多和田葉子のレビュー一覧

  • 地球にちりばめられて

    購入済み

    不思議な作品

    ちょっと読みにくいので、ざっとスピードをつけて流してみた。
    日本がもうなくなっていて、日本人のHirukoはパンスカという
    どこの国の言葉でもないそれでも通じる言語を話す。失語症、
    魚の文化、泥沼に咲く蓮にすわるブッダ、ロボット、セックスと
    セックスなしの付き合い、言語、テロ、神話と女性と暴力、
    約束とすっぽかし、反捕鯨、いろいろなものがあって、
    不思議な感じがした。

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    2025年02月19日
  • 地球にちりばめられて

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    今度ヨーロッパにいくから、旅がしたくなるような本おしえてって、chatGPTにいったら、この本が紹介された。なんにも前情報なしで、文庫版の表紙のアーティストのファンなのもあって、読んでみることにした。

    何気なく読み始めたけど、めちゃくちゃ面白かった。
    言語を学んでいくときに今までになかった輪郭が見えてくるような感覚が好きなんだけど、
    それを日本語だけでできている物語で味わえるって、不思議!素敵な読書体験ができた!

    ただ物語の波がすごいエンタメとかそういう物じゃない、文字にしかできない面白さがあるな。

    こういう本をもっと読みたいー!!

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    2025年02月09日
  • 献灯使

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     大災害が起こった後の日本。
     「無名」という名の首が細く身体がグニャグニャして、膝から下が鳥のように内側に曲がって上手く歩けず、食べ物もなかなか咀嚼出来ず、栄養も上手く吸収出来ない弱々しい子供を曽祖父である「義郎」が世話している。
     大災害の後、子供はみんな「無名」のように弱い老人のようになり、逆に老人は死ぬことが出来なくなり、義郎のように100歳を超えた老人がピンピンしていた。
     野生動物は殆ど見かけなくなり、本州では安全な食べ物は殆ど無くなってしまった。義郎は運良く1万円で手に入れることが出来た四国産の一個のみかんを無名がなんとか食べられるように包丁で切り刻んでジュースにするのだが、無名

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    2025年02月09日
  • 星に仄めかされて

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    ラストシーンの、役者全員が場に出揃った会話劇が最高潮だった。ムンンの語りによる最後の夢の部分は難しく感じてしまった。解説を読んでみてコロナ禍を意識して執筆されたことがよく理解できる。環境問題やジェンダー認識等、社会の捉え方が好きだった。

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    2024年12月22日
  • 地球にちりばめられて

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    不思議な世界観と読み心地でとても良かった!!
    登場人物たちと一緒に旅してるよう。あえて色々な背景を詳しく描かないところも私は好きだった。空気感的にたぶん小川洋子とか好きな人は好きなんじゃないかと思う。でも小川洋子のようなフェティッシュな湿度はなくどちらかというと無機質な雰囲気。
    海外旅行好きな人、留学したことある人にもおすすめ。
    逆に現実的なストーリーが好きで、ぼんやりとした雰囲気を好まない人には向かないかも。

    私がとても好きなフレーズをひとつ、
    「わたしの心は、まだ春とは呼べないけれども、クロッカスのなまなましい白や黄色が冬の土を破って出てきている。まだ恋とは呼べないけれど、もう冬に戻るこ

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    2025年04月01日
  • 献灯使

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    震災後文学の頂点とはよく言ったもので、川上弘美が書ききれなかった、何か大切なものが剥ぎ取られてしまった世界を不思議な文体で描写しているように思われた。表題作も面白かったのだけど、「韋駄天どこまでも」は技法的にもクィア的にも面白かった。あと装丁の堀江栞って堀江敏幸と関係あったっけ。

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    2024年10月20日
  • 白鶴亮翅

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    多和田さんの小説はいろいろ読んだけど、これが自分に一番ピッタリと来た

    もちろん彼女の小説を全部読んではいないけど

    読み終わったとき、多和田さんに電話でこの気持ちを伝えたかったけれど、残念なことに電話番号を知らなかった

    まだ読んでない本(こちらのほうが多数)を読めるのが、とても楽しみ

    読んでる間、至福の時間だった

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    2024年09月05日
  • 穴あきエフの初恋祭り

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    いつも不思議な世界に導いてくれる多和田さん
    「下半身が目に見えない無気力の霧に包まれて動けない」
    「ガムでも噛んでいるみたいな感触で時間が過ぎていくね」
    こんな言葉遊びのような文章に惹きつけられる!
    文字が踊っているような、リズムを刻んでいるようで、思わずふわふわと頭の中が掻き回される。
    この心地良さはなんなんだろう!

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    2024年07月11日
  • 献灯使

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    厄災のあと体が変わってしまった日本人。
    とても脆い子どもと、その子の世話をする元気な高齢者。脆い子供たちは、自分たちを不幸だとも思っておらず、弱い身体を受け入れている(転び方が上手なので倒れても怪我をしない、というところなど、面白い)。そして、国を出て新たな働きをするかもしれないのも彼等。
    善悪を言わないところ、私(たち)の基準だと悲観しそうなことでも、新たな展開があるところが好き。

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    2024年06月15日
  • 言葉と歩く日記

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    こんなにドッグイヤーを作った本は他にないかもしれない。
    わたしが考えていることは既に誰かが考えていたことなのだなと、多和田さんの文章を読んで実感した。
    3年間ほど積読していたのだが、ようやく読めた。なぜもっと早く読まなかったのかとも後悔した。

