多和田葉子のレビュー一覧

  • 研修生

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    ネタバレ

    1980年代、22歳で単身ドイツに渡り研修生として働く主人公。私自身も(時代は10年ほど後だが)似た経験があるため、彼女の寂しさや悔しさに強く共感した。淡々とした語り口ながら、ページをめくる手が止まらない。92ページに描かれるレートケさんのさりげない優しさには胸が熱くなった。手紙でのやり取りやトラベラーズチェック、生魚の日本食に抵抗感を示される時代背景も懐かしい。異国で暮らす中で生まれる微妙な違和感が的確に描かれ、マグダレーナに苛立ちを覚えつつも、最後まで一気に読んだ。

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    2026年01月24日
  • 雪の練習生(新潮文庫)

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    難解でうまく入り込めず挫折してたけど、久々に最初から読み返したら面白くて一気に読んだ。前回はタイミングが合わなかったのか、初読だから内容が入ってこなかったのか?たぶん曖昧さや余韻を楽しむ作品。

    不思議な構成で最初は混乱。できるだけ前提知識は抜きで読むのがおすすめ!というコメントを見て読んだけど、曖昧さに耐えながら読み進めていくような感じ。哲学っぽいことや歴史とか社会問題が読みやすく落とし込まれているような。よくわからないなりに★5寄りの★4。

    疑問点も多くいつか読み返したい。たとえば第3章のミヒャエルは幽霊だったってこと?とか。すぐに出てこないけど他にも色々。


    解説の最後の一文でしっか

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    2026年01月11日
  • 地球にちりばめられて

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    ネタバレ

    おもしろかった!!何の伏線も回収しないまま自由に終わっていったと思ったら続編もあるのね!
    多和田さんの他の作品をもっと読んでみたくなった。

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    2025年12月30日
  • 研修生

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     500ページを越えるぶ厚い本を手に取り表紙をめくる。2段組みでないことに少し安堵の気持ちをおぼえ読み始めた。文章は平易な表現で、読みやすいリズム感がある。比喩の巧みさも含め、若いころに読んでいた開高健さんを思い出した。
     
     主人公はドイツの出版取次会社に研修生として働き、公私を含めた日常を淡々と書き綴っていく。我々の生活に時間の区切りがないことと同様に、全編章立てもなく書き綴られる。淡々と、連綿と。
     研修生として転々と業務が変わる様子、職場ごとの人間関係、帰宅すると現れる友人たちや家主さんたちとの関係。人間の内側を伺いながら同じような日常が繰り返し描写されていく。同じような日常の中で気づ

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    2025年12月27日
  • 研修生

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    ドイツハンブルクで研修生としてアルバイトのような立ち位置で働く主人公の日々の記録.日記のような,そして最後が最初につながる小説のような自伝風物語.仕事の内容も,異国での交友,文化の違いや部屋を借りるといった生活のさまざまなことが丁寧に書かれていて面白かった.
    そして何より小説を書きたいという気持ちが息苦しいほどに感じられた.

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    2025年12月26日
  • 地球にちりばめられて

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    多和田葉子さんの著作を読むのは初めて
    割と最近(2018年)の作品

    母国語とか出身がどことか手作り言語とか

    話は続くようで続編も購入済

    感想は全部読んでから、というわけではなく何を書いていいか分からない
    語らず浸ればいいんだよ、というような作品(か?)

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    2025年12月16日
  • 研修生

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    ドイツに研修生として書籍の苦情処理
    から注文受け入れ 印刷 販売
    などあちこちの部署を回り
    それぞれの担当者とふれあい週末になると泊まれる場所を提供する友人にも
    出会う
    たまねぎ

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    2025年12月13日
  • 地球にちりばめられて

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    初めて多和田葉子さんの作品を。架空の、近未来?のお話なのかな?でも現実と地続きで、なんとなく考えさせられるというか、世界レベルで評価されてる作家さんぽいので、海外文学的でもあり、読み応えあって、でも読みやすくて惹き込まれました。他の作品もぜひ読みたい

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    2025年12月08日
  • 研修生

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    まるで日記のように、日々のあらゆる細かい事ごとも見逃さない、その光景、匂いなどが本を通して漂ってくる。
    まるでその場にいるかのように感じる、表現力の
    豊かさに脱帽だった。
    全てにおいて、細かく丁寧に描かれた文章は
    とても素晴らしく、「こんな書き方がらあるんだ。」
    と思わせられた。

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    2025年12月07日
  • 雪の練習生(新潮文庫)

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    文字の羅列が意味を成し、眺めるともなくそれを見ていると、不意に情景が立ち上がる。すると集中力が増してくる。集中力は、集中力を呼び、やがて文字の羅列は、文章であるのだと理解する。読み耽るといった表現がそのまま当てはまるのは、こういうことだな、と確信を持つ。客観的に僕自身を眺める感覚。それがつまり、僕の読書だ。思う存分愉しめた。
    言葉の意味を転がるような視線で追いかける。とても興味深い物語だった。ときに世の「哲理」を示唆するかの描写、物語の中とはいえ、はっとした。
    核心に触れたかどうかは、わからない。絶えずザクザクとした手触りを感じていて、どこか不穏な気配をも感じつつ。それは言葉か。状況か。物語の

