楠木建のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ■感想
目が覚める一冊。読んでて飽きないし、一気に読めます。答えは自分の中に作る、これをいかに実践するか、ということ。
■要諦
・自分がやることを徹底的にしぼりこみ、まだ市場が存在しないところに焦点をあげる。他のブランドから差別するのではなく、自ら育てる。ブランドを超えたところに存在意義を訴えることができれば、成功する
・事業計画に時間をかけるより、必要なのはスピード感を持って行動すること。今はそう言うハイスピードの時代。計画よりスピード感を頭に叩き込むこと。
・売る、と言う行為が変化した。消費者は良い面だけで、騙せない時代。Y世代は情報を持っていて、騙せない。より本質的な価値に響く。自分たちの行動全てが販売活動。
・Think small, be big
・財務は専門家以上の知識を身につけよ。財務に弱い企業が倒産しているし、ハゲタカは財務の情報格差につけ込んでくる。
・財務の当面の目標 キャッシュフローモデル、PLBSをつくる、原価計算して売上利益率と売上総純利益率を出す、バーンレートを計算する、損益分岐点を計算する
・仕入れは新たな販売活動 小さく使って、大きく考えよう
・あらゆる資金源を絞り尽くす 助成金、融資も複数行、原価や管理費の効率を上げる、売掛管理、パンク株、クラウドファウンディング、仕入れ先、リース後購入
・価格は死に物狂いで守る。守るテクニックとして、松竹梅法がある。
・事業が自分のものでなくなったら世界を変えることは不可能だ。
・機会費用に精通せよ。あるものに使うと別のものに使えなくなる。
・ブランドは自分のものではない。顧客のもので顧客がつくるもの。ブランドは最も価値のある資産で、世界を変える戦いで最強の武器になる。どう思われているかが全て。戦略として、どう思われたいか、仕向けることはできる。長い時間をかけて、信念を顧客に浸透させてブランドを構築していく。同じことを何度も地道に繰り返すのがブランド構築の基本。
・コミュニティを作って顧客をファンにする
・まずは使命。
・パンク企業の3本の柱。企業文化、品質、粗利。
・企業文化。とは、組織を作る基本素材で、組織のあらゆる行動の原動力で、指針となるもの。企業文化をあるべきものにすることがリーダーの仕事の大部分。企業文化を支えるものの一つが使命。完璧に明確な使命。
・抜群のリーダーシップとは。鳥肌を立たせる、狂ったように褒める、部下に時間を割く、セーフティネットになる、優秀な人材をチームに加える、主体的である
・頭の中に将来のことを考えるスペースをつくる。メール返信を二日に1本にする。50/50ルール。BAUオペレーションには50しか注ぎ込めない。心地いいリアクション型フローワークの罠があるため。
・前向きなエネルギー 敢えてアドレナリンが出るようなことを行う。快適な場所は平凡な連中が当たり前のことをやるためにある。
・先に動く。動いてから考える。
・スピード感。1日前倒しになれば1日分のコストが浮く。
・カオスを生き抜くことになる。秘訣は、スピードと混乱を受け入れること、コミュニケーション重視すること、人の設備は早めに投入して成長曲線を上回る、財務に気を配ること
・雑音ではなく意味のあるメッセージを コミュニケーションは専門家クラスになること。コミュニケーションでミスると時間の無駄でしかない。はっきり伝える、ありのままはなす、興味が湧くように伝えること
・顧客の関心を最大化せよ 顧客への情報提供も機会費用の考え方。何でも伝えたらいいのではない。人材、時間活用も同じ。
・ウィンウィンになるような交渉 銀行が意欲的になり貸したくて仕方なくなるような交渉をせよ。
・いらない集団にかまうな ブレスト、コラボは自分で答えが出せない負け犬 -
Posted by ブクログ
ネタバレ人は生きていく中で全くの1人っきりということはなく、家族にしろクラブにしろ会社組織にしろ、常に他の複数の人々とともに行動する。つまり、何らかチームとして動く。ではどんなチームが目的のために強く成功するチームとなるのか。本書はアメリカで成功しているチームを分析し、最強チームの特徴を3つにまとめている。その3つの特徴とは、
・安全な環境(仲間としての高い帰属意識)
・弱さを共有(リーダーも含めた助け合い、全員参加のチームワーク)
・共通の目標
