【感想・ネタバレ】京都はんなり暮し 〈新装版〉のレビュー

あらすじ

京都の和菓子と一口に言っても、お餅屋・お菓子屋の違い、ご存知ですか? 京都生まれ京都育ち、気鋭の歴史時代作家がこっそり教える京都の姿。『枕草子』『平家物語』などの著名な書や、『鈴鹿家記(すずかかき)』『古今名物御前菓子秘伝抄』などの貴重な資料を繙(ひもと)き、過去から現代における京都の奥深さを教えます。誰もが知る名所や祭事の他、地元に馴染む商店に根付く歴史は読んで愉しく、ためになる!

...続きを読む
\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

Posted by ブクログ

ずっと京都で暮らしている澤田瞳子さんのエッセイ集。冬からはじまり、春、夏、秋と季節を一巡する。博識でいらっしゃるので、読んでいて楽しい。特に歴史は専門でいらっしゃり、造詣が深い。
通し矢、京都の言い回し、京都の通り名、古本市、和服について、祇園祭、皇室御用達の牛乳屋、西陣に空襲があったこと、大文字焼き、重陽の節句、学生バイト、近代西洋建築、大根炊きにかぼちゃ煮。
楽しく日々の暮らしを重ねる様が素晴らしい。

0
2025年11月25日

Posted by ブクログ

京都ではお菓子の製造・販売業は、「お餅屋」「お饅屋」「お菓子屋」の三つ。関東でいうところの「団子屋」、フーテンの寅さんのおじさんの家・くるまやさんのようなお店は、こちらでは「お餅屋」に当たる。正しい京菓子屋さんは虎屋、川端道喜。一方各社寺の門前で参拝客相手に菓子を売る店 「お餅屋」「お饅屋」の走りとなる店 上御霊神社の唐板、上賀茂神社の焼餅に下鴨神社のみたらし団子、北野天満宮の長五郎餅と粟餅、伏見稲荷の味噌煎餅、黒谷金戒光明寺門前の八つ橋。
街道筋の餅屋は双葉、中村軒など京都の周辺部の見られる。
メモ 宮内庁御用邸の京都産牛乳 松原牛乳
「比良八荒」3月28日 京都は寒い
毎年3月26日、比良連峰の延宝寺で法華経八巻の講義・討論が行われる。八講が荒れるに転ずる

0
2024年05月17日

Posted by ブクログ

京都人として「あ~あれね」、というローカル事情がつらつらと書かれていて楽しく読めた。

あとがきのこの一文が京都の歴史をうまくまとめているかと。
それらの出来事を眺めるに、結局京都に暮すとはそういった様々な変化を愛するということと同義なのかもしれないと思う。

よそさんもぜひ読んでみては。

0
2021年01月31日

Posted by ブクログ

生まれも育ちも京都の著者。
はんなりとは裏腹、まま尖っているw
著者曰く、京都に対して世間の認知がそこそこズレているらしく、そのもどかしさや京都に誇りを持っているからだろうと察する。
歴史や所以などの解説が多く、読んでいて知見が広がる。

0
2025年11月21日

Posted by ブクログ

京都で生まれ育った澤田曈子が京都の1年の味や行事、京都人の考え方の特徴 人との距離のとり方、廻りに気を遣って暮らしている!

0
2022年02月24日

Posted by ブクログ

生まれも育ちも京都という作者によって語られる京都。
今さらという気もしないでもないが、ちょっと意外な人が語る京都を覗いてみようと、読んでみる。
季節ごとの京都の行事に沿って、その折々の思いであったり、風景であったり、そんな作者の思いの中にも、時代小説作家らしく、枕草子や平家物語などの文献をさりげなくひも解くあたりはまた違う京都を見せてくれる。
ただ京都に住んでいるからこそ、こんなことも知っているんえ、こんなこともあるのんえ。みたいなのはちょっと。

0
2022年01月18日

Posted by ブクログ

京都人の日常生活と考え方、さすが歴史があるだけに観光に来る人間とは違う。ちょっと人との距離の取り方もクール。
慣れないと嫌みに感じそう。

0
2021年10月30日

Posted by ブクログ

京都の1年間を地元目線で書いたエッセイ。
特に有名な寺社も、有名になったお店も出ているわけではなく、昔から、市民がお買い物で使っていたお店や、場所が書かれている。
要は、市民の日常エッセイ。

でも、東京都民からしたら、それも良さそうに映るし、憧れを持ってしまう。
それがダメですか?
別にテレビドラマに感化されたわけでも、ガイドブックに触発されたわけでもない。
その土地が好きなだけ。
だって東京にはないものなんだもん。
憧れるんだもん、仕方ないじゃん。
と、思う部分があった(^^;

0
2017年08月05日

「エッセイ・紀行」ランキング