多和田葉子のレビュー一覧

  • 海に落とした名前

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    短編集、文句なく面白かったです。

    エクソフォニーでホモエロティックな三人の男が舞台の上でくるくると入れ換わる「時差」。笑うとこなどないのに、なんとなくスラップスティック。最初に自分が”盆回し”をイメージしちゃったからかも。

    しかし、なんと言っても表題作!気づいたら自分も名前を失くしてしまっていた!

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    2013年05月23日
  • 海に落とした名前

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    始めは「何だこれ?」と疑問符だらけで読んでいたが、この不思議な感性に慣れると次第に虜になる。
    無機質で知的な言葉の遊戯。

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    2013年01月28日
  • 犬婿入り

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    「犬婿入り」を初めて読んだとき、饒舌体っぽいことばの流れ方や、生臭いにおいがしてきそうな雰囲気がすっごく好みやと思ったんですが、べつにそーいう文体の人ではなかったとゆーことに後から気付きました。
    でもやっぱり多和田さんも、笙野頼子とか町田康とか(ぽいと思ったんだよーう)、ことばを武器にことばと戦う作家さんやった。
    「ペルソナ」は、無意識な部分をえぐってくれてやるせないきもちになりました。綺麗事言うとる場合やないよ。

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    2013年01月04日
  • エクソフォニー 母語の外へ出る旅

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    世界を「魚になって」動き回っている多和田葉子だからこその文学論。説得力も違う。現代のあらゆる文学を考える上で刺激的。

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    2012年11月18日
  • 旅をする裸の眼

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    異国へ迷い込み、流されていく女性の生を追う。

    眼差しには権力が宿る、という言葉があるように、人の視線には常に意味が込められます。「裸の目」という表題はそうした眼差しの意味を排した、あくまで説明的というか冷徹に出来事が語られていくこの本をよく表していると思います。
    過酷でドライな内容です。なかなか無い雰囲気の本なので戸惑いつつも、その独特さに惹かれました。

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    2012年10月22日
  • 海に落とした名前

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    ベルリンで日本語教師をする日本人マモル、
    ニューヨークでドイツ語を教えるドイツ人マンフレッド、
    東京で漫画家を目指すアメリカ人マイケルの三角関係。
    「時差」
    稚内からサハリンへ渡りガガーリン公園を、運動場を、丘を見て
    戦争の残滓を見つける
    「U.S.+S.R. 極東欧のサウナ」
    全てが合理化されて部下とは顔を会わせない女社長の麻美は
    家ではみみちゃんを可愛がり老齢の克枝に手を焼いている
    「土木計画」
    乗っていた飛行機が不時着して私は機内に荷物と記憶を置いてきてしまった。
    残されたのはポケットいっぱいのレシートの束だけ。
    担当医の甥の後藤とその妹の三河と共に推理を重ねる
    「海に落とした名前」

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    2010年12月26日
  • 球形時間

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    あまりにも読みやすくて拍子抜けしてしまうほどですが、
    登場人物たちの妄想や、相互の交わりを考えると、
    読み終わっても噛み締めるように心に残っています。

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    2010年11月11日
  • ヒナギクのお茶の場合

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    ドイツ在住の芥川賞作家、多和田葉子。
    いま個人的に一番気になる人。彼女のエッセーは読んだけど、文学作品を読むのは初めて。

    どの短篇も独特の不思議世界が構築されてます。
    この世界観と言葉の感覚かなり好きです。
    クセがあるので好みは別れそうだけれど。

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    2010年05月19日
  • ヒナギクのお茶の場合

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    緑の髪の舞台美術家と小説家のわたしの交友を描いてえもいわれぬ
    可笑しみを湛えた表題作、恋愛小説ぐるいの少女が“ボクトーキタン”
    を追体験する「所有者のパスワード」ほか全8篇。日本語小説の閾を
    見据えたスリリングな最新短篇集。 第28回泉鏡花文学賞。

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    2009年10月07日
  • 海に落とした名前

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    記憶がない。自分の名前がみつからない。手がかりは、ポケットの中の
    レシートだけ。スーパー、本屋、ロシア式サウナ…。眩暈と笑いが渦巻く
    短篇集。表題作のほか、「時差」「土木計画」など全4篇を収録。

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    2009年10月07日
  • 海に落とした名前

