金井壽宏のレビュー一覧
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著者は、前ナイキのアジア太平洋地域人事部門長。
リーコー→リーバイス→ナイキと、超一流企業を渡り歩きながら、世界規模で、リーダーの発掘と育成に取り組んできた著者の経験からは、真のリーダーとなるためのヒントがたくさんありました。
なぜ、お茶くみやコピーとりをする、普通のOLだった著者が、リーダーシップを身につけることができたのか。
そのポイントは、どうやら「実行」と「発信」にありそうです。
著者は本書の中でこう言っています。
「リーダーシップは絵を描いてその実現のために人を巻き込むこと」
つまり、自分が良いと思ったことを「実行」して、それを「発信」することで、周りを巻き込む。
実際著者がリコー時代に最初に行ったことは、資料置き場の整理からでした。
資料置き場を整理して、それをみんなに使ってもらえるように周りに発信した。
これがこれが著者にとってもリーダーシップの原点になったわけです。
このことからもわかるように、リーダーシップは生まれ持った才能ではありません。
本人の自覚次第で、誰にでも身につけることができる。
だからこそ、意識してリーダーシップを磨くことは非常に意味があることなのではないでしょうか。
本書を読んで、ますますそう思いました。 -
Posted by ブクログ
アソシエ 今読むべき本から
はじめに
第1章「上司拒否。」と言う前に
・課長はこうして選ばれていた
・光り輝いていた課長の椅子
・それって、課長のせいですか?
・「誰も行きたくないカラオケ」という悲劇
・カウンセリングするマネジャー
・「上司拒否。」
・マネジャーがわからない
・経営学におけるマネジャー
・無慈悲なまでの目まぐるしさ
・いやいやながらのマネジャー
・マネジャー像はなぜ揺らいだのか
・管理職になりたくない症候群
・ソロブレイヤーたちが育成に目覚めるとき
・マネジャーの成長に関するいくつかの課題
第2章 内省するマネジャーー持論を持つ・持論を捨てる
・他者とのかかわりから指示を得る
・成長に寄与する「内省支援」
・人は他者とかかわりながら学ぶ
・上司はもっと精神的支援を、部下はもっとネットワークを
・マネジャーと学び
・「闘わない奴等」にとやかく言われたいか
・上司と部下は学び合う
・内省的実践化としてのマネジャー
・二重ループ学習
・経験からの持論と理論を突き合わせる
・フォーラルセオリーとフォークセオリーと
・経験主義は万能か
・這い回る経験主義にならないために
・他者のおかげで内省が進む
・レゴを使って内省を促す
・主観的って悪いこと?
・オフ・ザ・ジョブで内省する
・一人で内省するときのために
・持論と棄論はセットである。
・ベータ版を改訂する
・人は修羅場でしか学べないのか
・修羅場が育むしなやかさ
第3章 働く大人の学びー導管から対話へ
・大人は学びの終着駅か
・人の発達は一生続く
・正統的周辺参加
・職場を実践共同体に
・上司は何をすべきなのか
・対話する組織
・内省を促す対話
・火花を散らすコラボ
・学びのいざない人としてやマネジャー
・プロセスコンサルタントとしてのマネジャー
・組織理念を浸透せられたいか
・組織理念はポケットではなく心に
・バック・トゥ・ザ・日本企業でいいのか
・エージェンティックとコミューナル
第4章 企業は「学び」をどう支えるのか
・「私の教育論」は万能か
・「なんとなく研修」がまかり通る訳
・丸投げ型研修の無責任
・なぜ研修はキレイにまとめられるのか
・教える側は学んでいるのか
・OJTとOFF-JTというカテゴリー
・よりよい企業研修のために
・コーチングの会話術は役に立つの
・講演は、依頼する側とされる側の共同作業
・「病院」のような研修棟
・内省や対話のために足りないもの
・アンプラグドラーニング
・身体を使った遊び
・人事はネットワークしているか
・奉仕型リーダーとしての人事部門
第5章 企業「外」人材育成
・働く大人は社外でも学ぶ
・ラーニングバー
・なぜバーを開いたのか
・弱い紐帯の強み
・サードプレイスで学ぶポジティブ心理学
・大人の学びは自律的に広がる
あとがきという名のリフレクション
やや長めでおせっかいなあとがき -
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サーバント・リーダーとはサーバントである。
組織には二種類のリーダーが必要。組織の内部にいて、実際に毎日の任務を遂行していくリーダー。そして、外部にありながらも密接に関わり、距離があることを利用して、実際に活動するリーダー達を監督するリーダーである。後者は「トラスティ(受託者)」と呼ばれる。トラスティの役割とは、奉仕し、導きたいと考える人たちに実行の機会を提供することである。