としてある。成功しているチームの具体例で、それらの特徴が分かりやすく紹介されている。また、「創造的であるチーム」と「熟練・習熟を目指す安定したチーム」とで分けた説明も試みている。
本書で説明されている特徴は自分の経験から言ってもとても納得できた。成功しているチームの特徴はこれまで自分のモチベーションを高く保てた組織、チームの特徴とよく一致した。その逆もしかり。自分でチームを率いる場合には、本書の内容を忘れないようにしたい。 -
Posted by ブクログ
担当業務がこれまでの領域とあまりにも異なったので、ハウツーばかり読んでいて、最近古典など読めていなかったが、久しぶりに読もうという気持ちになれた。
しかし、まだまだ学ぶべきことが多いと自分の無学を恥ずかしく思う。がんばらねば。
経営の意思決定をする際に、例えばオプションA、B、Cがあったとする。当たり前の話ですが、どの選択肢が一番優れているかは事前には分からない。どんなに分析して予測しても、実際にやってみなければ分からない面がある。だとすれば、事前に最も強固な拠りどころとなるのは、その人の中にある「論理的な確信」しかない。
それは、具体的なレベルで仮定に仮定を重ねて、各オプションの期待値を計算してくような作業ではなく、物事を単純化して「要するにこういうことだ」と本質をつかみ、自らの確信に基づいて決断するということです。
この「論理的な確信」の淵源となるものが教養なのだと思います。教養のない人には重大な意思決定は任せられません。 -
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好き嫌い、と言うと、まるで子供っぽい属性かのように思えてしまうのですが、わたしはどうしても好き嫌い以外の要素で物事を捉えることができないので、もう開き直ってはいるものの、拙い要素なのだろうなあと思っていました。けれど、好き嫌い族を自称している素敵な大人もいるんだ!という、自分と全くレベルが違うとは言え、延長線上の大人としてのひとつの理想像を見せてくれた一冊。以前参加した「ALL REVIEWS書評家と行く書店ツアー」のときに購入したものです。「好き嫌い」というキーワードで購入したのですが、正解だったなー。
もちろん共感できる「好き嫌い」もあればそうでないものもあるし、わたしはもうちょっと矛盾が自分に多い気もするし、経営というよりはいまの組織に属するほうが合っていると思う。けれど考え方としてとても納得できるし、いち組織人であっても、芯のところではこう考えて生きていきたい、という姿だった。わたしにとっては変な歪みのない理論に思えた。自分の好き嫌いに沿って、他人の好き嫌いを尊重して、歪みや押し付けのない余裕ある大人になりたいな。 -
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空気感がかなり面白い
600ページあり、かなり長いが、楠木先生と実際に話しているような感じで非常に面白い。
以下のように、読書とは何かを明確にしていて、かなり納得した。
「言われてみれば当たり前ということは言われるまでわからない
当たり前の向こう側にある真実を頑健で鋭い論理を重ねて突き詰め、無意識のうちに見過ごされている人間と社会の本質を浮き彫りにする」
名著と言われているものの多くは、新しい発見はないが、言葉になっていない当たり前を語っていることが多い。しかし、それをいかに鋭い論理で、短い言葉で語っているかが重要であると改めて感じさせられた。
楠木先生の著書にも通じる話だが、以下をこの本の中で触れていて、読んでみたくなった。
「ストーリーとして競争戦略を作ることが重要」
戦略を、一つ一つではなく、繋がりを考えることが重要というのは、大きな発見になった。
最後の方で、楠木先生のかなり個人的な話をしていて、見た目や声のトーンからは見えないお茶目な一面が見えて、親近感が湧いた。 -
購入済み
これでスッキリ
ビジネスにおいて戦略、戦略とは言うけれど、「戦略ってなんなのさ」「戦略とはどうあるべきものなの」というモヤモヤした疑問がスッキリ解決する名著
読んだ後に、普段目にする戦略を疑いたくなり、そして、どうしていくべきかを考えさせられる
もっとライトで、図解入りで分かりやすそうな戦略を語る書籍も多々あるが、本質的に戦略を考えるなら読むべきだと思う -
Posted by ブクログ
「あくまでも個人的な好き嫌いの話として…」
この行で始まる通り、個人の好き嫌いの話を延々と。
