高橋洋一のレビュー一覧
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借金1000兆円というが、その実体はどうなのか?
どういう対応が良いのか?
今巷で言われていること(国債が暴落する、日本が破綻するなど)の何処が問題なのか。
日銀の考え方
等々が書かれているが、この著者が言いたいことは次の二つだろうね。
第一には
「言いたいことがあるならデータを示せ!」
データ。つまり、過去の蓄積だ。
現在のシミュレーションも含むと言いたいが、シミュレーションなど過去の蓄積があるから出来ることで、これも過去の蓄積に含むと言うべきだろう。
著者は
「人間は忘れやすい生き物で、そのとき、その場で自分の都合のいいように考えてしまう。今まではそうだったか -
Posted by ブクログ
なかなか自分で考えるということは難しいもので、
考えているつもりになっているだけかもしれません。
読んでなるほどと思うことが
正しいことなのかわかりませんが、
なるほどがいっぱい詰まっている本です。
理系頭の私には
シンプルにコストベネフィット分析というフレーズは
とてもわかりやすい。
コストはいくらですか?
ベネフィットはいくらですか?
じゃぁ比較してやりましょう、
やらんときましょう。
基本的にただこれだけ、
これに反論する余地はないといえましょう。
2010年発行なので
民主党の政策にたいすツッコミなのですが、
だからといって考え方の中身は風化するものではありません。
年金問題 -
Posted by ブクログ
本書を読むと、一般国民は、マスメディアの報道を本当だと思いがちだが、産業界最大の既得権益者たちであるマスメディアの報道は、日本記者クラブの弊害もあって官僚たちの情報操作に活用されている面が多々あるということがわかる。
消費税増税問題、デフレ問題、TPP問題など、何が真実なのか、というよりも何が一番納得性が高いのか、高橋氏のような論者の本を読むのも、自分の思考の手助けになるので、お薦めしたい。
グラフによるプレゼンについては、個人的には、良くも悪くも、どちらにも情報操作に使えるわけだから、グラフを使ったからといって、より真っ当な主張になるとは思えない。 -
Posted by ブクログ
消費増税は必要ない!?新聞やTVしか見ていない人から見たならば、まったくの笑い話にしか聞こえないだろう。
元財務官僚であり小泉内閣時に政府の要職も歴任した高橋氏は財務省の裏側を知り尽くした、数少ない論客だ。
膨大なデータや数字、グラフ、で増税する必要性のなさを説明するその姿勢に、感情的な好き嫌いが入り込む余地はない。
その他、日本は破綻寸前との報道は間違いである、とか通貨供給量の少なさがデフレの原因である、と独自の視点から持論を展開する。
人が人を判断するとき、一面だけ見て判断する人はほとんどいないだろう。
しかしこと政治や経済の問題になると人はマスコミの一面的な報道を鵜呑みにする。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ今、日本はGDPの7%、35兆円にのぼるGDPギャップを抱え、高失業率とデフレに苛まれている。政府・日銀の財政・金融によるマクロ経済政策は一刻の猶予もない状況下にある。ところが、日銀はと言えば保身、プライド、つまらぬ内規に拘泥し金融緩和を怠りデフレを野放しにしている。官僚も国益そっちのけで省益の追求、天下り先の確保、権益の拡充に奔走するばかり。民主党政権にいたっては官僚の暴走を止めるどころか、右往左往し日に日に言い包められているような有様。さらには、前政権で進めた郵政改革さえ後退させ揺り戻し我田引水に暗躍する亀井静香など旧来型代議士の跋扈。危機感の欠片さえも持ち合わせていない我利我利亡者らに国
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Posted by ブクログ
似たようなタイトルの本は何冊も出ていて、「世論調査はサンプリング内容に要注意」「棒グラフは縦軸の数字に注意」のレベルのものが多いけれど、この本は、そこよりはもう少し深いところを指摘してくれている。数学・統計をバックグラウンドに、大蔵省や官邸での現場経験もあって「信頼できる」感が強い。
「主観確率 vs 客観確率の使い分けが大切」という点や、ベイズの定理を丁寧に説明してくれていた点は、ためになった。後者をこうやってわかりやすく説明する書籍にはなかなか出会ったことが無い。
後半は、タイトルとは関係なく、震災復興や原発対応で政権や官僚組織を批判しつつ、建設的な私案を語るという内容。やっぱり「 -
Posted by ブクログ
以前より国家としての金の出入りについては興味があり、それが人の目に触れないのは、白日にさらされると困る人間がいるからだろうと思っていた。
本書は、バランスシートという形で、まさに人目に触れない国の資産を指摘しており、国家の財政に対するもやもやを晴らしてくれた。
本日、消費税増税の大綱が閣議決定され、今後法案が提出されようとしているが、政治家も含め有権者は、このバランスシートを知る権利があり、そのうえで自分たちが収める税金の集め方・使い道を考え直すべきである。
この本の内容が本当に正しいかどうかも含め、国民の議論の俎上に載せることを望む。