森博嗣のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
誰も理解してくれない。
という一点のみで、
自分をこの現実に繋ぎ止めている気でいるひとって居るよね。
天才は、誰かに理解された瞬間に天才ではなくなる。
そう思っていたことがあったけれど、どうやら間違いだったんだろうな。
理解できない、ということを理解しているだけで理解したつもりになって、
実はそれは諦めているだけだと気付かない。
だからほんとうに諦めなければならないときに、
諦めることを諦めることができなくて、
諦めかたが解らなくて疲弊するのだ。
なんてこういう、言葉遊びにもならない堂々巡りが、
案外自分をシャープにしてくれたりして。
ほんとうに、誰かを -
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Posted by ブクログ
ネタバレこのシリーズも第8弾となった。今回もそれなりに議論を巻き起こしそうな内容が散りばめられている。
思考の過程で第三者の視点から眺めてみるということは、客観性を確保する意味で重要であると理解しつつも、これがなかなか難しい。
今回、感銘を受けたのは天才に関する行である。
「知りたいことは、自分の目で見て学ぶ。この観察力に、まず非凡な才能が発揮されるのが天才である。」という。
やりたいことはすぐに実行し、試す。そこに体系化されたステップは存在しない。だから天才は上達するのが速いという。
「天才は自分で自分を評価している」とも指摘する。他人に評価されることを待つ凡人とは異なり、自分の出力を逐一チェックし -
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Posted by ブクログ
完全無気力、日々頑張らなくていい方法を模索して生きてきた青年・高橋が就職したのは、大学から「ここだけはやめておけ」と言われた銀河不動産。
顔も口も声もでかい気力満々の社長・銀亀元治と、年齢不詳、控えめだけど鋭い洞察力を備えた事務員・佐賀佐知子と共に社会人生活のスタートを切った高橋は、ひょんなことから客である大地主の間宮葉子から、超個性的な間取りの家を借り受けることになる。
――玄関ホールの左右に一段低い部屋が二つ。とても大きい。左右対称だった。いずれも、奥へ行くほど天井が高くなる。奥の壁の高い位置半分は、全面がガラス。そちらは方角では北になる。青一色の空が、窓の外に見えた。異様に大きい空間で