楠木建のレビュー一覧
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購入済み
これでスッキリ
ビジネスにおいて戦略、戦略とは言うけれど、「戦略ってなんなのさ」「戦略とはどうあるべきものなの」というモヤモヤした疑問がスッキリ解決する名著
読んだ後に、普段目にする戦略を疑いたくなり、そして、どうしていくべきかを考えさせられる
もっとライトで、図解入りで分かりやすそうな戦略を語る書籍も多々あるが、本質的に戦略を考えるなら読むべきだと思う -
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「あくまでも個人的な好き嫌いの話として…」
この行で始まる通り、個人の好き嫌いの話を延々と。
そんな中に時々、いい事が書いてあるのがこの本。
いくらカネを積んでも買えないのが一番強い。
そして結局のところ、それが一番カネになる。
考えるということは、具体と抽象の往復運動
すなわち考えると言うことは言語化である。
世の中にはいろいろな得手不得手の人がいて、相互補完的な関係が仕事と社会を成り立たせている。
だから他者には威張らない威張る気にもならない。
仕事の世界では自己評価は一切必要ない。自己評価は趣味の世界でやるべきだ。
自分が納得すればよし、あとは客が評価するだけ、されなければそれまで。
素晴らしい組織
目的が明確に共有されている
強いリーダーが戦略を構想し、みんながついてくる
得意技を発揮して、効率的に役割分担が生まれる
それぞれが頼りにされ一体感が生まれる
組織に終わりがある
言葉は言葉、説明は説明、約束は約束
なにも取り立てて言うべきことではない。だが実績は実在で、実績のみが実在である。
実績のみがきみの自信能力そして勇気の最良の尺度だ。
実績のみが、きみ自身として成長する自由を君に与えてくれる。
実績こそきみの実在だ、他の事はどうでもいい。
ビジネスの世界では二通りの通貨、金銭と経験、で報酬を支払われる。
金は後回しにしてまず経験を取れ。 -
Posted by ブクログ
人間、誰しも好き嫌いはある。食べ物にだって、仕事にだって、他人にだって。先生や親は「好き嫌はいけません」と言うが、あるんだからしょうがないじゃないか。むしろ、自分は何が好きで、何が嫌いかをはっきりさせておくことの方が大事ではないか。
好き嫌いなモノについて、思考と理解を掘り下げ、なぜ自分はそれが好きで嫌いなのかを分析し、見えてくるもの。それをこれからの仕事や人生に活かしてみようと、著者は主張する。本書は著者自らの好き嫌いを一例として語り、説明するエッセイ的ビジネスハウトゥー本。
読者としては、著者の好き嫌いに賛否あるだろう。
・「朝」は好きで、「夜」は嫌い
・「凝る」のは好きで、「頑張る」のは嫌い
・「運用→制度」は好きで、「制度→運用」は嫌い
・「プロダクト・アウト」は好きで、「マーケット・イン」は嫌い
大事なのは、自分の好き嫌いを説明できるほど明確にしておくこと。それは他人との差別化につながり、自分の次の行動の羅針盤になる。 -
Posted by ブクログ
★本書のメッセージ
経営は「正しいか」だけでなく「好き嫌い」で決まっていることが多い。その好き嫌いを自覚することが、ハッピーにとって重要
★読んだきっかけ
自分にフィットする企業、職場はどんなものかをよくよく考えるため
★本の概要
楠木教授が、日本の名だたる経営陣に対して、ひたすら好き嫌いを問うインタビューを行っていく。柳井正さんから大前研一まで、非常に豪華な経営陣ばかり
★本の面白かった点、学びになった点
*この世にはオポチュニティ企業と、クオリティ企業が存在する
・経済成長や事業成長の機会をとらえ、ガンガン成長をしていくのがオポチュニティ企業。鴻海とか
・クオリティ企業は、世の中の流れ、外部環境に目を向けるのではなく、内部環境から価値を生み出す企業。たとえば、哺乳瓶のピジョン、マクロミル、ゾゾ、ユナイテッドアロウズ等はクオリティ企業。M3や、一休などもクオリティ企業と言える
・クオリティ企業かオポチュニティ企業は、事業利益を、どういう時間軸で追っているか、ということが大きい規模の大小にかかわらず、独自の戦略コンセプトがあるのが、クオリティ企業
