土方奈美のレビュー一覧
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OKRが話題になっていたので気になり読んでみた。手法としては非常にシンプルだが、OKRの決め方や運用の仕方、関係する評価の話など、事例を交え踏み込んで解説しており、よく理解出来た。Googleでの実践マニュアル、まとめまであり、活用し易い。早速、SMARTなKRは、目標を立てるのに取り入れた。
OKRとは、目標管理(MBO)を進化させたもので、目標と主要な成果を用いる。
目標にはコミットする目標と野心的な目標がある。
目標にはトップから落ちてくるものと、ボトムアップで決めるものがある。
主要な成果は、SMARTで記載するもので、すべて達成したら目標を実現可能となる。
4つの威力 優先事項にフォーカスし、コミットする / アラインメントと連携がテームワークを生む / 進捗をトラッキングし、責任を明確にする / 驚異的成果に向けてストレッチする
目標に関する話は評価と関係しがちだが、継続的パフォーマンス管理CFR(Conversion, Feedback and Recognition)で評価から切り離す。
もう少し丁寧にまとめたいが、一旦ここまで。
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ビジョナリーカンパニーシリーズの原点であり、まとめでもある一冊。
起業家向けに書かれた本でありますが、普通の会社勤めの私も、勤めている会社と比較しながら読んでみました。
偉大な企業を生み出すために必要な要素は、
・人材・リーダーシップ
・ビジョン
・戦略・戦術
まず、
起業家自身がリーダーシップを兼ね備えた人材となり、
次に企業のコアバリュー、理念、パーパスで構成されたビジョンを作り
それを実現するための戦略・戦術を立てる。
本書では上記3点について、偉大な会社の実例と比較しながら、詳細に説明してくれています。
ビジョンは、普遍的なものを作ろうとすると、一般的な言葉で人の心に響かないものになりそうで、そこを上手く作り出せたリーダーが、偉大な企業を築いていると思いました。 -
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OKRの重要性、勘所が示された本。
正直、400ページにもする必要はない。
けど、経営に関わるなら、この概念を「飽きるくらい」に叩き込んで損はないと思う。
とりあえず、ザッと知りたいならば、例えば、ググれば、人事システムを提供してる“カオナビ”が分かりやすく解説してくれている。
上手く回る仕組みなんてものは、良いものは活用すれば良いし、1つのパターンが、全ての組織にしっくりくるとは限らないから、そこが経営者の腕の見せ所になる。
とはいえ、原則とも言えるほどのOKRの本質もある。
・リーダー自らが実践者
・透明性があり、情報が共有されている
・最も重要な組織目標に各自の目標がつながっている
・保守的でもなく、無謀でもない、適切な目標設定
・客観的な評価が明確になる定量的な主要な結果
このあたりは外せない。
OKRと報酬設計は切り離すのが基本らしいが、
(報酬を気にしてリスクをとらなくなるらしい⁉︎)
そこがイマイチな気もしていてる。。要は、それも含めて設計次第でしょと。
OKRは導入さえすれば上手くいくってものでもなく、経営者の本気度合いが重要で、CFRやパルシングとセットで、リアルタイムコミュニケーションが欠かせない。
以下、気になったポイントのメモ
・OKRは、会社内のあらゆる組織が、同じ重要な課題に全力で取り組むようにするための経営管理手法である
・目標(Objective)とは何を達成すべきかである
・主要な結果(Key Result)とは目標をどのように達成しつつあるかをモニタリングする基準だ。有効なKRは具体的で時間軸がはっきりしており、意欲的であると同時に現実的だ。何より重要なこととして、測定可能で検証可能でなければならない。
・1サイクルあたりの目標を3から5個に限定すると企業や組織や個人は最も重要なものを選ぶようになる
・組織や個人の意欲を引き出すには、上司と相談しながらオーケーアールの半分を自分で決めさせると良い
・リスクテイクを促し、力の出し惜しみを防ぐにはOKRとボーナスは切り離すほうがいい
・最高のパフォーマンスを実現するには、組織の誰もが最上位の目標を明確に理解している必要がある
・リーダーは、「何を」だけではなく「なぜ」も伝えなければならない
