澤田瞳子のレビュー一覧

  • 能楽ものがたり 稚児桜

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    ネタバレ

    能を下敷きにした短編集。

    表題作の「稚児桜」はくしくもこないだ読んだ「じんかん」に出てくる”衆道”の話でした。主人公の一人である稚児の花月という名前はどうしても大阪の劇場を連想してしまうのだが、思えば、花月園とか花月嵐とかいろいろなところで使われていて風流なようでちょっと俗っぽい不思議なワードです。

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    2020年08月15日
  • 夢も定かに

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    読みやすいライトノベル風。
    若い人に平安時代のドロドロの入り口に
    なればいいね。楽しいよ。
    藤原4兄弟の粛清の嵐スタンバイ時代。
    あのオチは優し過ぎないか?

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    2020年08月09日
  • 火定

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    この世の地獄はどこにある。

    天然痘の流行する奈良の都の様子を描いた作品。施薬院に配属された名代、濡れ衣で侍医から一時は罪人にまで身を落した諸男、この2人を軸に話が進んでいく。医師の道とは何なのか。絶望と恐怖の中でどのように生きるのか。それはいつの時代でも不変の問い。

    効果のないまじないが流行し、それに大金を払う人が出たり、とにかく自分だけは助かりたいと、閉じこもって食料などは届けてもらったり、病は海外からもたらされたものだと、異国の人を攻撃したり、新型コロナウイルスの感染が拡大する今の様子と通じるところもある。

    医師の姿に自分の答えを見つけた名代の独白がいい。全員を救うことはできず、人を

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    2020年07月13日
  • 能楽ものがたり 稚児桜

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    能の名曲を題材に書かれた8編の時代小説集。

    遊女が雪山で怪しげな老婆と出会う話
    「やま巡り」から始まる。
    恐ろしくも逞しく生きる者を描いた「猟師とその妻」は
    読み応えありだが、
    卑賤(ひせん)であれ、上つ方(うえつがた)であれ、その道を行くしかない悲しみが胸に迫る「照日の鏡」が良かった。
    生霊に取り憑かれた光源氏の妻・葵上(あおいのうえ)の苦しみとは。
    能の演目としてどのように舞うのか気になるところ。

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    2020年07月09日
  • 能楽ものがたり 稚児桜

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    第163回直木賞候補となっている澤田瞳子さんの作品。日本の伝統芸能である「能」にインスパイアを受けて生み出した8篇の時代小説。「能」についてあまり詳しくなかった為、「山姥、小鍛冶、花月、国栖、善知鳥、雲雀山、班女、葵上」ら8つの「能」をyoutube等で調べつつ、小説と照らし合わせて読んでみた。全体的に人の業というか、人間の弱さを描いた作品が多く、文章に独特の怪しい雰囲気があって面白かった。

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    2020年07月07日
  • 能楽ものがたり 稚児桜

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    「能の名曲からインスパイアされた8編の物語」──らしい。そう言われても、能なんて一度も観たことがないし、まったくの無知だ。まあ、元ネタは知らなくても、なんだか面白い短編集を読んだなあ……という気にはなった。逆に元ネタがどんなふうに演じられるのか知りたくなった。

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    2020年06月29日
  • 能楽ものがたり 稚児桜

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    お能の曲目を下敷きにした8話短編集。
    能とは全く別物になっているが、これはこれでおもしろい。元話より人間の欲望が前面に出ていて、ゾッとする。
    お能の幽玄さや哀れ、幻想的な感じを言葉だけで表現するのは不可能かもしれない。だからこそ意欲的な挑戦作。

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    2020年06月27日
  • 夢も定かに

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    ネタバレ

    少女たちのお仕事青春小説かと思っていたが、内容はもうちょっと大人だった。
    地方豪族の娘は郷里においては名家のご令嬢でも、中央に出てくれば田舎娘。
    畿内豪族の娘との格差もあり、女性が職を持つといってもひとりで生きていくことは難しい。

    若子は妹の代わりに急遽出仕が決まり、何の覚悟もろくな準備もないまま出てきたために仕事にも慣れずどこかふわふわしている。
    それが現実を知ることにより自分の生きる道を見つける。

    能力も高く男性に交じって仕事をしたいと思う笠女も、いざ男性官僚の能力を超えられると知られれば女だからとはじかれる。

    恋愛に奔放な春世はそうしなければ生きていけなかった。
    誘いを断っても受け

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    2020年05月23日
  • 火定

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    奈良時代の疫病を題材にした小説。読みやすいけれど、サクサクと話がすすみすぎるかな。その後などもう少し掘り下げてほしかったところもあり。

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    2020年04月27日
  • 能楽ものがたり 稚児桜

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    能の曲目のストーリーをもとにした8編。
    やま巡り─山姥
    小狐の剣─小鍛冶
    稚児桜─花月
    鮎─国栖
    猟師とその妻─善知鳥
    大臣の娘─雲雀山
    秋の扇─班女
    照日の鏡─葵上

    んんー。澤田さんは長編のほうが好き。
    短編だと、やや消化不良を起こすかな。

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    2020年03月29日
  • 与楽の飯~東大寺造仏所炊屋私記~

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    国家プロジェクトの蔭に物語
    東大寺造仏所炊屋私記の人物
    は生き生きと描かれて物語と
    して完成している
    奈良時代って面白いっす!