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    2025年11月25日
  • 雪の練習生(新潮文庫)

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    これもとっくに読んだのだけど。

    何の世界設定の説明もなく、自然に白熊が自分語りをしている。オットセイも出る。白熊の親子3代に渡る物語。読み終わってかなり感動していた。そして、この白熊たちのモデルとなった現実世界の白熊を調べてさらに涙が出た。

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    2025年11月23日
  • 地球にちりばめられて

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    新感覚の小説だった。日本がなくなったという、しかも日本に関連する情報がどんどん曖昧に薄れていくという気味が悪いミステリアスな雰囲気なのに、悲壮感はなくむしろ後半はふざけた感じになって予想できない話だった。面白いかと言われるとよく分からない。
    純文学に近いのかなと。言語という人個人と切り離せないものが、個人の属性を定義している側面は確かにあり、言語を失くしたり新しく作り出したり複数の言語を操ったり様々なキャラクターが出てくる中で言語=その人の属性というのが全然意味ないんだなと思った。

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    2025年11月23日
  • 太陽諸島

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    ネタバレ

    言語も国籍も性別も混ぜこぜで海をゆく一行の旅の終わり。
    …かと思いきや、次(?)は西から行く!ということで旅は続く。完結しなかったけれど好きな終わりです。
    シベリア鉄道だと端まで行き着いてしまう、でも船なら先延ばしできる…という感覚に切なくなりました。

    日本がどうなったかは仮説が語られてました。これも強烈。

    死者と生者も入り乱れてくるのが面白かったです。
    不勉強で誰だかわかりませんでしたが、文学史的に重要な方々なのか…

    海進んでるときはいいけど、確かにどこかへ上陸しようとしたらビザ要る、と思いました。
    難民って、渡航ビザどうやって取るんだろう…ググったら「難民旅行申請書」というのが日本に

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    2025年11月16日
  • 地球にちりばめられて

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    面白かった。登場人物どの人をみても変わっているんだけど、そんな人たちが集まって旅をするというのがこんなにも楽しくワクワクするなんて。最後のみんなのカオスな会話の中クヌートの母がアカッシュに向かって「あんた何なの?」アカッシュ「クヌートの恋人です、あなたは?」というのに笑ってしまった。多分ここまで読んだ方ならこの笑いをわかってくれると思うのだけど!続編の『星に仄めかされて』が楽しみ。
    「薄暗い空間ならば、近くにいる人たちと薄闇の中で曖昧に結ばれている。貧しさとか日々の苦労とかを共有して。でも明るすぎる光に照らし出されたら、わたしはわたし、あなたはあなたで孤立してしまう。(以下略)」こういうものの

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    2025年10月30日
  • 星に仄めかされて

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    ネタバレ

    シリーズ2作目。
    ほとんど旅行先の台湾にて読んだものの、帰国してようやく読み終えました。
    Hirukoのように、帰る国のない旅ではないとはいえ、飛び出す気分を味わえて楽しかったです。

    ムンン、ムーンで月読尊なのかな……須佐之男がようやく喋ったかと思いきや。
    アカッシュは相変わらず軽やかで、意外とノラも柔軟なところがあることに気付きました。

    船で、いよいよ海に出るのかな。
    3部作最終巻が楽しみです。日本がどうなってるのか、ドキドキだけれど

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    2025年09月30日
  • 犬婿入り

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    『ペルソナ』では、複数の国を行き来する浮遊感を味わうことができた。『犬婿入り』では、民話が日常へ侵入するさまが、これほどあっさりと描かれるのかと驚いた。

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    2025年08月29日
  • 百年の散歩(新潮文庫)

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    ネタバレ

    よく分からんけど、言語に精通した方の文章だ〜!となった。これはエッセイではないけれど、色々なことに造詣が深い人の視点だと、こんなふうに世界が見えるものなのか。なんだか忙しなくてすごいなあ。面白かった。

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    2025年08月26日
  • 地球にちりばめられて

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    ネタバレ

    面白く読んだのに、いざ感想を書こうとするとまとまらない…まとめられない。

    消滅した国の言葉を話す人を探す旅。
    消滅した国を故郷に持つHirukoは、独自の言語「パンスカ」(汎スカンジナビア語)を作り出して喋っている。その言語に興味を持ったデンマークの言語学者クヌートを筆頭に、旅の仲間が増えてく……
    旅のきっかけや目的がハードで、手掛かりを掴んだと思ったらそうすんなりといかず…ですが、切実さよりも光や和気藹々を感じています。今のところ、かもしれないけれど。

    HirukoとSusanoo、古事記の神様から付けられてるとしたら、この先はもっと大変なことになるのかなぁ。
    ナヌークが開いたHPが、し

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    2025年08月19日
  • ポケットマスターピース01 カフカ

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    カフカの短・中・長編小説が12編と、公文書に書簡集が収められている。
    カフカがどんな小説を書いたのか、どんな人物だったのかを知るには好個の一冊。

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    2025年06月25日
  • 雪の練習生(新潮文庫)

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    文芸誌で紹介されたため購入。
    冬に再読してみたいです。文体は好きですが、全体的にふわふわとしてよくわからない印象でした。

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    2025年06月12日