山本太郎のレビュー一覧

  • 失われてゆく、我々の内なる細菌

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    細菌学の大家が、抗生物質の乱用などに伴う人間の細菌バランスの崩壊の危険性を説く。
    腸チフスやHピロリ菌のような人間に病気をもたらす細菌があるが、そもそも生物は細菌と何万年もの間共進化しており、人間に宿る細菌の重量は数キロありどの臓器よりも重い。消化や免疫などで大きな役割を果たしているらしいということがわかりつつある。抗生物質の幼少時からの度重なる使用により、体内の細菌バランスが乱されることが、慢性疾患やアレルギーなどの近年の増加につながっているかもしれないとしている。
    Hピロリ菌では、胃がんの原因とされ駆除されてきたが、実は適切な免疫反応を促すものであるかもしれず、喘息やアレルギー逆流性食道炎

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    2015年11月09日
  • 失われてゆく、我々の内なる細菌

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    あなたは1人で生きているのではない、といわれたら何を思うだろうか。
    人は誰しも支え合って生きている、とか、友達や家族は大切だ、とか、それはそれで言えることだろうが、本書の主題は、もう少し、いやかなり小さい生き物のことだ。小さいけれどもその数は膨大だ。その名は細菌。真菌やウイルスとともに、人の体を住処とする。

    我々の体は30兆個の細胞からなる。一方で、人体には、100兆個もの細菌や真菌が住むという。長い進化の過程で、ヒトとの暮らしを確立してきたものだ。皮膚、食道、胃、腸、口腔、膣。多種多様な菌を抱える私たちは、1人でいても「孤独」ではない。さながら大きな森のように、多くの生き物を抱え、彼らに恵

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    2015年09月10日
  • 失われてゆく、我々の内なる細菌

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    私たちの体内には多くの細菌がいて、共存しながら生きている。どれか失うとバランスを崩し、病気になりやすくなるかもしれない、という話。
    とても面白い。
    その影響の範囲が、糖尿病、自閉症など多岐に及ぶという点は検証しきれていないが、解明されることを期待する。
    便移植というのは強烈だが、効果がはっきりしていて興味深い。

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    2015年08月20日
  • ひとり舞台 脱原発─闘う役者の真実

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    書店で見かけて購入。この人の脱原発活動の根底には、子どもたちを守るという強い信念があるのだなと感じた。

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    2012年09月30日
  • ひとり舞台 脱原発─闘う役者の真実

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    ソフトバンク・孫正義氏の「原発賛成?反対?」のツイートをきっかけに、自分の信念を解放した山本太郎。

    その山本太郎の「原子力のない安全で平和な日本で生きたい」という魂のこもった作品。

    原子力の反対運動を続けるとサヨクだと言われることがあるという、それに対して太郎は人が生きるという問題に右も左もないと答える。むしろ国を愛する、国土を愛するという右翼は原子力で国土が汚染されている今、お前らが怒らんでどないすんねん、と。右翼が支持する石原伸晃などは東電から献金漬けで原子力は安全だという嘘を撒き散らす。


    p193「原発の事故が本当に問いかけてくるもの」より

    ーー
    大平洋戦争末期、ソ連が日ソ中立

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    2012年03月03日
  • ひとり舞台 脱原発─闘う役者の真実

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    前々から中立か賛成の意見は多いけど反対の意見の情報って少ない(マスコミって、絶対的ではなく相対的に説明ってのは具体的になりすぎてだめなのか、そういう報道はしないよな)もあり・・・

    また、ブレない男の生き様に興味を持って読んでみました。

    色々読んでみて思うことがあったので読んでよかった。

    原発問題に少しでも関心があるなら(個人的には関心があるべきだと思うけど)一読をお勧めします。

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    2012年02月18日
  • 新型インフルエンザ

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    [ 内容 ]
    アジアを中心に流行している鳥インフルエンザ。
    病原性の強いこのウイルスが人間への感染力を獲得するのは、もはや時間の問題かもしれない。
    グローバル化が進行する現在の世界において、地球規模の感染症対策を考える際に忘れてはならないことは何か。
    第一線で対策に奔走する著者が多角的な視点から提言する。

