関根光宏のレビュー一覧
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フランクリン・ルーズベルト大統領時代の1941年1月から45年1月まで副大統領であったヘンリー・ウォレスを忘れてはいけない。その後商務長官となっても核兵器廃絶と東西対立回避のために孤軍奮闘する。
1946年4月ニューヨーク市庁舎での演説から。
「私は4年前にアメリカの世紀を否定しました。そして今日、さらに力を込めて、アングロサクソンの世紀を否定します。世界中の市井の人々は、啓蒙されたアングロサクソンの原爆によって庇護されるとしても、帝国主義の再興を許容しないでしょう。英語を話す人々の使命は世界に奉仕することであり、世界を支配することではないのです。」
もし、ルーズベルト大統領が死んだ時、副大統領がハリー・トルーマンではなく、ヘンリー・ウォレスであったのなら、その後の世界の歴史は今と違った道を進んでいたかもしれない。 -
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プア・ホワイト(白人労働者階級)が置かれている過酷な状況を鮮やかに描写している。著者が自身の人生を、驚くほど赤裸々に綴っている点には特に圧倒された。また、印象的だったのは、著者が自身の不遇なルーツを肯定的に受け入れている点だ。しかし、現代社会においてはその「変わらない気質」が時に障壁となる矛盾も描かれており、「それは本当に守るべきものなのか?」と考えさせられる場面もあった。なぜ彼らはトランプを熱狂的に支持し、大統領の座にまで押し上げたのか。その背景にある心理を知ることは、日本における右傾化の現在地を考える上でも、多くの共通点があると感じた。
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トランプ大統領が誕生したアメリカの土壌を知りたく、ずっと探していた本が書店に並んでいたので手に取った。
第二次トランプ政権の副大統領J .D.ヴァンス著。「ヒルビリー」とは田舎者、「エレジー」とは哀歌とか悲哀の意味。(アメリカの繁栄から取り残された白人たち)の副題にある通り、かつて鉄鋼業などで栄えたラストベルト地帯の荒廃、白人労働者の悲惨な日常生活を描く。ヴァンス自身が「本書の第一目的は、問題を抱えて生まれてきた人たちが自分たちの問題をどう感じているのかについて、真実の物語を伝えることにある。」と書いてあるとおり、自身が生まれ育った白人労働者階級としての半生を描き綴っている。
一歩引いて俯瞰してみると、日本も世界の繁栄から取り残されており、いわゆる中間層のサラリーマンの近未来が白人労働者と重なってみえた。
トランプ現象が世界に広がり日本にも影響を与えていることも必然に感じる。明らかなフェイクニュースや陰謀論、現状の不満は他者へ向かう。悪いのは人のせい。そう思わざるを得ない日常生活が白人労働者階級の人々の目の前に広がっていた。
海兵隊に入隊して心の奥底にヴァンス自身がもつ厭世的なものの見方が問題の根深さを著していた。
一 能力は関係ないといいたいわけではない。もちろんあるにこしたことはない。ただ、自分を過小評価していたと気づくことと、努力不足と能力不足とを取り違えていたと気づくこと。それにはとても大きな意味がある。
だから、白人労働者層のどこを1番変えたいかと問われるたびに、私はこう答えてきた。「自分の選択なんて意味がないという思い込みを変えたいです」海兵隊は、外科医が腫瘍を切除するように、その思い込みを私から取り除いてくれた。 -
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ヴァンスの自叙伝。率直な言葉で、貧困家庭から階段を上ってきた過程を振り返り、何に驚き、自分の人生をどう軌道修正しようとしてきたのかを語っている。
経済的に恵まれず、ドラッグに手を出した母親と何度も変わる“父親候補”、という環境の下で幼少期から少年期を過ごした彼が、粗雑な性格ではあっても愛情を注いでくれた祖母に支えられて必死で生き抜いてきた姿は、そういう場所が、世界があると知識では知っていても、やはり想像を絶している。「こうすべきだ」と正論を述べるのは簡単だが、客観的に正しいと思われる行動を起こす、その行動を継続することがいかに難しいか、ましてや、意欲を削ぐような環境に置かれても、その正論を考え続けることができるのは、やはり相当な意思の強さがなければ不可能だろうと、読みながら考えた。
トランプの熱狂的な支持者が、何を考えトランプに何を託しているのか、今のアメリカには”荒療治”が必要と考えている人の背景が多少理解できたかもしれない。トランプの横に座るヴァンスは今、心の中で何を振り返り、どんなことを考えているのだろうか。 -
購入済み
2巻目
2巻目では、冷戦の初期からキューバ危機、そしてケネディ政権の政策やその後のジョンソン・ニクソン政権下でのベトナム戦争までを詳細に取り上げており、特に、キューバ危機を中心にケネディのリーダーシップとその背景にある歴史的文脈が非常に詳しく描かれている。ストーンはケネディにかなりの比重を置いており、その決断や政策が世界の平和にどのように影響を与えたかを掘り下げ、ケネディの歴史的役割を再評価するうえでの新たな視点を示している。
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ネタバレアポロ計画。マーケティング的に見ることでその理解度が増した気がする。
様々なプロが協働してことをなしていた時代。なんて贅沢なそしてレベルが高かったのかを思い知らされた。
アポロ計画の時代の技術。今あるものはほとんどあった。しかし全てがアナログ。機械式時計。プレスキットは当然紙製。ミッションは経過時間で管理されるが、それと実時間の変換ができる紙製の道具。今ならスマホアプリというところだろう。
テレビの生中継は何とかできていた。問題は録画だろう。生放送にこだわっているのは、録画がままならないから。今残っている映像は、テレビ画面をフイルムで撮影したものだ。電子的当時の記録は失われている。
CGは無いが科学者とイラストレーターがコラボしてシミュレーションの紙芝居を予め準備していたようだ。その画像の緻密さリアルさは驚嘆のレベル。今のCGと見比べたらどうしようも無いが、臨場感もあり理解度は高まっただろう。
とにかく人が多い。ひとつのことをやるにも手間も時間もかかったはず。ある意味驚嘆である。
そこから考えれば今の私たちはとんでもない道具を持っている。スマホ1台あれば当時の100人分のことは出来そうだ。しかし問題はプロではない。稚拙だということ。大衆化は手軽になった反面、質は下げている。
そして私たちはさらに生成AIなる道具を手に入れる。ここで注目すべきは、チューンナップできるものはプロレベルのものが出てくること。いまのところ稚拙なものも、性能・機能・工夫でより良くなる。プロを超えてくる。これが性能AIが人を惹きつけてやまないのだろう。
ひとつひとつのスキルではなく、プロデュース力が問われるのだと思う。