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奈良時代、東大寺の大仏造営事業が進む中、故郷から造仏所に徴発された真楯。信仰心など一片もないのに、仲間と共に取り組む命懸けの労役は苦難の連続。作事場に渦巻く複雑な人間模様も懊悩をもたらすばかり。だが、疲れ切った彼らには、炊屋の宮麻呂が作る旨い料理があった。一膳の飯が問いかける仏の価値とは? 食を通して造仏に携わる人々の息遣いを活写した傑作時代小説。
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Posted by ブクログ
澤田さんの作品は、やっぱり面白い。この作品も、以前本屋の店頭で見たことはあったけど、何か堅そうでスルーしていたんだけど、読んでみたら、全然そんなことはなくて、続編が読みたい!
登場人物の名前など、描かれている時代柄、読みにくさはあったが、とても引き込まれる内容だった。「大仏も誰かが作ったものなのだ」という、あたり前の事実と、無理やり動員されてきて大仏造立に携わるうちに、次第に心が変化していく人たちの姿と、働き、食べ、いずれ老いていく「生きる」ということと。余韻の残る作品だ...続きを読むった。
コロナ禍になってから、東大寺の大仏殿には定点カメラがおかれ24時間毎日配信されている。軽い気持ちで見始めた配信だが、朝に夕に、法要や鐘の音に祈るにつれて当時この大仏を作った人々に想いを馳せるようになった。そんな人達の苦労と、辛い日々の中での小さな幸せである三食の飯をテーマとした本。故郷から連れてこら...続きを読むれ、暑さ寒さで辛い中に、事故と隣り合わせの肉体労働。その中で美味しいご飯を食べさせてくれることがどんなに助けになっただろう。彼らのおかげで今疫病に苦しむ私達が大仏様に救われている。
食事とは生命維持だけでなく、人と人をつなぎ、仲間、仕事、社会を作り上げるもの。 そして、仏とはあってなく、なくてある その意味が理解できた。 物語の入りは、取っつきにくく読みきれるのか心配だったけど、15ページも進めば物語の世界にどっぷり入れる。
うおー!「この設定、誰が喜ぶ?」=「この設定、誰しもが喜ぶ、楽しい!」にする力のある作家さんだ!出会えて良かった!!
奈良の大仏を作る人たちとそれを支えるご飯どころのおはなし。この時代のゴハンなんて想像もつかなかったけれど、描かれる食事はどれも美味しそうでたまらない。時代は違えど、人と人とが交わりながら働いて、労働のあとのご飯に救われて、、というのはいつになっても変わらないのだなぁとしみじみ。面白かった。
奈良時代、大仏造立を舞台とした話。 古代と言って良いのか、とにかく言葉(漢字)が中々馴染めずに はじめは苦労して読み進めた。 しかし宮麻呂の作る料理に食欲が刺激される。勝手な想像だけど現代に比べても、かなり質素、素朴なものであろうと思われるのだけど、思わずかき込みたくなる。田舎料理を求めてしまう。 ...続きを読む この時代についてあまり知らず、当時は強制労働的に粗末な扱いで酷使されていたのだと思っていたが、寝食は不都合なく、食は皆の楽しみ憩いとなっていたので、明るい気持ちで読めた。
東大寺造仏所で働く人々のために飯を作る炊屋(かしきや)の炊男(かしきおとこ)、宮麻呂。 客である造仏所の働き手たちのために、自ら材料を集めに回り、少しでもうまい飯を提供する。 ぶっきらぼうだが面倒見がよい彼の周りには、多くの人々が集まってくる。 近江の国から仕丁として働きにきた真楯もその一人だ。 真...続きを読む楯は時々宮麻呂の仕事を手伝いながら、次第に宮麻呂の過去を知ることとなる。 その過去には、八十歳を超えた大徳、行基が関わっているらしい。 まず、大仏建立という題材の設定が面白い。 金属を鋳る作事場の熱、大勢の働き手が飯を掻き込む炊屋の賑わい、奴婢小屋のにおい―ーこうした場面に、本当に立ち会っているような気分になる。 東大寺の大仏は二回見に行った。 恥ずかしながら、ただ、でっかいなあ、と思って見ただけだ。 そこに故郷に残した家族を恋しがったり、上役とやりあったり、組織の理不尽に歯噛みをしたりした人々いたなどと想像することもなかった。 そこだけでも、作家の想像力ってすごい、と思う。 きっと今度大仏を見る機会があったら、見る目が変わっているはずだ。 人物は大勢出てくる。 その描き分けは大変なことだろうと思う。 が、この作品ではしっかりなされていて、安心して読める。 写経所のまだ若い経師である黒主は「僕は~です」といった話し方をする。 奈良時代に?と、最初違和感もあったけれど、しかしキャラには合っている。 真楯は宮麻呂に基本的には敬語で話すが、呼びかけは「宮麻呂」というのにも驚いたが、この時代はこんなものなのかもしれないと思ったりもする。
奈良時代の仏像の造営現場を通して、当時の人々の様子や食べていたものを垣間見ることが出来る。仏像の話なのに、仏教でいうところの仏ではなく、市井の人の中の「仏」を描いているのがいい。
澤田先生得意の奈良時代。しかも設定は大仏造成所。この時代は人よりは知っているつもりだが、知らないことが多く、全てが新鮮に感じた。 解説にはホームズとワトソンとなったが、ミステリ(謎)自体はそんなに複雑なものではない。その前後に見え隠れする時代の特殊性、過酷な環境などが物語を盛り立ていると思う。蝦夷...続きを読むの乙虫の登場は奥州好きにとって嬉しかあったが、外つ者の宿命で悲しい話となってしまうのは何とも言えない感情である。
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