    [ 目次 ]
    プロローグ―渡り鳥の死
    第1章 いま私たちの住む世界―「適切な危機感」を共有するために
    第2章 歴史のなかのインフルエンザ―経験・記憶・対策
    第3章 ウイルスとの共生を考える医学へ―生態系のなかで
    第4章 新型インフルエンザにどう対応するか―国境を越えて
    エピローグ―もうひと

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    2011年05月14日
  • コロナ後の世界を語る 現代の知性たちの視線

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    コロナ禍の数年前、未来がわからない時に書かれた文章を一応社会が再び動き出した時に読む。そこには色々な気づきがあると思いました。

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    2023年10月04日
  • コロナ後の世界を語る 現代の知性たちの視線

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    現在2023年4月末。先日、まもなく新型コロナが5類になることが正式決定されたとニュースで流れた。
    この本に掲載されているインタビューや手記は2020年。コロナ禍がいよいよ始まり、おそらく世界中の誰もが、今まで非日常と思ってきたことを日常的なものとしなくてはならないという不安に覆われはじめてきた、そんな時期の発言だ。そのような意味では、更に数年後、コロナ禍を振り返るための格好の史料となりうると思った。
    この本の中で多くの識者たちが言及していたと思うが、人間にとって一番厄介なのは、人間の心の中に生じる差別、偏見、批判なのだ。どのような状況下にあっても生じるこの心の動きに、私たちはどのように打ち勝

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    2023年04月28日
  • 疫病と人類 新しい感染症の時代をどう生きるか

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    文明の発展と共に人類は感染症に直面することとなった。人類の活動範囲が広がるにつれ新たな感染症が現れ、時に人口の大部分を持っていかれる。その度に古い体制はたちゆかなくなり社会は変革した。コロナ後の時代はどのように人類社会は変化していくのであろうか。
    これまでの感染症の歴史の概観をわかりやすく説明されており、ウイルスとどう向き合っていくのか考えさせられる一冊。

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    2022年06月11日
  • コロナ後の世界を語る 現代の知性たちの視線

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    第2弾の方が面白かったから、遡ってこの第1弾も。識者による未来予測だから、概ね似た内容になるのはむべなるかなで、『とんでもないな』って思うことは無い反面、そこまでインパクトの大きい論説には出合えなかったり。ただ、そんな中でも探検家・角幡さんの投稿はかなり移植で、だからこそ際立って面白く感じられた。コロナ突入のちょうどその時期、極地単独踏破を敢行していたなんて、まさにリアル浦島太郎。そんな状況に身を置かれていたとは。色んな意味で得難い体験。面白かったス。

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    2021年12月09日
  • コロナ後の世界を語る 現代の知性たちの視線

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    コロナ後の未来のお話が1年経った今も現在進行形の状況でもフィットする内容でした。専門分野の方達がそれぞれの違った視点で社会とパンデミックの関わり合いがとても参考になりました。今後さらに深掘りしたいですね。

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    2021年06月15日
  • ひとり舞台 脱原発─闘う役者の真実

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    ネタバレ

    ちょうど1週間前の2021.2.13夜のニュース番組を見ていたテレビの画面に映し出された緊急地震速報。

    横浜にいる私のスマートフォンは緊急地震速報を告げるアラームは鳴っていない。

    と思った矢先に訪れた揺れ。

    体感的にもかなり長い時間の横揺れで、思わず倒れそうになったTVを支えながら、まるで海上を漂う小舟に立っているような体験をしました。

    遡ること10年、2011.3.11に東北地方を襲った東日本大震災が発生し、多くの被害と犠牲者が出ました。

    阪神・淡路大震災を兵庫県で体験した私には、TVに映し出される津波の映像に声を失ったのを記憶しています。

    そしてチェルノブイリ以来の原発事故。

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    2021年02月21日
  • コロナ後の世界を語る 現代の知性たちの視線

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    誰もが気になっているだろうし、自分も気になっているコロナ後の社会。それを考えるヒントになりそうだと思って読んでみた。

    読んでみて、やはりコロナ後の世界は誰にもわからないのだという、当たり前だけれどちょっとホッとする自分なりの結論。でも、少なくともコロナ以前に戻ることはないし、新しい社会を作り上げる(あるいは、遠い未来に実現するはずだった社会を、少し近い未来に実現する)ことになるのだろうという予測はたった。

