金井壽宏のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
柴田昌治さんの本は、「なぜ会社は変われないのか」に始まり、多数読ませていただきました。当時、組織における様々な問題は、個々人の能力アップによって解決できるものだと思っていた自分にとって、人間同士の関係性、組織風土にフォーカスした作品に、衝撃を受けた記憶があります。それだけインパクトがありました。
一方、金井教授は、キャリア論・組織論を中心に、こちらも多数の本を読みました。
このお二人による作品読まないわけにはいきません。
この著書は「なぜ会社は変われないのか」で語られているストーリーを、実際のモデルとなった人物の証言を交え、実態に迫るという、興味深いものでした。現実は、以前の著書で書かれ -
Posted by ブクログ
『リーダーシップの旅』などで味のある金井さん。好き嫌いがありそうだが、自分は割と嫌いではない。学者なのでたくさんの過去の研究を参照しはするが、型にはめようとはしているわけではない。
「この本は、変革の本であるが、なによりも希望の本として受け止めてほしい」(P.3)とあるが、何を言わんとする本かは目次を見るのがよかろう。
プロローグ. うちの会社も、どこの会社も
第1章. 個人にとって組織とは何か
第2章. なぜ組織変革が必要なのか
第3章. 変革を動機づける
第4章. 組織変革を阻むもの
第5章. 組織変革のリーダーシップ
第6章. 組織変革のビジョン
あとがき
組織には(個人にも)変革 -
-
Posted by ブクログ
尊敬する金井氏と増田氏によるリーダーシップについて言及した本。
前半は半生においてリーダーシップを発揮してきた増田氏にインタビューを行い、実生活でどんな意識をもち、どんな行動をとってきたかについてが書かれている。
後半はそれを踏まえ、両著者の考えるリーダーシップについて紐解いていく。
増田氏は知らなかったが、理論、言動に非常に共感し、感銘を受けた。差別ではなく女性の著者でこれほどに憧れる人は初めてだったように思う。
個人的に、リーダーシップとは人として生きていく基軸であるように思う。私はリーダーになりたいわけではなく、この理論で大事とされているものを理解し、実践できる人物でありたい。 -
Posted by ブクログ
覚えておきたいこと。
ドゥエックの「固定的知能感」と「拡張的知能感」(やれば出来るの研究 草思社)。
「固定的知能感」の持ち主:人間の能力は固定的であり変わらないと信じている。努力を無駄とみなし、他者からの評価ばかりを気にして、新しいことを学ぼうとしない。→大人は学びの終着駅。
「拡張的知能感」の持ち主:自分の能力は拡張的であり、変わりうると信じている。能力は努力次第で伸ばすことができると思っていて、たとえ難しい課題であっても学ぼうと挑戦する。→大人は学びの終着駅ではない。
思い出すのは、お姉さんの娘に対する言葉。「人間学生時代が一番頭良いんだからね」。「そんなバカな」と思ったが、それ -
Posted by ブクログ
人々が教育についてやたらと雄弁になる(なれる)理由は「誰もが教育を受けた経験をもっているから」であり、またそれが「『評価』の難しい営みであるから」という中原氏の指摘はもっともであると思う(P228)。しかし僕は、ある意味、だからこそこれまでこの分野にはそれほど関心が持てなかった。
人にものを教えたり教わったり、「学び」それ自体はとても好きなのだけれど、それは例えば「収益」といった形で定量的に分析・評価されるものでもなければ、そうするべきものでもないものと勝手に思っていたし、仕事との関連で言えば、本当に意味のあるのか疑わしい退屈な研修などを想起させるから、やはり関心のわかない分野であった。「人材 -
Posted by ブクログ
教員として読んだ。
サーバントであること、つまり、奉仕者として振舞うことと、リーダーとして振舞うことがどう両立するのか知りたかったからだ。
結論は、まず、リーダーとして、どんなビジョンをもち、信念をもつかが大切。その実行のために、フォロアーには、説明、説得、様々な支援を惜しみなく与える。
傾聴、共感、癒し、気づき、概念化、先見性、コミュニティづくりなどサーバントリーダーの持ち味が書かれてある。
自分はついてこい!型ではないから、サーバントリーダーの方が向いてると感じた。
子どもに、学校をクラスを、そして人としてどうしていきたいかビジョンを語ろうと思った。