トラスティが最高の影響力を及ぼすための第一歩は、組織の方向性を定めることである。トラスティの役割は、組織の活動的な計画の外に位置し、「管理する(manage)」ことである。内部で運営を行う役員にトラスティが任せるのが「経営(administration)」だ。
まず、この本には、トラスティの定義や役割が述べられ、その後の章で企業・大学・協会でのトラスティの役割(どう振る舞うべきか)についての実例が述べられている。 -
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久々に読んだ、超骨太の本。
欲求の5段階(生理的欲求、安全への欲求、社会的欲求、尊敬への欲求、自己実現の欲求)で著名なマズローの書。
意外だったのは、欲求の5段階を示すピラミッド図でマズローが説明している事実はないということ。
後年の学者諸氏が、わかりやすく整理し図式化したということだ。
・気に入ったフレーズなど。
幸福とは、何かにともなって生じる状態であり、副産物なのだ
何か重要なものの一員となる。これが自尊心を回復させる特効薬だ。
人間はおのれの宿命、運命を受け入れるべきなのだ
シナジーとは、個人にとっての利益が同時にすべての人間にとっても利益となるような文化であると定義している
多くの人間は耐えること、無理をして困難な仕事に取り組むことをホッしていると言って過言ではない
数値による測定が必要だという姿勢には、まったく同意できません。まず、うまく行くと信じることからスタートすべきなのです。
人的資産を貸借対照表上に反映させるという考え方に関して言えば、かつて奴隷を所有物と見なし、財産とみなしていた時代の考え方に近いと考える人もいるでしょうね
チームメンバーが本当にやりたがっていることは何かを十分確認しないまま始めてしまうのが、問題を生む原因の一つでは無いでしょうか。
ビジョンというのはそれほど重要なもので、全体像が把握できていれば社員も共に血を流してくれるのです。
ビジョンというのは、各人の心に思い描かれた最高の状態にある組織の姿、完全に自己実現的な組織の姿のことです。
自己実現者は他人の喜びによって自分の喜びを得る人間である
アップルには、最先端の技術に精通し「発想の転換」ができるリーダー、自分は「世界を変えられる」と信じるリーダーを育て上げる力があるということだ
他人のアイデアを盗むようなくだらない人間は、優れたアイデアを見落とし、どうでもよいアイデアだけを盗んでいくものだ
貧しい国に必要なのは外国資本ではなく、自信に満ちた起業家なのである
人間誰しも何らかの点で鋭敏な感受性を備えており、その点にふれられるとどうしても憤りを覚え、きちんとしなければすまなくなるものだ
人間の問題が一個の会社よりも重大であることに気づいたビジネス・リーダーたちが、世界を変えるのです
リーダーには、敵対にあっても持ちこたえる力、言い換えれば、人に嫌われても取り乱さない力が必要だ
軍隊を民主化しようという努力は、いまだかつて成功したことがない
疑念や怖れは自分の内にしまっておくべきなのだ
あなた自身の貯金を企業へ投資に回す場合、過去12ヶ月の利益がどうだったかは考えないことにして、人的資源の豊富な企業と人的資産の乏しい企業のどちらに投資しますか。消費者の信用を得ている企業と消費者の信用をすっかり失ってしまった企業ならどちらがいいですか
基本的欲求が容易に満たされる状況では、欲求が充足されるということ自体、人間に意識にのぼらず、満たされているのが当然だと見なされる -
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リーダーシップってどういうものなのか考え、あえて理論的な本を読んでみた。
だいぶ研究色が強く、自分には少し難しかった。
本書では、研究者による理論と実践家リーダーシップ持論から自分なりの持論を作りあげることが重要とある。
リーダーシップ理論は色々とあるが、簡単に言ってしまうとPM理論のほぼ2軸で説明ができる(あまり深い理解ができていないのかも・・・)。
実践家については、R・エンリコ、J・ウェルチ、小倉昌男、松下幸之助らの例を挙げているが、単に真似ることはNGで、彼らから自分が納得のいく良い部分を学び、持論とするよう薦めている。
リーダーシップに必要な要素が詰まっていて、多くの気づきはあったものの、身につけるのは時間がかかりそう。またいつか改めて読んでみようと思う。 -
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BBTで学んだ内容の復習に。経営組織は、形となる組織の議論ではなく、リーダーシップやモチベーション、人間科学や社会心理学など多岐にわたる研究を組織に応用したものだと思う。
