仲野徹のレビュー一覧
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少子高齢化社会でも経済成長を続けることは、お米が足りないのにおにぎりをもっと作れって言ってるようなものなのかな。無理よね。
まず、無理を認めること。
それから、資本主義社会の外の世界があることを知り、体験し、その世界の間でバランスをとっていくことが鍵だと思った。
・大切なことを持続させるために、我々はこれまでの手法からの撤退を学ぶべきなのである。
・社会の内と外、此岸と彼岸、文明と自然、常識と非常識などなど、二つの原理を行ったり来たりすることで、問題を「なんとなく」暫定的に解決する。これが地に足を着けることである。
・現代における下野とは、他社のニーズを全く気にせず、とにかく徹底的に主観を -
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撤退論。例によって内田樹から寄稿依頼された面々が思い思いに「撤退論」を論ずる。勢い、流れで私も持論を述べたくなるが、テーマ幅広し。一人一人に割かれるページ数が少なく浅い。興味深いのだが〝好奇心のインデックス“程度の本だ。
切り口がそれぞれ。女性疫学者の三砂ちづるが、撤退の英訳withdrawalを、これは膣外射精という意味にもなるが、人口問題に絡めた性行為の撤退として私感を述べていた。少子化問題に対し、避妊を教育する自らへの疑問、近代化され、そもそも性行為の数が減っている事への警鐘。映画やドラマは見るもので、情報化・計画社会により、日常の起伏が減るように、恋愛や性行為がバーチャルのファンタジ -
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斎藤幸平さんの名前があったので読んでみた。
一番心に残ったのは平川克美さんの文章だろうか。会社勤めするようになって当たり前のように見聞きしてきた経済合理性。原価を絞り、無駄を排除して、より低価格の製品を提供する。お客様の要望に応え、お客様が期待する以上の価値を生み出すこと。製造業をはじめ、経済はそのようにして成長するものだと思っていた。
しかし、現在は総供給が総需要を上回っている状態。必要ないものを売るための広告やマーケティングなど、ブルシットジョブ(この本で言及してる人の多いこと!)が蔓延し、限られた利潤を確保するために「集中と選択」という言葉に現れるように、偏った資源配分をし、競争優位性の -
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読みやすかった
第1章
心しずかに、姿勢を良くして、お腹の筋肉をつかって大きく息を吐く
第2章
ビール好きには炭酸水ダイエット
体重記録ダイエットも良い
骨盤ダイエットはためしてガッテンで効果なしと判定
第3章
いまやゲノムは10万円で調べることは可能
でも知りたくないことも知ってしまうので良く考えないと
エピジェネティクス
先端技術を受け入れるかどうかを、他人事としてではなく、自分の頭で考える、それも、いろいろな角度から考える、というのは、科学技術の時代を生きていくのに必須。正確な知識が必要
第4章
ある中、アルコール依存症、アディクションにならないように!
第5章
がんは長生きの -
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撤退論 内田樹編 晶文社
歴史のパラダイム転換に向けて
題名に惹かれて手に取ってみたけれど
前書きを読んで学者の限界を感じた
まず仲間内で先生と呼び合うのをやめてからにしてほしい
少子化がいけないと決めつけてからの話では
答えが出ないだろう
問題は噂されている
権力を振りかざしている側の都合で
少子化を作り出して不安をばらまいていることの真偽を
確かめることが前提だろう
識者とされた多くの人が原稿を寄せた中で
唯一面白く読ませてもらったのは
『個人の選択肢を増やす「プランB」とは何か』
というタイトル始まるお話だ
広い目線で現代文明が陥っている
物質至上主義の問題の急所を捉えている
いやも -
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VUCA感がめちゃ高まっている現在
今、そしてこれからの世界をどのように生きていけばよいのか。
それを自分のために、そして若い人達のために知りたい。
そのような気持ちで本書を読みました。
執筆者は、内田樹先生セレクトというバイアスはあるので、ものすごい多種多様な意見という感じではないですが、それでも幅広い年代と専門分野にわたっています。
そしてみなさん暗くなりがちな話題にも関わらず、暖かで柔らかい前向きな文章を書かれており、こちらも穏やかな気持ちでページをめくり続けることが出来ました。
全体を通してある程度共通だと感じたメッセージは
•現在や過去(大人、制度、システム)を信じすぎないでね
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【感想】
かつて「マッドサイエンティスト」と糾弾され、医学の表舞台から姿を消した医者がいた。その医者の名は『ロバート・ヒース』であり、彼を主人公として本書は展開していく。
ヒースが施した治療のもっとも有名なものが、同性愛者を異性愛者に矯正するための電気治療である。被験者の脳の快楽中枢に電極をつなぎ、娼婦にお誘いを受けながら同時に脳内に電流を流していく。これまで女性に欲情を抱かなかった患者は娼婦との「セッション」のあいだに初めてオーガズムに達し、実験は大成功に終わった。
現代の視点からすれば、こうした治療はまさに「闇の脳科学」に見えるだろう。実際、彼が活躍した1950年代当時でも、こうした「 -
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ネタバレ
上・下、読みました。遺伝子の歴史の本です。
過去、遺伝子とはこう考えられていて、だんだん色々分かってきて、現在はここまでできる。将来はこうなっていくだろう。まで、記されています。
個人的には「ある遺伝子があると、ストレスに弱いが、同時に支援を受けた時に花開く。」のような、知識を求めていたので、冗長に感じました。ただ、それでも内容は面白いですし、読んで損はないでしょう。
遺伝子について学べば学ぶほど、現在の社会で言われている「優秀」というのは、狭義な意味なのだと痛感しています。教育者の一人として、自閉症や多動症と言われる発達障害は、個性の一部として認められる社会になって欲しいなぁと。 -
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