【感想・ネタバレ】パンダモニウム!のレビュー

あらすじ

ダメ父親の一発逆転!?ハートフルコメディ。

1年前に妻リズを交通事故で失った28歳のシングルファーザー、ダニー。リズの車に同乗していた息子のウィルは、それ以来言葉を失ってしまい、ダニーはそんなウィルとうまく向き合えない。さらに職も失い、家賃も払えずリズとの思い出の家から立ち退きを迫られた崖っぷちの彼は、公園パフォーマンスで日銭を稼ぐことを思いつく。さっそく古びたパンダの着ぐるみを身につけ公園に立つが、素人のダニーには誰も見向きもしない。そんなある日、優勝賞金1万ポンドの大道芸コンテストが開催されることを知ったダニーは、人生を賭けた一発逆転を狙うことに――。
心に傷を負った不器用な親子の再生を、80、90年代のダンスナンバー&ブラックユーモアたっぷりに描く、どこか懐かしくて新しい、イギリス発ハートフルコメディ小説!

...続きを読む
\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

Posted by ブクログ

タイトルが気になって読んだ。
「パンダモニウム」とは、「パンダ」とブームという意味の「モニウム」をくっつけた語。
主人公が息子と組んだダンスユニットの名前だ。

現代のイギリスを舞台にした小説。
一年前、妻リズを事故で失ったダニーは、十一歳の息子のウィルと二人で暮らしている。
事故以来、ウィルは一切言葉を発しなくなった。

家族のためによかれとずっと外で働いてきたのに、息子とどう向き合っていいかわからないダニー。
二人ともそれぞれ悲しみにどう向き合っていいかわからないのだ。

妻と二人で働いてどうにかなってきた家計は火の車。
家賃を滞納して、用心棒を連れたイカれた大家に脅される日々。
家賃を取り立てに来た大家につかまっていたせいで遅刻したダニーは、とうとう失職。
物語序盤にして、主人公はこうして「詰んで」しまう。

ほとんど破れかぶれで考えた起死回生策とは、格安で買ったパンダの着ぐるみを着て、公園で踊ることだった。
しかし、ダニーにはまったくその才能はない。

ダニーのダンシング・パンダとしての成長を、思わぬ人々が助けていく。
中でもポールダンサーのクリスタルは、善良さと強烈な口の悪さが混在した人物。

公園でいじめられていた息子を、パンダ姿のまま助けたことで、ダニーはウィルとのつながりを回復させていけそうになるのだが、そこでまたひと悶着がある。
まあ、最後にはウィルが母の墓前で「ママ、心配しないで。ぼくがちゃんとパパの面倒をみるから。」と言うに至るのだけれど。

決してお上品な話ではないけれど、温かい気持ちになれる作品だった。

0
2025年01月19日

Posted by ブクログ

妻と仕事を失った父と、母と話す気力を失った息子。二人はどう立ち直るのか…

イギリスのハートフルコメディだとのことで、ユーモア小説好きとしてはワクワクで購入したんだけど、設定がもう自分には悲しすぎて、せっかくのユーモアも楽しめずはや数年…今回やっと読み終えた。ユーモアはブラックというわけではなく、優しい感じのユーモア。最後は本当ハッピーエンドで終わって、ああよかった。

0
2024年08月15日

「小説」ランキング