岩田健太郎のレビュー一覧

  • インフルエンザ なぜ毎年流行するのか
    感染症やワクチンなどの基本的なことを解説した本。

    岩田健太郎先生が科学的根拠や統計データにもとづいて、感染症やワクチンについてわかりやすく教えてくれます。新型コロナが登場する前の本なので、新型コロナのことは書かれていません。

    今後、新たな感染症のパンデミックが起きても、本書を読んでいれば、過度に...続きを読む
  • 感染症は実在しない(インターナショナル新書)
    本書での主張は言われてみれば最もだなーと思った。
    患者の立場(医者ではないという意味で)で言えば、自分がこれからどう生きたいか、をちゃんと考える必要がある。
    自分はできるだけ元気な状態で長生きしたいので、健康診断も受けて、かかりつけのお医者さんのアドバイスを受けて、予防できる事象(「こと」としての病...続きを読む
  • 撤退論
    現在のシステムの潮流でのカタストロフィの生じる前の方向転換を撤退論としている。
    コモンの再生と撤退ということで、斎藤幸平が、『資本主義から撤退して里山に行くだけでは不十分。何故ならそのままでは、資本主義が里山を含めた環境を破壊するから。』と言っていたところに納得。彼はだからこそ資本主義は止めなければ...続きを読む
  • 絵でわかる感染症 with もやしもん
    ・感染経路を遮断すること「そのもの」が感染対策。
    ・「みんなで一つの病気」だったり、「一つが様々な病気」。
    ・スタート地点は常に「現象(病気)」であって、微生物ではない。
    ・入院している人は皆、身体が弱っている→医療行為そのものも院内感染のリスクを増やす→
    医療行為を止めるわけにはいかない。...続きを読む
  • もやしもんと感染症屋の気になる菌辞典
    ・粉ミルクは牛の乳を濾過、脱脂、加熱殺菌、成分調整、乾燥させて作る→
    ここまで厳密な品質管理を行っても、完全なる無菌状態にすることは困難→
    対して母乳の場合、ウイルスの母子感染があり得るし、
    麻疹、結核、単純ヘルペス感染などは授乳時に感染が成立する。それぞれが一長一短だ。
    ・微生物の世界では...続きを読む
  • 予防接種は「効く」のか?~ワクチン嫌いを考える~
    要するにワクチンとはシートベルトのようなものです。シートベルトをしたからといって交通事故に遭わないとか、交通事故で死なないことを保証するものではありません。シートベルトをちゃんとしていても交通事故で亡くなる不幸な人はいるでしょう。しかし、そのような例でもって「シートベルトなんていらないよ」と断じては...続きを読む
  • 食べ物のことはからだに訊け! ――健康情報にだまされるな
    私は専門知識がないから判断が難しいと感じる物事がたくさんあるのですが、こういった中庸的で1つ1つの物事に対してどうかという考えを書いてくださる医者の方は稀有なので貴重です。
    結局「私はこう思う」とか「現在はこう考えられている」という物事が世の中にはたくさんあって、そんな中で人間も1人1人が違うから、...続きを読む
  • 撤退論
    「まえがき」の内田樹の文章の衝撃たるや。
    21世紀末には、総務省の中位推定で、日本の人口は4700万人に。7000万人も減るという。
    そして、この事実を国は知ってはいるが、「このシナリオを国民に対して開示する気がない」にっちもさっちもいかなくなってから、我々に、さて、「日本は沈みつつありますが、生き...続きを読む
  • 撤退論
    涙あり、衝撃あり。15通りのメガネをかけさせてくれる、とても有意義な一冊。
    一人ひとりの論考をじっくり味わいたい、でも面白すぎるし文章の量も程良いのでもう1人読みたい、もしくはこの人の別の著書を早く読みたい、そんな気持ちになった。
    新しい時代がそこまで来ている、そんな予感がしてくる。
  • 感染症は実在しない(インターナショナル新書)