組織の規則や手順の本質的機能は下位ユニット間でのコミュニケーションの必要性を減じるためのもの。つまり、「決まりだからさ」ということでやっているお約束の会議や、規則にのっとったルーティンは、実は次に何をしようかということを、下位ユニットに考えさせない工夫であるということだ。組織の中の、下位ユニットにいる限り、考える必要が無いということでもある。
もうひとつは、改革を求められる組織と、安定を求める組織ではリーダーの存在と役割が全く違う。組織の議論の中で、自分にとって大事なのはリーダーシップ論だろう。まさに、初めて上司という存在になったからこそ、どんな方法でどんな組織を作るか。ある意味、ちょっとだけ頭を働かせても良い環境になったということ。自分は改革を行うのか、とにかく楽しんで素敵な組織を作ってみよう。 -
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経営学の立場から、組織開発や働く人のモチベーションに取り組んできた金井壽宏先生が、近年企業経営で目覚しい成果を出しつつあるコーチングをMBAの科目に導入したことがキッカケとなって生まれた意欲的な内容。
コーチングの基本や企業にとってコーチングが如何に効果的か、企業での導入事例等が、裏付けとなるデータと共に述べられています。
ややコーチングの宣伝色を感じますが、金井氏の書いた第7章「支援学」がとても勉強になりました。支援学の提唱者、エドガー・H・シャイン教授の考え簡潔にまとめられ、支援が求められるケースを3つのモードにタイプ分けし、コーチングがその中でどこに位置付けられるかを大局的に知ることができました。この章を読むだけでも充分に価値があると思います。 -
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【目的】
就活に向けて自己分析の一環としてキャリアを振り返るためのアセスメントとして利用する
【引用】
・ますます複雑化したグローバル化する世界において、個人はコレまでにも増して自分を頼りにしていかなければなりません。
・能力・動機・価値観に関する自己イメージこそは、皆さんの「キャリア・アンカー」です
・キャリア・アンカーは、キャリアを決定するにあたって、何かを犠牲にしなければならないときに、どうしてもあきらめたくないと感じた能力・動機・価値観のことをいいます。
・自分のアンカーについて知らなければ、周りの手引きに従うまま、つまらない仕事やさえない状況に引き込まれてしまって、やがて「本当の自分ではない」と感じてしまうことがあります。
【感じたこと】
8つのアンカーに分類されるアセスメントで上位3つは「奉仕・社会貢献」「自律・独立」「専門・職能別能力」であった。
カウンセラー職への希望を持っている自分にとっては、より客観的な視野が広がったように思われる。専門的能力を備えて、困っている人の助けとなりたいというのが、漠然とした思いだったので、それがでたのだろう。
【学んだこと】
直感と具体的現象を結び付けていく作業こそが就職(キャリア)開発なのだろう。自分のやりたいこと、成功するイメージが湧いて気安い職業と、実際の活動の成果はリンクしている。
アセスメントにとらわれすぎず、他者に自分はいかなる人間なのかを知ってもらうための表現方法を学ぶ上でも、こうした書物は役に立つ。
【キーアイデア】
キャリア開発
強みを発見する
アンカー -
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「欲求階層説」、「自己実現」、「心理学第三勢力」などで有名なマズローさんですが、今まで読んだことなし。書評などで好意的に取り上げられているので読んでみました。"Maslaw On Management"をこう訳すのは無理があるが、主著『完全なる人間』にちなんだのでしょう。その原題も"The Psychology of Being"。無理があるのでは?
正直に言うと、かなり違和感があります。神経症や発展途上国に対するかなり差別的な認識や、生まれながらの優劣の積極的肯定。文中でも何度も、昔の話でありそのため現代の認識とは違う、という訳者注が言い訳のように挿入されていますが、かなり根本的な問題であるように思うのは私だけでしょうか。少なくともそこの部分での違和感が私の素直な理解を妨げている気もします。例えば、
「ごく近いうちに、心電計や脳波計などを用いた信憑性の高い一連の実験が可能となり、被験者が将来いい管理者や監督者、上司、リーダーになれるかどうかを、かなりの確率で予測することができるようになるだろう」
...