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     多和田作品を読むのはこれで3作品目。ドイツで暮らし日本語で綴る作家らしく、軽やかで不可思議で面白味をたたえた作品集です。4編収録。 ベルリンの日本人マモル、ニューヨークのドイツ人マンフレッド、東京のアメリカ人マイケルが過ごす3人3様のとある一日の様子を切り取り「時差」を描きながら同時に、恋愛に対する温度差、片思いをも含みを持たせて描いているところが興味深い「時差」、視野人物の思考をありのままに忠実に描いて、ヘンといえばヘンだけど、不思議な面白味がある「U.S.+S.R. 極東欧のサウナ」、まさに「海に名前を落としてしまった」私が、名前を取り戻そうとする表題作の“私のポケットに突っ込まれたまま

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    2011年09月07日
  • 雪の練習生(新潮文庫)

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    GOAT、特集の『愛』で、上白石萌音さんがこの本を紹介していて読みたくなり

    表紙をみないで欲しい
    という記述に基づいて、信頼できる人に買ってきてもらいました

    結果、最初ずっと何かの違和感を感じ
    中盤から、これはもしや……?
    そう思い始め、読み終わって表紙を見て確信

    なるほど〜!
    これはとても美しい物語
    すべてを知って、もう一度読み直したくなる物語です

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    2026年01月03日
  • エクソフォニー 母語の外へ出る旅

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    ネタバレ

    「その場所にしかない奇妙な地方性が濃密になる瞬間が大切だからこそ、国境を越えたくなる」というのは私も感じていたことを言語化してくれたようで衝撃を受けた。

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    2025年12月29日
  • 雪の練習生(新潮文庫)

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    熊は熊でありながら、現実の熊とは違う、でもやっぱり熊、というふわふわとした状態のまま物語が進んでいく。足元がおぼつかない、軽い船酔いのような奇妙な感覚。

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    2025年12月16日
  • 献灯使

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    ネタバレ

    世界観や設定が斬新かつ広袤で、読み進めてもよく分からない作品だった。
    おおまかにまとめると、大厄災に見舞われ、ネットも外国語も無くなった鎖国社会のディストピア日本を生きる身体の弱い子供と面倒を見る老人の物語なのだが、果たしてそのような解釈で合っているのかもわからない。
    ただ、「多和田葉子語」ともいえる独特な言い回し、これが私がとても好きだった。なんというか、詩的で、皮肉が効いてて、かつ難解すぎず、絶妙な諧謔を与えてくれる。

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    2025年12月08日
  • 献灯使

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    言葉遊びが面白いSF。ダークで不思議な世界観。描写する比喩が具体的で新鮮。どうやって翻訳されて海外で出版されたのか気になる。

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    2025年12月06日
  • 地球にちりばめられて

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    留学中に祖国(おそらく日本)が消滅し、帰る場所を失った女性Hirukoが、独自に生み出した言語パンスカを操りながら旅先で出会った仲間と共に母国の言語を話す人を探す旅に出る。

    言葉が通じないことの恐怖と通じない故の自由さ、両方が見えた気がする。
    入り口はSFだったのに、読み進めると「文化とは?」「言語とは?」と哲学の深みに連れて行かれたような…言葉の意味や自分はどこまで自分なのか?なんて普段は考えもしない方向に舵を切られて読みながら沸騰しそうだった。
    派手な未来描写はないのに、“今ある世界の延長かもしれない世界”のように見えて、読み終わってからも得体のしれない怖さがじわじわ近寄ってくるような感

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    2025年11月29日
  • 犬婿入り

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    日本語表現として普通じゃないことは分かる。あと,「ペルソナ」は三人称小説であることに加えて,視点が動くのでその点も斬新かもしれない。
    ドイツで博士号取れるくらいのドイツ語力とネイティブ日本語を,どちらにも寄せずにぶつけるとこういう風になるのか。著者が言語に自覚的であることは伝わってくる。
    話としては正直よく分からない。やっぱり純文学は難しい。

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    2025年10月31日
  • 雪の練習生(新潮文庫)

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    GOATでオススメされていたので読んでみた。
    リアル熊なのか、カフカのような比喩的なものなのかわからないままふわふわと読み進めていくとカラクリがいくつも仕掛けられていることに気付く。

    トスカの章が1番好みだったかな。
    あ、そういう視点だったんだ!?みたいな。
    クヌートの章は1番読みやすかった。
    リアルとフィクションが上手く融合されていた優しい作品。

    タイトルはどういう意図なのかな?

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    2025年09月27日
  • 献灯使

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    どの作品も、何か重大な危機があったあとの世界ではあるが、何があったのかはよくわからない。その結果の状況を描いているようだ。
    不確かな中で起きていることは、不可思議で、これから何が起こるかもわからない。
    そんな不安定な状況で、人はなにを話し、どう行動するのか?

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    2025年09月15日