多和田葉子のレビュー一覧

  • 研修生

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    淡々と、ダラダラと章分けもなくドイツの日常の暮らしと小説書き始めた動機。1980年代のインドの描写、洗濯屋など何も変わっていないのに驚き。花火の描写は流石だけど。

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    2026年01月11日
  • 雪の練習生(新潮文庫)

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    GOAT、特集の『愛』で、上白石萌音さんがこの本を紹介していて読みたくなり

    表紙をみないで欲しい
    という記述に基づいて、信頼できる人に買ってきてもらいました

    結果、最初ずっと何かの違和感を感じ
    中盤から、これはもしや……?
    そう思い始め、読み終わって表紙を見て確信

    なるほど〜!
    これはとても美しい物語
    すべてを知って、もう一度読み直したくなる物語です

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    2026年01月03日
  • エクソフォニー 母語の外へ出る旅

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    ネタバレ

    「その場所にしかない奇妙な地方性が濃密になる瞬間が大切だからこそ、国境を越えたくなる」というのは私も感じていたことを言語化してくれたようで衝撃を受けた。

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    2025年12月29日
  • 雪の練習生(新潮文庫)

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    熊は熊でありながら、現実の熊とは違う、でもやっぱり熊、というふわふわとした状態のまま物語が進んでいく。足元がおぼつかない、軽い船酔いのような奇妙な感覚。

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    2025年12月16日
  • 献灯使

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    言葉遊びが面白いSF。ダークで不思議な世界観。描写する比喩が具体的で新鮮。どうやって翻訳されて海外で出版されたのか気になる。

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    2025年12月06日
  • 地球にちりばめられて

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    留学中に祖国(おそらく日本)が消滅し、帰る場所を失った女性Hirukoが、独自に生み出した言語パンスカを操りながら旅先で出会った仲間と共に母国の言語を話す人を探す旅に出る。

    言葉が通じないことの恐怖と通じない故の自由さ、両方が見えた気がする。
    入り口はSFだったのに、読み進めると「文化とは?」「言語とは?」と哲学の深みに連れて行かれたような…言葉の意味や自分はどこまで自分なのか?なんて普段は考えもしない方向に舵を切られて読みながら沸騰しそうだった。
    派手な未来描写はないのに、“今ある世界の延長かもしれない世界”のように見えて、読み終わってからも得体のしれない怖さがじわじわ近寄ってくるような感

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    2025年11月29日
  • 犬婿入り

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    日本語表現として普通じゃないことは分かる。あと,「ペルソナ」は三人称小説であることに加えて,視点が動くのでその点も斬新かもしれない。
    ドイツで博士号取れるくらいのドイツ語力とネイティブ日本語を,どちらにも寄せずにぶつけるとこういう風になるのか。著者が言語に自覚的であることは伝わってくる。
    話としては正直よく分からない。やっぱり純文学は難しい。

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    2025年10月31日
  • 雪の練習生(新潮文庫)

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    GOATでオススメされていたので読んでみた。
    リアル熊なのか、カフカのような比喩的なものなのかわからないままふわふわと読み進めていくとカラクリがいくつも仕掛けられていることに気付く。

    トスカの章が1番好みだったかな。
    あ、そういう視点だったんだ!?みたいな。
    クヌートの章は1番読みやすかった。
    リアルとフィクションが上手く融合されていた優しい作品。

    タイトルはどういう意図なのかな?

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    2025年09月27日
  • 献灯使

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    どの作品も、何か重大な危機があったあとの世界ではあるが、何があったのかはよくわからない。その結果の状況を描いているようだ。
    不確かな中で起きていることは、不可思議で、これから何が起こるかもわからない。
    そんな不安定な状況で、人はなにを話し、どう行動するのか?

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    2025年09月15日
  • 犬婿入り

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    ネタバレ

    プロ向けの小説という印象の作品。
    視点は面白いし、価値観を揺さぶってくる感じも悪くないが、読み終わった後の満足感はあまりない。
    読んでも読まなくてもよかったなという感じ。

    ペルソナ
    ペルソナとは能面のことらしい。
    人種や国民性についてステレオタイプな価値観を持つ人々がたくさん登場する。日本人は能面のように表情がなく感情が読めないと言われる。
    道子が混乱して街を歩き回るところはカフカを想起させた。

    犬婿入り
    犬がお姫様の尻をなめるという「犬婿入り」という民話は本当にあるのかどうか。その話をした北村みつこの家に、何やら犬っぽい太郎という男が住み着いて犬っぽいことをする。

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    2025年08月21日
  • 旅をする裸の眼

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    これはかなり読み手を選びそうな感じがした。各章は主人公の生活と女優カトリーヌ・ドヌーブが出演している映画の話が出てくるが、最終章はそういった描写はなく、映画の登場人物の名前(ダンサー・イン・ザ・ダーク)から始まるから、現実のお話なのか映画のお話なのか全くわからない(知っている人だけが気づける?)。おそらくそれを狙って書いているんだろうけども。

    じゃあ予備知識なしだと何も楽しめないのかというとそうでもないと思う。それは『旅する裸の眼』は社会主義国家のベトナムからドイツやパリを移動し、時代の移り変わりによって変わった価値観(ベルリンの壁崩壊やパスポートなしで移動できるようになった欧州など)を主人