またどうも言葉の使われ方に無頓着さを感じてしまいます。これは翻訳のせいなのでしょうか、自分の不勉強のせいなのでしょうか。選択された語が時代および学界を背景とした中で何らかの特別な意味と位置があったのではないのかとも思いますが、それを感じることは自分はできませんでした。例えば"いい人間"や"いい社会"という言葉が留保なく使われていて、どうもなじめません。"いい経営"というものを議論するためには、全体論的な議論が必要だということで、そのためにはこういう記述しかなかったというものなのかもしれないです...いいこと言っていることは、言っているのですが。
あと、途中に頻繁に挿入されるインタビュー。リズムが崩れて邪魔なのです。私だけ?
きびしめですが、星2つ。いい本なのかとは思いますが、合わなかったということで。 -
Posted by ブクログ
内省支援、業務支援、精神的支援。
持論と棄論。
人間(上司)の学習には他者とのかかわり合いが必要である。
問題には個人の力で乗り越えられるものと、そうでないものがある。往々にして、組織は「組織が組織として取り組まねばならない課題」を「個人が乗り越えなければならない課題」にすりかえがちである。組織で対処しなければならない問題は、組織が痛みをともなってでも変わることで乗り越えるべき課題であって、アポリアの解決を場当たり的に個人に求められても困る。78
成人の能力開発の七〇%は現場での経験による。20%が本や勉強、10%が研修
現場の経験」をしっかりとリフレクションする機会をもつこと、内省によって経験を知恵に結実させることだ
這い回る経験主義」
「持論は棄論でなくてはならない」
果たして人は修羅場だけからしか学べないのだろ
六〇〇〇メートルを超える山で気温マイナス二〇度の所を登っているときよりも、はるかに楽です」
人間を弱者と強者、成功者と失敗者とには分けない。学ぼうとする人としない人とに分ける」
CEOの仕事の八~九割は、人に関する問題 -
Posted by ブクログ
組織行動(Organizational Behavior)とは、組織のなかで起こるさまざまな人間の行動を科学的に理解しようとする学問分野で、
モチベーション、パーソナリティ、職務満足、処遇の公平性、学習、キャリア発達、意思決定、グループダイナミクス、コンフリクト、対人コミュニケーション、リーダーシップ、職場ストレス、組織文化、組織変革等を研究テーマに持つそうです。
組織内で人が育つ、人を育てるというのも組織行動のひとつであり、領域はほぼ同じようですが、言葉として「人材育成」より大きな概念といえそうです。
コンピテンシー、モチベーション、評価、リーダーシップ等のカテゴリごとに
様々な学説を網羅していて、読み応えがあります。
いささか難解になりそうな内容を、比喩を多用して噛み砕いて説明していて好感。
特に、
・評価についての実例として、フィギュアスケートと「オールスターものまね王座決定戦」が並んで語られていたこと
・組織コミットメントの3次元「情緒的」「継続的(功利的)」「規範的」と結婚生活の例え
には笑いました。奥深いです。
また、
「職務満足の3割は遺伝子によって支配され、残り7割が遺伝以外の要因による」というのが初耳でした。
安心して7割の環境づくりに励んでいけます。
(さわ)
■仕事に活かせる点
・コンピテンシー定義の際、Boyatzisの「コンピテンシー・モデル」、Spencer and Spencerの「コンピテンシー・ディクショナリー」を参考にするとよい。
・コンピテンシーは評価することに目が行きがちだが、その前段のプロセス「経験による学習」「モデリングによる学習」「概念化による学習」に沿った育成体系を構築できないか。
・動機付けは目標設定理論だけでは限界がある。「夢」をもつことが重要。各社員の「夢」を共有する機会を作れないか。
・企業によるキャリア・マネジメント(メタデザイン)と個人によるキャリア・プランニングのうち、メタデザイン上の課題としての幹部候補育成、組織フラット化による管理職のポスト減少、管理者のコーチング・メンタリングスキル向上、専門職の設置等の解決支援も踏まえたうえでの、キャリア開発施策が提案できないか。
(山)