    その時に、どんな未来が待っているのか、自分はその未来でどのように立ち振る舞うのかを、いま考えなければならないという感覚を持った。

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    2020年11月14日
  • コロナ後の世界を語る 現代の知性たちの視線

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    某所読書会課題図書.養老さんとブレイディみかこさんに出てきたブルシット・ジョブとキーワーカーの対比、世界レベルのアイデンティティの創造(p71)、政府とIT企業の連携で見えてくる世界(p77)、国家を超える連帯の必要性(p87)、リベラル層が強権発動を言い募る危うさ(p99)、ケア階級の再認識(p133)、人と会うことの暴力性(p142)、指定感染症への指定とその後の対応(p173)などなど、考えさせられる視点が多かった.

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    2020年10月24日
  • 僕にもできた! 国会議員

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    山本太郎氏の参議院議員生活をルポタージュ風に振り返る内容。経済学者や憲法学者との対談や山本太郎氏への質問コーナーなども盛り込んでいる。
    山本太郎氏の政治家としての行動や政策には個人的に肯ぜられない点も少なくなく、イロモノ的なイメージも先行してしまっているが、本人の信念のもと、誠実に政治家としての職務を全うしているということは本書を読んでよくわかった。行動や政策の是非は置いておいて、山本太郎氏の思いは本物であるように思う。
    特に「第1章 山本太郎にもできた!―意外な「成果」の数々」は、一国会議員が実際に政策を動かす様子が垣間見えて、非常に興味深かった。

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    2020年09月24日
  • #あなたを幸せにしたいんだ 山本太郎とれいわ新選組

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    ネタバレ

    ずっと読みたかったけど、他の消化すべき積読群もあったし、日々の予定もあったから、我慢していた。
    今回のコロナ禍で少しだけど積読本を解消したので、思い切って購入した。一気に読んでしまった。

    昨夏、れいわを追ってきた身としては、収録されている選挙時のスピーチに関しては7割くらいチェックしたんじゃないかな?それでも、あらためて活字で読むと、なんだか見落とし(聞き落とし?)ていたこともあり、なぞりながら発見もありながら読み進めていった。
    インタビューも面白かった。ネット動画やツイッターでおなじみになった方も多いけど、まだあまりそういう情報が出てきていない方もあって、それぞれのバックグラウンドなどを知

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    2020年05月19日
  • 僕にもできた! 国会議員

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    ネタバレ

    ああ、まだ本棚に登録してなかった。
    去年の秋ごろ買って、すでに読んでいた。

    山本太郎が国会で何したの?という人は
    まずこれ読むべし。

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    2020年05月19日
  • 抗生物質と人間 マイクロバイオームの危機

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     あとがきによると,著者にとって,本書は,同じ岩波新書の以下の2冊
    『新型インフルエンザ 世界がふるえる日』
    『感染症と文明 共生への道』
    に続く三部作らしい。このうち,『新型~』はまだ読んでいないのだが,『感染症と文明』との流れはよくわかる。だから,これから本書を読もうと思う方がいたら,筆者の書いた順に読んでみるのもいいかもしれない。
     いや,本書のユニークな長い「あとがき」を読んだあとで,3冊に当たってみるのがいいかもしれない。ネタばらしみたいになるけれども,筆者の意見がより頭に入ってくるんじゃないかな。

     筆者は,感染症を撲滅しようなどとは思っていないし,できるとも思っていない。それど

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    2020年04月24日
  • 失われてゆく、我々の内なる細菌

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    会社の健康診断で、オプションでピロリ菌検査がありますと言われた。陽性だと除菌もしてくれるらしい。ただ何となく面倒くさかったのでことわったのだが、「ピロリ菌の除菌って、なにか反対するような説も出ていなかったか」というのはすこし気になっていた。そうしたら、まさか自分の本棚にそのものの本が眠っていたのを見つけた。

    著者はアメリカの微生物学者で、おそらく医師であると言ってもよいのだと思う。みすず書房の装丁でいかにも難しい本のように見えるのだが、中身はどうしてこなれた語り口のあまり肩のこらない読み物である。医師というのは臨床でさまざまな患者と接するからか、わかりやすく面白い文章を書く人が多いような気が

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    2020年02月10日