そんな中に時々、いい事が書いてあるのがこの本。
いくらカネを積んでも買えないのが一番強い。
そして結局のところ、それが一番カネになる。
考えるということは、具体と抽象の往復運動
すなわち考えると言うことは言語化である。
世の中にはいろいろな得手不得手の人がいて、相互補完的な関係が仕事と社会を成り立たせている。
だから他者には威張らない威張る気にもならない。
仕事の世界では自己評価は一切必要ない。自己評価は趣味の世界でやるべきだ。
自分が納得すればよし、あとは客が評価するだけ、されなければそれまで。
素晴らしい組織
目的が明確に共有されている
強いリーダーが戦略を構想し、みんながついてくる
得意技を発揮して、効率的に役割分担が生まれる
それぞれが頼りにされ一体感が生まれる
組織に終わりがある
言葉は言葉、説明は説明、約束は約束
なにも取り立てて言うべきことではない。だが実績は実在で、実績のみが実在である。
実績のみがきみの自信能力そして勇気の最良の尺度だ。
実績のみが、きみ自身として成長する自由を君に与えてくれる。
実績こそきみの実在だ、他の事はどうでもいい。
ビジネスの世界では二通りの通貨、金銭と経験、で報酬を支払われる。
金は後回しにしてまず経験を取れ。 -
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人間、誰しも好き嫌いはある。食べ物にだって、仕事にだって、他人にだって。先生や親は「好き嫌はいけません」と言うが、あるんだからしょうがないじゃないか。むしろ、自分は何が好きで、何が嫌いかをはっきりさせておくことの方が大事ではないか。
好き嫌いなモノについて、思考と理解を掘り下げ、なぜ自分はそれが好きで嫌いなのかを分析し、見えてくるもの。それをこれからの仕事や人生に活かしてみようと、著者は主張する。本書は著者自らの好き嫌いを一例として語り、説明するエッセイ的ビジネスハウトゥー本。
読者としては、著者の好き嫌いに賛否あるだろう。
・「朝」は好きで、「夜」は嫌い
・「凝る」のは好きで、「頑張る」のは嫌い
・「運用→制度」は好きで、「制度→運用」は嫌い
・「プロダクト・アウト」は好きで、「マーケット・イン」は嫌い
大事なのは、自分の好き嫌いを説明できるほど明確にしておくこと。それは他人との差別化につながり、自分の次の行動の羅針盤になる。 -
Posted by ブクログ
★本書のメッセージ
経営は「正しいか」だけでなく「好き嫌い」で決まっていることが多い。その好き嫌いを自覚することが、ハッピーにとって重要
★読んだきっかけ
自分にフィットする企業、職場はどんなものかをよくよく考えるため
★本の概要
楠木教授が、日本の名だたる経営陣に対して、ひたすら好き嫌いを問うインタビューを行っていく。柳井正さんから大前研一まで、非常に豪華な経営陣ばかり
★本の面白かった点、学びになった点
*この世にはオポチュニティ企業と、クオリティ企業が存在する
・経済成長や事業成長の機会をとらえ、ガンガン成長をしていくのがオポチュニティ企業。鴻海とか
・クオリティ企業は、世の中の流れ、外部環境に目を向けるのではなく、内部環境から価値を生み出す企業。たとえば、哺乳瓶のピジョン、マクロミル、ゾゾ、ユナイテッドアロウズ等はクオリティ企業。M3や、一休などもクオリティ企業と言える
・クオリティ企業かオポチュニティ企業は、事業利益を、どういう時間軸で追っているか、ということが大きい規模の大小にかかわらず、独自の戦略コンセプトがあるのが、クオリティ企業
・クオリティ企業はコンセプトが重要。コンセプトを大切にしていること、本質的な、顧客価値を考えていることが起業
*「正しい選択」VS「正しい選択」がぶつかったとき、「好き嫌い」が現れる
・社会的通念でいえば、正しい選択同士がぶつかる
・その時、本人の好き嫌いが現れる
・自分の好きを自覚して、行動を起こしてこそ、楽しいし、ハッピーになるし、うまくいく
*ブラック企業VSホワイト企業ではなく、ピンク企業VSブルー企業が実態
・世の中の一般的基準だけで評価するのが、ブラック企業かホワイト企業か、という議論
・良し悪しではなく、キャリアという個人的問題は、もっと個人個人の価値観によって形成されるもののはず
・だから、ある人にとっては良くないと思えることが、他の人にとっては良いということはざらにある