・うんざりするほど繰り返してようやく、皆が耳を傾けるようになる
・公開された目標の方が、非公開のものより達成される可能性が高いことが示されている。
・1人以上のOKRの番人を任命すること
・重要なのはどんな内容のメモを送るかではなく、とりあえず何かを送り続けなければならないと言うことだ
・目標の採点方法として最も単純明快なのは、主要な結果の達成率の平均を取ることだ
・リアルタイムフィードバックでシグナルが発信されたら即座に捉え、耳を傾ける必要がある
・OKRが目標達成のための筋肉を鍛えるとすれば、CFRは柔軟性と反応を良くするための腱を強くする。パルシングは組織の健康をリアルタイムで測定する。
・他社に真似されたり、コモディティー化しないのは文化だけだ
・やるべきことを見極めるには文化が必要だ
・何かを測定するのはそれが重要であると全員に伝えることに他ならない
・質問はしない。代わりに情報フローを見る。
・コアバリューを体現していなかったリーダーが組織を去るまで何をしても意味がない
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ネタバレジムコリンズによるビジョナリーカンパニーの起業・スタートアップ編の本。まだ初めのみだが名著の予感
メモ
・企業が追跡すべき最も重要な指標は売上利益cfなどではなく、バスの重要な座席のうちふさわしい人材で埋まっている割合。最適な人材を確保できるかにすべてがかかっている。
・起業家の成功は基本的に何をするかでなく、何者であるか。
・真のリーダーシップは従わない自由があるのに人がついてくること
・勇気と人情味とを合わせ持つこと。
・失敗についてどう考えるべきか。成功というコインの裏面は失敗ではなく、成長である。
・決定的なタイミングに全てを捨てて飛び込まなければ、夢を実現できる可能性は低いどころかゼロになる。
☆リーダーシップとは部下にやらなければならないことをやりたいと思わせる技術
やらなければならないことを見極めるのはリーダーの役目
重要なのはやらなければならないことをやらせるのではなく、やりたいと思わせること
リーダーシップとはサイエンスではなくアート。
・リーダーシップの七要素
誠実さ、決断力、集中力、人間味、対人スキル、コミュニケーション能力、常に前身する姿勢
・重要な意思決定の流れ
どれだけ意思決定に時間がかけられるか判断する
最善の選択を見極めるためファクトやエビデンスに基づく対話や議論を
何をすべきか明確になったら一切の曖昧さを排した明確な意思決定を下す
意思決定のもとに団結し、規律をもって遂行する
・ミッションの4類型
目標
共通の敵
ロールモデル
内部変革
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Posted by ブクログ
組織がなぜ不合理な、「なぜこんなにも簡単なことも出来ないんだ」という疑問に答えてくれる本。
平たく言えば、個人的には不合理に見える事象も、組織レベルでは合理的な場合がある。
あるいは個人個人が個人の合理性を追求した結果、組織として不合理に陥る等、かなり示唆に富んだ本だった。
ただし、経済の専門用語はともかく、米国の軍隊の用語も頻繁に出ており、しかもその解説がないため、分かりにくい章も多い。
また本の構成自体がそうなのか、翻訳者の腕なのかは置いておくが、1ページ当たりの文字の量、情報量が多く、しかも硬い文章のため、読みにくい。
もう少し、その辺りを考慮した構成になっていれば、★5だった。 -
Posted by ブクログ
ついに読み終わった。
いわゆる普通の企業経営ではなく、素晴らしい企業経営のために必要なことが書かれている。
特に従業員や周りの同僚にリスペクトをはらうこと、人間には組織の要求に応えて自律的に働こうとおもう特性があること、優れた組織を作るために、パーパス、ビジョン、ミッションの設定が必要なことがわかった。
特筆すべき結果を残した企業の経営者は自分がしたことを特別だと思っていないことが多い。経営者は何をしたかよりもどうしたかが大事。
100年続く企業には共通項があるが、ほとんどの会社はそれがわかっていないし、わかろうともしない。
革新的で永続的な企業を作りたいと思う経営者はまさに必読の書。 -
Posted by ブクログ
0 どんな本?
一流と言われる能力は後天的な努力の蓄積である
事を説明する本。どの様な努力が必要かを教えてく
れる本。
1 何で読んだの?