    本書で紹介されている文献も面白そうなものばかりで今度読んでみようと思う。

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    2024年04月30日
  • パウル・ツェランと中国の天使

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    すごくいいんだけど最後のエピローグは必要だったのか考えてしまった。多和田葉子の本文自体は詩的でとても素敵。

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    2024年04月19日
  • 飛魂

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    「ある日、目を覚ますと、君の枕元には虎が一頭、立っているだろう。」この冒頭一文で心を奪われた。『飛魂』は、これまで読んだ多和田さんの作品で一番好きな作品。皮肉まじりな幻想的な世界も、多和田さんの生み出す言葉のセンス、力にもずっと浸っていたい。

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    2024年04月02日
  • かかとを失くして 三人関係 文字移植

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    「犬婿入り」を読みこちらも読みたくなった。
    「かかとを失くして」は、書類結婚で異国へ移動した異邦人の話。異物(異質なもの)として生きていくのは、つまさき立ちするよな不安定な状態なのかも。三作とも平衡感覚を失うような感覚を覚えた。
    イカ、いか、烏賊・・・他は?

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    2024年02月12日
  • 犬婿入り

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    学習塾の独身女性の元へ太郎という犬男が現れ、奇妙な共同生活が始まる「犬婿入り」。
    ドイツ留学中の女性が味わう差別や偏見、攻撃によりアイデンティティをを失う「ペルソナ」。
    異質なものに対して、意図的にではなく無意識に排除してしまうこともあるから厄介だ。そもそも異質と同質の境はどこにあるのか?作品から抱いたモヤモヤをうまく言語化できないのがもどかしい。

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    2024年02月10日
  • 言葉と歩く日記

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    多和田さんが好きなのは、独特の感性と鋭い批評眼があって、なおかつ明るさがあるから。小説でもエッセイでも。
    この本は書店で平積みになってて、新しい本かと思って買ったら10年前の再版だった。けど読んでなかったのでノープロブレム。
    2013年1月から4月15日までの日記で、1日分は短いので隙間時間にちょっとずつ読もうと思ったのに、面白くて一気に読んでしまった。

    こむらがえりを起こすとドイツ人に言ったら、皆口々にそれはマグネシウムが足りないせいだと答えた、という話のあとに、

    「「こむらがえり」はとても古い単語なので「マグネシウム」という単語と出逢って、かなり驚いたみたいだった。」(P69)

    (「

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    2024年02月04日
  • 言葉と歩く日記

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    2013年、日本語で書いた自著『雪の練習生』を自らドイツ語に訳している最中、多和田葉子が言語について考えたさまざまな疑問や気づきを書き留めた日記。


    めちゃくちゃに面白い。日独だけでなく、多和田さんが講演などで旅した先で出会う言葉がどんどん思索を豊かにしていく。逆に翻訳作業の話は「手」の訳語にまつわるエピソードくらいだけど、多和田葉子という作家が日常的に言葉や文字とどう触れ合っているか知れるのが面白い。
    レガステニーという学習障がいをめぐって「言語を文字で記すことが根本的に人間には困難」だと笑って見せたり、移民由来の乱れた言葉とされてきたキーツ・ドイツ語に惹かれてラップを書いてみたいと言った

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    2024年01月22日
  • 犬婿入り

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    ネタバレ

    ⚫︎受け取ったメッセージ
    混ざり合い、影響しあう人間と文化

    ⚫︎あらすじ(本概要より転載)
    多摩川べりのありふれた町の学習塾は“キタナラ塾”の愛称で子供たちに人気だ。北村みつこ先生が「犬婿入り」の話をしていたら本当に〈犬男〉の太郎さんが押しかけてきて奇妙な2人の生活が始まった。都市の中に隠された民話的世界を新しい視点でとらえた芥川賞受賞の表題作と「ペルソナ」の2編を収録。

    ⚫︎感想
    「犬婿入り」
    全てのものに境界線がない世界観。民話風な雰囲気で現在と過去、現実と虚構、動物と人間、父と娘、妻と夫、先生と生徒、男と女、清濁、といった境界全てを曖昧にしてひとつの世界を作っている。非常に不思議なお

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    2023年11月21日
  • 雪の練習生(新潮文庫)

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    ホッキョクグマという存在自体がなんとなく危うく、儚い動物の「アイデンティティ」をテーマにした3代にわたるストーリー(と読みました)。クヌートという実在したホッキョクグマは残念ながら勉強不足で知らなかったけど、なんとも全体的に危うい…でも生きていくってことを改めて考えさせられました。初めて多和田さんの本を読んだけど、どこか海外小説風の雰囲気は、後になって調べたら海外に在住とのことでこれも納得。

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    2023年11月12日
  • エクソフォニー 母語の外へ出る旅

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    言葉に真摯に向き合っている筆者が、旅行先のエピソードからの想起に端を発して自身の言語論を展開していく。
    その言語論は実際に行動に移す中で獲られたものだから、読んでいてとても小気味よい。
    読みやすい文章だけど、手を止めてゆっくり読みたくなる本。

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    2025年08月16日
  • 白鶴亮翅

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    太極拳教室で様々な国の人たちと積極的に交流する主人公。東ヨーロッパの複雑な歴史や、中国、日本の文化まで絡めながら展開するストーリーに、わかりやすく知的好奇心を満たしてもらえる。
    この本を読みながら、「楢山節考」の映画を見た。若い頃少し齧って面白くなくてやめた太極拳を、またやってみたいと思っている。
    何より、いろいろな人に好奇心をもって関わってみることの楽しさ?を感じた。

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    2023年09月11日