多和田葉子のレビュー一覧
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購入済み
不思議な作品
ちょっと読みにくいので、ざっとスピードをつけて流してみた。
日本がもうなくなっていて、日本人のHirukoはパンスカという
どこの国の言葉でもないそれでも通じる言語を話す。失語症、
魚の文化、泥沼に咲く蓮にすわるブッダ、ロボット、セックスと
セックスなしの付き合い、言語、テロ、神話と女性と暴力、
約束とすっぽかし、反捕鯨、いろいろなものがあって、
不思議な感じがした。 -
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大災害が起こった後の日本。
「無名」という名の首が細く身体がグニャグニャして、膝から下が鳥のように内側に曲がって上手く歩けず、食べ物もなかなか咀嚼出来ず、栄養も上手く吸収出来ない弱々しい子供を曽祖父である「義郎」が世話している。
大災害の後、子供はみんな「無名」のように弱い老人のようになり、逆に老人は死ぬことが出来なくなり、義郎のように100歳を超えた老人がピンピンしていた。
野生動物は殆ど見かけなくなり、本州では安全な食べ物は殆ど無くなってしまった。義郎は運良く1万円で手に入れることが出来た四国産の一個のみかんを無名がなんとか食べられるように包丁で切り刻んでジュースにするのだが、無名 -
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不思議な世界観と読み心地でとても良かった!!
登場人物たちと一緒に旅してるよう。あえて色々な背景を詳しく描かないところも私は好きだった。空気感的にたぶん小川洋子とか好きな人は好きなんじゃないかと思う。でも小川洋子のようなフェティッシュな湿度はなくどちらかというと無機質な雰囲気。
海外旅行好きな人、留学したことある人にもおすすめ。
逆に現実的なストーリーが好きで、ぼんやりとした雰囲気を好まない人には向かないかも。
私がとても好きなフレーズをひとつ、
「わたしの心は、まだ春とは呼べないけれども、クロッカスのなまなましい白や黄色が冬の土を破って出てきている。まだ恋とは呼べないけれど、もう冬に戻るこ -
Posted by ブクログ
多和田さんが好きなのは、独特の感性と鋭い批評眼があって、なおかつ明るさがあるから。小説でもエッセイでも。
この本は書店で平積みになってて、新しい本かと思って買ったら10年前の再版だった。けど読んでなかったのでノープロブレム。
2013年1月から4月15日までの日記で、1日分は短いので隙間時間にちょっとずつ読もうと思ったのに、面白くて一気に読んでしまった。
こむらがえりを起こすとドイツ人に言ったら、皆口々にそれはマグネシウムが足りないせいだと答えた、という話のあとに、
「「こむらがえり」はとても古い単語なので「マグネシウム」という単語と出逢って、かなり驚いたみたいだった。」(P69)
(「 -
Posted by ブクログ
2013年、日本語で書いた自著『雪の練習生』を自らドイツ語に訳している最中、多和田葉子が言語について考えたさまざまな疑問や気づきを書き留めた日記。
めちゃくちゃに面白い。日独だけでなく、多和田さんが講演などで旅した先で出会う言葉がどんどん思索を豊かにしていく。逆に翻訳作業の話は「手」の訳語にまつわるエピソードくらいだけど、多和田葉子という作家が日常的に言葉や文字とどう触れ合っているか知れるのが面白い。
レガステニーという学習障がいをめぐって「言語を文字で記すことが根本的に人間には困難」だと笑って見せたり、移民由来の乱れた言葉とされてきたキーツ・ドイツ語に惹かれてラップを書いてみたいと言った -
Posted by ブクログ
ネタバレ⚫︎受け取ったメッセージ
混ざり合い、影響しあう人間と文化
⚫︎あらすじ(本概要より転載)
多摩川べりのありふれた町の学習塾は“キタナラ塾”の愛称で子供たちに人気だ。北村みつこ先生が「犬婿入り」の話をしていたら本当に〈犬男〉の太郎さんが押しかけてきて奇妙な2人の生活が始まった。都市の中に隠された民話的世界を新しい視点でとらえた芥川賞受賞の表題作と「ペルソナ」の2編を収録。
⚫︎感想
「犬婿入り」
全てのものに境界線がない世界観。民話風な雰囲気で現在と過去、現実と虚構、動物と人間、父と娘、妻と夫、先生と生徒、男と女、清濁、といった境界全てを曖昧にしてひとつの世界を作っている。非常に不思議なお