(1) 努力の仕方を知りたいから。
(2) 子育てに活かしたいから。
(3) 日々の成長計画に活かすtodoを得たい。
2 構 成
序終章を含め全11章構成。330頁。
「絶対音感は生まれつき?」から始まり、「限界的練習で社会が変わる。」と結ぶ。
3 著者の問題提起
一流と言われる能力は先天的なものか?努力では
獲得できないのか?
4 命題に至った理由
能力の獲得専門に研究している著者の研究の末の
知見。努力で一流になれるのでは?
5 著者の解
どんな分野でも一流になるのに遺伝的な差は無
い。限界的練習の積み重ねが後天的に能力を獲得で
きる方法である。
6 重要な語句・文
(1) 目的のある練習
(2) 限界的練習
(3) 心的イメージ
(4) 集中
(5) 睡眠
(6) フィードバック
(7) フィックス
(8) 時間は短い方が良い
(9) コンフォートゾーン
(10) 同じ経験意味がない。
7 感 想
読んでいて自分の計画を作りたいと思った。1番刺さったのは限界的練習。人に勧めるなら同じ練習は意味がない事。深く知りたい事はフィードバックの仕方。タイトルの疑問形はピッタリだと感じた。
8 todo
(1) 限界的練習を趣味の計画に反映
ア 今ある技術の側面、一歩先を練習する。
イ フィードバックをする。具体的な目標にする。
(2) 子育てに活かす。
ア 学問の汎用性、楽しさを日々説く。みせる。
イ 具体的な目標を示す。持たせる。 -
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ネタバレフィードバックのガイドライン「4A」
フィードバックを与える
1 相手を助けようという気持ちで(AIM TO ASSIST)
フィードバックは前向きな意図をもって行う。自分のイライラを吐き出すため、意図的に相手を傷つけるため、あるいは自分の立場を強くするためにフィードバックをすることは許されない。ある行動を変えることがあなたではなく、相手自身あるいは会社にとってどのように役立つのか、明確に説明しよう。「社外パートナーとのミーティング中に歯をいじるのを止めろよ、気持ち悪いから」は誤ったフィードバックだ。正しい伝え方は「外部パートナーとのミーティング中に歯をいじるのをやめれば、パートナーは君をプロフェッショナルとして見てくれるし、会社としても関係を強化できるはずだ」。
2 行動変化を促す(ACTIONABLE)
フィードバックはそれを受けた相手が行動をどう変えるべきかにフォーカスすべきだ。私がキューバで基調講演をしたときの女性社員のコメントとして「あなたが壇上から議論を進めるやり方は、文化的多様性に関するあなた自身の主張と矛盾すると思います」だけで終わっていたら、フィードバックとして落第だ。正しいフィードバックは「あなたのやり方だと、参加者のなかで意見を述べるのはアメリカ人だけになりますよ」だ。「会場に来ている他の国の人たちからも意見を引き出す方法を見つけられれば、プレゼンの説得力が高まりますよ」と言えば、なおいい。
フィードバックを受ける
3 感謝する(APPRECIATE)
批判されると、誰だって自己弁護や言い訳をしたくなる。反射的に自尊心や自分の評価を守ろうとする。フィードバックをもらったら、この自然な反応に抗い、自問しよう。「このフィードバックに感謝を示し、真摯に耳を傾け、とらわれない心で相手のメッセージを検討し、自己弁護をしたり腹を立てたりしないためにはどうふるまったらいいのか」と。
4 取捨選択(ACCEPT OR DISCARD)
ネットフリックスで働いていると、たくさんの人からたくさんのフィードバックを受ける。そのすべてに耳を傾け、検討しなければならない。しかし常にそれに従う必要はない。心から「ありがとう」と言ったら、受け入れるかどうかは本人次第だ。それはフィードバックを与える人、受ける人の双方が理解しておかなければならない。
ネットフリックス・イノベーション・サイクル
本気になれるアイデアを見つけたら、次のステップを踏もう。
1「反対意見を募る」あるいはアイデアを「周知する」。
2 壮大な計画は、まず試してみる。
3「情報に通じたキャプテン」として賭けに出る。
4 成功したら祝杯をあげ、失敗したら公表する。 -
Posted by ブクログ
