あらすじ
タカハシ先生に聞いてみよう! ・デフレと円高はなぜ良くないの? ・借金が973兆円もあって、日本は大丈夫なの? ・年金は積立方式にすればいいんじゃないの? ・再分配政策がうまくいけば、経済成長しなくてもいいのでは? ・スウェーデンみたいに、消費税を年金の財源にすればいい? ・法人税ゼロは大企業優遇じゃないの? ・地方分権って、いったいどういう意味があるの?【光文社新書】
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Posted by ブクログ
etcを管理するのは道路システム高度化推進機構という財団法人で国交相の天下り
etcの機能は役所のせいでハイスペック、95パーセントは使われていない
児童手当自体は、諸外国でもなされているまっとうな政策
周波数オークションはとてもいいはずだが、マスコミの猛反対があるのでマスコミは取り上げない。
Posted by ブクログ
高橋先生のわかりやすい経済書です。少し古い書籍ですが、教育のバウチャーチケットなど、今でも現実に議論されていることが論じられています。10年以上前に指摘されていて、おそらく本内容は今でも変わらないのでしょう。社会の問題点をザクッと理解するための良書でした。
Posted by ブクログ
日本の抱える問題を高橋さんの視点で読み解く。ここで掲げられている問題についてもっと深く掘り下げていきたい。多くの課題が紹介されている。一番興味を持っている地方分権については紙面が少なかった。税の問題も気になる。政治家の方と話ができる程度に理解を深めたい人のきっかけとなる本。
Posted by ブクログ
なかなか自分で考えるということは難しいもので、
考えているつもりになっているだけかもしれません。
読んでなるほどと思うことが
正しいことなのかわかりませんが、
なるほどがいっぱい詰まっている本です。
理系頭の私には
シンプルにコストベネフィット分析というフレーズは
とてもわかりやすい。
コストはいくらですか?
ベネフィットはいくらですか?
じゃぁ比較してやりましょう、
やらんときましょう。
基本的にただこれだけ、
これに反論する余地はないといえましょう。
2010年発行なので
民主党の政策にたいすツッコミなのですが、
だからといって考え方の中身は風化するものではありません。
年金問題に対するツッコミはよくわかりません、
私は今から積み立てを開始する者が納得いくものにすることが第一だと考えます。
それ以外の人たちは泣いてもらおうで良いと思うのです。
それが社会というものだから
失敗したときに国民であったことは仕方がないことじゃないですかと、
思うのですよ。
折り合いをつけるのはそれからだと思うのです。
私の思う年金は
とりあえず今までいれたお金は一括して返してもらって(笑)
全額税金で良いと思うのです。
一括で返してもらえれば年金は当然へります。
それがイヤであれば返してもらわないという選択肢もありですね。
と
私は思う。
国民総背番号制は
しかたがないかなとおもいます。
よりよい社会の為には必要だと思います。
個人的にはいやですが、
社会のためには良いとおもいます。
法人税は基本的にゼロにしたらいいとおもう。
その理由は本書をご覧ください(笑
法人税ってのは二重課税だということですよね。
私もそう思います。
不公平な税制度です。
それらも含めて
国民総背番号制というのは優れているわけですが、
個人的にはいやです(笑
社会的には良いことでしょう。
Posted by ブクログ
主に現在の日本の経済政策を中心に分かりやすく解説した1冊。デフレや円高の何が問題なのか、自分も人に解説できるほど理解度が高くなかったので、改めて頭を整理するのに役立った。
Posted by ブクログ
昨今の政治・経済問題をビシバシ斬ってます。もうね、この著者が財務大臣屋ったら良いんじゃないかっていう。民主党政権が如何に「素人集団」か、痛いほど分かっちゃいます。今の政権に不安を感じている人、必読です。
Posted by ブクログ
・「世界標準」から外れた日本でしか使っていない「おかしな」考え方(仕組み)を見直そうというのが著者のスタンス。
例)高速道路の無料化 →料金を細かく設定して、利用料をコントロール(ETCを上手に活用)
新規国債発行額、国債依存度 →プライマリー・バランス
→確かに食料自給率のカロリー換算だとかも同類に思える
・年金を賦課方式から積み立て方式に移行するのは無理
→社会保障個人勘定(口座)を創設して、個人単位で税金、年金、医療、介護、生活保護などをひっくるめたシステムを作るべき。(社会保障番号の導入が前提)
→個人単位で、所得の補足の精度が上がる為、法人税は下げても良い(法人税と所得税の2重課税の解消)
Posted by ブクログ
