名前だと思います。
    備中松山城といえば天空の城としても有名なのも知っていました。
    がしかし、彼の藩が備中松山で彼とその藩が幕末にどうなったかを知りませんでした。
    本書は山田方谷が中心ではありますが、その周辺人物の視点で話が進みます。
    前半の三つの章は時代小説的で、後半の二つの章で幕末色が濃くなり歴史小説的となっている展開が面白いです。
    この構成により方谷の人々が不通に暮らすことの大切さという考えが自然と読者に沁み込んでくると思います。
    山田方谷ゆかりの歴史上の人々がたくさん出てくるの

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    2025年08月03日
  • 火定

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    「若冲」がいまいちだったので避けてた作家さんだったのだけど、コレは面白かった。じっとり薄暗い感じが題材に合ってたのかな。

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    2025年07月24日
  • 月人壮士

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    螺旋プロジェクト2冊目!

    物としては歴史小説のような内容。
    仏教に依拠し天平文化を作ったとされる聖武天皇。
    天皇として、時代の流れを見ると様々な意見や考えがでで、文化的には大きな存在である。

    そんな聖武天皇の生涯を遺言を追うという形でどんな人物であったのかを浮き彫りとしていく話。

    物単品でみると歴史の知識がないと所々関係性が難しい場面だが、螺旋プロジェクトの海と山のお陰で非常に分かりやすく、読みやすい内容になっている。
    歴史好きな自分としては面白い本だった。

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    2025年07月12日
  • しらゆきの果て

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    仏画、絵巻などをメインにした、5篇からなる歴史短編集。鎌倉、戦国、江戸、幕末と時代の移ろいの中でも変わらない芸術を突き詰める其々の主人公の哀しさが切なかった。表題作のしらゆきの果ても良かったが、9歳で松永久秀の人質となった苗を描いた紅牡丹が好きだった。

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    2025年05月20日
  • 京都の歩き方―歴史小説家50の視点―(新潮選書)

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    <内容>
    第1章  秋
    第2章  冬
    第3章  春
    第4章  夏

    <内容>
    京都生まれ、京都在住の作家沢田瞳子のエッセイ。週刊新潮に1年間連載したものを再構成、加筆したもの。ただしあくまでもエッセイなので、すべてが京都の話ではない。歴史作家だけに、京都界隈のことはとても詳しいが、さほど掘り込まれたものではない。その辺を差し引いて読まねばならない。

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    2025年05月13日