・クオリティ企業はコンセプトが重要。コンセプトを大切にしていること、本質的な、顧客価値を考えていることが起業
*「正しい選択」VS「正しい選択」がぶつかったとき、「好き嫌い」が現れる
・社会的通念でいえば、正しい選択同士がぶつかる
・その時、本人の好き嫌いが現れる
・自分の好きを自覚して、行動を起こしてこそ、楽しいし、ハッピーになるし、うまくいく
*ブラック企業VSホワイト企業ではなく、ピンク企業VSブルー企業が実態
・世の中の一般的基準だけで評価するのが、ブラック企業かホワイト企業か、という議論
・良し悪しではなく、キャリアという個人的問題は、もっと個人個人の価値観によって形成されるもののはず
・だから、ある人にとっては良くないと思えることが、他の人にとっては良いということはざらにある
・しがって、正しいかどうか、という観点で、ブラックか、ホワイトか、という整理をするのはそんなに簡単ではない
・実際は、ブルーか、ピンクか、というように、かなり個人個人の問題に立脚することになる
*柳井さんや永森さんはわりと近い気質
・二人とも、結構モーレツ系、というか
・年がら年中経営のことしか頭にないです、という感じ
・できる限り経営をし続けたい、というようなイメージ
→できる限り自分たちに若い世代の方が経営する企業で働きたいと思った
→仕事上の価値観は、わりと、
*永井さん「虚業はやりたくない」と言い切る。すごい人であっても、やりたくない仕事は山ほどある。むしろ、すごい人ほど、自分の行う仕事を選ぶのかも
・スーパービジネスパーソンである永井さん、虚業である金融やITなどは絶対にやりたくない、と言い切っていた
・そこに、別に社会的な正しい理由はなく、個人的な好き嫌いの問題
・やはり、仕事や職業は自分の好みで選んでいいんだ、と再認識した
*楠木先生「よく考えるためには、入ってくる情報を少なくすることが重要dだ。入ってくる情報が多ければ多いほど、自分は注意散漫になる」
●学んだことをどうアクションに生かすか
*オポチュニティ企業より、クオリティ企業が俺は好き
・外部環境を見て、ガンガン儲かることや追い風になることをやっていこうぜ、というよりも、その企業の独自のコンセプトを大切にしている、クオリティ企業がいい
*「世の中の正しい基準」よりも前に「自分の好きな基準」を考えだす
・いわゆる、成長産業だからいいとか、スキルアップになるからとか、そういった観点で仕事を選んでも何も面白くない
・自分が好きと思えるか、わくわくするか、時間とエネルギーを投下したいと思えるか、そういった職であることが何より重要なのではないだろうか
*自分は、企業や事業を成長することを、無条件で面白がれるようなタイプではない
→事業のコンセプトありき。自分にとって、「こkれいいじゃんけ!」って思えるストーリーやコンセプトがあるならば、その事業の拡大のため、走れると思う -
Posted by ブクログ
解説が楠木建だった。面白かった。
考察するために選ばれたのは、マリー・キュリー、トマス・エジソン、アルバート・アインシュタイン、ベンジャミン・フランクリン、スティーブ・ジョブズ、ディーン・ケーメン、イーロン・マスク、ニコラ・テスラ。
…彼らが独創的な思索家になる後押しをしたのは、孤立だった。孤立によって支配的な考え方や規範から自由でいられたし、たとえそういったものに向き合わなければならなくなっても、どこにも所属していないという感覚のおかげで、それを受け入れない選択をする場合が多かった。
輝かしい成功を収めた者が退学経験者だと聞くと、教育は成功に無関係であり、むしろ妨げになるのではないかと思う人も多いかもしれないが、もちろんそんなことはない。現に私が研究した優れたイノベーター全員が熱心に独学に取り組んでいる。
そうした研究結果をまとめると、ブレインストーミングがグループの創造性を低下させるのは、人のアイデアを聞いているあいだに自分のアイデアを忘れてしまったり、斬新なアイデアが浮かんでも人にどう評価されるか心配で発表するのをためらったりするからであることがわかる。このことにずっと以前から気づいていたのが、SFの巨匠でボストン大学の生化学教授、アイザック・アシモフだった。彼は1959年のエッセイで次のように書いている。「創造には孤独が必要であると私は感じている。創造性のある者はとにかく不断に努力するものだ。無意識のときですら、常に頭の中で情報をシャッフルしている。創造とはばつの悪い行為なので、他者の存在はこのプロセスの邪魔になるだけだ。ひとつの優れたアイデアを考え出すまでに、何百、何千ものばかげたアイデアが浮かぶが、そんなものを人に見せる人間はいない」