・しがって、正しいかどうか、という観点で、ブラックか、ホワイトか、という整理をするのはそんなに簡単ではない
・実際は、ブルーか、ピンクか、というように、かなり個人個人の問題に立脚することになる
*柳井さんや永森さんはわりと近い気質
・二人とも、結構モーレツ系、というか
・年がら年中経営のことしか頭にないです、という感じ
・できる限り経営をし続けたい、というようなイメージ
→できる限り自分たちに若い世代の方が経営する企業で働きたいと思った
→仕事上の価値観は、わりと、
*永井さん「虚業はやりたくない」と言い切る。すごい人であっても、やりたくない仕事は山ほどある。むしろ、すごい人ほど、自分の行う仕事を選ぶのかも
・スーパービジネスパーソンである永井さん、虚業である金融やITなどは絶対にやりたくない、と言い切っていた
・そこに、別に社会的な正しい理由はなく、個人的な好き嫌いの問題
・やはり、仕事や職業は自分の好みで選んでいいんだ、と再認識した
*楠木先生「よく考えるためには、入ってくる情報を少なくすることが重要dだ。入ってくる情報が多ければ多いほど、自分は注意散漫になる」
●学んだことをどうアクションに生かすか
*オポチュニティ企業より、クオリティ企業が俺は好き
・外部環境を見て、ガンガン儲かることや追い風になることをやっていこうぜ、というよりも、その企業の独自のコンセプトを大切にしている、クオリティ企業がいい
*「世の中の正しい基準」よりも前に「自分の好きな基準」を考えだす
・いわゆる、成長産業だからいいとか、スキルアップになるからとか、そういった観点で仕事を選んでも何も面白くない
・自分が好きと思えるか、わくわくするか、時間とエネルギーを投下したいと思えるか、そういった職であることが何より重要なのではないだろうか
*自分は、企業や事業を成長することを、無条件で面白がれるようなタイプではない
→事業のコンセプトありき。自分にとって、「こkれいいじゃんけ!」って思えるストーリーやコンセプトがあるならば、その事業の拡大のため、走れると思う -
Posted by ブクログ
解説が楠木建だった。面白かった。
考察するために選ばれたのは、マリー・キュリー、トマス・エジソン、アルバート・アインシュタイン、ベンジャミン・フランクリン、スティーブ・ジョブズ、ディーン・ケーメン、イーロン・マスク、ニコラ・テスラ。
…彼らが独創的な思索家になる後押しをしたのは、孤立だった。孤立によって支配的な考え方や規範から自由でいられたし、たとえそういったものに向き合わなければならなくなっても、どこにも所属していないという感覚のおかげで、それを受け入れない選択をする場合が多かった。
輝かしい成功を収めた者が退学経験者だと聞くと、教育は成功に無関係であり、むしろ妨げになるのではないかと思う人も多いかもしれないが、もちろんそんなことはない。現に私が研究した優れたイノベーター全員が熱心に独学に取り組んでいる。
そうした研究結果をまとめると、ブレインストーミングがグループの創造性を低下させるのは、人のアイデアを聞いているあいだに自分のアイデアを忘れてしまったり、斬新なアイデアが浮かんでも人にどう評価されるか心配で発表するのをためらったりするからであることがわかる。このことにずっと以前から気づいていたのが、SFの巨匠でボストン大学の生化学教授、アイザック・アシモフだった。彼は1959年のエッセイで次のように書いている。「創造には孤独が必要であると私は感じている。創造性のある者はとにかく不断に努力するものだ。無意識のときですら、常に頭の中で情報をシャッフルしている。創造とはばつの悪い行為なので、他者の存在はこのプロセスの邪魔になるだけだ。ひとつの優れたアイデアを考え出すまでに、何百、何千ものばかげたアイデアが浮かぶが、そんなものを人に見せる人間はいない」
ヴァロー・エクイティ・パートナーズ社のCEOで、友人であり、テスラ・モーターズ、スペースX両社への出資者でもあるアントニオ・グレーシャスは、この時期のイーロンの精神力と強固な意志に深く感銘を受けたという。「これまで出会った中で、彼ほど身を粉にして働き、ストレスを耐え抜く力をもつ者はひとりもいなかった。2008年に彼が経験したことは、どんな人間の気力も奪い取ってしまうものだった。彼はそれを生き延びただけではない。働き続け、常に集中力を保っていた。あれほどのプレッシャーにさらされれば、ほとんどの人間はボロボロになってしまう。間違った決断をするようになる。イーロンは極端なまでに論理的な人間だ。長期的な判断も明確に下すことができる。困難であればあるほど、ますます良い判断をする。彼が経験したことを直接目にすれば、ますます尊敬の念を深くするに違いない。あれほどの苦しみに耐えられる力を見たのは初めてだ。」