MMT、不勉強で言葉としては知っていたが中身についてはよく知らなかった。本書を読みよく理解したと言いたいところだがそうとも言えない。
ものすごく端折って言えば「自前の通貨を持っている国は、財政赤字は問題でない」ということなんだろうが、説明されてなるほどと思っても、心の底からは受け入れられない自分がいる。
MMTのキモは諸々の社会の課題を解決する為の考え方を提示しているところにあるのだろうが、最終的に行き着く所はどこになるのだろうか。
その理論に従って政策を実行したらとんでもないことにならないだろうか。基本的には財政赤字を理由に実行できない政策はないのだから夢のような話ではある。
今の日銀は見方によってはMMTを一部実践しているようにも見える。お札を刷りまくって超金融緩和を続けた先には果たして何が待っているのだろうか。 -
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Facebookの広告で見かけ、英字のタイトルと人類学的思考という、2つの言葉に興味を持ち読む。
著者のフィールドワークや豊富な実例をもとに、ビッグデータに基づく定量的分析やこれまでの経済学などの知識では見出せない要因が浮かび上がってくるプロセスをダイナミックに描写している。
ヒトの行為による現象には、机上の学問やデータだけでは見えない何かが隠れている。そこに、人類学的アプローチ、対象に影響を与えることなく、観察して感得する重要性が示唆されている。この分野の研究者は活動が地味であり、政治的な動きを嫌う傾向が強いが、様々な分野でその手法が注目を集め始めた。新たな視点で、世界に漂う不透明感が拭われていくことを期待したい。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ読み終わって、最も大事なことがカバーに要約されてあることを改めて実感した。
---以下、引用----
ジム·コリンズとビル·ラジアーの教えの例
偉大な企業という目的地があるわけではない。
ひたすら成長と改善を積み重ねていく、
長く困難で苦しい道のりだ。
高みに上り詰めると、新たな課題、 リスク、
冒険、さらに高い基準を探す。
企業が追跡すべきもっとも重要な指標は、 売上高や
利益、資本収益率やキャッシュフローではない。
バスの重要な座席のうち、そこにふさわしい人材オで
埋まっている割合だ。適切な人材を確保できるかに
すべてがかかっている。
起業家の成功は基本的に
「何をするか」ではなく
「何者であるか」によって決まる。
真のリーダーシップとは、
従わない自由があるにもかかわらず、
人が付いてくることだ。
重要ポストにいる人物を交代させると決めたら、
「厳格であれ、非情になるな」 と
自らに言い聞かせてほしい。
勇気と人情味を併せもつことが必要だ。
失敗についてどう考えるべきか。
成功というコインの裏面は失敗ではなく、
成長だという考えに至った。
p.37-38
「育成」から「交代」に転換するタイミング
1 この人物を重要ポストにとどめているために、他の人材が会社を去りはじめていないか。
2 価値観の問題か、意思の問題か、あるいは能力の問題か。
3 「窓」と「鏡」をどう使うか。
4 仕事を「業務」と見るか「責任」と見るか。
5 ここ1年で、この人物に対するあなたの信頼は高まったか、下がったか。
6 バスの問題なのか、座席の問題なのか。
7 この人物が退社したら、あなたはどう感じるか。
p.37
2. 価値観の問題か、意思の問題か、あるいは能カの問題か。重要ポストにある者が一貫して、あるいは甚だしく企業のコアバリューに反する行動をとる場合、優れたリーダーは交代させる。会社のコアバリューを心から支持し、また何としても自分の職務に必要な能力を身につけようという不屈の意思がある者なら、交代を決断する前に辛抱強く待ってもいい。もっとも判断が難しいのは「意思」の問題だ。対象者にはそのポストのニーズを満たそうと努力する意思が欠如しているのか(あるいは失ったのか)。欠如はしていない場合、意思に火をともすことはできるだろうか偉大なリーダーは人の成長する力を決して過小評価しないが、成長できるか否かは謙虚さと強い向上心の有無にかかっていることを理解している。
p.68