全体的な評価としては、読みやすい本だったように思う。
この本は約30程度の政治トピックスに関して解説や著者の意見が述べられているのだが、
1:個別トピックスの説明はわかりやすく、また自分の意見を基準を示して述べているので読みやすかった
2:大きな構成として、トピックスが五月雨式だったりレベル感がバラバラだったので、全体像をとらえるのが難しかった(もしかすると無いかも)
文章の書き方としては、民主党の政権獲得以降の政治的なトピックス(高速道路無料化や子供手当などの財政トピックスから成長戦略)に対して、マスコミが取り上げるような国民視点の疑問をスタート地点として、著者の解説とそれに対する意見・視点が述べられている。
約30にわたる個々のトピックスに対しては、その解説もわかりやすく(日常的にニュースを見ていればだいたい理解できる程度)、著者の意見もコストベネフィットの考え方や、効率性では行政は市場を上回る事が出来ないという経験則に基づいており、基準が明確でわかりやすかったような気がする。
Posted by ブクログ
とにかくテンポよく日本の大問題を面白く解説している。
感情論ではなく、世界標準の方式を導入すれば、こういう決着の方法もありだろうと説く。
いいか悪いかを論じるのではなく、コストとベネフィットを計算すればこうなるのだと。
東大理系卒の元財務官僚。
とにかく、明快でした。
Posted by ブクログ
日本が抱える様々な問題に対し、コスト・ベネフィット分析(投下するお金に見合った利益が得られるか)と、世界標準というアプローチで筆者の考えが述べられています。
コスト・ベネフィット分析もそうですが、筆者は問題を倫理的、情緒的に捉えるのではなく、はっきりとした数字を提示しながら論じるので説得力があります。
Posted by ブクログ
シンプルかつロジカルに考えられた日本の大問題。タカハシ先生の手にかかると“大”問題の本質が非常にクリアになってくる。
また元財務官僚だけあって、官僚独特の思考原理・行動原理にも精通。新聞・雑誌・テレビなどが報じない・論じない(報じられない・論じられない?)問題も非常によくわかって、勉強になる。
第1章が異様に長く、続く第2〜4章までが短い構成のアンバランスが気になったので、☆1つ減らしたが、5つ☆でも良いかと思う。
Posted by ブクログ
基本的な問題について経済学の立場から議論しているうちは、論理も明確で、すっきりしているのだけれど、具体的な問題になると、とたんに根拠があやふやになってくる。紙面の限界なのかもしれないけれど。
Posted by ブクログ
元官僚の著者が文字通り、日本の政治上の主に財政赤字の問題についてシンプルに記述した一冊。
ただ、震災前なので震災についての記述は一切なく。
著者の言う通りにすれば全てうまくいくかは別として、政治・経済に疎い人間でもわかりやすく書いてあるので、お勧めの一冊。
Posted by ブクログ
最近テレビや新聞のニュースを見る機会が減ってきている私にとって、「日本の大問題」は何なのか、また、その「解決策」が何なのかがあまり認識できていません。この本の著者は以前に「さらば財務省」という本も書かれた財政通でもあり、難しい問題を分かりやすく解説しています。
難しい問題を難しく書くのは多くの人がやっていますが、易しく解説するには本質が分かっていなければできないと思います。この本は普段、新聞だけを読んでいては認識することのできない視点で書かれていて、私にとってはためになる本でした。特に、日本政府がドル買いをするという具体的な内容(=短期国債を発行)は初めて知ったこと(p79)でした。
以下は気になったポイントです。
・アメリカの高速道路が「フリーウェイ」と言われるのは、立体交差になっていて交差点等でストップすることから解放(フリー)されている意味であり無料ということではない(p21)
・最後には予算は必ず仕上がる、その手段は、1)赤字国債、2)埋蔵金使用、3)予算の組み替え、である(p27)
・政治主導と、前政権のシーリング(予算の上限)否定にこだわった民主党の姿勢は、タガの外れた予算という大失点となった、さらには過去最大の国債発行額の抑制や事業仕分けにおいて財務省に大きく依存するようになった(p32)
・児童手当の廃止で大喜びしたのは、都道府県と市場村、年間7000億円の負担から解放された(p36)
・雇用保険で巻き上げたお金は、雇用能力開発機構等の天下り団体で無駄使いされた、581億円の建設費をかけ、毎年10億円の赤字をだして6年で閉鎖した「私のしごと館」が典型(p45)
・日本の電波利用料収入が653億円、その大半は携帯電話キャリアが負担していて、テレビ局はわずかに38億円、周波数オークションは携帯電話、テレビ業界ともに反対している(p50)