ヴァロー・エクイティ・パートナーズ社のCEOで、友人であり、テスラ・モーターズ、スペースX両社への出資者でもあるアントニオ・グレーシャスは、この時期のイーロンの精神力と強固な意志に深く感銘を受けたという。「これまで出会った中で、彼ほど身を粉にして働き、ストレスを耐え抜く力をもつ者はひとりもいなかった。2008年に彼が経験したことは、どんな人間の気力も奪い取ってしまうものだった。彼はそれを生き延びただけではない。働き続け、常に集中力を保っていた。あれほどのプレッシャーにさらされれば、ほとんどの人間はボロボロになってしまう。間違った決断をするようになる。イーロンは極端なまでに論理的な人間だ。長期的な判断も明確に下すことができる。困難であればあるほど、ますます良い判断をする。彼が経験したことを直接目にすれば、ますます尊敬の念を深くするに違いない。あれほどの苦しみに耐えられる力を見たのは初めてだ。」
並外れて高い自己効力感の持ち主がみな非同調的な思考や行動を選ぶわけではないが、その可能性は極めて高い。自分が一般人より分別があると思えば、一般人の意志に屈するのを潔しとしないだろう。一風変わったアイデアを思いつく人は決して少なくないが、その多くは自信をもてず、批判の気配が生じるやアイデアを放棄してしまう。もし自分のアイデアが優れたものであればそれほど批判されないはずだとか、もしかしたらすでに実行されているのかもしれないと考えがちだ。自分のアイデアが常識を逸脱しているのは、それが良いアイデアではないからだと思ってしまう。ところが自己効力感の高い人は、非常識を否定的なしるしとは考えない。自分にはそのアイデアの価値を評価する能力があると思い、他人の「理解」を求めないからだ。
経験への開放性が拡散的思考や創造力と関連があることは、多くの研究で証明されている。幅広い興味と幅広い経験をミキサーにかければ、さらに風変わりな連想につながるのは間違いない。さらに、複雑さと曖昧さを寛容に受けとめる性格は異端的思考を促し、高度な抽象化を可能にする。
…ジョブズは言う。「専念というと、専念すべきことに”イエス”ということだと思われがちだが、そうではない。むしろ、ほかに無数にある良いアイデアに”ノー”と言うことなんだ。だから、選択は慎重に行わなければならない。私はこれまで行ってきたことにも、行ってこなかったことにも満足している。イノベーションとは、1000のアイデアに”ノー”と言うことだ。」
私は、イノベーションについて指導したり、起業家やイノベーターに助言したりする仕事を何年も続けるうちに、ある事実に気づいた。起業家やイノベーターが画期的なアイデアを思いついたとしても、周囲の人間がそれを理解してくれない場合が往々にしてあることだ。周囲の人間には、イノベーターのビジョンが見えていない。イノベーターの感じるスリルを感じていない。そのため、彼らのアイデアに深い疑念を抱いてしまうのだ。イノベーターの説明によって周囲の者が納得してくれる場合もあるが、うまく説明できないからといって、それが良いアイデアではないとは限らない。イノベーターが画期的なアイデアを生み出し、それを追い求めることができるのは、周囲の人間には理解できない理由があるからだ。彼らは前提を疑うことができるうえ、自己効力感が人一倍高い。だからこそ、ほかの人にはばかばかしく思えるアイデアを思いつき、その実現に向けて努力できる。ほかの者にいくらばかげていると言われても、嬉々としてアイデアの実現に取り組める。そもそも他人に認めてもらうことなど頭にはないのだ。他人が同意しようがしまいが、自分は正しいと信じている。だから私もいまでは、イノベーターからアイデアを聞いても、その将来性の判断はしないことにしている。その代わりに、周囲の誰もがそれを理解してくれるとは思わないようにとアドバイスしている。また、彼らが実現可能と考えている構想に基づいて適切な判断ができるように、必要なツールを提供するよう心がけている。 -