私たちの生きる世界に成功はあふれているが、生きがいは驚くほど不足している。生きがいもなく、やみくもに働き続けるだけの人生は不幸で残酷だ。ふつうの人が日々の生活のなかで、マンチェスターが海軍の仲間に感じたような深い愛を感じることはないだろう。だが人と人が頼り合う文化では、そうした愛に近づくことはできる。このような文化を醸成する過程で、あなたは社員に「やりがいのある仕事」というはかり知れない価値のあるものを与えることができる。それは紛れもなく偉大なことだ。
p.233-234
ビジョンはカリスマ的ビジョナリーだけのものではない
ビジョンを示すにはカリスマ的ビジョナリーという神秘的な、あるいは超人的資質が必要だという誤解を、ここではっきりと不否定しておきたい。それが事実なら、すべての組織にチャーチルとケネディとマーティン・ルーサー・キング牧師を掛け合わせたようなCEOが必要になる。ビジョンと聞くと「自分には無理だ。典型的なビジョナリータイプではないから」と考える経営者は多い。
だがあなたのスタイルや個人的魅力にかかわらず、ビジョンを策定するのはリーダーの仕事だ。ビジョンを設定するうえでのカリスマ性の役割は、あまりに過大評価されている。自分の会社にすばらしいビジョンを浸透させた経営者のなかには、特別なカリスマオーラを持たない人もいる。
カリスマを自称する怪しげな人々の仲間である必要はない。あなたはあなたのままでいい。
あなたが取り組むべき仕事は、ビジョンを持ったカリスマになることではない。ビジョンある組織をつくることだ。個人はいつか死ぬが、偉大な企業は何世紀にもわたって生きつづけることができる。
p.320-321
どのくらいの速度で成長すべきか
HPのビル・ヒューレットとデイブパッカードはあるインタピューで、ペチャー企業の経営者にひとつアドバイスをするとしたら何か、と聞かれた。ヒューレットはこう答えた。
速く成長しすぎてはいけない。社内のマネジメント能力が育つのに歩調を合わせて成長する必要がある。ベンチャーキャピタルはベンチャー企業に成長を急がせることが多いが、無理に成長しようとすると企業の価値観が損なわれる。
戦略的判断のなかでも、もっとも意見が分かれ、またもっとも理解されていない要素のひとつが成長だ。ここで「判断」という言葉を使ったことに注目してほしい。とれだけ早く成長したいかはあなたが戦略的判断として明確に示すべきだ。
成長は良いものだ(あるいは悪いものだ)と決まっているわけではない。急成長を短絡的に望ましい目標と考えるべきではない。優れた経営者は最大限成長を追求すべきだと考える人には、異端と思えるかもしれない。しかし急成長するという判断は既定のものととらえるべきではない。急成長しないと決断すべき正当な理由もときにはあるだろう。
主要な意思決定がすべてそうであるように、成長に関する判断も会社のピジョンと結びつく。あなたはそもそも大企業になりたいのか。急成長がもたらす負の部分も引き受けるつもりなのか。
成長に負の部分などあるのかと思うかもしれないが、確かにある。たとえば急成長がキャッシュフローの危機を引き起こすこともある。よくあるパターンが、急激な売上拡大を見込んで原材科を大量に仕入れたり、人材を大量に雇ったりするケースだ。それを使って製品をつくり営業をかけるのだが、売り上げが入ってくるのは仕入れから数カ月後だ。売り上げ予測に達しなければ、在庫は現金にならない。現金は血液あるいは酸素のようなもので、なければ会社は死んでしまう。しかも成長は大量の現金を食い潰す。倒産のほぼ半分は、記録的売り上げのあがった翌年に起こるのはこのためだ。
p.414-417
クリエイティビティを刺激するためのマネジメントルール8カ条
1 励ます。あら探しをしない。
2 決めつけない。
3 内気なタイプを後押しする。
4 好奇心を刺激する。
5 必要性を生み出す。
p.415
ここでもキーワードは「リスペクト(敬意)」だ。社員の気持ちをリスペクトしよう。自分をバカだ、価値のない人間だなどと感じさせてはならない。誰かがうっかりミスを犯したら個人を責めずに状況に対応しよう(第3章の対人スキルの項を参照)。
あなたがミスや失敗にどう対応するかが、社員のクリエイティビティに大きな影響を与える。常にこう自問しよう。「この失敗をしたのが自分なら、どう扱われたいか。どのように扱ってもらえれば、失敗から学び、また挑戦したいと思えるだろうか」