・GDPギャップが40兆円もある状態では、デフレが続くのは当たり前、「デフレは安くなっていい」というのは大きな誤解、良いのは3~5%程度のマイルドインフレ(p55)
・中長期の為替の動きについては、説明可能、長期の動きについては「購買力平価=ビックマック指数」という物価から、中期については「金利差」から可能(p67)
・リーマンショック後の2008年10月、日本は欧米の中央銀行による0.25%協調利下げに参加しなかった、これにより日本の金利は相対的に高くなったと判断されて、円高・株安となった(p75)
・2003年から2004年にかけては大規模な円売りドル買いが行われた、実際には、アメリカ国債(ドル建て)を買う、そのために財務省は外国為替資金証券という短期国債を発行する(p79)
・国際収支の常識方程式:経常収支+資本収支(民間がもつ債権)+外貨準備(公的機関が持つ債権)の増減=ゼロなので、経常収支の黒字は、資本収支か、外貨準備のマイナスとなる(p84、86)
・国債金融政策において、1)固定相場制、2)独立した金融政策、3)自由な資本移動、のうち同時に2つしか実現できない、多くの先進国では2)と3)を守るために1)を放棄、中国では、1)のみを選択、2)3)を放棄している(p89)
・日本のバランスシートによれば、800兆円の借金と同時に、500兆円の資産がある、そのうち300兆円は赤字国債(特殊法人への貸付金、出資金)、200兆円は道路や役所の建物である(p120)
・300兆円の債務超過となるが、国の場合には債務を返済できないことを意味しない、それは国には「課税金」があるから(p121)
・歳入=税収等+国債発行額、歳出=国債費+一般歳出、歳入=歳出なので、税収等-一般歳出=国債費-国債発行額=プライマリーバランスである(p124)
・日本がノーマルな成長をすれば(名目GDPが4%程度)、国債金利もその程度(4%)になる(p133)
・多くの国で法人税を下げているのは、ITや法の整備によって、個人資産や個人所得の精度の高い捕捉が可能になってきたから(p166)
・地方分権のスタートとしては、特別会計の地方移管が望ましい、例えば、国交省の社会資本整備事業特別会計の中の空港整備勘定を分割して地方へ移譲するなど(p190)
Posted by ブクログ
政治のカラクリを著者の面からの一回答として紐解いてくれた本。序盤が非常に面白かったが、後半は専門用語が多くちとついていけませんでした。ただ、メディアに踊らされる俗人としては、色々気づく点も多く、次回作も期待です。
Posted by ブクログ
正直、経済には疎い。
だが、日本が抱えている問題が非常に大きいことは肌で感じている。
でも、どこがどう問題なのかがつかみきれない。
そんな隔靴掻痒とした感覚を、本書は気持ちよく喝破してくれる。
中央官庁の様々な悪癖、メディアというものがいかに信じられないかという証拠、遅々として進まない金融政策のカラクリなど、本当にタイトルの通りだ。
Posted by ブクログ
日本の政治・経済の問題の解決を意図した本。扱う内容は題名通りシンプルだが、広く浅くといった感じである。
国債発行残高、国債依存度という日本ぐらいでしか使っていない指標で1000兆円という国債発行額が独り歩きしていること、財政破綻や国債暴落の定義があいまいであること、名目経済成長率4%でプライマリーバランスを改善してからの財政再建する必要がある、といった記述は参考になった。
Posted by ブクログ
ちょっと記述が重複し始めたか。
それでも実効性のありそうな提言を採用しない、しょうもない役人のメンツ。
グローバルスタンダード至上主義ではいけないと思うが、ガラパゴスでもいけない、困難な中庸の道を見つけるのがエリートの責務。
Posted by ブクログ
[ 内容 ]
景気対策、年金、社会保障、税制、地方自治…さまざまな問題について解説した一冊。
[ 目次 ]
まえがき 公共事業、やめるべきか続けるべきか、それが問題だ―「八ッ場ダム」を例に
第1章 民主党の政策の大問題(高速道路無料化が天下の愚策のわけ;民主党の政策、「財源不足」じゃないの? ほか)
第2章 社会保障制度の大問題(年金は積立方式にすればいいんじゃないの?;話題の「負の所得税」とは何ですか? ほか)
第3章 税の大問題(法人税ゼロは大企業優遇じゃないの?;話題の「寄付控除」って何? ほか)
第4章 地方分権の大問題(地方分権って、一体どういう意味があるの?;地方分権はいいけど、財源はどうするの?)
[ POP ]
[ おすすめ度 ]
☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
☆☆☆☆☆☆☆ 文章
☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度
共感度(空振り三振・一部・参った!)
