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リーダーが掲げるミッション・ビジョンを実現すべくメンバーはついてくる。そんなメンバーをリーダーは下から支え尽くす。これがサーバント・リーダーシップの考え方だ。 本書は、社長は下から社員を支えるという「逆ピラミッド型」の組織構造を導入し、経営改革を実現させた資生堂相談役の池田氏と、リーダーシップ研究の第一人者・金井壽宏教授のコラボレーションによる日本初のサーバントリーダーシップ実践の書。
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Posted by ブクログ
本家『サーバントリーダーシップ』よりも読みやすく分かりやすかったです。 理論的な側面を金井氏が固め、ご自身の経験を資生堂の元社長 池田氏が語る構成になっています。そのため全体を通じて、腑に落ちるという印象がありました。 リーダーシップを相互作用的で動態的な現象と捉えている点は、非常に興味深いと同時...続きを読むに、一つの真理のように思います。 本家ではあまり読み取れなかった(理解できなかった)サーバント・リーダーシップと変革型リーダーシップが両立するということについて、非常に重点的に解説されています。この相反すると思われるテーマに対し、むしろサーバントなリーダーこそ変革に向きだと本書は唱えています。 グリーンリーフ氏が提唱した「支える」役割を果たすリーダーの在り方は、組織で活動をする自身にとっても、なるほど同意できる点が多数あります。 旧来の「オレについてこい!」型一本槍のリーダーにはなんとなく破綻の予感がありませんか? それを感じたときには、サーバントなリーダーというのが一つの進路のような気がします。 <目次> Ⅰ サーバント・リーダーとは何か 1 リーダーシップに対する幻想と誤解 2 リーダーシップはフォロワーによって認められる 3 ロバート・K・グリーンリーフの「サーバント・リーダーシップ」 4 サーバント・リーダーシップの特徴と誤った解釈 Ⅱ サーバント・リーダーの経営改革 1 サーバント・リーダーシップを生き方の基本姿勢に 2 資生堂が目指した「店頭基点」の経営改革 3 逆ピラミッド型の組織で店頭が、そして社員が変わる 4 サーバント・リーダーシップ理論との出会いと社内への浸透 5 私が考えるサーバント・リーダーの条件 6 『武士道』に「接ぎ木」の精神を学ぶ 7 「奉仕と献身」の精神を経営に生かす Ⅲ サーバント・リーダーシップと使命感 1 企業のなかでのサーバント・リーダーシップ 2 社会のなかでのサーバント・リーダーシップ 3 日常生活のなかでのサーバント・リーダーシップ Ⅳ ミッションで支えて組織と人を動かす 1 池田守男さんのリーダーシップから学ぶべきこと 2 どんな経験によってサーバント・リーダーへと育っていくのか 3 サーバント・リーダーシップの表現型はいろいろ 4 〈ミニ版〉サーバント・リーダー入門
公務員の昇任試験対策として読んでみた。サーバントとリーダーシップは相反するものと考えていたが、日常的にはフォロワーの奉仕者として支え、ここぞというと時には先頭に立って舵をとるという姿勢で臨むという。また、資生堂の元社長である故池田守男氏との対談はサーバントリーダーシップを実践するのには有益である。
愛するものに尽くし、導いていく思想。信頼できる人に、人はついてくる。リーダーシップとはフォロワーが目的に向かって自発的に動き出すのに影響を与えるプロセス。リーダーはフォロワーのために存在するという逆三角形的な考え方。サーバントは召使いではない。中年期に差し掛かると自分の成長の限界が見えてきて自分のス...続きを読むキル経験を若い他者へ継承しようという考えが出てくるGenerativityという発達課題。サーバントリーダーとして世代継承性にシフトすることで成長の壁の前で足踏みすることなく、関係者・チームとしての成長観点に切り替えその課題を克服できる。
上に立つ者は支配するのではなく仕える――そんな逆説に光を当てたのが「サーバントリーダーシップ」だ。元資生堂社長の池田守男氏は華やかなブランドの陰に人間尊重の理念を根づかせた。社員の声に耳を傾け現場の知恵を引き出す姿勢はやがて企業文化をも変えた。組織の成長を支えたのは命令より共感、効率より信頼という信...続きを読む念だった。今、分断や孤立が深まる時代にこそ仕えることの力が問われている。
入門に本当丁度良い!わかりやすかった。 宗教が絡むとむむっと思ってしまうことも多いけど、宗教が絡んでいない人の視点もあって、安心して読めた。
リーダーシップはトップダウンではなく支援者に徹することが重要。 リーダーシップは何なのか?どこから醸成されるものなのか、とうことが分かりやすく書かれている1冊。 後半は池田氏の実体験がインタビュー形式で紹介されています。
サーバントリーダーが自分に合うかなと思って気になっていたので読んでみた。 自分の理念に共感してもらい伝える。チーム全員同じ方向を向くために必要な内容で頑張ってみようと思う。