並外れて高い自己効力感の持ち主がみな非同調的な思考や行動を選ぶわけではないが、その可能性は極めて高い。自分が一般人より分別があると思えば、一般人の意志に屈するのを潔しとしないだろう。一風変わったアイデアを思いつく人は決して少なくないが、その多くは自信をもてず、批判の気配が生じるやアイデアを放棄してしまう。もし自分のアイデアが優れたものであればそれほど批判されないはずだとか、もしかしたらすでに実行されているのかもしれないと考えがちだ。自分のアイデアが常識を逸脱しているのは、それが良いアイデアではないからだと思ってしまう。ところが自己効力感の高い人は、非常識を否定的なしるしとは考えない。自分にはそのアイデアの価値を評価する能力があると思い、他人の「理解」を求めないからだ。
経験への開放性が拡散的思考や創造力と関連があることは、多くの研究で証明されている。幅広い興味と幅広い経験をミキサーにかければ、さらに風変わりな連想につながるのは間違いない。さらに、複雑さと曖昧さを寛容に受けとめる性格は異端的思考を促し、高度な抽象化を可能にする。
…ジョブズは言う。「専念というと、専念すべきことに”イエス”ということだと思われがちだが、そうではない。むしろ、ほかに無数にある良いアイデアに”ノー”と言うことなんだ。だから、選択は慎重に行わなければならない。私はこれまで行ってきたことにも、行ってこなかったことにも満足している。イノベーションとは、1000のアイデアに”ノー”と言うことだ。」
私は、イノベーションについて指導したり、起業家やイノベーターに助言したりする仕事を何年も続けるうちに、ある事実に気づいた。起業家やイノベーターが画期的なアイデアを思いついたとしても、周囲の人間がそれを理解してくれない場合が往々にしてあることだ。周囲の人間には、イノベーターのビジョンが見えていない。イノベーターの感じるスリルを感じていない。そのため、彼らのアイデアに深い疑念を抱いてしまうのだ。イノベーターの説明によって周囲の者が納得してくれる場合もあるが、うまく説明できないからといって、それが良いアイデアではないとは限らない。イノベーターが画期的なアイデアを生み出し、それを追い求めることができるのは、周囲の人間には理解できない理由があるからだ。彼らは前提を疑うことができるうえ、自己効力感が人一倍高い。だからこそ、ほかの人にはばかばかしく思えるアイデアを思いつき、その実現に向けて努力できる。ほかの者にいくらばかげていると言われても、嬉々としてアイデアの実現に取り組める。そもそも他人に認めてもらうことなど頭にはないのだ。他人が同意しようがしまいが、自分は正しいと信じている。だから私もいまでは、イノベーターからアイデアを聞いても、その将来性の判断はしないことにしている。その代わりに、周囲の誰もがそれを理解してくれるとは思わないようにとアドバイスしている。また、彼らが実現可能と考えている構想に基づいて適切な判断ができるように、必要なツールを提供するよう心がけている。 -
Posted by ブクログ
・事業コンセプトの創造は論理的なプロセスというよりも、その経営者の直観やセンスとしか言いようがないものにかかっている、その元をたどれば、その人の好き嫌いに突き当たる。
(原田泳幸)
・練習してもできない状態が続いても、ある日ストンとできるようになる。あとはもう自転車に乗っているような感じです。
(新浪剛史)
・パッションとリスクテイキングが合わされば大体のことはやれるものだ。
(出口治明)
・この世界を理解し、どこを変えたいと思うのか、それは世界を経営するということ。でも世界は広いので自分はその一部分を受け持つしか無い。それがサブシステムです。置かれた状況の中で常に世界を理解し、何を変えたいと思い、何をして生きるのかということ、つまり、世界経営計画のサブシステムを生きることが、人間にとって一番大事だと思い、言い続けています、
・生命保険という商品はジェームズ・ドットソンというイギリス人が生み出した理論に基いて250年前に作られたものですが、彼が今、日本の生命保険を見たら驚愕する「こんな複雑で高いものを俺は作ったんじゃない」と嘆くと思う。