読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ)
[ 関連図書 ]
[ 参考となる書評 ]
Posted by ブクログ
新聞やテレビで話題になっているテーマを俎上に載せ、世界標準の観点(著者が一番強調していた)から分析した教科書的な一冊。著者は問題を倫理的、情緒的に捉えるのではなく、数値を根拠として問題を議論しようとしているのでとても説得力があります。公共事業、円高、地方分権、借金など様々な分野を網羅しており、知識の乏しい自分にとってとても有益な一冊でした。
Posted by ブクログ
■日本の問題
1.総務省が周波数オークションに消極的なのは、長らく電波産業を独占してきた新聞社=テレビ局を中心とするメディア業者と、NTTを中心とする既存の携帯電話キャリアが反対しているからです。
2.国の課税権は簿外資産。
3.用語:マンデル・フレミング・モデル(公共投資に経済効果はあまりない。)
Posted by ブクログ
本文はさておき、一読に値するほどびっくりしたのは『まえがき』。
「あれっ、途中から読んじゃった?」
と、思ってページを戻るが、そこにあるのは扉ページだけ。
「じゃ、落丁?」
と、思うけど『まえがき』なるタイトルがあるからには落丁ではないらしい。
助走なし。
許し難いほどの、いきなりな展開。
まあ、こういう本を読むにはアタシが情緒的すぎるのかもしれませんが。
Posted by ブクログ
いろいろ考えすぎるから、難問が解決できやい。よりシンプルに考える必要があり、そのためのベースは費用対効果。費用を効果がうわまわるならば、それはやるべき。
この視点から発想すると、公共事業もシンプルなり、ワケのわからないものが減りに皆にプラスになるものが増える。
Posted by ブクログ
軽い内容の話かと思っていたら、知識の無い私には理解出来ない経済の話が書いてあり難しいです。でも社会人として最低限の知識なんでしょうね。
一回読んだだけでは、理解出来無いので再読します。
国債とか、歳入とかその意味も理解していない自分にはかなり苦しいですが、これを機会に勉強します。
題名からすると、小学生にも理解出来るぐらいのあっさりした内容かと思っていました。
会計の知識の無い私には、最低限の常識人を身につける良い機会になる本でした。
Posted by ブクログ
メモ
・バランスシートを知っているかどうかで社会人になってから雲泥の差がでる。
・会計,簿記,英語だけは十分に学ぶべき。
・会計,簿記を学べばテレビでのでたらめな解説は見抜ける。
・プライマリーバランス=国債費-国債発行額
・世界と公平に比較するためにも,比較基準は共通化しておくべき。日本には,そこは弱い
Posted by ブクログ
● いわゆる「フリーウェイ(freeway)というのは、立体交差になっていて交差点等でストップすることから解放(フリー)されているという意味であって、料金がフリー(無料)ということではありません。アメリカの高速道路には確かに無料区間もありますが、決してすべてが無料ではないのです。
● 流通過程で広く課税することから、一人ひとりがどれだけ負担しているかを正確に把握することはできません。これでは、消費税を財源にして社会保障政策を行おうとしても、負担と給付の公平性がどれだけ実現できるかはわかりません。もし、仮に消費税を年金の財源にして公平性を担保しようとするなら、個人の所得や保有資産に関係なく全国民に一律の金額を支払うということにならざるをえません。
● 法人というのは元々架空の存在です。どうしてそんな架空の存在から税を取るかといえば、個人レベルですべての所得が捕捉できないので、仕方なく取っているのです。
● 法人=企業が稼いだお金はまずそこで働く人の給与として分配されます。あとは株主への配当と内部留保です。配当と内部留保も実は個人が持っている株の株価に反映されるので、個人の資産課税で捕捉できます。これで所得への課税は完璧に行われたことになります。
● 実は、いま多くの国で法人税を下げているのは、ITや法の整備によって、個人資産や個人所得の精度の高い捕捉が可能になってきたからです。そうした裏側の事情を無視して、海外が下がったから日本も下げろというのはバランスの悪い議論です。
Posted by ブクログ
小泉政権下で内閣参事官を務めた著者による、日本の政治・経済問題の解説。自らの立場をコスト・ベネフィット分析と世界標準であり、その視点からの意見だと明言しているので非常にロジカルであり、たとえ賛同できない意見であっても理解はできる。批判の仕方も冷静に事実を述べるにとどまり、決して感情的にならない姿勢に好感を持った。日本の政治の問題は経済原則を理解しない政治家とマスコミ、そして我々民衆にも存在している。現在の日本が抱える問題を解決するアイデアがここにあるような気がする。経済というのは難しく、面白い。よく高負担、高福祉のモデルとしてスウェーデンなどの北欧諸国が上げられるが、どこも人口が日本の1/10以下であり、地方分権の必要すらない特殊な例であることを無視している、という事実は目から鱗だった。