Posted by ブクログ
・事業コンセプトの創造は論理的なプロセスというよりも、その経営者の直観やセンスとしか言いようがないものにかかっている、その元をたどれば、その人の好き嫌いに突き当たる。
(原田泳幸)
・練習してもできない状態が続いても、ある日ストンとできるようになる。あとはもう自転車に乗っているような感じです。
(新浪剛史)
・パッションとリスクテイキングが合わされば大体のことはやれるものだ。
(出口治明)
・この世界を理解し、どこを変えたいと思うのか、それは世界を経営するということ。でも世界は広いので自分はその一部分を受け持つしか無い。それがサブシステムです。置かれた状況の中で常に世界を理解し、何を変えたいと思い、何をして生きるのかということ、つまり、世界経営計画のサブシステムを生きることが、人間にとって一番大事だと思い、言い続けています、
・生命保険という商品はジェームズ・ドットソンというイギリス人が生み出した理論に基いて250年前に作られたものですが、彼が今、日本の生命保険を見たら驚愕する「こんな複雑で高いものを俺は作ったんじゃない」と嘆くと思う。
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Posted by ブクログ
競争戦略の専門家による、経営センスについて記した本。著書「ストーリーとしての競争戦略」が、かっちりした内容であったのに対し、本書は、著者の考えをざっくばらんに述べたものと言える。口語調であり話もあっちこっちに飛ぶが、興味深い箇所が多く、気軽に面白く読めた。
「(スキルよりセンスの説明)モテようと思って雑誌を読む。「こうするとモテますよ!」というスキルめいたものが山のように紹介されている。そこにあるファッションやデート方法をそのまま全部取り入れたらどういうことになるか。ますますモテなくなる。間違いない」p15
「好き嫌いを自分で意識し、好き嫌いにこだわることによって、経営者として重要なセンスが磨かれるのではないかというのが僕の仮説だ」p21
「「ノリがいい」会社ほど、好き嫌いについてコミュニケーションが多い。高度成長期にホンダやソニーといったグローバルブランドが育った背景にも、会社にとって重要な判断ほど、最後のところでは好き嫌いで物事が決まっていたということがあった」p23
「「何枚もセーターを着て家の中にいると、外の寒さがわからない。寒さを肌で感じないと経営はできない」とウェルチ(GEのジャック・ウェルチ)さんは言う」p25
「(柳井正)「経営は意志。意志は言葉でしか伝わらない。人が書いた原稿を読み上げるだけの経営者がいるが、何を考えて経営しているのか、不思議としか言いようがない」」p27
「その経営者が「何をしない」ことにしているのか。これが経営という仕事を深く理解し、その経営者の資質や能力、スタイル、されには経営哲学を深く読み解くカギだと僕は考えている(時間を作るために何を切り捨てているか)」p31
「(EUの公的支援ガイドライン)「経営不振企業の市場での淘汰は必然であり、経営破綻に対する公的支援の制度化は絶対に容認されない」」p102
「「手段の目的化」は古今東西の経営の失敗パターンとしてもっともよくみられるものだ」p104
「昔から「イギリスの最も競争力のある輸出品は英語だ」という」p108
「人間が何かに継続的に取り組めるとしたら、その理由には2つしかない。「意味がある」と「面白い」、このどちらか、もしくは両方だ」p227 -
Posted by ブクログ
明確なキャリアプランなど不要であるという立場から、悩みを抱える質問に対してズバッと、「そのままでいい、だいたい、人生はそのようなものだ」という観点から話す論。
就職活動をしていて感じる違和感や疑問を肯定してくれるだろう。私個人も「自己分析ってなんだ? 働いた事無いのに、自分に向いてる企業なんて分かるかよ」「キャリアキャリアって、そんなに大事なのか。 べつに、これといってやりたいことなんてないぞ。」ような疑問を思った。
楠木先生ならこう答えるだろう。「好きなようにしてください。多分、どの企業に行っても良いと思う部分もあるし、違うと思う部分も出てくる。そこでまた、考えればいい。」