    コロナ禍で生活が一変した時、私はずっと「新型コロナウイルスは存在する」という考え方をしていたのでとてもしっくりくる内容です。
    以前『ベロニカは死ぬことにした』という精神病院が舞台の本を読んで、健常とは何だろう?とめちゃくちゃ考えさせられたので、病気の診断はあくまで便宜上のものにすぎない、そして人は多...続きを読む
  • リスクを生きる
    お二人の対談、やっぱり良いですね~。スリリングな内容もかなり含まれるんだけど、基本的には終始穏やかな雰囲気が感じられて、っていうギャップみたいなものがまた魅力。これからも、継続的に刊行されて行ってほしいです。
  • ポストコロナ期を生きるきみたちへ
     内田樹さんんが呼びかけて「中高生向き」に書いてもらった,オムニバス本。わたしが知っていた人は6~7人だが,それぞれの呼びかけが面白かった。
     本書のメッセージは,30代~70代の年代別に分かれていて,70代なんて,中高生が大人になった頃はほとんど現役ではないわけで,だからこそ,なにを呼びかけている...続きを読む
  • 絵でわかる感染症 with もやしもん
    とっつきにくい薬の話や微生物の話だが、もやしもんのイラストに助けられて読み進めることができました笑
    著者の考えや知識にも触れることができ興味深かったです。とても勉強になりました。
  • 絵でわかる感染症 with もやしもん
    感染症とは何で、どういう薬が効いて、医者がどういう目線でそれを見ていて……というのが分かる。分かりやすくて知識たっぷりの良い本である。
  • ポストコロナ期を生きるきみたちへ
    高校3年生の私でも分かりやすい文章が多かった。新型コロナによって振り回される私たちの未来を前向きに考えていこうと思った。まずは正しい知識を得ること。そしてタテ、ヨコ、算数(本書より)の多角的視点から問題をみつめる。これから大学に進学する上で役立ちそうな知恵を得ることができた。
  • 主体性は教えられるか
    著者の言うように主体性の育成は難しく、そもそも主体性とはなんぞやと言うところもカチッと定まってるわけもなく、となると主体性を教えることについて自分の頭で考えるしかないよねという結論になるのは致し方ない。
    このテーマについて著者から明確な、端切れの良い回答を求める時点で読み手に主体性が無いということか...続きを読む
  • 絵でわかる感染症 with もやしもん
    大好きな本。岩本先生と石川雅之のコラボレーション。
    内容は難しいですが、挿絵がとっても可愛いので読みやすいです。
  • 僕が「PCR」原理主義に反対する理由 幻想と欲望のコロナウイルス(インターナショナル新書)
    なぜ、PCR原理主義に反対なのか、事前予想とベイズ定理を使って説明している。

    PCR検査を実施し、陰性が出ても、そのうち3割は偽陰性(本当は感染している)、他方、陽性が出ても、そのうち一%は偽陽性(本当は感染していない)。
    偽陰性が出る方を「感度」と、偽陽性が出る方を「特異度」とそれぞれ言う。感度...続きを読む
  • ワインは毒か、薬か
    結局「程度問題」ということだと思った。
    それにしても、巷間、○○は体に良い、と言われているモノの、科学的な臨床研究がほとんどない、という指摘には驚いた。確かに、宣伝に引用されている研究結果って信頼性はどうなのだ楼と思うことは多い。以前の別の雑誌で、研究室レベルの結果が注目されることがあるが、きちんと...続きを読む
  • 僕が「PCR」原理主義に反対する理由 幻想と欲望のコロナウイルス(インターナショナル新書)
    いつもと違うのは、生い立ちについて少し踏み込んで書かれた最初の2章。これまでの著書で、断片的に触れられていたこともあったけど、まとまって読めるのは興味深かった。以降のPCR論については、特に新しい思考が開陳されている訳ではなく、これまで各書で説かれていた内容を、今回のコロナに演繹して再解説という結構...続きを読む