森博嗣のレビュー一覧
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森先生の作品としては、読みやすい(・・? Xシリーズですが、今回は森先生らしさも加わって更に面白かったかも♪
『タカイ×タカイ』は、Xシリーズのスリリングさに、森先生らしい建築的なトリックを加えたスキのない作品でした。更に「最後をエレガントに成長した萌絵が締める」というゴージャスな展開です。物語の中では飲み物を残す萌絵ですが、読者はフルコースをデセールまで楽しんだという満足感と萌絵の粋なかはらいによる後味の良さが得られます。
Xシリーズで登場したメインキャラであるはずの、鷹知、小川、真鍋も、凡人?らしい可愛らしさがあり、中々いいを味出していますが、今の萌絵に太刀打ちできるのは、もはや犀川先生か四季だけなのではないか?という感じです。ところで、森先生は、Xシリーズで何をしたかったの?
続編である『ムカシ×ムカシ』と『サイタ×サイタ』は、まだまだ、講談社ノベルスじゃないと読めないみたいですね…それでは、先ず『レタスフライ』を読んで、次に『キウイγは時計仕掛け』を読んで、更に『スカイ・クロラ』を読みましょう。 -
Posted by ブクログ
森さん短編集二作目。前回と同じくS&Mシリーズが気になり購入。
今回もわりかし不思議系が多かったような。そしてやはり恩田臭を感じる私(笑)
一番はやっぱり犀川先生と萌絵ちゃんが出てくる「石塔の屋根飾り」。いやもう、諏訪野が最高。二段オチもいいし、短編としては申し分ない作品。で、続く「マン島の蒸気鉄道」もフルメンバーなんだけど……こちらはお話的には微妙、かなぁ。本編その後のキャラを楽しむ短編な気がする。
あとは、「素敵な日記」がよかったなー。ラスト読んでゾクリとした。なるほどな!
別の意味でゾクリとしたのは「河童」。これ、怖いな。
「小鳥の恩返し」「片耳のピアス」あたりは森さんらしいなーっていう雰囲気。
同時進行でVシリーズを読み始めたから楽しみにしていた「気さくなお人形、19歳」は……期待が大きすぎたかなぁって感じ。Vシリーズを読み進めたら変わるかな。
「僕に似た人」はネタバレ読んでから(わからなかったので)読み返したら「ああ!」ってなった(笑)上手いなー。
「有限要素魔法」はまぁまぁ好き。私の解釈が正しければ、だけど。
「僕は秋子に借りがある」は、森さんらしくないお話だなーと個人的に思ったり、たり。 -
Posted by ブクログ
閉ざされた世界を舞台に奇怪な事件が起こる『イナイ×イナイ』に対し、『キラレ×キラレ』は、連続的な通り魔事件が起こる違う趣です。
所々に、哲学的な言葉が無造作に落ちているので、それを発見し拾い集める楽しみはあるものの、『キラレ×キラレ』は、森先生らしさの薄いありふれたミステリーだと思います。しかしながら、プロットにはオリジナリティが感じられるし、程よい緊張感とスピード感を伴って進行する物語が、とても読みやすく。初めて森先生の作品を読む読者は、いきなり『すべてがFになる』から始めるよりも、“Xシリーズから読んでみる。”というのも良いかもしれません。そういう意味では、口当たりがあまり良くない『イナイ×イナイ』と順序が逆だった方が良かったかも。
『ジクβは神ですか』まで読んだところで、Gシリーズを小休止し、Gシリーズの『ηなのに夢のよう』と『目薬αで殺菌します』との間に刊行されたXシリーズの『イナイ×イナイ』、そしてこの『キラレ×キラレ』を読み進めています。新しいキャラクターを迎えて、程よい緊張感とスピード感が加わり楽しめる作品です。続いて『タカイ×タカイ』、時期的にはちょっと戻って『レタスフライ』を読んでから、『キウイγは時計仕掛け』を読む予定です。 -
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虚空の逆マトリクス(INVERSE OF VOID MATRIX) >> 『εに誓って』も途中なのに読み始めてしまった『虚空のマトリクス』断然、こっちの方が、私好みだぁ~
Gシリーズを『φは壊れたね』『θ(シータ)は遊んでくれたよ』『τになるまで待って』と読み進め、『εに誓って』にちょっとだけ触れたところで脱線して、手に取った『虚空の逆マトリクス』…タイトルの通り、読者が語り手に連れられて彷徨う世界は、まるで映画マトリクスのような虚空でした…これが現実になったら、経済活動はどうなるのだろう?と、疑問を浮かべながら、森先生ならではなの物語を味わいます。
この「少ない情報というピースを嵌めながら自分なりに背景を組み立てて行かなければならない」という不安な作業を、好きになれるか、好きになれないかが、森先生の作品を読み続けることができるか、できないかの境目なのだと思います。
この『虚空の逆マトリクス』のノベルズ版が発行されたのは、2003年、映画マトリックスが日本で公開されたのは、1999年ですから、やはり「トロイの木馬」は、映画マトリックスから影響を受けているのでしょうね。 -
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犀川の頭脳が乗り移ったか
SMシリーズ第8作目。西之園家の別荘近くで起きた殺人事件が、ある男性による手記で語られていきます。前作「夏のレプリカ」もそうでしたが、これまでの形式とは趣向を変えており、ラブストーリーとしての要素が強いのも特徴です。
隣り合う2つの密室に、2つの死体。事件の仮説が次々と浮かび上がっては、脆くも崩れ去っていきます。最終的な解答には不満な方も多いようですが、むしろ著者らしい終わり方だったのではないでしょうか。
個人的に残念だったのは、もう1つの仕掛け。私にしては珍しく早い段階で気付いてしまったので、驚きが半減でした。
いずれにしても、ある程度シリーズを追ってきた読者でないと良さが分からない作品です。