孫正義、坂本龍馬など、具体的な志を立てて一生を生きることとは正反対。川の流れのように、生きることを説いている。
仕事に関する解釈も就職を控えた私個人にとっては秀逸。「仕事の評価基準は他人。自分のためにやるのは趣味。ここの認識を誤ると、いらん悩みがでてくる。」
「自分が働きたい職場どうか」という、自分ばかり見てきて就活をする学生にとっては、ハッと気づかされる一言。
P.S 再読して思ったこと、めちゃいいフレーズ
■キャリアや働き方なんて、どこまでも自己中心的な問題なので、そもそも他人の評価や平均値、ランキングを気にすることほど無意味なことはない
→そりゃそうだ。好きなアーティストのライブに行くとき、「周りの人も、このアーティストのことが好きなのかな?」」とか、考えるわけがない。考えたって意味がない。キャリアはどこまで行っても、好き嫌いで考えられるべき事象。そういった、あっけらかんとした考え方に、ものすごく、背中を押された
ただ、一つ疑問に思ったのは、先生は「好きなようにしてください」というスタンスにこだわるあまり、悪いアドバイスをしていないかということ。作中の中で、「自堕落な生活をしてしまう自分を変えたい。分かっちゃいるけどやめられない。どうすればいいか。」というような趣旨の質問があった。これに対しても先生は「好きなようにすればいい。その自堕落な生活があなたのやりたいことなのだ。健康的で規則的な生活をホントにあなたが望んでいるなら、すでに実施しているはず。そうしていないということは、あなた自身がさして望んでいないということだろう。だから、いまのままでいい。」というような、解答をしていた。これは、近視眼的な考え方だと思う。楠木先生も著書の中で言っていたがが、もっと時間的スケールを持って捉えるべきだ。
怠惰的な生活は、そのプロセスは楽しいが、全く蓄積がなく、結果として何も結実しないことにある。だからこそ、相談者は変えたいと思っている。知識レベルでは理解できているものの、理性が負けている現状について、困っているということだ。したがって、自堕落な生活を続けて数十年も経てば、その一分一分は楽しいが、振り返ったときには、悔いしか残っていない。
「好きなようにする」ためには、かならず短期的ではなく「長期的にみて、好きなことか、望ましいことなのか」を抑えたうえで行動するべきだろう。 -
Posted by ブクログ
楠木教授と各業界、特に経営者として活躍される第一人者との対談をまとめたもの。
ネスレ日本の高岡さんが面白かった。
・宮内義彦
「経営者というのは、事業へのミクロの精通と、企業のトップとしてのマクロ観、この2つを持たないと間違える危険性があると思いますね。ミクロはともかく、マクロ観を培う勉強というと、何もわからないわけです。ものすごく茫洋として幅が広い。実際には興味のあることの積み重ねでしかないと思いますね。」
・玉塚元一
「…『玉塚君、君は何をやりたいんだ』と聞かれて、僕は『経営者です。商売人になりたいんです。』と答えました。すると、『経営者や商売人なんて、コンサルタントがなれるもんじゃない。なけなしのお金を出して、場末にお店を開いて、一生懸命考えてやったんだけど、シャッターを開けてみたら、誰も来ない。なんで来ないんだろうか。1人来て、2人来た。けれども、何も買わないで出ていってしまった。商品が魅力的じゃないのか、価格が高すぎるのか。それを悩み続けながら、胃の痛む思いをしながらやらない限り、経営者にはなれないんだ』と言われました。」
・高岡浩三
「このカギは、アンバサダーの方に当社は謝礼を払っていないことです。『オフィスでおいしいコーヒーを飲むための世話係になる』という人の善意が、どれだけビジネスモデルとして機能するか、最初の頃は手探りでした。ところが意外や意外、アンバサダーをやってくださる方は非常にモチベーションが高かったし、同僚の皆さんにも歓迎された。
プラスの効果としては、そこでコミュニケーションが生まれたことです。PCとモバイルフォンの時代、オフィスで会話する機会が少なくなってきています。あっても喫煙所くらいですが、スモーカーは減少傾向にある。ところが、コーヒーマシンが置いてあると、そこにみんなが集まってちょっとした話をする。オフィスの雰囲気が良くなるし、モチベーションも上がるということがわかってきたのです。」
