仲野徹のレビュー一覧

  • 街場の平成論
    平成元年は1989年、「ベルリンの壁」の撤去が始まった年であり、その後の東西ドイツ統一、ソ連を含めた東側陣営の崩壊、東西冷戦の終結へと向かっていく最初の年であった。また、この年の12月29日には、日経平均株価が38,915円の最高値をつけ、バブル経済の絶頂を迎えている。この年が絶頂であったということ...続きを読む
  • 撤退論
    編者の内田さんは言わずもがな、斎藤さんもユウさんも、その単著では、まんま撤退について論じていたので、本作の内容も推して知るべし。その上で、個人的にもいかに撤退をソフトに行っていくかに興味深々だし、本書を読まない訳にはいかない。政治・経済などの大枠から始まり、だんだんそれぞれの専門分野へと視界が移って...続きを読む
  • エピジェネティクス 新しい生命像をえがく
    エピジェネティクスについて著者が真面目に解説した本。
    いつもは大阪弁丸出しの親しみやすい文章ですが、今回は学術的なトーンです。とても勉強になる。名前は知っているけど、ヒトに説明できるまでには至らない知識について得るには最適と思います。

    エピジェネティクス
    最大公約数的な定義として「エピジェネティッ...続きを読む
  • こわいもの知らずの病理学講義
    病気の成り立ちと、治療薬の成り立ちについて、事細かにわかりやすく説明してくれている本。
    ロビンス『Basic Pathology (基礎病理学)』の24章の章立てに基づき、そのうち8章ある総論の部分から、「細胞の損傷、適応、死」「血行動態の異常、血栓症、ショック」「腫瘍」」の3つの章についての楽しい...続きを読む
  • こわいもの知らずの病理学講義
    勝手に現場の病理医の話かなと勘違いしていた。
    病理学を歴史的に紐解くことはやはり医学のそれを追従することに近いようで
    教養書的な医学歴史の著作と交差する部分も多いが
    癌の概要から種々の具体症例に関しては
    自身や親族のこれからにいずれ結びつく事案として今更ながら知ることも多かった。
  • (あまり)病気をしない暮らし
    こわいもの知らずの病理学講座よりも易しい本であり、随所に著者の愚痴や冗談が入っているので退屈しないで読めます。どちらかというと、エッセイのような印象を受けます。

    個人的に面白かったのは、ダイエットとアルコールのお話です。早速、右手の親指にニコニコマークを描きました。
    たくさんの参考書籍も紹介されて...続きを読む
  • こわいもの知らずの病理学講義
    医療従事者でも学生でもなく、ただの興味から手に取りました。
    さすがに専門用語や、分泌されるホルモンの名前を出されると難しいのですが、まぁこんな感じで、こんな現象が起こる、と理解すれば良いかと捉えています。

    勉強になったのは、貧血の種類のお話です。クラクラして倒れてしまうのは、低血圧だったんですね。...続きを読む
  • こわいもの知らずの病理学講義
    喋っているのをそのまま文字に起こした感じ。語源なども書いてあるので、なるほど〜と思いながら復習できる。
  • ポストコロナ期を生きるきみたちへ
    中高生向けとして編まれた本
    私は三十代のおっさんだが、内田さんをはじめとした学者、活動家の方々がどういうメッセージを送るのか興味深く読めた。
  • からだと病気のしくみ講義
    体の大まかなしくみがとっつきやすい文章でわかりやすく書かれている。
    よく言う血液どろどろなどの言葉が医学的にはそんなに正しくないとか言ったことから、それぞれの器官がどのような働きをするのか、最新の興味深い研究結果まで体にまつわる知識が幅広く展開されている。
    そのため、自分の健康を見直しや学びへのとっ...続きを読む
  • からだと病気のしくみ講義
    子供の頃は何度か入院したこともあり、比較的体のこと、健康のことには詳しい方とは思っているのだが、この本を読んで、自分が病気をしていない臓器に関しては意外と分かってなかったり、知識がアップデートされておらず昔の知識のままでいることも多いなあと実感した。
    コンパクトにまとまっていて、仲野先生の大阪弁の効...続きを読む
  • (あまり)病気をしない暮らし
    医療読み物なのに、一気に楽しく読めるって凄い。確実にがんにならない方法はない、と断言しているのが実に清々しい。それはそうだろうと思いつつ、その理由もわかりやすく説明していて勉強になる。歳をとるほど風邪に罹りにくくなるとは少し意外だった。確かに、免疫がつけば風邪に罹りにくくなるよな。紹介されていた「か...続きを読む
  • 街場の平成論
    内田が、編集した各界の有識者による平成論集。

    日本がアメリカの属国であるということをモチーフに戦後のステージを整理し、かつ平成を総括した内田の洞察には恐れ入った。そして、自分なりの平成論を書いてみたいと思った。

    一通り読み終わり、いろいろな視点があるものだと思う。
    中でも面白いのは、
    日韓平成史...続きを読む
  • ポストコロナ期を生きるきみたちへ
    まえがきに掲載されている「寄稿のお願い」で書かれている通りに、書かれていることは、一人ひとり違った切り口の「ポストコロナ期を生きるきみたちへ」のメッセージ。

    本当に私が中高生だったら、偶然にでも見つけて手に取って欲しい。手に取れるところに存在して欲しい。

    政治学者、疫学者から宗教学者、そしてアー...続きを読む
  • (あまり)病気をしない暮らし

    貴重な存在

    病気や健康にまつわる内容を、幅広く多岐にわたって書かれたエッセイ。関西弁のくだけた文章が読みやすい。
    あらゆる分野が細分化されていく中で、専門家と素人の間をつなげる本は貴重な存在だと思う。考えるためにも、知ることがまずは必要になるわけなので。
  • からだと病気のしくみ講義
    このシリーズの中で一番難しかった!
    けど、心筋梗塞って何?脳梗塞って何?とか思ってたことがわかってよかったし、体ってすごいなあと思った。
    とりあえず、塩分量に気をつけよう。
  • ポストコロナ期を生きるきみたちへ
    ポストコロナ期という題名が気になって読んでみた。
    いろんな著者の考えを知れて興味深い。

    権威にただ従うだけではダメなこと
    自分の頭でよく考えること
    周りの空気に流されなくてもいいこと

    が、いろんな立場の著者から述べられている。

    わかっていても難しいんだけどね、というのが
    大人になってしまった自...続きを読む
  • (あまり)病気をしない暮らし
    病理学講座よりも平易な内容でスラスラ読めた。野口英世のエピソードは意外であった。
    薬は正しく飲む、自己判断はダメだなぁと反省、巻末のプライベートエピソードも役に立ちました。集中して作業するポモドーロテクニックは実践したい
  • 考える、書く、伝える 生きぬくための科学的思考法
    大阪大学の仲野徹教授のゼミを書籍化したもの。興味の湧くテーマを決めて、調べて、問いを立てて、論文としてまとめあげる一連の流れを学生が実践している。実験や研究はしない。誰でもできる「調べて、書くこと」を噛み砕いて説明し、学生にやらせてみて、添削し、推敲を重ねて完成品をつくっている。この「調べて、書いて...続きを読む
  • 考える、書く、伝える 生きぬくための科学的思考法
    従来の詰込み型学習から、自由である反面、態度によって圧倒的に差がつく主体的学習への移行期たる大学入学時。受講生の感想にもあるように、この内容の講義を受けられるのは僥倖かも。プレゼンにしろ論文にしろ、離れたら離れたでどんどんコツを忘れていくもので、そういう意味では、結構復習になりました。自分の今後にお...続きを読む