仲野徹のレビュー一覧
-
これは面白い。
科学者の人生そのものも面白いし、著者の文章も面白い。
なんかこれだけで満足して、「原典(紹介されている伝記)」を読む意欲がわかなくなるほど面白い。Posted by ブクログ -
エピジェネティクスのepiは「後で」を意味する接頭辞でありエピソードと言われるとなんとなくそんな気もする。ジェネティクスは遺伝学、同じDNAを持つ双子も育ち方によっては遺伝子の発現に差が出てくる。後天的な遺伝子発現に関わるのがエピジェネティクスでだが最大公約数的な定義が「エピジェネティックな特性とは...続きを読むPosted by ブクログ
-
『生命科学者の伝記を読む』というユニークな本の著者の中野徹が自身の専門でもあるエピジェネティックスについて書いた本。
エピジェネティックスは、DNAの塩基配列でない方法で生物の特質が親から子へ受け継がれるというものだ。生物の表現型は、DNAによって伝えられ、獲得形質は遺伝しない、という原則に反する...続きを読むPosted by ブクログ -
DNAが解析できれば生物のすべてがわかると思われがちであるが、DNAは生物をつくる材料のレシピであるに過ぎず、材料をつかっていかに体を作り上げるかはDNAには記録されていないのである。
そもそも、すべての細胞に同じDNAが入っているのに、なぜ脳や大腸や皮膚や骨の細胞に分化していくのか。
DNAの特定...続きを読むPosted by ブクログ -
エピジェネティクスという現象について科学初心者にでもわかるように、という触れ込みだけれども、実際は、二章のかなり技術的に深いことが書いてあってなかなか読み応えがあった。難しくて半分くらいわからなかったけど。
ものすごーく簡単に言うと、DNAだけで説明できない現象を、その読み取り方?によって解釈でき...続きを読むPosted by ブクログ -
生物学のバックグラウンドがある初学者が全体観を知るために良い内容。個人的には第3章の女王蜂とプレーリーハタネズミの話が面白かった。Posted by ブクログ
-
2014/6/28 ジュンク堂三宮駅前店にて購入。
2014/9/3〜9/6
近い分野で仕事をしている割には不勉強であまり良く知らなかった「エピジェネティックス」という分野。代表的な研究者である仲野先生がわかりやすく解説してくれている。面白いけど、実際に研究するには大変な分野だろうなぁ。
仲野先生...続きを読むPosted by ブクログ -
最近取り上げられることの多いエピジェネティクスという学問分野について紹介した本です。
新書はこうあるべき、と自分が思っているものに合致した内容だったので、読後の満足感がありました。
(なんか自己啓発本が新書を侵食している感じがして個人的になんだかなあと・・)
脚光を浴びているイマココ分野への冷静な目...続きを読むPosted by ブクログ -
Twitterで本書が話題になっていたので地元の書店で購入。地元の書店で岩波新書を扱ってるところが一つしかないので、購入できてラッキー!
で、この本の内容ですが、高校生が理解できるように書かれているとのことですが、なかなか大人でも難しい内容です。
読んで思ったのが、遺伝子だけで全てが決まるわけでは無...続きを読むPosted by ブクログ -
手を抜かずに書かれており、教養人風の文章も相まって、新書にしては十分な内容。
理論的なことや生物界における実例などがメインではあるが、実際の研究システムなど、最先端の話もわかりやすくてよい。Posted by ブクログ -
エピジェネティックな特性とは、DNAの塩基配列の変化を伴わずに、染色体における変化によって生じる安定的に受け継がれうる表現型である、とのこと。
遺伝情報ではないが、胎児時に栄養が貧しいと、将来冠動脈疾患で短命になりやすいとか(仮説の段階であるが)いろいろあるらしい。
この原理らしきものを、DNA、ヒ...続きを読むPosted by ブクログ -
Honz被害者の会から加害者の仲間入りしたなかの先生の専門は「いろんな細胞はどうやってできてくるのだろうか」学
18人の生命科学者の伝記レビューは絶版の本ほど読みたくさせる、迷惑なこった。同時代の人達なので話はいろんな所で交差している。
日本一好かれている科学者と言える野口英世、梅毒菌の発見は「断...続きを読むPosted by ブクログ -
科学者の伝記はこれまで読んだ記憶が全然ないが、広く浅く見てみると、意外にも人や実験テーマとの出会いが運命的、偶然的なことが多いんだなと思った。もちろんやっていく中でそれが正しいかどうかは本人はその場では分からないので結果論だと思うが。
科学の世界では、自分の功績や発見が他の科学者や世間からどのように...続きを読むPosted by ブクログ -
前著『医師が死を語るとき』では、脳外科医としての日々の医療や、友人医師を助けるためのネパールでの奮闘やウクライナにおける活動といった、医師としての著者がどのようなことを感じ、考え、治療に当たってきたかが第一の読みどころであったが、気に入って購入したオックスフォード運河沿いのコテージのリフォーム作業に...続きを読むPosted by ブクログ
-
病気の成り立ちを、細胞、血液、分子生物学、そしてがんと分かりやすく解説してくれたもの。
著者は極力普通のオッチャン、オバハンが理解できるように書いてくれたらしいが、専門用語の理解はかなり難しく読み進めるのには骨が折れた。語り口は申し分なく平易ではあったが。
もとより病気の種類は山のようにあるので、...続きを読むPosted by ブクログ