人事研修で聞いた「サーバント・リーダーシップ」が気になり、グリーンリーフ氏の緑の本を手にするも難しく、まずはこちらを読んでみました。なんとなくですが、イメージが湧いてきました。
チームのアウトプットを最大限に高めるために、リーダーは何をしたら良いか? その答えの一つが「サーバントリーダーシップ」である。 組織で動く以上、自分だけではなく個々のメンバーのアウトプットの総量が重要であり、それを最大限に高めるための方法として、こちらを選択したい。
●サーバント・リーダーシップの定義 リーダーである人は、「まず相手に奉仕し、その後相手を導くものである」という実践哲学をサーバント・リーダーシップといいます。サーバント・リーダーは相手に対し奉仕する人です。相手への奉仕を通じて、相手を導きたいという気持ちになり、その後リーダーとして相手を導く役割を受...続きを読むけ入れる人なのです。サーバント・リーダーはつねに他者がいちばん必要としているものを提供しようと努めます。 ●サーバント・リーダーシップの考え方 リーダーシップはとてもシンプルな現象。信じてついていってもいいと思える人に、フォロワーたちが喜んでついていっている状態がリーダーシップという社会現象であり、そのように信じられる人に備わっているものが、その人に帰属されるリーダーシップの持ち味である。だから、リーダーシップのカギとなる言葉をひとつだけ挙げるとしたら、「その人を信じられるかどうか」になるだろう。つまりは「信頼」。信頼できる人なら、人はついていく。では、どういう人であれば信頼してついていくかというと、フォロワーのためを思ってくれる人だ。リーダーがフォロワーに尽くしてくれる、奉仕してくれると感じられるときに、フォロワーは心のそこからリーダーを信頼してついていくのである。 ●サーバントという言葉は「奉仕する人」「尽くす人」と訳す。フォロワーに自発的についてきてもらおうと思ったら、リーダーがフォロワーに尽くすほうがよいのである。ただし、サーバントになるということは、下手に出て召使のように振舞うことではけっしてない。なんでもいいから相手に尽くすというものでもない。「ミッション(使命)の名の下に奉仕者となる」という高貴な面が、非常に重要なのだ。 ●地位や肩書きによる管理の世界では、部下を部下と認め、その業績を評価するのは管理する側の人間だ。しかし、リーダーシップで人が動く場合、潜在的なリーダーを本当にリーダーだと認めるのは、フォロワーの側だ。 ●リーダーシップはどこにあるのかという問いに対しては、「大半のフォロワーの頭のなかにある」という答えがあると同時に、「相互接触するリーダーとフォロワーたちの間にある」ということにもなるだろう。 ●リーダーシップとは、フォロワーが目的に向かって自発的に動き出すのに影響を与えるプロセスである。 ●上司と部下、だれがだれのために存在するのか。 フォロワーはリーダーを信頼し、彼が描く大きな絵(ビジョン)に共鳴してリーダーについていく。そのときフォロワーが目指すものはリーダーのそれと同じ、もしくは近いものであり、一緒になって実現するのもフォロワーだ。リーダーはあくまでその手伝いをするのである。それがサーバント・リーダーシップの基本的な考え方である。 ●「サーバント」と「リーダー」この2つの役割は融合し合えるのか?もし融合しうるとしたら、2つの役割が融合したその人物は、現在の実際の世界のなかで、うまく実り多く生きていけるか?ーYES。「サーバントとしてのリーダーシップは、最初は尽くしたい(奉仕したい)という自然な感情に始まる。その後に、自覚的に選択したうえで、導いてもいきたいという気持ちになっていくものなのだ。」最初に沸き起こるのは、「尽くしたい」あるいは「奉仕したい」という自然な感情である。まずそれを実践し、その後でリーダーとしての役割も果たさなければならないのだと考えるのである。これは親が自分の子どもに対して抱く思いと似ている。 ●イチローの父の考え方 「けっして前に出ることなく、後ろからくっついていくのが、私の最大の楽しみだった。親が後ろからついていけば、見守っていけば、子どもは安心して迷わずにまっすぐ歩けるものだと確信している」by鈴木宜之氏 ガンジーやキング牧師のような超ド級の人を考えなくても、さりげなく萌芽的なサーバント・リーダーとして身近な人に接することができている人もいるのだ。恋人同士の間にも、サーバント・リーダーの萌芽的な現象が見られる。好きな人ができたとき、いきなり相手をぐいぐい引っ張っていきたいとはだれも思わないだろう。まずは「この人を喜ばせてあげたい。どうしてあげたら喜ぶだろうか」と、下心なしに尽くしたいと思うはずだ。そして「強い思い」を抱いて付き合いが深まるようになると、相手を守りたいという気持ちとともに、2人の関係を自分が(奉仕することを通じて)リードしていきたいと思うようになるのが普通である。もちろん「交換」に基づく関係ではない。
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