「私たちにとってのヒット商品の定義は、新しいセグメントを作ることです。たとえば、『ネスプレッソ』『ネスカフェ ドルチェ グスト』は、一杯ずつ抽出するカプセル式のコーヒーマシンというセグメントです。…レギュラーコーヒーのなかで、新しいセグメントを作ったということです。現在、日本でのシェアは90%ですが、最初はセグメント自体存在しなかったのですから、ゼロです。ゼロから作って、競争相手がいないなかでシェアを大きくしていくと、利益率が圧倒的に高くなります。」
・仲暁子
「ダイバーシティの定義を、自分の都合の合うように言っていますよね。ゴールドマン・サックスってすごいダイバーシティのある会社だったのです。でも、そのダイバーシティのなかで、みんなが持っていた価値観というのは一緒で、みんな競争が大好き、お金が大好き、自分が死ぬ気で働くのが大好きという。その中に、黒人とかヒスパニックとか、女性とかがたくさんいたというダイバーシティなのです。」
(楠木)
「それは大切なことですね。要するに、経営の本質は多様性よりも統合ですからね。仕事の組織として成果を出す以上、経営において一義的に大切なものは統合に決まっている。パッとしない会社は、共通の価値観で人々をしっかりグリップできない、すなわち統合能力がないところ。それができないのを正当化するために、ダイバーシティとかいう人がいますが、これもう最悪ですね。」
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0を1にするのがセンス
1を作りあげるのがスキル
なのかなと思う。戦略を作る能力はセンス。そんな話を書評と共に語るのがこの本なのかなという理解です。書評なのか、著者の独り言なのか、よく分からないところもありますが、まあ面白いです。インタビューで運動嫌いとか、インドア派とかのくだりが超共感出来た。
その他気になったところ。
>根っからの興行屋の井原は 、参謀本部では力が発揮できない 。もちろん管理職としても客観的には有能だっただろうが 、少なくとも本人は向いていないと感じていた 。
現場から離れたら力が発揮出来ないと自分で判断して、管理職に抜擢された後に辞めたという話。ピーターの法則に逆らう動きが面白い。
>リ ーダ ーとはようするに 「スト ーリ ーを語る人 」だ 、と平尾さんは言い切る 。
ストーリー=ビジョンの話なのかなと思う。
>知的活動とは 、ようするに 「抽象と具体の振幅 」だと僕は考えている 。
抽象はセンス、具体はスキルではないでしょうか。
>早く帰って仕事以外の好きなことをやりたいものだから 、なるべく早く終わるように 、一つひとつの仕事について 「この仕事の本筋は何か 。どうやったらきちんと早く終わるのか 」をまず考える 。考えてから手をつける 。そうこうしているうちに 、 「会社の仕事というのは 、すべて単純で合理的なものである 」という事実に出口さんは気づく 。
プロセス全体をマニュアル化するのではなく、この本筋のみをまとめるのが良いのかなと思う。
>もし 「市場価値を高める 」という理由でスキルアップを目指すのなら 、今市場で必要とされているスキルよりも 、自分の芸風についてもっと真剣に考えたほうがいい 。
芸風=本能的な執着ってことみたいですが、人や周りがどうこうよりも、やっぱり自分が何したいか、どうなりたいかが重要ってことですよね。 -
Posted by ブクログ
少なからずマーケティングに関わるものとして、出来ることは全てやって行きたい。
「すべてがマーケティングだ。内と外を分ける壁はずっと昔に崩れ去った。そうなれば必然的に、会社内部の文化が、外部のブランドイメージとシンクロする。」
デジタルに引っ張られすぎて、本当にやるべき仕事が全くできていない。「リアクション型ワークフローに没頭すればその分だけ、自分の手でリアクション型ワークフローを生み出すことになる。…未来をつくりたければ、先のことを考えるための時間と場所を作らなければならない」
MBA型の思考、行動は今の時代に合わなくなっているのかもしれない。「行動は行動から生まれる。動きのないところからは何も生まれない。」