多和田葉子のレビュー一覧
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ネタバレ衝撃の一冊だった。今までに読んだことがない本だった。プロットどうこうではなく、書き方やリズム感が今までに味わったことのない異質なもので面白く、難解だった。一度学校の授業で多和田葉子さんについては触れたことがあり、その時も日本語の「ふと」と「思わず」を使わずにドイツ文学は、それに値する表現をするというものだった。そして「ペルソナ」を読んで意味がわかった。付随する動作を書き出して「ふと」を表現している。また「ペルソナ」を読んだ時、翻訳された文庫本のカフカの「変身」を思い出した。日本人が日本語で書いたはずなのに翻訳後の日本語のようだった。内容も国際色が強いというか、差別意識についての内容だった。正直
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めちゃくちゃ面白かった。鋭い見解のオンパレード。全部面白くて感想をうまく書けそうにない。
「これまでも『移民文学』とか『クレオール文学』というような言葉はよく聞いたが、『エクソフォニー』はもっと広い意味で、母語の外に出た状態一般をさす。外国語で書くのは移民だけとは限らないし、彼らの言葉がクレオール語であるとは限らない。世界はもっと複雑になっている。」
そうなのだ。ここでわたしはグレゴリー・ケズナジャットのことを思った。あと今読んでいるルーマニア人が日本語で書いた本のことも。
確実にそういう書き手が増えている。多和田葉子さん自身もドイツ語で創作する人だし、この本のあとがきを書いているリービ英 -
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前作『地球にちりばめられて』では、Hiruko と同郷の人を見つけ出すというお話だったが、今回は、その見つかった人物 Susanoo の「治療」のために仲間たちが動きだす。
前作同様、登場人物たちがヨーロッパを移動しながら話が進んでいくので、Google Map や Wikipedia で、彼らが訪れる土地の説明を参照しながら読み進めるのも楽しい。
シリーズを通して、登場人物の視点が切り替わりながら語られる群像劇なので、ひとりひとりの内面や意外な関係性が徐々に見えてきて、深みに引き込まれる。一方で、ストーリーの方はご都合主義で安直に展開していく。そのギャップが面白い。そういう意味では、本作 -
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なにこれ、いいところで終わってる!? 最後まで読んでから『星に仄めかされて』、『太陽諸島』と続く三部作の1作目であることに気づいた。とりあえず最初に読んだのが1作目でよかった。このあと本屋に直行せねば!
日本の文化が世界に広まっていく。それ自体は良いことだが、裏を返せば日本の独自性が薄まっていくということでもある。その先には「日本の消失」があるのかもしれない。それがグローバル化ということなのだろうが、そこには動植物の絶滅を思うときのような妙な焦りや寂しさを感じることがある。本書は、そこのところの感情を突いてくる。
多和田氏の作品自体を初めて読んだのだが、ドイツ生活が長いそうで、読んでいて異 -
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国はもういい。とひらりと言える情勢ではないけれど、なくなってしまったとして、たしかに独自の食文化などだけは残るのだろう。浮世に浮き足立つような、ふっとこの国から本の中で抜け出してひとりぼっちになったような、不思議な感覚で淡々と旅ができてよかった。ちょうどモネ展に足を運んだばかりでタイミングが良かったなと思う。なにしろ絵がちゃんと思い浮かんでくれたから。セットでおすすめです。
“ジャパンとかなり大きな滴が水たまりに落ちて、三秒くらい間隔をおいてまたジャパンと落ちる音だ。“
そんな意図かわからないけれど、上の一節で、ジャパンって水の落ちる音なのかと、ドキドキして珍しく薄く、線をひいてしまった -
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日本から海外に出て、新たな風をもたらすというストーリーが歴史上の遣唐使的である、だけでなく、歴史上の遣唐使が持ち帰った仏教文化のモチーフが所々現れているのが面白いと思った。
まず献灯とは、仏像や仏塔、仏典などに灯明を捧げる仏教の儀式のこと。(今でもお仏壇にロウソク挙げる習慣ありますよね)また、ロウソクに火を灯すというイメージは、東日本大震災の追悼を思わせる。
また、主人公「無名(むめい)」は、仏教用語「無明」(目が見えないこと、仏教の真理に開けていないこと)と言い換えられそう。後は、「私が海の向こうへ行くといったら着いてくる?」と無名を導く謎の少女の名前は「睡蓮」。睡蓮って、「蓮華」と呼ばれて -
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最高の読書体験をした。
万博イタリア館の待ち時間に全て読み終えた。
およそ7時間くらいか。
多和田葉子さんの書籍は2冊目。
テレビに出ていた、祖国を亡くしたという女性が話す独特の言葉遣いに興味を持って、ぜひ会いたいとテレビ局に問い合わせたら、案外簡単に会えて、詳しく話を聞いてみたいということで、会いにいったことから始まった。問い合わせをしたのは、クヌートという名の青年。彼は言語に興味があることもそうだが、祖国を亡くしてしまったという女性に興味を持った。女性はHiruko という。
Hirukoは、スカンジナビアの言語体系を自分なりにまとめて、ノルウェー、スウェーデン、デンマーク語を話す人な -
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ネタバレ突然ですが、読書について。
私よりも速読・多読の方は数えきれないほどいらっしゃるのは分かります。それでも、この数年は、私の中では人生史上最も読書をしているという感覚があります。
それらの本は、当初は仕事で行き詰まる自分への武器、突破口発見のため。あるいは、金がないなかで(というか塾に通わせずに)子どもの高校受験を成功させる、という目的がありました。
仕事がそこそこ落ち着き、そして子どもたちも無事に日本に戻った近年は、文芸書・エンタメが太宗を占める、息抜き読書が多く、しかも消費する・ただ貪り読むという、あたかも早食い・大食いの読書バージョンであるかのような読み方であると自身感じていました。