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    2019年07月31日
  • 夢も定かに

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    表紙は苅田ほんとは違いますが、作品のイメージをうまく表しています
    田舎豪族の娘が宮中で生きていくさまですが、気分はクララ白書(氷室冴子)みたいに、若い女子の本音あふれる展開が面白いのですが・・・ラストが唐突すぎるなあ
    あと二話くらいあった方が・・・続編あるかな?

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    2019年07月17日
  • 日輪の賦

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    持統天皇が大宝律令を制定するが、その際の既得権益を持っていた豪族との争いを描いた話である。

    なぜ律令がいるか、それは、中央集権国家を目指すためで、百済のような亡国にならないよう、国力をあげるためだった。また、その中には、日本という言葉が記され、これまでの、倭国という、蔑まれた国名ではダメだという、日本人の強い思いがひめられていた。

    法律がなければ、人びとは、己の欲の欲するままに行動し、国は乱れ、まとまらず、国力は落ちる。律令で天皇すらもその元にあるという、おもいだったとこの小説ではいう。天皇という言葉も大宝律令で出てきて、それまでの天皇の呼称 大王から変わるが、この、大宝律令の制定は、これ

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    2019年06月02日
  • 若冲

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    京都錦高倉の青物問屋の旦那にうまれながら、旦那らしいことは一切せず、絵を描くことのみに生涯を費やした伊藤若冲のはなし。

    若冲の描く絵は、奇抜で、若冲が京者でなかったら受け入れられなかったであろうと言われている。本書をよむと、若冲の絵があたかも目の前に出てくるようで、流石に、直木賞候補ともなった著者の力量に頷かされる。

    今度、若冲展があれば、見に行きたいが、320分以上待たされることだろう。同時代に絵師として生きた、円山応挙や与謝蕪村などの絵とともに見てみたい気がする。

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    2019年05月19日
  • 日輪の賦

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    大宝律令の完成に挑む人達の物語。持統天皇がかっこいい。「日本」「天皇」の誕生が関わっていて今読む本としてとてもタイムリー。女性天皇もいいやんかと。

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    2019年04月12日
  • 師走の扶持 京都鷹ヶ峰御薬園日録

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    京都にある藤林御薬園の懸人、元岡真葛
    薬草を育て採集し。
    こころから薬師を愛する主人公が
    であったちょっとした事件を解決する。

    あまりにもおせっかいでは?!という気もするけれど
    お話しだからこれはこれでアリか(笑)

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    2019年01月30日
  • 日輪の賦

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    律と令。勉強してきたつもりでもその意味を全くわかっていなかった。。。めちゃくちゃ面白かったけど、もう少し登場人物に感情移入したかった。個々のシーンでは目頭が熱くなるところもあったけど、という意味で星3つ

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    2018年11月25日
  • 満つる月の如し 仏師・定朝

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    平安時代を題材にした歴史小説を読んだのは初めて。仏像や和歌に対する深い知識がなければこれだけの中身の小説は書けないだろう。優雅さと猥雑さで混沌とした平安時代の情景を味わいながら読んだ。

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    2018年10月09日
  • 京都はんなり暮し 〈新装版〉

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    京都の1年間を地元目線で書いたエッセイ。
    特に有名な寺社も、有名になったお店も出ているわけではなく、昔から、市民がお買い物で使っていたお店や、場所が書かれている。
    要は、市民の日常エッセイ。

    でも、東京都民からしたら、それも良さそうに映るし、憧れを持ってしまう。
    それがダメですか?
    別にテレビドラマに感化されたわけでも、ガイドブックに触発されたわけでもない。
    その土地が好きなだけ。
    だって東京にはないものなんだもん。
    憧れるんだもん、仕方ないじゃん。
    と、思う部分があった(^^;

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    2017年08月05日
  • ふたり女房 京都鷹ヶ峰御薬園日録

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    201602/個々のエピはわりとやるせないけど、あっさり締められてて、そういう作風の作者さんなのかな。周囲の登場人物達は、特別アクがあるわけじゃなくてもそれぞれキャラ立ってるのに、主人公の性格がまだ中途半端なような。彼女の生い立ちや立場がそうさせているのかも。今後の挑戦に向けて思いを新たにするとこで終わるので、次作にも期待。

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    2016年02月13日