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    2025年07月16日
  • 犬婿入り

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    芥川賞受賞作『犬婿入り』と芥川賞候補作「ペルソナ」の2篇。
    「ペルソナ」の方が個人的には好きです。作者が体験したかもしれない様々な出来事・観点みたいなものが出てくるのだけど、ドイツから見たアジアというくくりだったり、そのアジアの中でも日本が他のアジアの国々の人をどう思っているかだったり。同じアジア、もっと広く見れば同じ人間であるのに境界があるかのような(いわゆる差別的なもの)お話が興味深かった。最後は主人公が仮面(ペルソナ?)をかぶり街を練り歩くときドイツの誰も彼もが主人公を日本人として捉えなかったというのは分かりやすいオチっぽく感じるけど、好き。

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    2025年07月07日
  • かかとを失くして 三人関係 文字移植

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     どことなくズレた人たちと、ズレた世界で起こる不思議な出来事の数々。
     何なんだ、この妙な展開の話はと思いながらも、不思議と心地良い文章の魅力で読み進めてしまう。

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    2025年06月19日
  • 球形時間

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    最後、寝ぼけながら読んだので良く理解できてなかったので翌日ラスト数ページを読み返す。
    普通に見せかけておいて、最後の急速な展開がなかなか面白い作品。
    イザベラ・バード、久しぶりに読み返そうかな

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    2025年05月12日
  • 雪の練習生(新潮文庫)

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    自分初の多和田葉子作品。全米図書賞受賞の帯に惹かれて購入。
    あまり先入観なく読みはじめたためか、どういう設定なのか、誰が語っているのか、よくわからなくて戸惑い、すぐには入り込めなかった。読む手が止まらなくなったのは、最後のクヌートの章になってからだった。
    ちょっと不思議でありえない話だから、一種のファンタジーなのだけど、人間社会を見つめるクマたちの視点は真理を突いていて、考えさせられる部分も多かった。

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    2025年03月15日
  • 星に仄めかされて

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    長編三部作の第二弾。Susanooは言葉を取り戻せるのか、HirukoはSusanooと言葉を分かち合えるのか。淡い恋心のようなものが複雑に絡み、アイデンティティがゆらぐ。日本という島国にいると、国をまたぐことがあえてわざわざ国を越えることを意味するが、欧州における国から国への移動というのは、電車や車やバイク、飛行機、あるいは徒歩で割と気軽に気楽に越えられるものだ。だからといって、思想や言葉までは軽々と越えられない。だから面白いんだけど、時と場合によってはやっかいだなとも思える。

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    2025年02月23日
  • 犬婿入り

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    『ペルソナ(能面)』
    ドイツに住む日本人である姉弟の物語。日本人である主人公は、東アジア人と一括りにされ、ドイツ人に偏見の目で見られる。いくら活躍しても日本人というだけで、婉曲的にであるが、侮蔑的な屈辱を味わったイチロー選手やダルビッシュ選手を思い出す。主人公は他者が日本人に期待する能面を被って街へ出る。その時やっと自分自身が自由な感覚を取り戻す。強い言葉を持った一人の人間として。

    『犬婿入り』

    「異類婚姻譚」(人間以外の存在と 人間とが結婚する説話の総称)をベースに書かれている。ありえない話なのに、あれ?これ、もしかしたら犬が入ってる人間?それが信じられないくらいリアリティをもって物語が

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    2025年02月22日
  • 雪の練習生(新潮文庫)

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    シロクマ3代に渡る物語。熊なのに思索し、話し、自伝を書くのだが、違和感なくストーリーにのめり込む感じ。人に振り回され、ベルリンの壁崩壊などの世情に翻弄され、人によって囲われた世界から、外の世界を夢見る刹那さが漂う。2025.2.4

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    2025年02月04日
  • 地球にちりばめられて

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    多和田さんが紡ぎ出す物語は捉えどころがない。ファンタジーではない。SFでもない。ミステリでもサスペンスでもない。なのに、どこかその全部の要素を内包しているように思える。留学中故郷が消滅しまった女性Hirukoは日本人であることは間違いないが、本当に日本人なのだろうかと揺らぐ。不思議な縁で旅をすることになったHiruko、クヌート、アカッシュ、ノラ、ナヌーク、Susanoo。それぞれの語り口で語られる彼ら彼女らの事情。彼らはどこにむかおうとしているのだろうか。

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    2025年01月19日
  • 献灯使

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    ネタバレ

    現代SFというのかな? 大災厄に見舞われ鎖国に舵を切った日本。老人は死ねない、若者は病弱で長生きできない、東京は汚染されているという世界での老人と曾孫の話が『遣唐使』。現実と虚構の狭間にある分、どうしても説明的に感じるけれど嫌味はない。『韋駄天どこまでも』のように漢字を分解して語るのは翻訳するとどうなるの?と考えると日本人だから楽しめる特別感もあった。世界観は他にないんだけれど、私の場合把握するのに気を取られ置いて行かれる感じがあって、そこまで素敵!好き!とはならなかった。

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    2024年12月27日